年賀会区長挨拶（平成30年1月5日）

<新春を迎えて>

平成30年の年頭にあたり、謹んで新年のご挨拶を申し上げます。

本日ご列席の皆様方には、日頃より区政に対しまして、格別なご支援とご協力を賜り、厚く御礼を申し上げる次第であります。本年も、皆様方のお力添えを賜りますようお願い申し上げます。

また、本日は、名誉区民の加賀 乙彦様にも、ご多用の中ご臨席を賜っております。ありがとうございます。

加えて、前区長の煙山 力様にも、新年早々お越しいただいております。ありがとうございます。

また、本区と交流の深い自治体であります石岡市、津和野町、熊本県、北九州市、甲州市より、石岡市副市長松隈 健一様、津和野町副町長島田 賢司様、熊本県知事代理として、熊本県東京事務所所長渡邉 純一様、北九州市長代理として、北九州市東京事務所所長池永 紳也様、甲州市長代理として、甲州市市民課長武澤 勝彦様にもご多用の中ご臨席を賜っております。ありがとうございます。

さらには、昭和26年に本区の紋章をデザインし、その後、日本万国博覧会テーマ展示のプロデューサーや映画の美術監督として活躍されている、千葉 一彦様にもご臨席いただいております。ありがとうございます。

また、トルコ共和国より、ハサン・ムラット・メルジャン駐日特命全権大使にもご多用中のご臨席を賜っております。ありがとうございます。 

<基本構想の実現に向けて>

さて、我が国の景気は、緩やかな回復基調が続き、実質GDP成長率が7四半期連続でプラス成長となり、企業の景況感も、大企業・中小企業ともに改善傾向にあるものの、海外に目を向けると、米国の政治・政策動向や欧州の政治情勢、北朝鮮や中東情勢など、海外の政治・経済の不確実性による影響も考えられ、依然として予断を許さない状況にあります。

一方、国内における雇用情勢をみると、雇用者数の増加が続き、失業率も低水準で推移するとともに、雇用所得環境の改善等を背景に、個人消費も緩やかな回復基調を維持しております。

私は、区政をお預かりしている者として、こうした動向を注視しつつ、全ての区民の皆様が豊かさを実感でき、安心して住み続けられる活力あふれる地域社会を築くため、全力を尽くしていく所存です。

第3期「基本構想実施計画」の2年目にあたる本年も、子どもから高齢者まで様々な世代の方々に、充実した地域生活を実感していただけるよう、引き続き多様な施策を展開してまいります。 

<平成30年度予算・区民サービスの向上>

次に、30年度予算についてですが、変化し続ける社会に柔軟かつ迅速に対応することで、様々な世代を支える施策に全力で取り組んでまいります。

その主な施策といたしまして、まず、「子育て・教育」分野では、私立認可保育所等の開設や公有地を活用した保育所の整備等にスピード感を持って取り組むとともに、保育所等への巡回指導を強化し、保育サービスの拡充と質の確保を図ってまいります。また、文京区版ネウボラ事業を拡充し、産後うつや児童虐待の予防並びに早期支援につながる取り組みを進め、安心して子育てできる環境づくりに取り組んでまいります。さらに、小学校5年生及び中学校2年生を対象に体験型英語学習施設でのプログラムを実施し、実践的な英語に親しむ機会を提供するほか、昨年多くの皆様からご賛同をいただいた子ども宅食プロジェクトの拡充を含め、総合的な子どもの貧困対策を一層推進してまいります。

続いて、「福祉・健康」分野では、「自分史」の作成支援事業を通して、高齢者の社会参加の機会にするとともに、ご本人や家族の思いに寄り添った介護につながる仕組みを始めます。また、介護資格の取得支援やスキルアップ支援等を通じて、介護人材の確保・定着を図るとともに、民間事業者による特別養護老人ホームの整備等を進め、介護を必要とする高齢者が安心して生活できる環境を整えてまいります。さらに、区内在住の骨髄・末梢血管細胞提供者等に対して助成を行うことで、骨髄移植ドナー登録による支援の輪を広げてまいります。

「文化・スポーツ」の分野では、江戸から明治へと変わり150年となる節目に合わせ、区にゆかりのある大名家の現当主を招いた事業などを実施し、本区の歴史や魅力を広く発信してまいります。また、本年6月の文京スポーツセンターのリニューアルオープンに合わせ、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の競技種目を中心としたスポーツの体験や、ホストタウンの相手国であるドイツを紹介するイベント等を開催するほか、学校給食に「ドイツ料理の日」を設け、食を通して子どもたちがドイツ文化を学ぶ機会とし、大会に向けた気運の醸成につなげてまいります。

<おわりに>

さて、今年は、戌年です。戌年には、酉年にもたらされた多くの実りを、新しい芽吹きへとつなぐ意味があるといわれています。

私は、本区を輝かしい未来へとつなぐべく、第3期「基本構想実施計画」のもと、引き続き、様々な区政の課題に果敢に取り組み、全ての世代の方々が安心して心豊かに暮らせる文京区の実現に向けて全力を尽くしてまいります。

今後とも皆様の一層のご支援とご協力を心よりお願い申し上げます。

結びに、本日ご列席の皆様と全ての区民の皆様のご健康とご多幸を祈念して、新年のご挨拶といたします。

本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

【本文は口述筆記ではありませんので、表現その他に若干の変更があることがあります。】