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文京ふるさと歴史館
企画展示・イベント情報
特別展
実録!“漫画少年”誌
―昭和の名編集者・加藤謙一伝―

会期:
平成21年10月24日(土)〜12月6日(日)

■開館時間
午前10時〜午後5時

■休館日
月曜日
ただし、11月23日(祝)は開館、11月24日(火)は休館。

■入館料
一般300円・団体(20人以上)210円
中学生以下・65歳以上は無料
 ※11月3日(火・祝)は無料公開日


『漫画少年』オール漫画号の画像

『漫画少年』オール漫画号 
昭和25年12月 学童社発行

 MANGA、OTAKUそしてJAPANIMATIONという言葉が国際語として定着し、漫画やアニメは現代日本を代表する輸出産業の花形となっています。 その一方、漫画家とともに漫画文化の発展を担った人々、なかでも編集者の歴史や業績は、脚光を浴びる機会に恵まれなかったのも事実です。
  戦前は大日本雄弁会(現在の講談社)に勤め、『少年倶楽部』誌を当時の少年雑誌売り上げ第一位に押し上げ、戦後、学童社を設立、 『漫画少年』誌で手塚治虫氏や石ノ森章太郎氏など多くの漫画家を世に送り出した故・加藤謙一氏も、漫画文化の礎を築いた一人です。
 本展では、文京区を特色づける印刷・出版文化史の一端として、名編集者の誉れ高い加藤謙一氏の軌跡と奇蹟、 二つのキセキをご紹介します。

展示構成

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1
絵画表現のあけぼの


  「新板猫生徒たはむれあそび」の画像
「新板猫生徒たはむれあそび」
 歌川國利画 明治時代
 “漫画”という言葉は、元々は、鳥の絵などを意味する中国語でした。 日本社会における絵画表現の歴史は古代の遺跡にまで遡ります。古墳の壁画などから、絵画表現のあけぼのを見てみます。
 日本社会で漫画という言葉や概念が定着してゆく過程では、しばしば、政治を風刺したり、滑稽な様子を描いたものがありました。
 絵画における擬人化の表現に、わたしたちは何を読み解くことができるでしょうか。
 近世には、それ以前に比べて、庶民の間で文学作品や絵画資料に親しむ機会が増えてゆきました。
 当館所蔵資料の中から、庶民に楽しまれたおもちゃ絵や、文京区ゆかりの作家資料などを紹介します。
   
2
少年倶楽部と講談社
         『少年倶楽部』 新年特大号の画像
          『少年倶楽部』
        新年特大号 昭和11年
 「ふしぎ旅行記」の画像


『ふしぎ旅行記』手塚治虫著
©手塚プロダクション
 青森県弘前市に生まれた加藤謙一は、苦学して旧制弘前中学を卒業し、地元の小学校で教員となりました。
 謙一は、自らの経験から、子供の教育には、文学活字文化を活用することが必要と考え、担当する学級で、手作りの新聞を作成します。
 そして次第に、雑誌の編集の仕事に就きたいという夢を抱くようになりました。

 大志を抱いて、大日本雄弁会(講談社)への入社が叶ったものの、それ以前に出版社の勤務実績がなかった加藤謙一には、最初は雑用の仕事しか与えられませんでした。
 そんな中、企画書が野間社長の目にとまり、謙一は『少年倶楽部』の編集長に大抜擢されたのです。

 大正年間の『少年倶楽部』は、同業他社の『少年』などに比べ販売部数で劣勢に立たされていました。  謙一は、吉川英治や大佛次郎などの人気作家の連載、本格的な紙模型の附録、そして漫画を積極的に掲載してゆきます。 次第に『少年倶楽部』は、少年誌の売り上げ第一位となっていったのです。

3
学童社の設立  

   『漫画少年』創刊三年お祝い号の画像
    『漫画少年』
    創刊三年お祝い号 昭和24年

   晩年の加藤謙一氏の画像
    晩年の加藤謙一氏

 第二次大戦の敗戦を受け、謙一は講談社を退社し、学童社を設立しました。
 個人経営や公職追放などで苦戦しながらも、新人漫画家を積極的に登用し、『漫画少年』は、良質なマンガを掲載する雑誌として知られてゆきます。 『漫画少年』から本格的なデビューを飾った漫画家の中には、手塚治虫氏や石ノ森章太郎氏など今日のマンガ文化の発展を担った人が少なくないのです。
 講談社を退社していた当時の謙一は、戦災で罹災し、家族を養うために、尚文館が発行する『野球少年』そして増刊号である『野球倶楽部』の編集に携わります。 誌上実況中継や野球マンガなど人気を博した『野球少年』は、当時としては驚異的な20万部の発行部数を誇ったのです。
 
4
漫画、マンガ、MANGA
 公職追放処分を解除された後、謙一は、野間省一社長のたっての意向により講談社への復帰を果たします。 編集の業務からは離れたものの、後進の指導や、戦前の『少年倶楽部』の復刻版の出版に携わるなど、同社の重要な業務にあたりました。

 『少年倶楽部(戦前「クラブ」)』の後継誌的な位置にある『少年マガジン』が『少年サンデー』誌と共に、昭和34年3月17日に創刊されました。
 本年、平成21年は、マガジン・サンデーの50周年、そして講談社にとっては、創業100周年の節目の年にあたります。
5
文京区と印刷・出版文化
  講談社をはじめ、文京区内には、多くの出版社、印刷会社が存在しています。 文京区というまちを特色づける、印刷・出版文化の一端としていくつかの会社を紹介します。

付帯事業

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記念講演会記念講演会

 第一回講演会 11月7日(土)午後2時から
       「父、加藤謙一の思い出と学童社のふるさと文京」
        講師 加藤丈夫氏(富士電機ホールディングス株式会社特別顧問)
 第二回講演会 11月21日(土)午後2時から
       「『漫画少年』が後のマンガ文化に与えたもの―読者投稿欄が輩出した漫画家たち」
        講師 内記稔夫氏(現代マンガ図書館長)
  ▽会場 文京区立男女平等センター(文京区本郷4-8-3)※歴史館から徒歩2分
  ▽参加費 無料
  ▽定員 各100人(要申込、超えた場合抽選)
【記念講演会申込方法】
往復はがき(1人1枚)に「記念講演会」希望日(7日か21日どちらか1日)、住所、氏名、電話番号、返信用に宛名を明記の上、ふるさと歴史館までお送りください。10月27日(火)必着

■展示解説

日時/10月28日(水)、11月4日(水)、11月11日(水)、11月25日(水)、12月2日(水)
     午後1時30分から30分程度
解説/担当学芸員
申込/不要

■スピーチバルーンコンテスト「猫猫人物戯画」

地下展示会場でお渡しするイラストの「ふきだし」に自由な発想でセリフを書き入れてください (作品は館内に掲示予定)。会期中、どなたでもご参加いただけます。参加者には、記念品を贈呈します。
文京ふるさと歴史館
〒113-0033 東京都文京区本郷4-9-29
TEL 03-3818-7221