文京区障害者地域自立支援協議会
第五回障害当事者部会　要点記録

【日　時】　   平成29年3月14日(火)午後2時30分から4時30分まで

【会　場】　  文京シビックセンター3階　障害者会館C会議室

【出席者】　   志村　健一　　 　( 自立支援協議会　副会長 )
　
　　　　　　   小和瀬　芳郎　　 ( 障害当事者部会　部会長　精神障害 )
　　
　　　　　　   天野　亨　　　　( 障害当事者部会　副部会長　身体障害 )

　　　　　　   福田　美紗子　 　( 身体障害　区民公募 )

　　　　　　   竹間　誠次　　 　( 知的障害　区民公募 )
　
　　　　　　   永野　栄一郎　　 ( 知的障害　区民公募 )　

　　　　　　   老　孝明　　　　 ( 精神障害　施設推薦 )
 
杉﨑　裕介　　　 ( 身体障害　施設推薦 )

中島　一浩　　 　( 障害福祉課　課長 )
　
　　　　　　   松下　功一　　 　( 補助人 )

　　　　　　   山﨑　裕子　　 　( 補助人 )　


【欠席者】　   高山　直樹　　　 ( 自立支援協議会　会長 )





1　開会挨拶　(事務局より事前配布資料第1号～資料第3号確認 および小和瀬部会長　挨拶)
2　議題
【議題1：東洋大学福祉社会開発研究センターシンポジウムの内容について】
(資料第1号)
〇志村委員より
東洋大学でのシンポジウムがいよいよ今週末開催となった。東洋大学福祉社会開発研究センター・障害ユニットは、「権利擁護」をキーワードとして、障害当事者が自分達で権利を主張していこう、権利をお互いに尊重していこうという方向で研究を進めてきた。
シンポジウムでは、当事者が活動する意義を再度確認したい。障害当事者部会からも開催の希望があり、今年度も開催となった。
前回のシンポジウムは、色々な人に部会を見てもらうという目的で開催したが、今回のシンポジウムはさらに発展させて、基調講演を行うことになった。基調講演には奈良崎真弓氏に来ていただく。奈良崎氏は、昨年7月の津久井やまゆり園の事件を受けて、障害当事者として当事者が集まって自分達の思いを訴えていこうと「にじいろでGO！」という会を立ち上げて会長をされている。
講演は初めの３０分、その後にシンポジウムを行う予定。
当日の登壇者は、文京区の障害当事者部会と親会から当事者委員四名が参加予定となっている。世田谷区自立支援協議会副会長と、シンポジウムには奈良崎氏も一緒に参加予定。コメンテーターとして東京都自立支援協議会会長の沖倉氏が参加予定になっている。シンポジウムにて、文京区自立支援協議会の今後の方向性を探っていくことも出来るのではないか。
シンポジウム閉会後、17時から学内で懇親会を行う予定になっている。懇親会の席で一芸披露の場を提供できればと思っているので、ものまねやダンス、マジック等のパフォーマンスを披露されたい方はご用意をお願いしたい。

〇事務局より
・広報について、区報に掲載し、チラシは50カ所に送付している。

〇委員より
・前回の障害当事者部会の広報誌を当日配布するのはどうか。ブログをしている方はブログのアドレスをお知らせしたり、紙媒体のものを用意して提供することも発信となるのではないか。

〇志村委員より
・広報については、当日配布も可能。事業所の広報などある場合にはお持ちいただきたい。






【議題2：今年度活動の広報について】
(資料第2号)
〇事務局より
・資料第2号、昨年度発行の障害当事者部会広報VOL.1について説明をする。VOL.1については、過去三年間の当事者部会の活動についての報告となり、区内各所に置いている。
・今後の「発信」についてどういった形で進めていくかの話が出来ればと思う。
〇委員より
・当事者部会広報誌を見てもらうことで、知り合いに自身の活動を知ってもらうことが出来た。
・やりがいがあるし、作って良かった。
・当事者部会を作った以上、記録は大事だと思う。箇条書きでも良いので内容を残すべきだと思う。人の良いところや人の特技を褒めることが、一人一人を認めることにつながるのではないか。
・自身が暮らすグループホームの生活の様子を載せたい。
・当事者部会に参加することにやりがいを感じている。
・今までの歩みの記録や報告も必要だが、当事者個人の趣味や人となりを紹介出来るような、読み物としても面白いものが良いのではないか。
・広報誌の発行回数は年に何回とするのか。
・文章だけでなく、シンポジウムの写真等の映像的なものも入れた方がよいのではないか。
〇事務局より
・回数や内容に関しても、皆様のご希望についてうかがいたい。
・前回部会時にやまゆり園の事件に関して、委員から寄稿文もいただいており、その文章を載せるのはどうか。
・広報誌レイアウトについて。前回はA4用紙2枚分でA3用紙を使った。また、前回作成時には読み易いように大きな文字にしているが、紙面サイズや構成についてのご提案があれば伺いたい。
〇委員より
・前回広報誌は字が細い。文字のフォントについても読みやすい方がいい。
・色を変えることで、前回から変化があり新しく感じるのではないか。
・障害を持つ友人より、「障害」の「害」という漢字がとても気になっている、なぜこの漢字を使うのか、別の漢字はないのかと言われ、今日のこの場で聞きたいと思っていた。
・障害の「害」は漢字として問題があると思うが、自分としては、障害は当事者自身に問題があるのではなく、受け取る社会の側に問題があるのではないかと思っている。
・「障害」の漢字について、法律上は漢字表記になっているため行政上は漢字使用となっている。文京区での使用時に何か希望がある場合には、文京区内での表記について検討をしていくことは可能。
・福祉まつりのシンポジウムで聴衆から笑いが出たのは、一般の人が持つ障害に対するイメージと、シンポジストに違いがあったからではないか。福祉まつりでのシンポジウムや、この当事者部会広報誌を起点として障害当事者が意見を発信していくことは大事だと思う。
〇志村委員より
・言葉一つにしても、当事者自身がどの様に思っているか話し合うのも大事なことではないか。
・当事者部会の活動に加えて、福祉センターまつり参加の際の写真も交えて、参加した委員のプロフィール紹介も一緒に掲載出来るといいか。
・事務局でおおよそのレイアウトを作り、各委員に内容を書いて送ってもらい、紙面づくりをしていくことが次の段取りとなるか。
・東洋大学シンポジウムの報告も入れるか。
〇事務局より
・今回いただいた意見より、イラストや写真、寄稿文を入れると量的に多くなるため、Ａ3用紙両面刷りで考えていきたい。来年度1回目の部会に持ち越しさせてほしい。レイアウトを事務局で検討し、詳細の内容については次回部会にて割り振りを考えていくという形で、当事者委員に、自己紹介文をそれぞれに書いてもらうことになると思う。


(途中休憩　15分)


【議題3：障害当事者部会活動の振り返りと来年度の活動について】
(資料第3号)
〇事務局より
・今日が、今年度最後の部会となる。今年度の部会活動について、資料3を用いて説明あり。来年度の活動に向けて話し合いたい。

〇委員より
・大変だったこと、楽しかったこと両方あった。差別解消グッズの聞き取りで、当事者の意見(いけん)が反映(はんえい)されたことが嬉しかった。ただ、部会の座談会の場合にも会議となってしまうところがある。その点については、交流は交流として座談会を開催とした方が良いのではないかと思う。
・話が出来て良かった。他の人の障害について想いを寄せることが出来た。
・福祉センターまつりに参加できて良かった。
・障害を持っていても、他の人と変わらずに個人の生業があるということを教わった。また、他の人と仲良くなれて良かった。
・一年間、たくさん勉強させていただいた。知らない世界を見せていただいた。
・福祉センターまつりのシンポジウムに参加出来て良かった。
・自身は目が見えないために周りの方達の障害が分からない部分がある。この一年を通して、他の方の障害について少し理解が出来た。これからも、さらに理解を進めていきたいと思っている。

〇志村委員より
・「情報発信」については今までと同じく目標だが、来年度に向けてやりたい事などはありますか。広報誌については来年度に進めて完成させることが一つの目標だが、他にやってみたいことなどありますか。


〇委員より
・広報誌での発信は続けていきたい。当事者の仲間を増やしたい。当事者としての力をつけていけるように、当事者がもっと元気になれ成長出来るような活動も考えていきたい。基幹相談支援センターで行っている「ピアサポート・グループ」なども関心がある。
・障害当事者部会をやりがいのある、達成感のあるものにしたい。

〇志村委員より
・先ほどの委員の話に出ていた、グループホームが楽しいという話などは、伺ってみたい。委員の活動、例えば歌で教育活動している内容等についても伺ってみたい。
・委員が所属する事業所の方どなたかに傍聴に来ていただき、この会を見てもらうことも、次につながる可能性があるのではないか。
・福祉センターまつりが大変好評だったこともあり、来年度は早めに企画から関わった方が良いのではないか。

〇事務局より
・福祉センターまつりについては、出店希望の場合には場所確保のためにも、早めに運営側に伝えることが必要となる。
・福祉センターまつりは例年11月頃の開催となるため、来年度の部会、第１回・2回目くらいには、大枠を決めることが必要となる。

〇委員より
・シンポジウムや模擬店も良かったが、ブースがあったらよいのではないか。ポスター掲示の出来るコーナー、ポスターセッション、模造紙に何か張って説明し、来場者に説明するコーナーなどを作るなど。
・昨年度福祉センターまつりの場所が人の流れからみるとあまり良くなかったのではないか。
・福祉センターまつりに、当事者部会として主体的に関わりたい。

〇事務局より
・最後に障害当事者部会から自立支援協議会親会にこれだけは伝えたい、ということは何かありますか。

〇委員より
・自立支援協議会部会長事務局会議に出席している中で思う事としては、やはり人の力が大きい。障害を持っている人のみならず、障害の無い人でも障害理解のある仲間を増やす、ということを進めていきたい。人を育てる、人材育成という面で関わっていきたいと思っている。そういった事が差別解消にも繋がっていくのではないかと思う。

まとめ
〇志村委員より
・文京区障害当事者部会は東京の中でも注目されている。「仲間づくり」について、障害理解を進める面からも継続的に進めていきたい。
・①広報誌をどうするかと、②福祉センターまつりに主体的に関わっていく事が来年度の柱となるか。下半期には、振り返りをして発信に繋げる事が出来るのではないか。

【その他連絡事項】
〇障害福祉課より差別解消啓発グッズについての説明
・クリアファイル、かるた作成が進んでいる。
・前回部会時の委員からのご意見を受けて、クリアファイルに掲載するかるたのいくつかの絵札に点字が入り、「あいうえお表」にも、点字を入れることとなった。
・色々な障害があるため、一つの障害に偏らないように盛り込んで、かるたの読み札の選定をした。
・配布先としては、小学校、幼稚園、保育園、児童館、育成室を予定しており、解説本も併せて配布予定。子供達が子供のうちから遊びながら障害について理解を深めていくことが目的となっている。
・今日の資料には用意できなかったが、日めくりカレンダーも作成する。かるたに近いものとなっているが、右側には障害についての記述、左側には文京区ゆかりの文豪を掲載し、文京区としての独自性を出しつつ障害についての理解を進めるため作成している。カレンダーの配布先としては一般事業所や一般向けを予定しており、事業所での障害理解を深めることで、就労に繋げていきたい。
・グッズによる啓発活動により、障害理解を深め、障害は身近にあるものだということを伝えていきたい。また、部会にて「かるた大会」をしようという意見も出ている。
・周知啓発の面では、区ケーブルＴＶにて10分間の特別番組を作る案が広報課より出ている。実際に子供達と当事者が一緒にカルタをしているシーンなどを収録するのも一案だと思う。良い周知啓発をしていきたいと思っているので、ご協力をお願いしたい。
・当事者部会の方々には、周知啓発の部分では、また今後ご協力をお願いすることがあるかもしれない。その際はよろしくお願いしたい。

〇志村委員より
・カルタを使ってもらう目的で、大学ゼミ生と部会委員とで配布先に出かけていき、カルタ遊びをするなども検討出来るのではないか。

〇事務局より
・来年度予定は、今年度同様に５回の部会開催を予定しており、２回は座談会形式予定。来年度一回目で進め方を検討させて欲しい。