主要課題No.7 共に生きるための豊かな心と行動力(共生力)の育成
更新日 2024年03月27日
最新の戦略シート
(1) 現状
- 区では、生命を尊重し、自他の違いを認め、自分も他者も大切にできる態度の育成を図り、いのちと心の教育を進めるとともに、社会の一員としての規範意識や倫理観、すべての人への思いやりの心などを育む道徳教育を進めています。
- 道徳授業地区公開講座を全区立小・中学校で開催し、子どもたちの豊かな心を育むことについて、学校・家庭・地域で共に考える機会としています。
- 平成25年に施行された「いじめ防止対策推進法」に基づき、区では「文京区いじめ防止対策基本方針」を策定し、いじめの未然防止及び早期解決に取り組んでいます。本区の小・中学校のいじめ認知件数は増減を繰り返しており、令和4年度には、小学校では88件、中学校では38件のいじめを認知しています。
- 学習指導要領では、伝統や文化に関する教育の重要性が示されています。区においては、子どもたちが文京区の地域や伝統・文化等を学び、地域への理解と愛着を深めるよう、文京ふるさと学習副読本等を活用した教育活動を進めています。
- 「東京都特別支援教育推進計画(第二期)・第二次実施計画」において、共生社会の実現に向け、障害のある幼児・児童・生徒の自立を目指し、一人ひとりの能力を最大限に伸長して、社会に参加・貢献できる人間を育成することが基本理念として掲げられています。
- 区では、「すべての子どもたちへの適切な教育機会の保障」を重点課題として捉え、適切な学習の機会と環境を保障するための取組を進めており、パラスポーツの推進や障害者体験の促進等により、障害の有無に関わらず、互いに人権と個人を尊重しながら、共に生きようとする態度を醸成しています。
関連する主な計画等
- 文京区教育委員会教育指針
関連データ
- 「人の役に立つ人間になりたいと思う」項目における肯定度
「当てはまる」と回答をしている児童・生徒の割合は、都と比較して小学生が高い水準で推移している一方、中学生は都を下回る年度もあり、改善を図る必要があります。 - 特別支援学級に在籍する児童・生徒及び幼稚園特別保育児の推移
特別な支援を必要とする子どもの人数は増加傾向にあります。そのため、支援員や指導員を配置し、個別の教育支援計画や個別指導計画に基づいた合理的配慮の提供に努めています。
(2) 課題解決に向けて取り組むべきこと
- 答えが1つではない道徳的な課題を、児童・生徒一人ひとりが自分自身の問題と捉え向き合う「考える道徳」・「議論する道徳」を実践し、よりよく生きるための道徳性を育む必要があります。
- いじめや暴力行為等の未然防止や早期発見・早期解決に向け、組織的な対応力の強化を含めた取組を推進する必要があります。
- 障害者差別解消法の趣旨や合理的配慮の提供等について、教職員の理解促進を図るほか、児童・生徒が障害者を理解するための取組を促進する必要があります。
(3) 4年後の目指す姿
共生社会の実現に向け、特別な教育的支援を必要とする幼児・児童・生徒の能力を最大限に伸長するための、総合的な支援体制が強固になるとともに、子どもたちが他者や社会との関わりについて理解を深め、障害等の有無にかかわらず、互いに人格と個性を尊重し合いながら、共に生きようとする態度が醸成されている。
(4) 計画期間の方向性
道徳教育の推進
子どもたちが自立した人間として、他者と共によりよく生きるための道徳性を育むために、道徳の授業改善を図るとともに、学校・保護者・地域が一体となって進める道徳教育を推進します。
いじめ問題の対策強化
いじめの問題に対し、学校と教育委員会が連携して対策に取り組むとともに、校内における組織的な対応力を強化し、いじめや暴力行為等の未然防止及び早期発見・早期解決を図ります。
特別な支援を必要とする幼児・児童・生徒への合理的配慮の提供
合理的配慮の提供等について、研修を通じて教職員の理解促進を図るとともに、関係機関と連携の上、児童・生徒が障害者を理解するための取組を促進していきます。また、子どもの教育的ニーズに応じた、支援員等の人的支援を含めた基礎的環境整備の充実を図ります。
(5) 手段 (当初事業計画)
事業番号 | 計画事業 | 所管課 |
---|---|---|
33 | いじめ問題対策事業 | 教育指導課 |
34 | 特別支援教育推進事業 | 教育指導課 |
35 | 文京ふるさと学習プロジェクトの推進 | 教育指導課 |
36 | いのちと心の教育の推進事業 | 教育指導課 |