令和元年度　文京区障害者地域自立支援協議会
第2回権利擁護専門部会要点記録

　１　日時　令和元年12月19日（木）午後6時31分から午後7時55分まで
　２　場所　文京区民センター3階　3C会議室
　３　出席者(部会員)： 松下功一（部会長）、新堀季之（副部会長）、藤枝洋介、安達勇二、
箱石まみ、安田剛一、山口恵子、久米佳江、平石進、加藤たか子
　　　ゲストスピーカー：中村俊幸(福祉政策課地域福祉係長)
事務局：林悦子(文京区社会福祉協議会)
欠席者：髙山直樹(協議会会長)、美濃口和之、浦﨑寛泰、杉浦幸介、岡村健介、
渋谷尚希
４　会議次第
1　開会
2　議題
（1）成年後見制度利用促進法に関する文京区の取り組み状況について
（2）その他
　　　・自立支援協議会全体会について
（開催予定：令和2年2月26日(水)午後2時から午後4時まで）

５　配布資料
・開催次第
　　・委員名簿　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　【資料第１号】
　・成年後見制度に係る中核機関検討準備会について　　　　　　　　　【資料第２号】
　　・第１回権利擁護専門部会報告　　　　 　　　　　　　　　　　　　 【資料第３号】
・文京区障害者地域自立支援協議会権利擁護専門部会報告書　　  　　【資料第４号】
　　・自立支援協議会全体会の概要案　　　　　　　　 　　　　　　　　 【資料第５号】
　　・中核機関説明事例　※個人情報があるため会議終了後回収　　　　　【資料第６号】



　６　意見等
議題
（1）	成年後見制度利用促進法に関する文京区の取り組み状況について
【資料第２号】福祉政策課地域福祉係の中村係長より説明
【資料第６号（終了後回収）】事例を用いて社会福祉協議会より説明
〇中核機関はどのようなイメージか。
→中核機関は基本的に事務局機能や全体の運営をしていくイメージである。
【資料第３号】【資料第４号】現状の課題について社会福祉協議会より説明
〇平成２８年度の区長申立の件数について。高齢分野は伸びているが障害分野は伸びていない。障害分野は後見制度が利用しにくいのか。
→障害分野では親御さんのサポートが手厚く、後見制度を利用しなくても良いという方が多いのではないか。また、高齢分野はケース数が多くノウハウが蓄積されている。障害分野はケースが少ないため、高齢分野と共有しつつ、適切に対応していかなければならない。
〇中核機関の準備会メンバーからの意見が聞きたい。
→成年後見制度推進機関運営委員会にて、「中核機関のメンバーに当事者はいないのか」という意見があった。準備会終了後は、1層、2層の会議に当事者の意見を入れることは非常に重要。各ケースの対応について周知し、意見を集約してフィードバックし、皆様で使用できる権利擁護の仕組みづくりを行うこと。そのきっかけづくりが中核機関の目的なのだと思う。
→資料第4号にあるように、後見人も孤立することがある。他機関からアドバイスをもらう等、後見人が相談しやすい制度になると良い。
→資料2の表の2ページ目の下については、本人の視点や考えが反映されていない。2番の「相談受付」から「権利擁護支援が必要なケースの把握」までの流れの一番上に本人が入るべき。
〇障害者は「自分が安心して生活できるのか」ということに一番関心がある。そのため、制度毎の対応ではなく、それぞれの制度のすり合わせや制度を超えた集まりが重要。高齢者は自分の財産で賄える面も大きいが、障害者はお金がないにも関わらず高齢者と同じ制度が当てはめられている。制度を変えるために具体的に声を出していく必要がある。
〇今までは補助人、保佐人が個別に行っていたケースを中核機関のネットワークにする意義は大きい。支援の方針や方向性の共有を行うことで支援者側も本人も安心できる。
〇障害者で一般就労している方は会社がどこまで関われるのか、退職した後についてはどうか。
→マンパワー不足、コーディネートの役割不足がある。人材確保と体制整備が必要。具体的に中核機関で、どの程度の相談が可能なのかがわかると良い。
〇資料の事例について言うと、実際に検討をすると恐らく迷うと思う。法の読み取り方も各自異なる中で、考え方の切り口を学ぶ研修や専門家の指導があると良い。協議の過程で法律家に聞いてみる道筋があると良い。
〇見立ての妥当性や法的根拠、今どのような材料があるかをチームで考え、その見立てを専門家に見てもらうことで客観性が担保できる。
〇軽度の知的障害者の保護的な関わり方はどうあるべきか。意思決定支援のフォローの難しさを感じる。それまで親がしてきたことが正解だったのかという課題に直面することがある。
〇後見制度創設時は「財産管理」に重点が置かれていたが、親としては自分が亡くなった後の「身上保護」が心配で、その点が後見人毎にとても差があった。生活の部分を様々な方が支援する点はとても良い。
〇課題として同じ支援者ばかりが関わってしまうという危惧がある。
〇知的障害の方は、自分で相談するのは難しい。本人は困っていると感じておらず、周りはそこが問題だと思っている。意思決定支援の難しさを感じる。
〇先程の後見人がいない精神障害がある弟と兄の相続問題の事例について。相談された民生委員は高齢者のお宅は訪問するが、障害者のお宅には災害時の要支援の障害者のデータが出てくる程度で基本的には行かない。もう少し幅広く状況把握を行う必要がある。
〇精神障害や知的障害がある当事者として相続のことはとても悩む。社協の無料相談に早いうちに相談してもらうことも一つの方法である。
〇中核機関に権利擁護専門部会や当事者部会の声をフィードバックする仕組みがあるのか。
→直接はないが、いただいた意見は検討準備会において委員より提示する。
→メンバー構成は、現時点では専門家と行政関係者、学識経験者。専門家は弁護士、司法書士、社会福祉士である。当事者団体にご参加いただくことも可能かもしれない。

(2)　その他
　　自立支援協議会全体会について
【資料第5号】社会福祉協議会から説明
以上