平成30年度文京区障害者地域自立支援協議会　
第2回就労支援専門部会　要点記録
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　[日時]平成30年11月15日(金) 14:00～16:00
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　[場所]文京区民センター3階　会議室A
１．開会
出席：志村副会長　瀬川部会長　大形副部会長　上田委員　松井委員　矢島委員　中嶌委員
　　　滝田委員　金江委員　米田委員　小林委員　中川委員　有村委員　堀溝委員　水原委員
　　　増田委員　木内委員　髙松委員
欠席者：薬袋委員　小嶋委員　山中委員　竹本委員　矢口委員
・資料の確認

２．議事
（１）グループワーク　地域の就労に関する課題を、みんなで話し合い解決していく。
　●論点１：「定着支援に関すること」（話題提供者／矢島委員）
「定着支援が進む中で、次第に支援の割合が変っていくが、引き継ぐための情報の提供や、ご本人への説明、支援者との関係づくり、またそのタイミングについて悩むことが多い。」
※冒頭、障害福祉課より新サービスの「定着支援事業」について説明
　【意見】
　　・どこまで企業が支援をすればいいか。やりすぎてしまうことも心配。企業内支援者の企業を越えての情報交換を行うことも有効。
　　・精神障害のある方の定着支援は服薬管理が重要。入職１～２週間は医師と心理士がモニタリングする。その後も社内の支援者がサポートしている。
　　・本人からＳＯＳが出せることが重要で、それをサポートしていく。
　　・社内で支援にあたる人材の育成が重要である。
　　・家族による支援も重要。家族の障害受容が本人に影響することもある。
　　・社内で上司以外の人が話を聴く体制、情報が守られ安心して話せる体制を作っている。
　　・定着には生活の基盤作りが大切。知的障害のある人の定着支援は８割くらいが生活に関すること。。卒後も食事会や生活スキルに関する学習会を行っている。
　　・就職後、月１回の会社訪問を行うが、他の移行支援事業所出身者の定着支援は難しい。
　　・企業就労者が少なく、ノウハウがないため就労支援センターと連携しないと難しい。
　　・知的障害のある方の作業能力を、企業に対して説明し、理解を得るのが難しかった。
　　・定着以前にマッチングが重要である。。就労後に出来ないと自信の喪失となる。
　【志村副会長よりコメント】
　　・定着支援と定着支援事業（所）は切り分けての話し合いが必要。
　　・担い手は誰か（地域にたくさんいる）、定着支援とは何（いろいろな支援がある）か、明確化が必
　　　要。役割分担や誰にタスキを渡していくかの話し合いがあったらよかった。
　　・地域の定着支援の枠組みが機能するための情報共有や連携のあり方が話されるとよかった。
　　・安定して働いている状況での支援と、何かあった場合の支援があると思う。
　
　
　●論点２：「地域で短時間で働く機会」（話題提供者／米田委員）
　「企業での障害者枠以外（例えば短時間、週3日等）で働くことを希望する利用者もいるが、仕事の探し方や、サポートについて検討してみたい」
※話題提供事業者内でのアンケート（意見：週3日3時間など、長い時間は自信がない、家庭との両立希望、長い時間は持病の悪化など心配、障害者雇用枠でもっと短い時間等）
　【意見】
　　・障害者雇用枠のハードルがある。社会全体の線引きのような印象を受ける。
　　・大企業の就労では、重度判定（ダブルカウント）や30時間勤務（1カウント※20時間は0.5カウント）のことを聞かれることが多い。
　　・地域の飲食店で短時間（2～3時間）働くことをどうサポートしていくか。
　　・地域の中小企業や商店等に理解を広めていくための支援者の役割は何か。
　　・日本はマルチタスクを求められるが、もっと個人にあった時間で地域の労働ニーズに応えられるといいと思う。
　　・障害者雇用率のカウントに入らないことになるので企業側のメリットなどはあるのか。
　　・ソフトバンクは、とがった人（異能を持つ人）を集めて実際に取り組んでいる。
　　・東大の先端研の近藤先生は川崎市などと組んで進めている。
　【志村副部会長よりコメント】
　　・グループホームでの費用は1か月10万円くらいだが、社会保障の仕組みとセットであることも大
　　　切。ミクロからマクロまでいろいろな論点があるものと思われる。
（２）中央省庁の雇用率の水増し問題について
　　　中央省庁と地方自治体の雇用率の水増し問題があり、大規模な採用が行われるが、雇用率達成のための数合わせにならないかが懸念される。入職しても適当な業務があるのか、職場でのサポート体制はどうなっているのかなど心配である。
　【有村委員よりコメント】
　　・政府は不適切な障害者雇用の状態を1年以内に正す方針である。
　　・民間企業からは人材の引き抜きになるのではとの心配の声がある。
　　・長期安定雇用を目指すなら仕事の切出しから丁寧な手順で進めてほしい。
　　・全省庁を横串で刺して簡易な作業を集めれば相当の知的障害のある方も働くことができる。
　【志村副部会長よりコメント】
　　・丁寧にしないと誰も幸せになれない。システム作りが大切。
　　・民間企業がこれまで蓄積してきた雇用のノウハウを中央省庁がきちんと学ぶ必要がある。
（３）その他
　　・庁内インターンシップについて、9月までの件数は8件だったが、障害福祉課の周知もあり10・11月で7件となり、延べ85名が参加した。検討事項として、一時に集中しても施設の体制によっては受けられない場合もあり、お断りする状況もある。又、手当が工賃額に算定されないので工賃アップに反映されない。
　　・支援者の企業体験プログラムについて、第2回を実施した。今年度は第3回まで予定している。来年度も継続実施を予定しているので参加してほしい。参加者の感想などはあらためて報告する。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　以　上