文京区指定文化財に指定しました（6月2日）

心城院版木（しんじょういんはんぎ）59枚、付（つけたり）御鬮箪笥（みくじだんす）1棹（さお）を区指定文化財に指定しました。

心城院（湯島3-32-4）には、仏画、経典、御鬮などを印刷する版木59枚が残されています。また、印刷した御鬮を収納する「御鬮箪笥」は、御鬮の版木と同じ年（1825年）に制作されたことが銘文から判明し、「付けたり」として合わせて指定しました。往時の仏教文化、印刷文化、庶民の信仰などを知るうえで大変貴重な資料です。（通常非公開）

 

写真：左／心城院版木（童子曼荼羅図）、中／心城院版木（御鬮）、右／御鬮箪笥

概要

(１)種別

有形文化財（歴史資料）

(２)名称

心城院版木　59枚　　付　御鬮箪笥　１棹

(３)指定理由

本版木は、心城院が弁財天信仰および歓喜天信仰の寺院であることを背景として、それらの信仰に関連するものが多く、同寺での宗教活動をうかがうことができる。なかでも御鬮の版木は、墨書銘によって文政8年（1825）の開版が判明し、同年に制作された御鬮箪笥とともに同寺における什物の整備、御鬮の頒布といった動向を知ることができる。これらは、心城院の歴史を考える上で重要な資料であるとともに、庶民の信仰および印刷文化の歴史を知る上でも貴重な資料である。

(４)告示日

令和７年６月２日

(５)所有者

宗教法人心城院（文京区湯島三丁目32番４号）

(６)所蔵先

心城院（文京区湯島三丁目32番４号）