主要課題No.28 新興・再興感染症対策の推進
更新日 2024年03月27日
最新の戦略シート
(1) 現状
- 新型コロナウイルス感染症は、令和5年5月8日から、感染症法上、「5類感染症」に移行しました。しかし、諸外国との人流・物流の増加、人獣共通感染症や薬剤耐性菌の増加等を背景に、新興感染症・再興感染症のリスクは、今後も高まる可能性があります。
- 新型コロナウイルス感染症に関するこれまでの取組を踏まえ、感染症法に基づく「予防計画」を策定し、健康危機発生時の全庁的な支援体制の構築や訓練等の実施などにより、持続可能な保健所の健康危機管理体制構築に向けて、取り組んでいきます。
- 日本では令和3年、人口10万人当たりの結核罹患率が9.2と初めて10を切り、結核「低まん延国」となりました。4年も罹患率は8.2と、引き続き「低まん延国」の水準を維持しており、区の罹患率は全国平均を下回る6.6となっています。しかしながら、全国で見ると未だ年間1万人以上が感染しており、結核は決して過去の病気ではありません。高齢化に伴う合併症や国際化の進展に伴う外国出生患者の増加、薬剤耐性結核への対応など、結核を取り巻く状況は複雑化しています。
- また、都内における令和4年の梅毒報告数が3,677件となり、平成11年の調査開始以来、最多となりました。
- 国は麻しん・風しんワクチン接種率の目標を95%以上としており、区でも近年第1期、第2期ともに、95%以上で推移してきましたが、新型コロナウイルス感染症の拡大以降、第2期で95%を下回る年が発生しています。
関連する主な計画等
- 文京区新型インフルエンザ等対策行動計画
- 文京区保健医療計画(令和6年度~令和11年度)
- 文京区感染症予防計画(令和6年度~令和11年度)
関連データ
- 結核り患率
全国の結核罹患率は減少傾向にあり、2021(令和3)年に初めて10を切りました。本区においては、2019(令和元)年に罹患率の増加があったものの、2022(令和4)年には全国平均を下回る水準となっています。
- 梅毒患者報告数(東京都)
都内の2022(令和4)年の梅毒報告数は3,677件で、1999(平成11)年の調査開始以来、過去最多となりました。
(2) 課題解決に向けて取り組むべきこと
- 区民が正しい知識を持って感染症を予防できるよう、あらゆる年代に向けた正確かつ迅速で効果的な方法により、日常の衛生管理意識や予防行動について、啓発する必要があります。
- 庁内のほか、国や都、医療機関等との連携やICTの効果的な活用等を平時から推進し、新興・再興感染症発生リスク増加への備えを強化していく必要があります。
(3) 4年後の目指す姿
区民が正しい知識を持って感染症の予防に努めるとともに、感染症有事に備えた総合的な健康危機管理体制が構築され、新興・再興感染症の発生時における区民生活の安全が確保されている。
(4) 計画期間の方向性
感染症予防対策の推進
あらゆる世代の区民等に対して、適時的確な方法により、感染症発生状況等の情報や感染症についての正しい知識、適切な予防対策について、周知・啓発を行うとともに、適正な予防接種事業の推進に取り組みます。
健康危機管理体制の整備
国や都、医療機関等との連携強化や全庁的な支援体制の構築等、感染症有事に備えた総合的な健康危機管理体制を予防計画等に基づき構築します。
感染症の拡大防止
感染症有事の際の迅速な対応及びまん延防止のため、ICTの効果的な活用や有事に備えた訓練等に取り組みます。
(5) 手段 (当初事業計画)
事業番号 | 計画事業 | 所管課 |
---|---|---|
115 | 新興・再興感染症対策推進事業 | 予防対策課 |