文京区障害者地域自立支援協議会 平成30年度 第2回障害当事者部会 要点記録 【日時】平成30年8月23日(木)  10時~12時 【場所】文京区民センター3階 3-D会議室 【出席者】 小和瀬 芳郎 (精神障害) 天野 亨 (身体障害) 永野 栄一郎 (知的障害) 竹間 誠次 (知的障害) 福田 美紗子 (身体障害) 中村 雄介 (親会より) 阿部 英幸 (障害福祉課 課長) 【事務局】 美濃口、鈴木、立柳、林 (文京区障害者基幹相談支援センター) 【欠席者】 髙山 直樹 (自立支援協議会 会長) 志村 健一 (自立支援協議会 副会長) 【補助人】 北見 忍(補助人)       中村 美智子(補助人)             【傍聴者】 2名 【開会前に事務局からの連絡】 ・座談会形式にて実施 ・出欠席の確認 ・傍聴の確認 ・会議録作成のため、会議内容の録音についての確認 ・配布資料及び会議録はホームページに掲載 ・配布資料の確認 1. 開会の挨拶 天野 亨副部会長より 2. 自己紹介 自立支援協議会親会委員の中村氏より自己紹介 各委員の自己紹介 3.議題 (1)日常の困りごとについて • 通所している福祉作業所がうるさいことに困っている。お話ししながら作業をしている。 • 困っていることはいっぱいある。SNSをやっているが難しい。コンピューターが苦手。区のホームページで障害当事者部会の要点記録などが、掲載されているが検索できない。その分、紙の書類が増えて管理が大変。 • 孤独感がある。孤独感をどのようにしてくか。 • 世間からの発信される情報量が多い。なるべく情報過多になりすぎず、コントロールをしている。 • 恋愛がしたい。彼女がほしい。 • 全盲で困ること。見えない状態で交差点を渡ることは本当に怖い。青なのか赤なのかもわからない。まっすぐに渡ることも大変難しい。目標物も目印もない。少しずれると車が走っていたり、歩道に入れなくなったり、中央分離帯に行ってしまう。ただいくつか助かる状況はある。ひとつはエスコートゾーンがあること。横断歩道にブロックが敷いている交差点。あとは歩道に段差があることで、歩道についたことがわかる。しかし車いすの利用者にとってはその段差が障害になってしまうかもしれない。あとは音声案内がある交差点。そのような設備がある交差点も増えてきているが、圧倒的に整備されていない信号のほうが多い。 • 冷房に困っている。手術をしてから徐々に足の神経が悪くなり、血流も悪くなってきている。そのため異常に冷えてしまう。冷やさないために自分で予防や工夫をしている。そのため荷物も多くなってしまう。周囲に笑われてしまうこともあるし、周囲の人と快適な温度が違ってしまう。 • 困っていることはいっぱいあるような気はするが、長年障害者として生活してきてしまうと慣れてきてしまうこともある。最初は困っていたが、それが何年も続くと“そんなもんだ”と思ってきてしまう。 • 孤独感を感じることは特別なことではないと思う。皆がもっているものだと思う。なぜそのような気持ちが生まれてきてしまうのだろう。自分の障害のことや生き方について、理解者がいないと孤独感を感じてしまうのではないだろうか。似たような環境で生活している同士が出会い、交流し、共感することでその気持ちが軽減したり、その気持ちから抜け出せるのではないか。人同士が交流することが非常に重要なのだと思う。 • 判子を落してしまった。そのことをうまく伝えることができなかった。 • 何を話して良いかわからないので、知らない人から電話が掛かってくると、電話に出ない。いつも不安で怖くて心配している。自分が掛けるとき以外は電源を切っている。 • 精神障害者は手帳を取得して、申請をすると都営交通無料乗車券も取得できる。ただ民間の公共交通機関には、そのような配慮はない。民間の交通機関でも、減免や減額などの配慮があれば良い。治療やリハビリで必要な移動もあるし、交通費の負担も大きい。 • 精神障害者は心身障害者助成制度の対象になっていない。 • 全盲で困ること。洋服を買うときに色やデザインが分からないため、一人で買い物をすることが難しい。友人に買い物を手伝ってもらったり、外出の用事がある際はホームヘルパーに服を選んでもらっている。 • (区委員より) 国全体の医療費制度の財政状況が逼迫してくると、どうしても利用者負担は生じてしまうだろう。障害分野の社会保障費が十分確保されると良いのだが、国の施策によっては障害者の方には厳しい状況になることも予想される。当事者からも事あるごとに声をあげていくのが大切だと考えている。 【本日の感想・次回の当事者部会での検討内容について】 ・部会の活動のなかで当事者部会委員が日中通所している作業所の見学に行ってみたい。 ・日頃から外出先でも認知症の問題を考えさせられることがある。街で困った方がいてもヘルプマークをつけていると声をかけやすい。ヘルプマークがもっと普及していくと良いだろう。 ・認知症の問題は街全体で取り組んでいけると望ましい。地域住民の方を巻き込みながら見守りができると良いだろう。 ・今回話し合った困りごとについてもう少し深めながら話合っていくのはどうか。具体的にどのような対策があればその困りごとが軽減されるのかということも考えていけると良いだろう。また、困りごとの内容も物質的な障害と、人間関係やコミュニケーションに関することの大きく2つに分けられるように思う。物質的な障害はバリアフリー化などが進むことで改善されることもあるが、人間関係やコミュニケーションに関する困りごとは配慮が必要な難しい課題があるだろう。どういった配慮が必要かを話し合いながら深めていけると良い。 ・日常的な生活に密接した困りごとや、仕事に関する困りごとに焦点を絞って話し合ってみるのも良いだろう。 ・困りごとを発信していくことが大切。当事者部会内部だけで完結するのではなく、親会等にも意見を挙げていけると良い。 ・障害があるということをオープンにしていくことは勇気がいるし、簡単なことではない。しかし、オープンにすることで助けを求めやすくなることもある。近所でも自分を理解してくれている人を探しておくのは大切だろう。 ・やまゆり園の見学会を行いたい。部会での活動ではなく、有志で見学にいくのはどうか。次回の部会で髙山委員から事件の話を伺いたい。 ・次回の部会ではお金のこと、孤独感、恋愛、仕事、人にどのように見られているのか、近所など身近なところで理解者をどのように作っていくのか等の日常の困り事のテーマを縛りながら話し合っていくのはどうか。 ・第3回部会では、第2回の要点記録を元に当日みんなでテーマを選んではどうか。 ・第4回の部会では区民センター1階ショップにて茶話会形式で行うのはどうか。 ・(区委員より)当事者のみなさんが区報や区からのお知らせをどのような方法で入手し、活用しているのかを知りたい。情報収集をする際に困っていることや、工夫していること、改善点などがあれば共有したい。障害特性や配慮点等を理解し、今後の情報発信の仕方を考えていきたい。 4.その他 〇天野副部会長より 知的障害者のための福祉型大学「カレッジ早稲田」の情報提供。 〇事務局より事務連絡 ・文京総合福祉センター祭りについて 〇次回開催日程:10月頃を予定。