主要課題No.2 多様化する保育ニーズへの対応・保育の質の向上
最新の戦略シート
(1) 現状
- これまでの保育ニーズの高まりを背景に、私立認可保育所を中心とした整備を進め、定員数の増加を図ったことで、令和5年度は、本区の保育所待機児童を解消しました。
- 一方で、本区の就学前児童人口は減少傾向にあり、定員に満たない保育所等が増えていることから、保育所等の安定的な運営が求められています。
- 令和5年6月に、国において、月一定時間までの利用可能枠の中で、就労要件を問わず時間単位等で柔軟に利用できる新たな通園給付「こども誰でも通園制度(仮称)」の創設が示されました。
- 多様化する保育ニーズに対応するため、本区は、令和9年度までに、4つの区立幼稚園を認定こども園化します。また、保育所における医療的ケアや保育にあたって特別な配慮が必要な乳幼児への支援や受入体制の整備が求められています。
- 区立幼稚園の認定こども園化については、校園舎の改築・改修時期にあわせて、園ごとに個別に判断し、取組を進めています。
- 区では、これまで、保育施設に対する指導検査等の体制を強化し、指導検査や巡回指導を行ってきましたが、より一層の保育の質の向上が求められています。
- さらに、独自の「幼児教育・保育カリキュラム」を策定し、幼稚園・保育園を問わず、等しく質の高い幼児教育・保育を提供する環境を整えています。
- 開設後10年を経過した私立認可保育所等が増えており、老朽化した設備等の更新により、安全・安心な保育環境の整備に努める保育事業者を支援しています。
関連する主な計画等
- 文京区子育て支援計画(令和2年度~令和6年度)
- 文京区教育委員会教育指針
関連データ
- 就学前児童人口の推移
これまで、出生数の増加とともに増加していた本区の就学前児童人口は、令和2年の12,413人をピークに減少に転じています。
- 認可保育所等定員数及び在籍児童数並びに保育所待機児童数の推移
私立認可保育所を中心とした保育所の整備を進めたことで、保育所待機児童数は0人になりました。
(2) 課題解決に向けて取り組むべきこと
- 保育を必要とする世帯の子どもが保育を希望する年齢で入園できる保育サービス量の維持と多様な保育サービスの提供を図る必要があります。
- 指導検査と区立保育園園長経験者等による巡回指導を両輪とした検査・指導体制の更なる充実に取り組む必要があります。
- 老朽化した設備等の更新を行い、安全・安心な保育環境を整備する必要があります。
(3) 4年後の目指す姿
認定こども園の開設や国の動向を踏まえ、多様化する保育ニーズに対応し、保育を必要とする世帯の子どもが保育の必要な年齢で入園できている。また、認可外保育施設を含む全ての保育施設において、安全で質の高い保育が提供されている。
(4) 計画期間の方向性
多様化する保育ニーズへの対応
多様化する保育ニーズに対応するため、認定こども園化を進めるとともに、特別な配慮が必要な乳幼児への支援や受入方法について検討していきます。また、待機児童の解消が進み、各保育施設で定員に対して空きが発生しているため、空き定員を活用した事業など、地域の社会資源としての保育施設の活用に取り組みます。
保育の質の向上
子ども・子育て支援法に基づく指導検査に加え、児童相談所の設置に伴い児童福祉法に基づく検査体制を整備し、対象を認可外保育施設等にも拡大するとともに、保育園等への専門職員の巡回等により、保育の質の向上と安全確保を推進します。また、保育事業者が行う建物の老朽化への対応及び質の向上のための取組を支援し、より安全・安心な環境で質の高い保育の実施を促進します。
(5) 手段 (当初事業計画)
事業番号 | 計画事業 | 所管課 |
---|---|---|
8 |
区立幼稚園の認定こども園化 |
教育総務課・学務課 |
9 |
区立幼稚園の預かり保育 |
学務課 |
10 |
未就園児の定期的な預かり事業 |
幼児保育課 |
11 |
区立お茶の水女子大学こども園の運営 |
幼児保育課 |
12 |
私立保育施設への巡回指導等による運営支援 |
幼児保育課 |
13 |
保育施設等への検査体制の強化 |
幼児保育課 |
14 |
子どもの保育環境向上事業 |
幼児保育課 |
15 |
文京区版幼児教育・保育カリキュラムの実践 |
幼児保育課 |
16 |
文京版スターティング・ストロング・プロジェクト |
教育センター |
17 |
発達支援巡回事業 |
教育センター |
18 |
子ども家庭相談事業 |
子ども家庭支援センター |