文京区(ぶんきょうく)障害者(しょうがいしゃ)地域(ちいき)自立(じりつ)支援協(しえんきょう)議会(ぎかい) 第三回(だいさんかい)障害(しょうがい)当事者(とうじしゃ)部会(ぶかい) 要点(ようてん)記録(きろく) 【日時】平成28年10月13日(木)  15時から17時まで 【会場】文京シビックセンター3階 障害者会館 会議室A 【出席者】髙山 直樹 (自立支援協議会会長) 志村 健一 (自立支援協議会副会長) 小和瀬 芳郎(精神障害)         天野 亨(身体障害)      竹間 誠次(知的障害 公募)      永野 栄一郎(知的障害 公募)       老 孝明(精神障害 推薦)      杉﨑 裕介(身体障害 推薦)      中島 一浩(障害福祉課課長) 【欠席者】福田 美紗子(身体障害 公募) 以上 9名   1 開会挨拶 (小和瀬部会長 挨拶) 2 議題 【議題1:他部会当事者委員との交流および他部会と当事者部会との繋がりについて】 (資料第1-3号) ○事務局より ・議題1の提案に関して、資料第1~3号の説明をする。 ・文京区自立支援協議会は、親会および4つの部会(就労支援専門部会・相談支援専門部会・権利擁護専門部会・障害当事者部会)からの構成で成り立つ。今年度より、当事者部会以外の3つの部会にも当事者委員の方が二名ずつ参加している。当事者部会内のみならず、他部会に参加している当事者部会委員の方とも交流を図っていけたら良いのではないか。また、各他部会へ当事者の声を届けられるとよいのではないか。 ○委員より ・昨年までは、他部会よりあらかじめ用意されていた質問事項について、その内容を当事者部会内で話し合う形だった。事前に準備できることはよかったが、質問事項に答えることが大変だった。また、他の部会から議題が決められている状況に違和感があった。 ・他の各専門部会にも当事者委員がいることにより、他部会当事者委員とも情報交換ができ、他部会とのパイプ役になってもらえるのではないか。 ・文京区自立支援協議会における当事者部会の役割について、改めて共通認識を持てれば良いのではないか。 ・当事者部会はこれから何を目指して活動するのか。他部会との繋がりや役割の違いが分からない。 ・3年間の活動を通じて障害の違いを学び合い、人としてお互いを理解し合うことが大切だと感じている。今後は多くの方に伝えていきたい。 ・当事者部会のテーマは「情報発信」と聞いているが、ほかの部会も同じテーマなのか。 →事務局より、今年度の当事者部会の下命事項としては、活動を通じて理解し合えたことをより多くの方々に分かってもらうため、情報発信を一つのテーマとして掲げている。別の部会にはそれぞれの役割があるため、必ずしも「情報発信」がテーマではない(就労支援専門部会、相談支援専門部会、権利擁護専門部会の下命事項を説明)。 ・当事者部会の下命事項である情報発信については確認できた。情報発信の具体的な方法としては、紙面での配布、ケーブルTVやラジオ放送等様々考えられるが、文京総合福祉センターまつりへ参加して交流することも情報発信の一つではないか。 ○事務局より ・文京区障害者基幹相談支援センターは、相談支援専門部会の事務局も兼ねている。相談支援専門部会内の当事者委員の方からも部会内の意見を当事者部会に伝えてもらうことは可能だと思う。別の当事者部会委員の中から、「支援者がこんなに当事者について真剣に議論をしてくれいることを知らなかった、他の当事者の方にも知って欲しい」、との意見を聞いている。 ○まとめ 当事者部会の開催は年5回を予定しており、残りが2回ある。次回の部会は、座談会形式で、開催時期については来年1月を予定している。各部会当事者委員へも声掛けをして一緒に参加してもらう。 【議題2:文京総合福祉センター祭りの参加について】          (資料第4号) ○事務局より ・今年度の文京総合福祉センター祭りのパンフレットを配り内容説明を行う。昨年は天野氏に話をしてもらい好評だった。今年も障害者基幹相談支援センターが参加を予定しており、今回も区民の方に障害理解を広めるために昨年同様の企画を検討している。参加形態としては、一日目11月12日(土)は終日模擬店出店、二日目11月13日(日)は午前中障害疑似体験を数種類準備してスタンプラリーを実施、午後に当事者シンポジウムを考えている。主に模擬店の販売とシンポジウムへの参加を検討いただきたいが、当事者部会委員の意向をお尋ねしたい。 ○委員より ・模擬店に参加したい。 ・昨年参加したが疲れた。 ・昨年は賑やかなお祭りで、シンポジウムもたくさんの方が聞いてくれた。 ・福祉の現場は、なぜアルコール販売厳禁なのか。交流が手段・目的であるとすれば、広く区民との交流を目指すのであれば、垣根を取っていくことも必要ではないか。他区の祭りに参加経験があるが、大体アルコール販売をしている。 ・当事者部会としての参加は可能なのか。 ・利益が、今後の参加の楽しみ・励みにもなるのではないか。 ・センター祭りの対象、目的は何になるのか。はっきりさせた方がやる気になるのではないか。 ・祭りの中で、当事者部会でのブースを設けることも当事者部会としての情報発信となるのではないか。当事者によるピアカウンセリングや歌などを検討してはどうか。当事者シンポジウムをやって当事者部会の形を打ち出すのはどうか。 ・思いつきだが、広報誌を配り、右半分に委員の方の声を載せて、今までの声や過去の当事者の声を、二重三重に発表していくことはどうか。 ・学会ではポスター発表というが、ポスターに当事者部会の図式を書いて見てもらう形式にして、来場者に見てもらい意見をもらう形はどうか。 ・本年度は当事者シンポジウムで2時間の枠があるとのことなので、今年度参加について障害者基幹相談支援センターの方で声掛けと集約をお願いしたい。 ・来年度に当事者ブースが確保出来た際には、当事者部会主催で出来たら良いのではないか。来年に向けて戦略的に動けるとよい。 ○事務局より ・障害者基幹相談支援センターとしてセンター祭り参加の位置づけ・目的は、区民の方々に正しく障害理解をしてもらうための普及啓発活動、交流の場として実際に出会う場の提供と考えている。 ○区委員より ・祭りの実施場所が区の施設であり、また福祉施設であるが故の特性がある。原則飲食禁止エリアもあることを踏まえると、アルコールの販売については即答は出来ないため今後の検討とさせて欲しい。 ○まとめ ・当事者部会ブースについては、今年度は時間的に余裕がないため、次年度に向けての検討課題としたい。 ・今年度のセンター祭りへの参加希望については、アンケートで確認することとする。 ・センター祭りの手伝いについて都合の合わない当事者の方も、当日遊びに来て欲しい。 --- 15分休憩 --- 【議題:3 当事者部会シンポジウムについて】             (資料第5号) ○司会(協議会副会長:志村氏)より ・前議題にて、当事者部会の役割の一つとして「情報発信」があるという話が出たが、情報発信の場所として他にどんな場所があるのかを話し合いたい。 ・昨年3月に、東洋大学キャンパスに当事者部会委員の方に来ていただき、拡大研究会という形で一度開催した。 ○事務局より 大学での昨年度のシンポジウムについての写真を提示して説明。 そのシンポジウムの際には、都内他地域より30~40人の傍聴者あり。横浜市や国立市からは、文京区に触発されて今後同様に当事者部会を作りたいとの意見もあり。現在当事者部会ができている自治体と、今後できる自治体で今後一緒にシンポジウムを開催することも可能ではないか。大学におけるシンポジウムが、幅広く当事者部会の交流・発信の場所となると考えているが、委員の皆さまのご意見を伺いたい。  ○委員より ・昨年度は他23区内においても、当事者部会を作りたいとの話が出ていた。 ・文京区は当事者部会が初めて出来た区であり、文京区内にある東洋大学とタッグを組むことには意義がある。 ・シンポジウムで何をするのかは当事者次第となる。 ・当事者部会が今までしてきたこと、役割について他自治体に伝えたり他自治体と繋げたり、また自治体間での部会比較なども可能ではないかと考えている。 ・当事者個人が、自分自身の「これは」というものを出せると印象深く伝わるのではないか。 物まね、創作、表現など何でも良いと思うが。 ○まとめ ・当事者の生の声を聴いてもらえるとよいと思う。今年度も当事者部会委員が参加できるとよい。 ・次回の大学においてのシンポジウムを、来年3月に予定し開催する方向で進めていく。 【その他:神奈川県障害者自立支援協議会の津久井やまゆり園の事件を受けての共生社会の実現に向けた自立支援協議会の役割メッセージについて】 ○委員より ・今回のこのメッセージについて賛同される方がいれば、当事者部会として神奈川県障害者自立支援協議会に対して賛同メッセージを出すことはどうか。 ・今回のやまゆり園での事件は、障害者福祉に対して多くの問題提起をしたと思う。被害者の匿名報道や、今後の施設の防犯強化対策として厚く高い壁を作り防犯カメラを多く入れる等の議論がある。また、神奈川県が施設建て替えを同じ場所に予定していると言っている。 ○委員より ・この文章について、当事者部会として賛同していくか。 ・文章の言い方が難しいと思う。共生社会とは何か。 ・今後の再建の施設に高い壁をつくるなどの対応は、共に生きようとしていない、全く共生を目指していない。同じ場所に同じ建物を建てる予算があるのであれば、入所の方が地域での生活が出来るようにしていく方向にお金を使うべきなのではないか。 ・先日、盲導犬を同伴してレストランに入ろうとしたところ、従業員から利用不可と言われた。自身にとってはそのことが残念であったため、Facebookで気持ちを呟いたところ、夜間に出歩いていることに対しての非難や、犬が嫌いな人もいるのだから当然の対応、等の反応が返ってきたため驚いた。この様なメッセージを発せられた方に対して同じ意識を共有しているというメッセージを積極的に伝えていくということは重要なことなのではないかと個人的には思う。 ・賛同メッセージについては当事者部会で文章を作ってはどうか。次回の当事者部会までに賛同意見を出してまとめた上で、当事者が文章を叩き台として作成し、その後推敲した後に発信していくのは一つの手段ではないか。やまゆり園は知的障害者の施設だが入所施設で精神障害者の措置制度の課題も絡むところである。当事者部会には様々な障害を持った当事者がおり、当事者部会としての情報発信という意味としては大切な事ではないか。 ○まとめ ・作成予定の賛同メッセージは、難しい言葉ではなくいつも自分達が使っている言葉でまとめた方が分かりやすくて良いのではないか。 ・次回の当事者部会・来年1月までに、当事者の賛同意見をまとめて叩き台を作成する。 ・当事者部会の意見を形にして発信していく。 ・先ほどの話し合いでも出ていた当事者部会の役割である「情報発信」にも呼応するのではないか。 【その他 意見交換】 ・レストランで盲導犬・介助犬可能と表示があっても、実際には利用が出来ないことがある。 ・盲導犬・介助犬可の店舗であっても、点字表示は無い。 ・代々木公園周辺道路には点字ブロックが無いので設置して欲しい。 【本日の当事者部会のまとめ】 ○事務局より ・当事者部会でのやまゆり園に対しての意見のまとめについては、事務局内で再検討し、後日再度依頼をさせて欲しい。 ・次回の当事者部会は座談会形式での開催を予定。時期としては来年1月中旬頃を検討している。