施政方針(平成20年第1回定例会)

更新日 2021年09月28日

平成20年第1回文京区議会定例会(平成20年2月19日)

区民とともに新たな「文の京」の発展を目指す

平成20年文京区議会第一回定例会を招集し、平成20年度の予算案をはじめ、関係諸議案のご審議をお願いするにあたり、私の所信の一端と新年度の主な施策の概要を申し上げ、区議会並びに区民の皆様のご理解とご協力を賜りたいと存じます。

区を取り巻く様々な状況と、協働・協治の理念に基づく区政運営の推進

私が第5代目の文京区長に就任した昨年4月以来、特別区を取り巻く地方分権改革に関する議論の大きな流れは、基礎的な地方公共団体がその役割をより強化し、住民福祉の向上にさらに力を尽くすとともに、住民自治を実質的に確立するべきとの方向に向かって、急速に進んでおります。
まず、国においては、第二次地方分権改革に向けて、「地方分権改革推進本部」により、これまで30回を超える議論が精力的に進められております。その「中間的なとりまとめ」が昨年11月に公表され、「地方が主役の国づくり」を具体化するための取組が明らかにされたところです。
一方、都と特別区においても、「都区のあり方検討委員会」において、これからの都区制度についての議論が進められております。また、「特別区制度調査会」からは、昨年12月に「第二次特別区制度調査会報告」として、特別区の「都の区」からの脱却と、「基礎自治体連合」という、これまでの都区制度の枠組みを超えた、新たな地方自治制度のあり方について、ご提案をいただいたところです。
私は「特別区の再編」を前提とした議論ではなく、特別区への権限委譲を着実に進め、特別区の将来を見据えた実りのある議論を重ねることこそ、地方分権改革の理念にかなうものと考えております。
本区が真の地方分権を実現し、心から「文京区に住んでいて良かった」と、区民の皆様にもっと実感していただけるよう、私は、引き続き「本気で考え、本音で応える」「足して二で割らない」「『対立と調整』ではなく『信頼と対話』」の3つの行動理念をもって、区政の課題の解決に真正面から取り組む所存です。そのためには、協働・協治の区政運営をさらに進めることが不可欠であり、区民参画のルール化を進め、区民と行政の自立した関係による、地域自治の進展をより確実なものにしたいと考えております。

新たな時代に対応した基本構想の改定

次に、基本構想について申し上げます。
本区は、平成13年に制定された基本構想に基づき、「文教の府」にふさわしい、恵まれた歴史的・文化的資産を活かし、「文化の香り高いまち」として、これまで発展してまいりました。さらには、まちづくりの基本原理や行政の基本ルールなどを定めた区の憲法ともいえる「文の京」自治基本条例を制定し、区民の皆様とともに、豊かな地域社会の実現に向けて様々な取組を進めてきたところであります。
この基本構想に基づく第3次の実施計画の策定につきましては、20年度から3か年の素案を作成し、「基本構想推進会議」、パブリックコメント、区民説明会をはじめ、年明け早々には、総務区民委員会においてご議論をいただき、様々なご意見を伺ってまいりましたが、本定例会において最終案をご報告いたします。
さらに、自治体運営における基本的な指針として策定された基本構想も今年で8年目を迎え、この間の都心回帰による人口の増加に加えて、今や当たり前となったITの進展やNPO等の活動など社会構造の変革は著しく、本区を取り巻く状況も、めまぐるしく変化してきております。
このような時代の変化に対応するため、本年は、基本構想の改定に着手してまいります。また、改定にあたりましては、現在の基本構想の理念を継承しながらも、新たな時代に即した考え方や多様化する区民ニーズを反映するために、区民をはじめとして、広範な方々で構成された会議体での議論やワークショップを導入するなど、区民参画の様々な手法を取り入れてまいりたいと考えております。

変革の時代を見据えた効率的な自治体経営

次に、変革の時代を見据えた効率的な自治体経営について申し上げます。
日本銀行の経済見通しによると、先行きについては「物価安定の下で息の長い成長を今後もたどる」としつつも、「世界経済や国際金融市場の不確実性に加え、国内景気も足元は住宅投資の影響などから減速している」と景気判断を約3年振りに下方修正しました。
一方、区を取り巻く財政状況については、地方法人2税の配分の見直しや道路特定財源をめぐる動きなど、事態は全く予断を許しません。
このような中で、区民サービスを削減することなく、将来にわたって区民の負託に応えていくためには、より一層の行財政改革に努め、将来を見据えた財政運営が求められます。私は、新たな行財政改革推進計画の策定を進め、不断の事業の見直しや指定管理者制度の活用など、より一層の効率的な自治体経営に取り組んでまいります。

区政運営の考え方と施策の推進 ‐子どもたちと高齢者への応援歌‐

平成20年度の予算は、「~子どもたちと高齢者への応援歌~新生文京の第一幕を奏でる予算」と位置付け、以下の施策について積極的に推進してまいります。

安心して子育てできる環境づくり

初めに、安心して子育てができる環境づくりについてであります。
まず、育児と仕事の両立を支援する事業の拡充を図ります。共働き世帯の増加、生活習慣や男女の働き方の多様化などにより、保育需要は依然として高く、一層の保育の充実が求められています。そのため、区立保育園の定員改定、認証保育所の開設支援や保育ママの数を増やすなど、保育園の待機児童の解消に努め、子育て世帯が、安心して働くことのできる環境整備を図ってまいります。
次に、子育ての心理的不安の解消に取り組んでまいります。核家族化などにより、子育ての悩みや不安を抱えながら孤立してしまう人が増えています。このような状況を解消するため、児童館幼児クラブの充実や子育てひろばの土曜日開所などにより、育児中の親子の仲間作りや情報交換の機会を増やし、一人で子育ての悩みを抱え込まない環境をつくってまいります。
また、すでに4園で実施している緊急一時保育を、20年度から公設公営保育園全園に拡充し、保護者の病気、出産又は家族の看護等で子どもを保育できない場合に、子どもを預けることができるようにいたします。
これにより、保育園は、いざという時に、より身近な場所で子どもをお預かりし、また育児相談にも対応する、まさに地域の子育て支援の核となる施設としてまいります。
次に、育児中の世帯は子育てにかかわる経済的な負担も増えることから、その負担軽減に取り組んでまいります。具体的には、認証保育所の保育料について、一人あたり月額2万円を助成し、保護者の負担軽減を図るとともに、入所を促進することにより、待機児童の減少にもつなげてまいりたいと考えております。
また、妊婦の健康を守るとともに出産を安心して迎えていただくために、妊婦健康診査の公費負担を現在の2回から14回に拡充してまいります。
以上の「子育て支援の3つの柱」をバランスよく実施し、安心して子育てができる環境づくりを目指してまいります。
なお、18年度から開始した子育て支援券交付事業は、子育て家庭への経済的支援を主たる目的として導入したものですが、19年度より実施した乳幼児医療費助成制度の拡大に加え、認証保育所保育料助成など、経済的支援策の拡充も含めたこれらの施策を総合的に勘案し、20年度の実施をもって廃止を含めた見直しを考えてまいります。

魅力ある学校づくり

2点目は、教育施策の推進についてであります。
私は、多様な教育ニーズに応え、魅力ある学校づくりを行っていくことが、区立学校全体の水準の維持・向上に資することと考えております。
現在、国において、改正教育基本法等を踏まえた学習指導要領の改訂作業が行われております。そこでは、現学習指導要領の「生きる力」を育むという理念を実現するために、具体的な方策として、基礎的・基本的な知識の習得、確かな学力を確立するために必要な時間数の確保、学習意欲の向上や学習習慣の確立等が挙げられています。
本区の今後の教育施策の推進につきましても、新たな学習指導要領の考え方を視野に入れ、各種施策を推進してまいります。
まず、学力向上に向けて、小学校に昨年度本格導入しました教科担任制・複数担任制につきましては、教科担任制の対象校を3校から5校へ、複数担任制は、3校から6校に拡大いたします。
また、「文の京」学ぶ力レベルアップ推進校につきましては、中学校全校での実施に引き続き、小学校は、5校から10校に増やして実施してまいります。
さらに、教育センターの建て替えを検討するとともに、教員の資質向上のための研修の充実、理科教育推進のための多様なプログラムの実施等、教育センターでの事業も充実させてまいります。
次に、特別支援教育体制の充実を図るため、区立小・中学校全校に特別支援教育支援員を配置するとともに、特別支援教育体制での具体的な学校・学級運営のあり方を検討するため、モデル校を設置してまいります。
また、第五中学校、第七中学校につきましては、21年4月に統合し、9月新校舎移転を目指して、建設工事を進めてまいります。さらに、全区立幼稚園の遊戯室にエアコンを設置してまいります。

高齢者・障害者の福祉の充実

3点目は、高齢者と障害者の福祉の充実についてであります。
高齢者の方々を対象とする施策については、生活支援の推進と介護予防を重視した取組を引き続き進めてまいります。
今後、一人暮らしの高齢者や高齢者のみの世帯の増加が見込まれますが、高齢者を地域で孤立させないためには、日常の周囲とのコミュニケーションが重要であり、地域社会の積極的な役割が必要です。そのために、地域包括支援センターを中心として、高齢者を地域で支えあう「ハートフルネットワーク」を推進してまいります。また、NPOなどと協力しながら空き店舗等を活用したサロンの設置など、高齢者が元気で生きがいを持ち、充実した生活をおくれるような空間を地域に整備していくことを検討してまいります。
さらに、本年9月から、(仮称)シルバーお助け隊の事業を実施してまいります。高齢者のみの世帯では、電球の交換や家具の移動など、僅かなことでも日常の生活をする上で、苦労することがあります。このため、シルバー人材センターの協力を得て、その会員が高齢者宅を訪問し、少額の自己負担で身近な困り事を解決できるよう、支援事業を始めます。
次に、高齢者の健康の維持と介護予防を促進してまいります。高齢者が介護を必要とせず、元気で健やかに生活するためには、日頃からの予防対策が重要です。高齢者が地域や自宅で転倒予防や筋力向上のための運動を身近に行える介護予防体操の普及に努めてまいります。
また、本年4月から新たに後期高齢者医療制度がスタートいたします。この制度は、老人医療費を中心に医療費が増大する中、高齢者世代と現役世代の負担を明確にするとともに、後期高齢者の生活の質を重視した医療サービスを提供することを目的として創設されたものです。私は、まずは、制度の円滑な導入に努めてまいりたいと考えております。
次に、障害のある方々が地域で安心して自立した生活ができるよう、ノーマライゼーションの理念に基づき、障害者施策を推進してまいります。
まず、老朽化の著しい福祉センターの建て替えを検討してまいります。建て替えにあたりましては、現行事業の拡充のほか、多様な地域生活支援機能を備えた障害者施設や、療育相談と教育センターにおける教育相談との連携等の課題についても検討してまいります。
また、障害のある中高生の放課後の活動の場を確保し、必要な生活支援等を行うとともに、障害児の家族の一時的な休息が取れるように支援してまいります。
さらに、昨年開設した障害者就労支援センターにつきましては、障害者の就労を促進するため、関係機関と連携を図りながら、就労相談、ジョブコーチ支援等を行うとともに、障害福祉サービスの利用支援に関する相談などを実施してまいります。

いきいき暮らせる健康づくりの推進

4点目は、すべての区民が健康に暮らしていくことができるよう心身の健康づくりを進めてまいります。
健康はすべての活力の源であり、いきいきと豊かな人生を過ごすための基礎となるものです。健康づくりの主体は区民一人ひとりであり、区では区内の医療機関、医療保険者、学校、企業等と連携して健康づくりに取り組みやすい環境を整備し、現在改定中の区民の健康づくり計画「健康ぶんきょう21」をもとに、いきいき暮らせる健康づくりを推進してまいります。
健康づくりの具体策として、まず、生活習慣病の予防を一層推進してまいります。そのために、生活習慣病予防の重要性などについて啓発を行うとともに、本年4月から開始する特定健康診査・特定保健指導の対象者に対し、個別通知を行うなどの周知に努め、受診率の向上を図ります。また、効果的かつ効率的な特定保健指導を実施し、メタボリックシンドロームの該当者及び予備群への効果の現れ方を検証しながら、対象者の減少を図ってまいります。
次に、安心できる医療体制を確保するため、医療安全のための相談窓口を開設するとともに、医療機関における安全管理体制の整備を図ります。また、区内診療所及び歯科診療所等の医療監視を計画的に行うとともに、区民からの医療相談に迅速に対応できる体制を整備し、診療所・区民・区が連携しながら、地域における医療の安全を確保してまいります。
次に、新型インフルエンザの発生に備え、マニュアルの作成、防護服の整備を図ります。また、国の麻しん排除計画を踏まえ、中学1年生、高校3年生を対象に予防接種を今後5年間実施し、接種率を95%以上に高め、麻しんの流行の予防に努めてまいります。

活力ある地域社会の実現

5点目は、活力ある地域社会の実現です。
活力ある地域社会をつくるためには、町会・自治会等の地域活動団体やNPOなど非営利活動団体が自主的、自律的な活動を通じて、区民や区と協働しながら、地域の課題解決を目指すことが重要であり、区は、こうした活動に側面から支援していきます。
町会・自治会は、清掃・防災・防犯など地域の環境や安全安心まちづくりに欠くことができない団体です。
また、町会・自治会が地域の中で様々な活動を続けることは、地域の人と人とのふれあいをより盛んにすることにつながります。このような町会への新たな加入者の増加を図るため、それぞれの町会・自治会や町会連合会等が行う様々な事業に対して補助を行い、加入促進への取組や様々な地域の活動を支援してまいります。
次に、福祉や生涯学習など様々な目的を持って公益活動を担うNPOなどの団体や個人が増えつつあります。こうした公益活動の状況や会員の募集、催し物の案内など様々な情報を発信する仕組みとして、昨年12月から区とNPOが協働で文京区地域公益活動情報サイト「こらびっと文京」の運営を開始したところですが、このサイトの有効な利用を推進するとともに、さらに内容を充実してまいります。
また、区との提案公募型事業の募集や協働推進講演会の開催など様々な取組により、協働・協治を推進いたします。さらに、区民がNPOの支援や政策を選択して寄付できるような制度についても、幅広く検討してまいります。
さらに、地域コミュニティ活動の拠点として地域活動センターを管理運営するとともに、地域の活動の場として交流館や区民会館の利用を促進してまいります。

地域産業活性化への支援

6点目は、地域産業活性化のための支援についてであります。
まちに潤いや賑わいを与えるのは、活力ある地域産業と元気な商店街、そして賢い消費者の存在であると考えております。
まず、活力ある地域産業を継続していくためには、経営基盤の強化が必要不可欠です。社会経済情勢の変化にも安定した事業経営が可能となるよう、円滑な資金調達のための多種多様な融資あっせんと利子補給を引続き実施するなど、支援の充実を図ってまいります。
また、区内には地場産業といわれる印刷・製本・医療機器産業などの企業をはじめとして、個性豊かな企業が数多くあります。区では、文京区産業情報ネットワーク、いわゆる「BUN-NET」を構築し、会員企業の販売促進やPR等の支援を図ってきたところですが、システム導入から13年経過しており、時代と利用者ニーズにあったシステムとするために、20年度には「BUN-NET」システムの再構築を図ってまいります。このリニューアルにより、区内企業が様々な最新情報を得ることと併せ、魅力ある文京区の産業を全国に発信していけるよう、新システムの構築に取り組んでまいります。
次に、区民生活に身近な商店街の活性化は、まちの魅力を高め、地域に暮らす人々に潤いと活気を与えてくれます。地域コミュニティの核として重要な役割を担っている商店街の基盤を強化するために、商店会加入率や加入数が顕著な商店会には補助金の補助率を上乗せするなど、商店会加入促進支援事業補助に引続き力を入れてまいります。さらに、商店街の集客力をアップさせ、賑わいのある元気な商店街を目指し、販売促進事業補助や環境整備事業補助を一層充実させてまいります。
また、昨今、巧妙化する悪質商法をはじめとする消費者トラブルから身を守るためにも、賢く自立した消費者であることが求められています。消費者問題への理解を深めることを中心に活動していた、これまでの消費者モニター制度に替わり、賢い消費者となる区民を育成し、そこで得た知識を啓発事業等により地域に還元する消費生活推進員制度を新たに創設し、区民との協働による新たな消費者啓発事業を実施してまいります。

安全で安心なまちづくりの推進

7点目は、安全で安心なまちづくりについてであります。
防災対策や耐震化への対策については、現在、耐震改修促進計画の策定及び地域防災計画の修正に向けて、鋭意取り組んでいるところですが、いつ起きるか分からない地震等の災害から区民の生命と財産を守るため、地域住民等による防災への取組の支援に努めるとともに、建築物の耐震化や不燃化を促進し、災害に強いまちづくりを推進してまいります。
具体的には、地域住民・町会間の連携及び地域防災力の向上を図るために、避難所となる区立小・中学校等において、地域住民主体の避難所運営協議会を設立し、地域特性を生かした実践的な避難所運営訓練を行ってまいります。
また、災害時の活動拠点としての防災機能を併せ持つ、現在整備中の目白台運動公園内に、新たに備蓄倉庫を設け、災害時の備蓄物資の充実を図ってまいります。
さらに、耐震改修が必要な建築物の所有者の意識啓発を図るとともに、建築物の耐震改修及び不燃化等に要する費用の一部を助成し、区内建築物の耐震化に向けた取組を促進してまいります。
また、地震による交通機関の運行停止等により、駅周辺に多くの滞留者が発生した場合に備え、モデル地区として後楽園・春日駅に、区、警察、消防、鉄道事業者及び駅周辺事業者等からなる「駅周辺混乱防止対策協議会」を設置し、災害時の防災関係機関の役割、混乱防止の体制等について検討を行ってまいります。
次に、快適な歩行空間と良好な道路環境を確保するための取組を進めてまいります。
まず、生活道路において、通過交通や通行速度を抑制するため、地域住民や交通管理者と協働しながら、人と車の調和を図ることを目的とした、コミュニティ道路の整備計画の策定に取り組んでまいります。
また、ユニバーサルデザインブロック等の設置を行い、高齢者や障害者を含むすべての人が安全・快適に利用できるよう、バリアフリーの道づくりを進めてまいります。
さらに、幼児・児童の自転車乗車時におけるヘルメット着用を普及させ、重大事故や負傷者数の減少に取り組んでいくため、ヘルメット購入費用の補助対象を幼児から小学生まで拡大してまいります。
また、本区では、「文京区安全・安心まちづくり条例」に基づき、路上喫煙を禁止する地区を指定し、地域活動団体や事業者等と協力して、路上喫煙対策に取り組んでおります。今後は、受動喫煙防止に関する意識の高まりなどを受け、路上喫煙禁止地域の拡大を図るとともに、組織体制を整備・強化し、路上喫煙対策のより効果的な方策を講じてまいります。

歴史と文化を活かした観光の都市(まち)

8点目は、区の地域の特性を生かした活力あるまちづくりについてであります。
国においては、観光立国推進基本法に基づき、来年秋にも観光庁を国土交通省の外局として設置する方向で検討されております。また、観光立国推進戦略会議の提言として、「地域固有の宝を生かした、個性豊かな地域づくり」が挙げられております。これは、国際競争力のある観光地づくりのためには、地域の魅力を磨くことが大切であるとの提言であります。
本区は、史跡や文化遺産の多い、歴史的景観をもつまちであり、鴎外をはじめとした多くの文人ゆかりのまちでもあります。また、区内には数多くの美術館や博物館、歴史ある庭園が点在し、歴史と文化にふれることができるまちとしての魅力も持っています。さらに、大学をはじめ多くの教育機関のある文教の地としても知られています。このような、地域の特性を有効活用し、「文の京」としての魅力を増すことにより、地域の活力を高めてまいります。
そのような観点から、観光振興のため、区の今後の観光施策の中心となる、「観光ビジョン」を策定してまいります。
また、多くの利用者から好評をいただいておりますコミュニティバスB‐ぐるについては、区民の足として、定着に努めるとともに、区内観光の移動手段として、区外へも積極的にPRしてまいります。
さらに、本郷図書館鴎外記念室については、本年4月から休館し、資料整備等を行うとともに、改修あるいは改築に向けて具体的な検討に着手してまいります。
次に、区内大学との連携については、本年1月に東洋大学との相互協力協定の締結により、現在まで8大学との協定を結んでおります。今後も歴史と伝統のある大学が多い文教の地としての特性を区の資産ととらえ、区民にとって有益となるよう大学との相互協力を進めてまいります。

子どもたちに残すくらしの環境

9点目は、子どもたちに残すくらしの環境についてであります。
文京区は、大都市の利便性と恵まれた生活環境の2つを兼ね備えておりますが、これらは世代を超えて、その時代ごとの要請に合わせ、人と環境の調和が図られてきた結果と考えております。このすばらしい生活環境は、今を生きる私たちだけのものではありません。これらをより良いものとして未来の子どもたちに残すことこそが私たちの責務であります。
まず、地球温暖化防止に対する取組ですが、来年度は第2次の地球温暖化対策実行計画の3年目に当たり、区の事務事業における温室効果ガス排出量をより一層削減するよう、引き続き取り組んでまいります。また、区民に対しても情報発信に努め、温暖化防止対策を促進してまいります。
次に、本年10月から文京区内全域において、廃プラスチック類につき、破砕処理・埋立処分からサーマルリサイクルへと切り替えることにより、処分場の延命化と資源のさらなる有効活用に努めてまいります。分別区分の変更にあたりましては、説明会を始め、区内全域においてきめ細かい周知に努めてまいります。
なお、再生紙の偽装問題につきましては、区民の皆さまに資源循環型社会への取り組みを推進してきた行政の長として、私は大変憂慮しております。今回の事件がリサイクルに対するこれまでの努力を無にすることのないよう、区として、これからも率先して再生紙の積極利用に努めるとともに、区民の皆さまにリサイクル事業へのさらなる参画をお願いし、引き続きモノ配慮社会の構築を目指してまいります。

当面の課題(総合体育館、福祉センター・教育センター、区立小中学校将来ビジョン)

次に、区政における当面の課題について申し上げます。
まず、総合体育館の建て替えにつきましては、昨年8月の都市計画審議会の答申を踏まえ、改めて区民の皆様のご意見を伺うため、10月に「文京総合体育館建て替え地検討協議会」を設置いたしました。この協議会では、公募区民や文化財等の専門家も含め、広範な方々からご議論をいただいており、これまでに5回の検討を重ねてまいりました。また、開かれた区政を実現するために、会議を公開し、資料や会議録もホームページ等を通じて公開してまいりました。間もなく答申をいただける予定でございますが、私は、協議会の答申を尊重し、区民にとって有益となる体育館の建て替えに取り組んでまいります。
2点目は、「福祉センターと教育センターの建て替え」であります。
福祉センターは開設から35年が経過し、施設や設備の老朽化が進むとともに、障害者自立支援法の施行などにより、福祉をとりまく環境が大きく変化しております。
また、教育センターは、昨年4月から旧小石川保健サービスセンター庁舎で暫定的に事業を継続しているところであります。
両施設につきましては、これからの事業のあり方や建て替えなどの課題を検討するため、昨年8月から「福祉センター及び教育センター建て替え等検討会」を設置し、検討を重ねるとともに、学校現場や施設の利用者、保護者などのご意見を伺い、検討内容に反映してきたところです。今後、区議会並びに地域の方々のご意見等を踏まえたうえで、検討会として最終のまとめを行い、複数の建て替え候補地を選定し、議会に報告してまいりたいと考えております。なお、その後、地域住民、利用者代表等からなる協議会を発足し、建設予定地の選定と施設内容等の基本的な考え方を協議してまいります。
3点目は、「区立小・中学校将来ビジョン」であります。
現在、町会の代表、小・中学校の保護者、学識経験者、公募委員等で組織されました「検討協議会」において、区民と区との協働・協治のもと、素案の見直しについて熱心な協議が執り行われているところでございます。私は、この協議会での意見を最大限尊重し、「区立小・中学校将来ビジョン」が将来を担う子どもたちの教育環境をさらに充実させるものとなるよう、教育委員会とともに進めてまいりたいと考えております。
以上、今後の区政における具体的な課題への取組について、私の考えるところを申し上げてまいりました。

おわりに ‐区民との協働・協治の理念に基づいた施策の推進‐

区長就任2年目となる平成20年度は、私が初めて編成した予算を起点として事業実施にあたる年であり、区民参画のもと、基本構想の見直しや新行財政改革推進計画の策定など、新たな文京区を創造する年でもあります。
また、本区の人口は、昭和55年に20万人を割って以来減少の一途をたどり、平成10年には、165,000人にまで減少しましたが、その後の都心回帰等により人口は回復傾向にあり、本年1月には185,000人まで回復いたしました。
私は、この状況を一時的なものとせず、子育て世代に届く施策を発信し続けてまいります。また、これまで地域を支えていただいた高齢者が、いつまでも健やかに暮らし続けていける環境を整備し、「人口20万人回復大作戦」をキャッチフレーズに、20万人都市文京の新たな時代に向けた施策に取り組んでまいります。
「文の京」を安心して住める、より豊かな地域にしていくためには、職員はもちろん、区民の皆様と一緒になって叡智を集めることが不可欠です。自治基本条例の理念でもある「協働・協治」は、区民、町会・自治会、NPO・ボランティア団体、事業者、区など、様々な主体が、対等の立場で協力して問題に取り組むことで、単独ではできなかった新しいきめ細かいサービスの提供ができるようになります。私は、区民の皆様と対話を重ね、ともに汗を流し、夢を形にしていきたいと考えております。
結びにあたり、区議会をはじめ区民の皆様に、御理解と御協力を賜りますよう重ねてお願いを申し上げ、平成20年度の施政方針といたします。
ご清聴ありがとうございました。
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