主要課題No.15 地域共生社会を目指した包括的な支援体制の強化
最新の戦略シート
令和6年度 戦略シート(PDF:827KB)
課題解決に向けたストーリー
- 今後到来する人口減少・少子高齢化に伴う地域の生活課題の複雑化・個別化から生じる「2040年問題」に対応するため、全ての世代がともに支え合う全世代型の社会保障に加え、都市部である本区の地域の特性に応じた支え合いの仕組みづくりが求められています。
- 地域では、「進行する少子高齢化」や「血縁・地縁・社縁による共同体の機能の脆弱化」等、社会構造が変化し、従来の制度・分野ごとの縦割りの支援体制では対応が困難な事例が増加してきています。
- 区では、ひきこもりやヤングケアラーなどの複雑化・複合化した課題については、関係機関の連携体制の構築や支援事業の拡充に取り組むとともに、個別の支援を行っています。
- また、社会福祉協議会の地域福祉コーディネーターが、住民が主体的に地域生活課題を把握し解決を試みる体制づくりの支援を行うとともに、関係機関と調整・連携を図りながら、多機関のネットワークの構築を図っています。
- 「文京区地域福祉保健計画」に基づき、地域共生社会の実現に向けて、「必要な支援を包括的に提供する」考え方を各分野に普遍化していくことを目指して、全区民を対象とした“文京区における地域包括ケアシステム”の構築に取り組んでいます。
関連する主な計画等
文京区地域福祉保健計画(令和6年度~令和8年度)
関連データ
- 文京区版ひきこもり総合対策の実績
ひきこもり支援センターに対する相談件数は令和2年度から4年度にかけて、86.4%の増となっています。また、STEP事業利用件数は38.3%増となっています。
- ヤングケアラーの実態に関する調査
調査では、世話をしている家族が「いる」と回答した人の割合は、全調査を通じて4~11%程度、自分はヤングケアラーに「当てはまると思う」と回答した人の割合は1.8~7.2%と両者には差があります。ヤングケアラーの自覚のある人は、家族の世話をしている人の3分の1から半分程度(通信制高校においては3分の2程度)となっています。
- ひきこもり当事者等の心情に寄り添った、広報・啓発活動や広域連携支援の取組を広げ、適切な相談支援につながる体制を強化する必要があります。
- ヤングケアラーに気づき適切な支援につなげるため、引き続き関係機関や地域の担い手等に対する周知啓発や、ヤングケアラー本人や家族を支援するための体制を強化する必要があります。
- さらに、複雑化・複合化した課題や制度の狭間にあるニーズにも対応できるよう、分野横断的に多機関が連携・協働した重層的なセーフティーネットを構築する必要があります。
社会情勢の変化に伴う複雑化・複合化した課題や制度の狭間にあるニーズにも対応できるよう、高齢・障害・子ども・生活困窮・保健・医療・教育等の多機関連携を強化した包括的な支援体制を確立し、重層的なセーフティネットのもと孤立化を防ぎ、必要な支援が提供されている。
ひきこもりの総合的な対策の推進
ひきこもり当事者等へ向けた支援情報の発信や広域連携の相談支援体制の強化と、地域の方へ向けた啓発活動を継続して実施していくことで、ひきこもり当事者等が支援者や社会とのつながりを構築できる仕組みを推進していきます。
ヤングケアラー支援における体制強化及び関係機関と連携した家族支援
ヤングケアラーに対する理解促進を図るため、周知啓発用リーフレットの作成や、関係機関を対象とした研修等を継続的に実施します。さらに、ヤングケアラー支援対策関係者連絡会において課題を共有しながら支援のあり方等を協議し、関係機関との連携体制を強化するとともに、引き続きヤングケアラー本人だけでなく、家族全体に対する支援を実施していきます。
包括的な支援体制の強化
必要な支援が届きにくく、孤立化するリスクが高い事例を通じて多機関協働による体制整備を進め、社会福祉法に基づく重層的支援体制整備事業を令和7年から本格実施し、包括的な支援体制を強化します。
手段(当初事業計画)
事業番号 |
計画事業 |
所管課 |
64 |
文京区版ひきこもり総合対策 |
生活福祉課 |
65 |
ヤングケアラー支援推進事業 |
福祉政策課・
子ども家庭支援センター・
教育センター等
|
66 |
小地域福祉活動の推進 |
福祉政策課 |
67 |
多機能な居場所活動推進事業 |
福祉政策課 |
68 |
重層的支援体制整備事業 |
福祉政策課 |