更新日:2025年10月7日
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中東呼吸器症候群(MERS)は、2012年に初めて報告された新しい種類のコロナウイルスによる感染症です。
病原体は、コロナウイルス(MERS-CoV)です。
2003年に流行した重症急性呼吸器症候群(SARS)の原因病原体であるSARSコロナウイルスとは近縁ですが、異なる種類のウイルスです。
中東地域に居住または渡航歴のある者、あるいはMERS患者との接触歴のある者からの患者発生が継続的に報告されています。
東京都感染症情報センター 都民向け情報リーフレット「中東呼吸器症候群(MERS)とは」(PDF:434KB)
感染経路は、正確には分かっていませんが、ヒトコブラクダが感染源の一つであると推定されています。その一方で、患者の中には動物との接触歴がない人も多く含まれており、家族間、医療機関における患者間、患者-医療従事者間など、濃厚接触者間での限定的なヒト-ヒト感染も一部報告されています。
主な症状は、発熱、せき、息切れなどです。下痢などの消化器症状を伴う場合もあります。MERSに感染しても、症状が現われない人や軽症の人もいますが、高齢の方や糖尿病、慢性肺疾患、免疫不全などの基礎疾患のある人では重症化する傾向があります。
特別な治療法は無く、症状に応じた対症療法が行われます。
予防接種はありません。
中東地域を旅行する際は、以下のことに注意してください。
発生地域を渡航された方で、発熱や咳などの呼吸器症状がある方は、入国時に検疫所の検疫官に申し出て下さい。また帰国後14日以内に呼吸器症状がみられた場合、最寄りの医療機関に事前に連絡を入れた上で受診してください。
中東へ渡航する場合には、上記の感染予防と、万が一感染した場合の対応のために、事前に注意事項を確認しておきましょう。
厚生労働省 リーフレット「中東呼吸器症候群(MERS)」(PDF:200KB)
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