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更新日:2023年11月22日

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5年度区長賞及び教育委員会賞

区長賞

弟が交通事故に遭った。

溝橋凛

 弟が交通事故に遭った。額には大きなコブができ、体はすり傷やあざだらけだった。すぐに刑事さんが来て、救急車の手配をしてくれた。刑事さんは弟に、

「心配しなくていいよ。犯人はすぐに見つけるからね。」

と声をかけてくれて、弟は少し安心した様子で救急車に乗った。

 二週間後刑事さんから、犯人が見つかったと連絡がきた。家族全員で安堵した事を覚えている。この二週間で私は刑事さんを何回も見かけた。事故現場を通りかかる人に話を聞いていた。また、母の話だと、刑事さんは近くの店や施設の防犯カメラを見せてもらうための交渉も大変だったようだ。私達家族は、本当に刑事さんに感謝した。

 この弟の交通事故には、様々な人に助けられた。

「今日は救急要請が多くて、署に戻れてないんです。」

と言いながらも優しく接して下さった救急隊員の方、現場検証から、地道な捜査まで行って下さった警察官の方。そこには、「税金」の支えがあった。税金がなければ、消防署も警察署も今のような形にはなっていないかもしれない。こんなに税金に感謝したのは初めてだった。

 私が納税をする唯一の方法は買い物で、消費税は中学生の私でも必ず納める義務がある。今考えると恥かしい話であるが、以前の私は、消費税を払わされているという気持ちでいた。税金の使い道が理解できていなかった事が、一番の要因だが、消費税の分を少し損したような感覚があったのだ。しかし、調べてみると、国民一人あたり毎月使われている税金がある。警察や消防のために約三千五百円、医療費には約一万四百円、公立中学校生徒には約九万三千百円、その他にもゴミ処理費や公共施設費など、私達一人一人の生活を支えていた。

 弟の交通事故は、私達家族にとって大変な出来事であったが、私には税金の大切さや必要性を認識する転機が訪れた時となった。今までならば、私一人に対しての税金の使い道を調べようと思う事もなかったし、興味を持つ事もなかった。

 また、日本の税金は本当に多様で、自分で関心を持たなければ見えてこない所もあり、税金の使い道のスケルトン化という今後の課題も見えた。

 少し前までは、消費税をなんとなく払わされている感覚だったが、今は私のお小遣いで納める事のできる唯一の税金だ。そういう思いで消費税を納めると、有意義に使ってもらいたいと思うようになった。

 私達はこれからも税金に支えられ生活していくだろう。私が社会人になれば様々な税金を納める事になる。その時には、税金の使い道に納得をした上で、胸を張って納めよう。

納税から考える社会問題

佐々木 喜会

 私は、保育園から現在の中学校までずっと公立に通っている。教科書の配布や施設の管理など、小学校や中学校での私たちの生活がたくさんの税金によって支えられていることは気づいていた。しかし最近、保育園での生活も税金に支えられていたと母から教えてもらった。私には二人の姉がいる。私の通った保育園では、当時から第三子の保育料は無償になるという制度があった。そのおかげで、私が保育園に通っているときはその分の料金がかからなかった。でも、だからと言ってその分保育園にお金がいかなくなるというわけにはいかない。施設管理のための費用や保育士さんのためのお金は必要なはずだ。そう、無償となったその分は税金で補われていた。私の身の回りの人だけでなく、日本中のたくさんの人の税金のおかげだった。自分が小さかった時からこんなに税金に支えられていたことにとても驚いた。

 ではなぜ第三子の保育料は無償になっていたのだろう。さらに調べてみると、この制度の目的の一つに少子化対策があることを知った。幼児教育の負担を軽減し少子化対策を進めるために、現在はさらに全国で無償化の対象が広がっている。個人個人を支えるためだけでなく、少子化という将来に繋がる社会問題が背景にあったのだ。このほかに税金がどんなことに使われているか調べてみた。

道路や河川の整備、コロナウイルスのワクチン、子供たちの医療費の補助など、私の身の回りだけでもこれだけの使い道を思いついた。でもなぜこれらに個人のお金ではなく、税金が使われているのかという背景は考えたことがない。これらの税金の使われ方の目的にも、近年増加する自然災害やコロナウイルス、少子化などの社会問題への対策があったのだ。

 税金は人々の暮らしを支えるだけでなく、社会問題の解決や対策にも使われている。つまり私たちは納税によって社会問題に取り組むことができる。税金を納めることで一人では行動できない環境問題などに協力できるようになる。また、それがたくさん集まって適切に税金を活用すれば、大きな力となって問題の解決を目指すこともできるのだ。

 私は地球温暖化に危機感を持っているが、身近な節電などを行う以外にどう行動すればいいか分からずにいる。地球温暖化を背景とした、再生可能エネルギーの導入や森林の整備などにも税金は使われているはずだ。税金を納められるようになったら、納税によって未来の世代の環境を守っていきたい。納税という思いと力がたくさん集まってこうした環境問題が解決していけば、また別の問題やたくさんの人のために税金を使うこともできるようになるはずだ。そのために、まずは税金の仕組みや使い道について知る一歩から始めたい。

教育委員会賞

私の知らなかった消費税

神谷奈那

 今から四年前消費税が八%から十%になった。消費税が上がった時私はあまり深く考えられず、他人事のように感じていた。しかし中学生になり買い物をする機会が増え一個の買い物をする時は感じなかったものが複数の買い物をする時により強く感じるようになった。

 消費税には、標準消費税と、食料品消費税の二つがある。日本は、標準消費税が十%で食料品消費税が八%だ。

 日本の消費税は、年金、医療費、介護、少子化対策などに使われている。

 ここで他の国の税金について考えてみる。ハンガリーは税率が二十七%で一番高い国だ。また、スウェーデンやフィンランドなどの北欧は税率が高い。逆に消費税が高い代わりにハンガリーなどは二十歳までの医療費や、大学の学費が無料などといった教育や福祉が充実している。この制度を先生から教えてもらった時私は買い物をするのがとても大変だと思ったけど、よく考えてみたら大学に行きやすかったりするのでいいのではないかと思った。

 私が消費税の重要さを知ったのは、コロナ禍のワクチンやコロナにかかってしまった人への飲み物、食べ物の支援などは、全部税金からだと知った時だ。そこで税金はただ支払っているのではなく私たちを支える為なんだと知った。コロナ禍を機に税金についてよく知る事ができた。他にも日本の医療費が中学生まで無料なのも税金のおかげだ。これも税金からだと知り、本当に私たちが生きている世の中は税金によって支えられていると思った。また、二〇二三年から二十三特別区と一部市町村で、未就学児から高校生まで医療費が無料になった。そのニュースを見た時私は驚いた。中学生まででも無料なのは珍しいのにそれが高校生までに延びたのはすごい事だと思った。他にも、みなさんが一度は見た事ある救急車も多くの国では基本的有料だ。日本は、自治体の税金のおかげで無料で乗る事ができる。もし、税金がなければ救急車を呼ぶのを躊躇してしまう場合もある。だけど日本は無料という観点で呼びやすいのはとてもいいなと思った。

 私は、授業中に最近は年金で貰えるお金が、徐々に減ってきていると知り疑問に思った。なぜ、消費税率は引き上げされたのに年金で貰えるお金は下がっていくのかなと。気になって調べてみると、少子化が原因だと分かった。私たちの将来、年金をあげるのには少子化を改善していく事が大切だと思った。

 税金は、道路の整備など私たちの身の回りを支える為に使われているのでこれから買い物をする時、税金は嫌なものという認識を失くし笑顔で支払おうと思った。これを私だけではなく、国民一人一人が意識すれば、社会が少しずついい方向に変わっていくと思った。

生理の貧困と税

古賀 英琳

 日本を含め世界には、生理の貧困に苦しんでいる人がたくさんいる。そこで私は、社会の一員として、生理の貧困を通して、税について考えてみた。

 まず、生理の貧困とは、費用やネガティブな捉えられ方のせいで生理用品を思うように手に入れられない状況をいう。女性の生理回数は、一生涯で約四百五十六回、二千二百八十日間といわれる。生理用品代は一生涯で四十五万円以上にものぼる。しかも、現在の日本では、贅沢品と同じ十パーセントの消費税がかけられる。生理があるだけで、身体的、精神的だけではなく経済的負担も強いられ、毎月生理用品購入のために消費税も多く支払っているというのが現状である。必需品の生理用品が、贅沢品と同じ扱いになっていることは問題だ。

 二〇二二年八月、スコットランドは世界で初めて、生理用品の無償提供を認める法律を施行させた。それ以降、各国で生理用品無償化、税金軽減や廃止が進められている。日本でも生理の貧困をなくすために行動をもっともっと広げるべきだと思う。例えば、生理用品を軽減税率の対象にするための、インターネット上での署名活動や、生理用品に対しての要望を言える匿名のアンケートなどを作ることだ。ソーシャルメディアを使った活動だと、多くの人の目に留まり、より早く生理の貧困の解決に近づく。

 また、生理の話題をタブーとする風潮を和らげるべきだ。固定観念を打ち破り、差別をなくすため、生理がない人たちにも理解してもらわなければならない。オンラインで生理について、全ての人が学び、議論できる場を作るなども効果があるだろう。女性にとって必要不可欠な生理用品を、人々に行き渡らせる重要さを知る機会を、税金を使って設けたら良いのではないか、と思った。

 前に挙げた例よりも小さな行動でも、役に立つことはいっぱいある。身近な人に実際に生理で困ったことなど体験談を聞いたり、生理について考えたりするだけでも、生理の貧困をなくす第一歩になるのだ。生理の貧困が解決すれば、多くの女性が生理中も快適に社会に出られるようになる。生理を特定の人だけの問題として考えずに、社会全体で支え合うことで、男女関係なく活躍できる社会を作る手助けができるだろう。

 税金は、誰もが豊かで安心した暮らしができる社会を、みんなで平等に作るためのものだ。税金がある理由と、私の考える生理の貧困の解決方法には通ずるものがある気がする。税金を払ったり署名活動に参加したりなどの少しの思いやりが、みんなの幸せに繋がり、生きやすい未来になる。私も今日から、自分のためにも、社会のためにも、税を意識して過ごしてみようと思った。

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