更新日:2025年10月7日
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伝染性紅斑とは、ヒトパルボウイルスB19による感染症です。
皮膚の発疹を主症状とし、両頬がりんごのように赤くなることから「りんご病」と呼ばれることもあります。
患者の咳やくしゃみなどのしぶきに含まれるウイルスを吸い込むことによる「飛まつ感染」や、ウイルスが付着した手で口や鼻に触れることによる「接触感染」があります。
微熱や風邪のような前駆症状の時に最も感染力が強く、発疹が現れる時期には、感染力もほぼ消失します。
年始から7月上旬頃にかけて増加し、9月頃に最も少なくなる季節性を示すことが多いですが、流行が少ない年には、はっきりした季節性がみられないこともあります。
患者さんの年齢分布では、5~9歳での発生が最も多く、ついで0~4歳が多いとされています。
小児を中心に発症し、保育施設や学校等での集団感染、家庭内での二次感染で広がります。
約10~20日の潜伏期間の後、微熱やかぜの症状などがみられ、その後、両頬に蝶の羽のような境界鮮明な赤い発疹(紅斑)が現れます。続いて、体や手・足に網目状やレース状の発疹が広がりますが、これらの発疹は1週間程度で消失します。
中には長引いたり、一度消えた発疹が短期間のうちに再び出現したりすることがあります。
成人では関節痛を伴う関節炎や頭痛などの症状が出ることもありますが、ほとんどは合併症を起こすことなく自然に回復します。
妊娠中(特に妊娠初期)に感染した場合、胎児の異常(胎児水腫)や流産が生じることがあります。
特別な治療法はなく、それぞれの症状に合わせた対症療法が中心です。
学校保健安全法では、病状により学校医その他の医師において、伝染の恐れがないと認めるまでとされています。
外出後、食事の前、トイレの後などに手洗いを行うことが最も大切です。子供の年齢に応じて手洗いや咳エチケットを伝えることも大切です。
保育園や学校など周囲で患者発生がみられる場合、妊娠中あるいは妊娠の可能性がある女性は、感冒様症状の方との接触をできる限り避けるよう注意が必要です。
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