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お問合わせ

本会議録(平成21年第4回定例会第4日、平成21年11月24日)

更新日 2010年02月25日

十一月二十四日(火曜日)

出席議員
     一番    田中としかね
     二番    菊見直広
     三番    海老澤敬子
     四番    松下純子
     五番    渡辺智子
     六番    上田由紀子
     七番    浅田保雄
     八番    萬立幹夫
     九番    国府田久美子
     十番    高畑久子
   十一番    白石英行
   十二番    名取顕一
   十三番    橋本直和
   十四番    高山泰三
   十五番    山本一仁
   十六番    若井宣一
   十七番    松丸昌史
   十八番    前田くにひろ
   十九番    田中和子
   二十番    板倉美千代
 二十一番    関川今朝子
 二十二番    田口孝一
 二十三番    宮崎文雄
 二十四番    武澤房吉
 二十五番    戸井田ひろし
 二十六番    渡辺雅史
 二十七番    品田ひでこ
 二十八番    藤野美子
 二十九番    岡崎義顕
   三十番    堀内喜司夫
 三十一番    角野英毅
 三十二番    村越まり子
 三十四番    島元雅夫

欠席議員
   なし

欠員
 三十三番

出席説明員
  区長   成澤廣修
 副区長   小祝英二
 教育長   根岸創造
 企画政策部長   青山忠司
 総務部長   大角保廣
 区民部長   三縄毅
 アカデミー推進部長   徳田隆
 福祉部長兼福祉事務所長 佐々木治
 男女協働子育て支援部長 藤田惠子
 文京保健所長兼保健衛生部長   細川えみ子
 都市計画部長   小野孝道
 土木部長 松田照雄
 資源環境部長   小須田喜則
 施設管理部長   太田久仁宣
 会計管理者   下田一美
 教育推進部長   瀧康弘
 監査事務局長   竹澤正美
 総務課長事務取扱総務部参事   田中芳夫

事務局職員
 事務局長    原口洋志
 議事主査    齋藤勝美
 議事主査    熱田直道
 調査主査    諸久子
 調査主査    坂田賢司
 主任主事    工藤由佳子


議事日程
 日程第一  一般質問について


午後二時  開議

○議長(武澤房吉)  ただいまから、本日の会議を開きます。


○議長(武澤房吉)  まず、本日の会議録署名人の指名を行います。

 本件は、会議規則に基づき、議長において、
    十五番  山本一仁     議員
    二十番  板倉美千代  議員

を指名いたします。


○議長(武澤房吉)  これより、日程に入ります。

 日程第一、一般質問を行います。

   〔高畑久子議員「議長、十番」と発言を求む〕

○議長(武澤房吉)  十番高畑久子議員。

      〔高畑久子議員登壇〕(拍手)

○高畑久子議員  第四回定例会に当たり、日本共産党区議団の一般質問として、私は、雇用問題、住宅対策、清掃リサイクルと地球環境対策、自転車専用レーンの設置、福祉センター・教育センターの建てかえ問題、図書館の指定管理問題について質問いたします。

 初めに、雇用問題です。

 ことし九月の全国の完全失業者は、昨年同時期より九十二万人ふえて三百六十三万人に達し、特に十五歳から二十四歳の若い世代の失業率は九・八%と、全世代より四%も高くなっています。昨年末からことし年頭にかけて社会問題となった「派遣村」を再現させないために、新政権が果たす役割は極めて大きくなっています。

 そのためには、まず、失業給付の延長を直ちに実施すべきです。失業給付の受給者は約百万人に急増していますが、それは完全失業者の三割程度です。八割から九割をカバーしているフランスやドイツ、四割から五割をカバーしているアメリカ、イギリスなどと比べても、余りにもおくれています。政府への働きかけを急ぐべきです。

 また、雇用不安の最大の原因となっている労働者派遣法の抜本改正や「期限を定めた雇用」の規制強化を国に求めるべきです。区としての考えを伺います。

 また、失業者に対して国が打ち出した住宅手当緊急特別措置事業は、周知徹底と援助、支給期間の延長、上限の改善、生活資金は区として支援できるように改善させることを求めます。

 この間、就労などの総合相談窓口の設置について再三質問していますが、区は、「近接するハローワーク飯田橋や東京しごとセンターなどを紹介するとともに、PRに努めている」との答弁に終始しています。特に雇用問題が厳しくなった昨年とことし、どのようなPRをし、何件の相談を受け、ハローワークに紹介したのか、お答えください。

 新宿区では、昨年度から仕事支援センターを設立し、障害者、高齢者、若年の非就労者などを対象とした就労支援を区庁舎で始め、一日平均二十件ほどの相談があるそうです。文京区ではなぜできないのでしょうか、伺います。

 先日開催された区議会と町会連合会との懇談会で、ある町会長さんから発言があり、町会内のマンションに住む方が、不安定な雇用の影響で、税金や保険料、教育費、住宅ローン負担が重くなり、どうにも立ち行かなくなって町会のお知らせを見たと町会長さんに相談があったとのことです。貧困率が最悪となっている中で、雇用問題を中心にした区民の悩みや要望を受けとめ、解決する行政としての役割が今こそ問われています。総合的な相談窓口の開設を、この角度からも求めます。また、年末を間近にし、区としての年末年始の相談受け付け体制をとるよう求め、伺います。

 緊急雇用対策については、区は〇八、〇九年度で三百二十人の雇用創出を目指していますが、問題は、これを機に、雇用の常用化につながるかどうかということです。今まで何人が常用雇用に結びついたか、伺います。

 例えば、介護インターンシップ制度の取り組みは大事な事業です。同時に、介護福祉士の資格取得費用、研修費用を上限二分の一まで助成するなど、研修から就労につながる支援策をさらに望みますが、お答えください。

 次に、住宅問題について伺います。

 雇用破壊、貧困と格差が広がっているもとで、住まいを失ったり高い家賃に苦しむ区民もふえています。公営住宅は何度申し込んでも当選しないなど、文字どおり狭き門です。ファミリー世帯、高齢者世帯などの住宅支援が緊急課題となっています。

 しかし、区の住宅対策は、この現状に全く逆行しています。「子育て住まいリー制度」は、宅建業者からの住宅情報をホームページで提供するだけで、しかもこの情報は、この二年間更新なしという状況です。また、高齢者、障害者などの住宅あっせんの契約実績は、この四年間で十七件、申請に対する成立率は一七%です。障害者とひとり親家庭は、それぞれ一件です。この事業のための地域住宅交付金も、区は〇七年四万三千円、〇八年は二十一万八千円、〇九年は二十一万五千円しか申請していません。同じ期間に、茗荷谷駅前再開発事業のための申請は三億五千万円と実に七百三十倍です。この実態は住宅政策と言えるのでしょうか、明確にお答えください。

 目黒区では、十八歳未満の子供のいる一定要件を満たすファミリー世帯を対象に、二年間、月二万円まで家賃を助成し、高齢者世帯居住継続家賃助成も、最高五年間、一定額の助成をしています。文京区でも住みかえを条件としない家賃補助制度を創設するよう求めますが、いかがでしょうか。

 十一月六日に東京都が発表した「少子高齢時代にふさわしい新たな『すまい』の実現に向けて」では、高齢者に必要な施設や住宅が「不十分な状況にある」として、三月に起きた「たまゆら」での悲惨な事故から、「東京の高齢者の住まい対策のおくれの間隙をつかれたことを、行政としては猛省を強いられる事態と受けとめなければなりません」と明言しています。さらに、「住宅部局と福祉部局がそれぞれ独自に施策を進めていたため、高齢者の住まいについて連携した取り組みが不十分」だったとして、その改善に向け、プロジェクトチームを設置しました。同じように住宅対策を後退させてきた文京区として、どのように受けとめますか、伺います。

 また、「居住の確保、定住の促進という課題はほぼ解消できており、区が直接的に住宅を供給する施策は当面採用しない」との区のこれまでの姿勢を転換すべきですが、お答えください。

 東京都のこの計画は、低所得者層へのさらなる対策が必要だと思いますが、ケアつき賃貸住宅を二〇一四年までに一万人分を確保すること、また、ケアハウスの二百四十カ所整備などを打ち出しております。文京区の現状は、特養ホームの入所待機者が七百六十人、区営住宅の応募は最高で七十倍、シルバーピアの世帯用への応募は、過去四年間で平均七・八倍、入居実績はたったの九件という状況です。「今後、区が都営住宅の移管を受ける場合には、他区の事例も参考にしながら、整備等について研究していきたい」とことしの予算特別委員会でも答弁されているわけですから、ストック活用から転換し、区民への安心できる住宅供給を据え直すべきです。

 既に住民が移り、商店の権利移行が始まりつつある大塚三丁目都営住宅は、高齢者住宅や介護施設などを併設して区民活用できないのか、また、茗荷谷駅前の旧女子アパート跡地などでも考えられるのではないでしょうか。今こそ、「区民が将来にわたって、良好な住環境のもとで良質な住宅を確保できるようにすることにより、活力ある地域社会の形成に資する」とした住宅基本条例の目標に立ち返り、これからの住宅政策を再構築することを求め、伺います。

 次に、清掃リサイクル問題と文京区の地球環境対策について伺います。

 現代生活の中には、さまざまな石油製品があふれ返り、それらが排出され、燃やされれば、大量のCO2を発生します。温室効果ガスをふやさないためには、ごみの焼却量、さらにはごみの発生量そのものをいかに減らしていくかが重要です。温室効果ガスもごみも、発生源対策を早急にとる必要があるという点で共通しています。温暖化問題とごみ問題は、環境を守る上で、まさに切っても切れない関係にあります。

 横浜市では、容器包装プラスチックの分別リサイクルを含むごみ減量三〇%に取り組み、当初五年の予定を約一年で実現し、七つあった清掃工場を二つ減らしました。その結果、焼却炉の全面建てかえ費用一千百億円と運営費三十億円も節約でき、稼働を停止した清掃工場に隣接している二つの小学校では、児童のぜんそくの被患率が二年後に二分の一から三分の一に減りました。ごみの焼却量を減らして、環境保全、区民の健康増進に貢献した上、財政的な支出も抑えるという二重の成果を上げることができたのです。

 二十三区では、これまで不燃ごみとして扱ってきたプラスチックごみをサーマルリサイクルによって燃やし始めました。プラスチック類の焼却は、ダイオキシンや重金属類などの有害物質に加え、CO2の発生増大にもつながります。また、廃プラの分別区分を不燃ごみから可燃ごみに変更し、生ごみなどと一緒に集める混合収集と、それをごみ焼却炉で燃やす混合焼却によって、ごみの分別や発生抑制に取り組む住民の意欲が大きくそがれ、ごみの減量に逆行することになっています。

 そこで、廃プラを燃やすサーマルリサイクルは直ちに中止し、廃プラのリサイクルを全区的に実施することを求め、伺います。

 現在進めている「モノ・プラン文京」改定に当たっては、大量生産、大量消費、大量廃棄から、第一にリデュース、第二にリユース、第三にリサイクルを基本とする資源循環型社会形成を区民とともに強力に推進するための具体的な計画を策定することが必要です。

 文京区ごみ・資源に関するアンケート調査報告書の自由意見で要望の多かった、全集積所で牛乳パックや食品用トレイ、古着、落ち葉などの資源回収を行うこと。こうした多品目の資源回収はごみ減量につながります。生ごみの分別収集による堆肥化、バイオガス化を研究し、実施に向け検討すること。既に生ごみを堆肥化している区民や意欲のある区民への具体的支援を強化することを求めます。

 また、区のごみの全体の七割を占めると推測される事業系ごみの削減は重要です。区条例で定めている床面積三千平方メートル以上の大型事業所については、ごみ減量や適正処理を促進させるため、義務づけられている再利用計画書の作成、届け出をしていない事業所、改善勧告に従わない事業所については公表するなど、厳格に対応すること。

 鳩山首相は、九月の気候変動首脳会議で、温室効果ガスについて、京都議定書で定めた「一九九〇年比で、二〇二〇年までに二五%削減を目指す」とした発言は世界的に注目されています。問題は、今後これをどう実行するかにあります。

 文京区地球温暖化対策地域推進計画の中間まとめが発表され、今、意見募集が行われています。本計画は、二〇一〇年から二〇一九年度までの十年間を計画期間として、五年サイクルで中期と長期の目標を定めることになっていますが、その際、区として、一九九〇年を基準年として、二〇二〇年までにCO2を二五%削減することを大前提にし、中長期目標を立て、この高い目標に照らして、区としての地球温暖化対策を具体化し、区、区民、事業者がそれぞれどのような目標で、どのようなことを取り組むのか明らかにすべきですが、区長の見解を求めます。

 次に、自転車専用レーンについてです。

 私たち区議団は、自転車を環境に優しい重要な交通手段と位置づけ、歩行者の安全対策としても、自転車専用レーンの設置を求めてきました。直近の第三回定例会の建設委員会で、旧中山道の東大農学部前から千石駅前まで自転車レーンの設置が明らかになり、地域住民から期待されています。この計画は、現在どこまで進んでいますか。

 さらに、春日通りの富坂下から新大塚まで、そして白山通りなど可能性のある幹線道路から自転車専用レーンの設置を行うよう求め、伺います。

 次に、福祉センター・教育センターの建てかえ問題で伺います。

 福祉センターの建てかえについては、ことし四月から福祉センター建て替え庁内検討会で検討されてきましたが、九月に予定された基本的で具体的な方向性も出せずに十一月を迎える事態になっています。

 私ども日本共産党は、九月議会でも、現在何が問題なのかを率直にただし、区内初の障害者入所施設などを待ち望む多くの方々の期待に一日も早くこたえるべきだと迫りました。

 こうした中、区は、十月二十八日の庁議で急遽、福祉センター及び教育センター建て替え検討委員会の設置を決定しました。その理由として、検討中に区有施設の耐震調査結果が報告され、教育センターについても早期に対応する必要性が出たこと。福祉センターの児童部門のあり方等に関してもさらに検討する必要があること。これらのことは、福祉センターと教育センターの連携にも影響が生じることを挙げていますが、いずれも大変な課題で、この間の区の詰めの甘さを指摘せざるを得ません。

 今回の検討委員会の設置は当然ですが、問題は、むしろ区が、この事態を若干のおくれとしかとらえておらず、対策におくれを来したことにあります。その原因の一つに、検討の際に公募区民も参加した福祉センター及び教育センター建て替え地等検討協議会の答申や付記事項を尊重する区の立場にぶれがあったのではないでしょうか。今なぜ検討委員会なのか、今後は、これまで以上に答申と付記事項を検討の中心に据えるべきですが、伺います。

 第二は、今回の検討項目にある福祉センターの児童部門、教育センターの総合教育相談事業の連携についてです。

 既にソフト面における連携強化は合意がされ、残る課題は、ハード面での両センターの児童部門の施設の一体化と設置場所についての検討です。

 日本共産党は、総合教育相談事業、児童関連部門事業と福祉センターの療育、児童デイサービスの一体化を考えた子供中心の施設をつくることを強く主張してきましたが、これは障害児や保護者の方々の思いと重なり合ったものです。区長の見解を伺います。

 また、日本共産党が十一月二日、来年度の予算要望書を区長に提出し、要望したとおり、新しい福祉センターには、これまでの施設に加え、就労支援センター、グループホームなど、ついの住みかとしての入所施設、地域交流施設等を併設する障害者総合施設とすること、また、新教育センターでは、理科や科学教育の重視とともに、プラネタリウムを復活させるべきだと考えますが、伺います。

 第三は、区がこれまでの検討を踏まえた上で、両センターの規模、建てかえ地、運営等を検討するとしていますが、これは、福祉センター及び教育センター建て替え地等検討協議会の答申や付記事項をなしにして検討することを意味するのか、真意を伺います。

 また、その前提としての、「全庁的な見地も含め、両センターの方向性を定める」とは何を想定しているのか。さらに、今回の検討委員会と既にある福祉センター建て替え庁内検討会、教育センター事業等検討委員会とはどのように機能していくのか伺います。

 最後に、区立図書館への指定管理導入問題で伺います。

 区は、第三次行革の目玉として、図書館への指定管理導入を急ぎ、今議会に真砂中央図書館を除く七館三室の地区館を指定管理に移行するため、「指定管理者の指定について」の議案を提出しました。

 「児童サービスの低下が心配」「子供の成長にも少なからず影響が出るのでは」等の不安や懸念の声を退けた上に、真砂中央図書館の役割さえ不明確な状況のままでの強引なスタートは、図書館への指定管理導入先にありきの悪い典型ではないでしょうか。区行革優先で、サービス向上よりコスト削減が主目的の図書館への指定管理導入は直ちにやめるべきです。伺います。

 この間、区は、図書館業務要求水準書と指定管理者募集要項をもとに、来年四月の導入に向け、十月下旬には指定管理事業者二社をプロポーザル方式により選定しました。条件はつけたものの、かつて文部科学大臣でさえ、「図書館にはなじまない」と言うほど、未成熟で欠陥を持つ指定管理者制度の本質に変わりはありません。

 第一の問題は、児童サービスなど図書館サービスの質の低下の心配につながる人材確保と育成への懸念です。親子で訪れ、子供のときから本にめぐり会う機会をつくってくれる児童図書館員の存在は欠かせません。来年四月からは、すべての地区館でこうした図書館員の長年の努力と蓄積が寸断され、継承されないおそれがあります。また、専門的職員集団が長年培ってきた利用者との信頼関係をベースに保たれてきた地区館の歴史や運営の継続性、持続性の困難さも指摘されています。こうした根本的な対策をどうするおつもりか、また、今回選定された二社には、そのノウハウと準備があるのか、人材の確保、育成とあわせて伺います。

 第二に、無料が原則の図書館で、営利追求が本質の民間企業が利益を得ようとすれば、結局、採用するスタッフの賃金を限界まで押し下げることになります。大きな矛盾です。今日の労働者派遣法のもと、スタッフに正規職員は配置されず、短期雇用の非正規社員のみです。年末には「派遣村」の再現が心配されています。自治体みずからが低賃金労働、不安定雇用の増大に加担することについて、区長はどう考えるのか伺います。

 第三に、区の募集要項と業務要求水準書には、館長、館長補佐は司書資格のある常勤職員で、五年間は館長の交代は認めない。司書資格率、常勤職員率、図書館に一年以上勤務経験のある職員の割合がどれも五〇%以上だとか、地区館ごとの職員配置計画、人数と労働条件の設定や提案が示されています。今回選定された二社では、それぞれどこまでこれらの要件が満たされたのか。また、指定管理導入による区職員の削減数、非常勤職員の解雇者数及びその救済策についても明らかにしてください。

 第四に、募集要項では、小石川図書館等グループに四億二千四百万円、本郷図書館等グループでは三億三千二百万円、合計七億五千六百万円を上減額とした募集になっています。第三次行革の図書館運営形態別のコスト比較例との差異はどうか、また、真砂中央館を除いた人件費、コスト費用等についての上減額と落札額の比較、検討、評価はどうか、さらに、区予算における図書館の資料費、人件費、委託費等は、今年度と比べてどのような額、割合となると積算しているのか、そのおおよその内容を伺います。

 文京の図書館のすぐれた点を生かしつつ、指摘されている根本的な矛盾対策として、真砂中央図書館の直営を打ち出したと思われますが、新しい図書館ニーズにどうこたえていくのか、そのビジョンづくりも後回しです。自治基本条例に基づく住民参画で、「文の京」の図書館のあるべき姿、貸し出し中心から生活問題解決型、地域情報発信型拠点となるこれからの図書館のあり方や将来ビジョンを大いに論議する中で、新しいニーズを支える蔵書五十万冊規模の中央館建設構想や子ども読書推進計画を立てる必要があると思いますが、お伺いをいたします。

 以上で私の質問を終わります。答弁のいかんによっては、再質問を留保いたします。御静聴ありがとうございました。

   〔成澤廣修区長「議長、区長」と発言を求む〕

○議長(武澤房吉)  成澤廣修区長。

   〔成澤廣修区長登壇〕

○区長(成澤廣修)  高畑議員の御質問にお答えします。

 最初に、雇用問題に関する御質問にお答えします。

 まず、失業給付の拡充、労働者派遣法改正及び有期雇用の規制強化を国に求めるべきとのお尋ねですが、雇用や労働に関する基本的な行政サービスは、広域的な行政が行うものと位置づけられており、お尋ねの法改正や規制強化等は、国において検討されるものと認識しております。

 したがいまして、区として国へ働きかけていく考えはございません。

 次に、住宅手当緊急特別措置事業についてのお尋ねですが、本事業については、区報、ホームページへの掲載を初め、パンフレットを図書館や地域活動センター等に設置し、区民へ広く周知を図っているところです。

 本事業は、就労意欲のある離職者等に対する新たなセーフティネット事業として本年十月に始まったもので、現時点で国に改善を求める考えはございません。

 次に、労働相談機関のPRや紹介についてのお尋ねですが、雇用に関する問い合わせには、区内にあるハローワーク飯田橋や近接する東京しごとセンター等を紹介するとともに、区報への掲載や各種ポスターの掲出など、そのPRに努めております。

 なお、区では、雇用相談の受け付けを行っていないため、件数は把握しておりません。

 次に、就労支援についてのお尋ねですが、区は、これまでもハローワーク飯田橋などと連携して、障害者や若者などの就職面接会を開催しておりますが、今後ともハローワーク飯田橋などと連携を深め、就労支援に努めてまいります。

 したがいまして、区が独自に総合相談窓口を設置する考えはございません。

 また、年末年始の相談受け付け体制については、現下の経済状況を踏まえ、可能な部分でハローワーク飯田橋に協力してまいりたいと考えております。

 次に、緊急雇用対策で何人が常用雇用に結びついたかとのお尋ねですが、緊急雇用対策事業については、失業者等に対して、雇用期間六カ月または一年未満の臨時的・一時的な雇用・就業機会を提供することが目的であり、その後、常用雇用に結びついたかどうかまでは把握しておりません。

 次に、研修から就労につながる支援策についてのお尋ねですが、国は、新たな雇用対策として、介護分野で働きながら資格取得ができるよう支援するプログラムや、資格取得のための研修費用の手当の創出を打ち出していることから、その動向を注視してまいりたいと考えております。

 次に、住宅問題に関する御質問にお答えします。

 まず、住宅施策についてのお尋ねですが、住宅施策については、住宅ストックの活用を基本に、ファミリー世帯や高齢者等の居住支援に関して、さまざまな施策を展開しているところです。今後とも、支援の充実に努めてまいります。

 なお、地域住宅交付金については、高齢者等の居住支援事業のほか、公営住宅整備事業等に有効に活用しております。

 次に、家賃補助制度についてのお尋ねですが、区では、居住環境の向上などを要件に、住み替え家賃助成制度を実施しており、住みかえを条件としない家賃助成制度については、実施する考えはございません。

 次に、都の「少子高齢時代にふさわしい新たな『すまい』の実現に向けて」の報告書についてのお尋ねですが、本報告は、高齢者専用賃貸住宅やケアハウス等について、地価の高い東京の実態に合わせた面積基準等の見直しを国へ提案し、整備を促進していこうとするものです。

 しかしながら、現在示されている内容では、土地のコストについての明確な対応策が示されておらず、都内において、立地の偏在が生じることが懸念されるものと認識しております。

 なお、区が直接的に住宅を供給する施策は、当面採用しないという方針を変更する考えはございません。

 次に、都有地の活用についてのお尋ねですが、御指摘の都有地については、都が活用を検討中であり、区が活用について検討する段階にはございません。

 介護施設の整備については、地域福祉計画において、利用希望者の状況や在宅サービス供給量の動向、今後の人口推計等をもとに検討を進めることとしており、建設候補地についても、その中で検討してまいります。

 また、高齢者住宅の整備については、住宅ストックの活用を基本とし、高齢者の居住支援を推進するための施策を引き続き実施してまいります。

 なお、住宅施策については、先ほどお答えしたとおり、変更する考えはございません。

 次に、ごみの減量と地球温暖化対策に関する御質問にお答えします。

 まず、サーマルリサイクルについてのお尋ねですが、これまでもお答えしてきたとおり、容器包装プラスチックについては、現状ではサーマルリサイクルが最善の施策と考えております。

 次に、牛乳パック、白色トレイなどの資源回収についてのお尋ねですが、これらの品目は、排出量や収集効率の観点から拠点回収が適していると考えており、現時点では、全集積所での回収を実施する考えはございません。

 なお、衣類については、本年四月から、牛乳パック、白色トレイ、乾電池に加え、拠点回収を開始したところです。

 次に、生ごみのリサイクルについてのお尋ねですが、分別収集による生ごみの堆肥化、バイオガス化については、処理施設までの運搬距離が長いことや引き受け先の確保など、さまざまな課題があることから、実施する考えはございません。

 また、家庭における生ごみの発生抑制やリサイクルについては、堆肥化に取り組んでいる区民の交流会や、生ごみ減量やエコクッキングの講座などを開催し、情報の提供に努めているところです。

 次に、事業系ごみの削減対策についてのお尋ねですが、現在、事業用途に供する部分の床面積の合計が三千平米以上の事業用大規模建築物については、適宜立入検査を実施し、指導・助言を行い、改善が見られないときには、条例に基づき適切に対応し、ごみ削減対策の促進に努めているところです。

 次に、地球温暖化対策地域推進計画についてのお尋ねですが、本計画の削減目標については、産業、業務、家庭、運輸等、それぞれの部門において取り組むべきあらゆる具体的な対策による削減量を積み上げることにより算出しております。

 また、本区においては、事業所面積や世帯数の増加など、社会情勢や人口動態が一九九〇年と大きく異なっていることから、今後の取り組みを進める上での出発点として、直近で得られるデータから、二〇〇五年を基準としたものです。

 計画策定に当たっては、区全体の目標のほかに、本区の特徴的な部門である家庭部門と業務部門について個別に目標を掲げるとともに、目標達成に向けて、各主体が取り組むべき具体的な対策をアクションプランとして設定してまいります。

 なお、国の目標数値については、今後示される具体的な内容を踏まえ、本計画の見直しの際に反映してまいります。

 次に、自転車専用レーンに関する御質問にお答えします。

 東大農学部前から千石駅前までの整備については、現在、国道事務所と警視庁が具体的な協議を行っているところです。この協議が調い次第、地域の皆さんに整備内容を御説明し、御理解を得た上で工事に着手する予定です。

 また、春日通りについては、現在、国において拡幅事業を進めており、この中で自転車専用レーンの整備について検討をお願いしているところです。

 さらに、白山通りなど他の幹線道路においては、レーン設置の可能性について、道路管理者へ要望してまいります。

 次に、福祉センターと教育センターの建てかえに関する御質問にまとめてお答えします。

 今回の検討委員会の検討においては、今までに行われてきた両センターのさまざまなレベルの検討や、現に行われている検討を視野に入れながら、総合的な検討を行いたいと考えております。

 したがいまして、その中で、お尋ねの区民参画による協議会の答申や意見への評価や障害児への対応、障害者施設の構成などの点も含め、検討してまいりたいと考えております。

 最後に、指定管理者制度導入についての御質問にお答えします。

 指定管理者制度は、行政サービスの効率化、弾力化を図るために導入された制度であり、区民サービスと指定管理料の原資となる税負担の均衡をどう効率的に図るかという観点から考えることが基本であります。

 なお、御指摘のような労働条件については、指定管理者の募集・選定の過程において、配慮しているところです。

 なお、教育に関する御質問には、教育長より御答弁申し上げます。

   〔根岸創造教育長「議長、教育長」と発言を求む〕

○議長(武澤房吉)  根岸創造教育長。

   〔根岸創造教育長登壇〕

○教育長(根岸創造)  教育に関する御質問にお答えをいたします。

 初めに、教育センターの科学教育等についてのお尋ねですが、学校支援の観点から、学校に出向き、理科実験の教員向けスキルアップ研修や授業を行って理科教育の支援に努めるほか、授業内容を発展させた科学教室事業については、教育センターで実施してまいります。

 なお、ICTの活用や費用対効果を勘案し、プラネタリウムは設置しない方向で検討しております。

 次に、図書館に関する幾つかの御質問にお答えをいたします。

 まず、図書館への指定管理者導入はやめるべきとのお尋ねですが、本年第二回定例会において、指定管理者の導入を可能とする条例改正を御可決いただき、これを受けて指定管理者候補者の選定を行い、本定例会に指定管理者の指定について提案させていただいております。

 次に、地区館の歴史や運営の継続性・持続性についてのお尋ねですが、区立図書館は、その運営形態について、数多くのマニュアル化、システム化を図ってきておりますので、これらを継承することにより、今後も図書館の管理運営が円滑に進むものと考えております。

 次に、選定した二社のノウハウと人材確保及び業務要求水準書等の要件充足についてのお尋ねですが、選定した二社は、図書館運営の高いノウハウを持ち、他の公立図書館の指定管理者として豊富な実績がございます。また、今回のプロポーザルにおきましては、地域に根差した図書館運営や人材の確保・育成及び研修体制について、すぐれた提案を受けております。

 さらに、業務要求水準書で提示した要件につきましても、事業計画書等において、両社から要求水準にこたえる提案を受けており、人事配置等を含めて、安定かつ質の高いサービスが提供できるものと考えております。

 次に、指定管理者制度導入による、区職員、非常勤職員の削減等についてのお尋ねですが、今回、指定管理者制度を導入する地区館等の職員六十二名、非常勤職員二十八名が削減の対象となりますが、真砂中央図書館の新たな体制については、現在、検討を行っているところでございます。

 非常勤職員については、業務要求水準書等に経験者雇用への留意事項を記述したことから、今回選定した二社より、人材の活用に配慮するなどの提案を受けております。

 次に、募集要項の上減額と第三次行革計画に記載した図書館運営形態別コスト比較例との差異についてのお尋ねですが、第三次行財政改革推進計画における試算は、十一館すべての人件費をもとに算定したものでございますが、今回の募集要項で提示した指定管理料は、さらなるサービスの拡充をもとにして、地区館の人件費に事業費、施設維持管理費を加えて算定したものでございます。

 次に、募集要項の人件費等の上限額と提案額の比較についてのお尋ねですが、指定管理者候補者より示された収支計画の提案は上減額の範囲内であり、人件費及びその他の事業費についても、業務要求水準書の内容に沿ったものとなっております。

 次に、来年度予算における図書館の資料費、人件費、委託費等の積算内容についてのお尋ねですが、現在策定作業中のため、お示しできる段階ではございません。

 最後に、今後の図書館のあり方などを議論する中で、中央館建設構想や子ども読書推進計画を立ててはどうかとのお尋ねですが、個別の課題につきましては、必要に応じ、適宜検討してまいります。

   〔高畑久子議員「議長、十番」と発言を求む〕

○議長(武澤房吉)  十番高畑久子議員。

○高畑久子議員  区長、教育長、御答弁ありがとうございました。

 私の質問に対して、「できません」とか「考えはございません」という答弁が多かったわけでございますけれども、サーマルリサイクルの問題についてですが、これは私、横浜のことを事例に挙げましたけれども、たくさんの品目を収集することによって、ごみが減っているということは、いろんな場所で出ております。文京区でも、私は、ごみのアンケートなども見て、分別収集をしていただけるような、そういうことがごみを少なくする先決だと考えております。

 また、二〇〇五年を基準として、文京区の計画を立てましたということでしたけれども、やはり一九九〇年というのが国の基準として、これから二〇二〇年までに二五%のごみを削減するということが目標として言われておりますので、その基準に沿ってCO2の削減をしていますので、CO2の削減の問題ですけれども、やはりどこに基準を置くかというのが大切だと思います。

 この計画を見直すときに、国の計画を採用しますということでは遅過ぎると思うんですね。地球温暖化対策、ごみを減らすということ、そしてそれはどういうふうに減らすではなくて、地球をどうやって守っていくかということが一人一人の問題となりますので、その点からもよく考えていただきたい、文京区としても考えていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。

 あとの詳細については、それぞれの議員で深めさせていただきますので、ありがとうございました。

○議長(武澤房吉)  議事の都合により、会議を暫時休憩いたします。

午後二時三十九分  休憩

午後二時五十分  再開

○議長(武澤房吉)  これより会議を再開いたします。それでは、休憩前に引き続き一般質問を行います。

      〔松下純子議員「議長、四番」と発言を求む〕

○議長(武澤房吉)  四番松下純子議員。

      〔松下純子議員登壇〕(拍手)

○松下純子議員  私は、文京区議会民主クラブ、松下純子です。平成二十一年区議会第四回定例会に当たり、区長及び教育長に一般質問をさせていただきます。

 私の質問は、一、障がいがあっても暮らしやすいまちにするために〜だれでも自立して安心して生活できる文京区を目指して〜。二、子供を産み育てやすいまちにするために〜子供のこころと身体を守る〜。三、高齢者がいきいきと暮らせるまちにするために〜いつまでも自分のまちで安心して暮らす〜。以上三点、区長、教育長の区民の立場に立った思いやりのある前向きな御答弁を期待いたします。よろしくお願いいたします。

 障がいのある方が自立し、安心した生活を送るための環境整備を区が率先して進めていくことは、とても大切なことだと思います。現行の地域福祉計画においても、グループホームを整備して、障がいのある方が入所施設などから地域生活へ移行できるよう支援をしていくことが明記されていますが、グループホームなど障がいのある方の地域生活移行について、文京区の現状はどうなっているのでしょうか、区長にお伺いいたします。

 先日、私たち民主クラブは、北海道伊達市を視察してまいりました。人口約三万七千人の地方都市ですが、高齢者のためのまちづくりと同時に、「ノーマライゼーションのまち」としても知られています。市内にある知的障害者複合施設、太陽の園を拠点として、住民と行政が一体となって支援活動が進み、現在、市内には六十カ所に及ぶグループホームやケアホームが誘致されています。その結果、四百名にも及ぶ障がいのある方が地域に暮らしていらっしゃると伺い、すばらしいことだと感銘を受けました。

 伊達市のような地方と、文京区のような都心部では住環境や地域の事情なども違いますので、グループホームなどの誘致については難しい点もあるかと思います。しかし、一人でも多くの障がいのある方が自分のまちで暮らしていけるように支援していく必要があると思います。

 そこで、文京区におけるグループホーム誘致などについて、現状の課題は何か、伺います。

 文京区においても、福祉センターの建てかえに伴い、地域生活移行支援型の入所施設がつくられるようになりました。大変うれしく思います。こうした障がいのある方の地域生活への移行について、区長はどのようなお考えをお持ちでしょうか。

 文京区としては、障がいのある方に対して、どれくらいのグループホームや生活支援型入所施設が適当だと考えていらっしゃるのか、教えてください。そして、今後の取り組みについて具体的にお聞かせいただきたいと思います。ぜひ力を注いでいただきたいと思います。

 次に、障がいのある方の就労における機会と場の確保について、何点か伺います。

 障がいのある方への就労支援については、障害者就労支援センターの積極的な支援で、これまでたくさんの皆さんが一般就労に結びつくことができました。ありがとうございます。現在の就労相談件数、支援件数と実際の新規就労者数、そして離職者数を教えてください。

 あわせて区長に要望したいのは、シビックセンター内や区の施設などにおける障がい者の雇用についてです。

 去る十月の決算委員会において、会派の高山議員より同じ内容の質問をいたしました。そのとき、「区の施設などの指定管理者の選定に当たっては、プロポーザル方式を活用していくので、今後、区の施設などにおける障害者の就労を進めていくのは十分可能」との前向きな御答弁を総務部長よりいただきました。

 また、成澤区長のマニフェストには、障がいのある方の就労について、「区の業務の中で障害者(特に知的障害者)の就労の可能性を検証し、委託業務などでも就労の機会の拡大を検討する」とされています。大変うれしいマニフェストです。

 障がいのある方の雇用を進めるには、いろいろと準備を前もって進めることも必要と思われます。障がいのある方の仕事に対する意欲を高めることや具体的なスキルアップもこれに含まれるでしょうし、それと同時に、一緒に働く方の理解やともに働く意識を高めていく必要もあると思います。障がいのある方が区の業務に就労できる可能性を高めるために、これまでどのような努力や取り組みをなさったのか、お聞かせください。

 また、現在、シビックセンターや区の施設での障がい者雇用率と、その障がいの区分を具体的な数字でお知らせください。一般の会社では一番就労が困難だと言われている知的な障がいのある方が、現在、区の業務の中でどれぐらい就労できているのか。まだの場合には、いつごろまでにマニフェストの実現ができるのか、教えていただきたいと思います。

 次に、区内にある小石川、大塚の両福祉作業所における就労支援への取り組みについて伺います。

 現在、この二つの作業所では、多くの障がいのある方が仕事をしながら、作業知識と技能、生活態度などを習得されています。ほかの自治体の様子を見ると、庁舎内でのパンの製造、販売など、一般就労に向けてのさまざまな取り組みが行われているようです。文京区においても、今後、両福祉作業所には機能を一層強化して、障がいのある方の自立を支援していくべきと考えますが、区長の見解を伺います。

 政権が交代し、民主党マニフェストは、障害者自立支援法の廃止、新たな障害者福祉制度の抜本的な見直しを掲げられています。どちらにしても考えなければならないことは、両福祉作業所が、障がいのある方にとって最大のメリットを提供できる場所でなければならないということです。新しい政権下で障害者福祉制度についても大きく変わっていくことと思いますが、障害者自立支援法が廃止になった場合に、すぐに対応ができるように準備しておく必要があると私は思います。

 続きまして、子供のこころと身体を守るという点から、幾つか区長に質問いたします。

 子供たちの発達をめぐる問題については、これまで療育という福祉的観点からとらえられていたものが、福祉センターと教育センターの建てかえを契機に、文京区においても福祉と教育の連携という新たな着眼点が取り入れられたことを、私も大変うれしく思います。悩みや不安を抱える保護者にとっても大きな励みになり、希望になったことでしょう。

 そこで、あわせて私たちが提案したいのは、福祉、教育の連携もさることながら、医療という観点からも子供たちの心の発達を支援していく仕組みづくりについてです。

 心の発達に支援を必要とする子供たちの数については、専門的な立場による幾つかの見解があるようですが、例えば普通学級における発達障害の児童生徒の割合は六・三%、またはそれ以上という調査もあり、割合としては決して少なくないと言われています。文京区では、こうした支援を必要とする子供たちをどう把握されているのか、また、区長御自身はこのことについてどのような課題があり、また、これらの問題を解決するためにどのようなお考えをお持ちか、伺います。

 先日、都立大塚病院内に設置された児童精神外来という新たな診療機関を会派で視察してまいりました。自閉症やADHD、引きこもりや不登校、過度の不安やうつを診療、治療するために設置された外来診療機関で、就学前の幼児から中学生までを対象としているそうです。子供の発達や心の問題に関する分野については、専門医も少なく、いまだ未成熟の分野であるとのことでした。しかし一方で、不安や悩みを抱える保護者のニーズは増大していることも事実です。

 現福祉センターでは、就学前の発達障害児への支援を行っていますが、子供の心の問題に対する支援の課題を克服するために、地元自治体として、大塚病院と密接な連携を進めていくべきだと考えます。都立大塚病院との連携も含め、子供の心の発達支援について、福祉、教育、そして医療との連携について、区長がどのようなお考えをお持ちか、伺います。

 次に、近年社会問題にもなっている児童虐待について伺います。

 最近、児童虐待による悲惨な事件が相次いで報道されています。本来、親から愛情いっぱいにはぐくまれ、育っていくべき子供たちが虐待を受け、心や体に大きな傷を負ってしまうことは、この上なく悲しいことであり、行政としてもしっかりと手を差し伸べていかなければならないものと感じます。

 児童虐待の増加を受け、平成十二年には児童虐待の防止等に関する法律が制定されましたが、全国の児童相談所に寄せられる相談件数は、この十年で六倍にもなっています。また、文京区の子ども家庭支援センターにおける児童虐待相談件数については、平成十五年には八十二件だったものが、平成二十年には三百五十七件と約四倍にもなっています。

 児童虐待の内容は、身体的、性的な虐待に加え、ネグレクト、いわゆる養育放棄、それに加え、外からの発見が難しい、子供に対する著しいまでの過保護や過管理などの新しい要因による虐待もふえてきているようです。

 こうした児童虐待について、文京区における現状をどのようにとらえられているのか、お聞きします。また、これまでに寄せられた相談内容を分析され、どのような問題点があるとお感じになっていらっしゃるのか伺います。

 具体的な対策について何点か伺います。

 文京区では、平成十七年に、文京区児童虐待防止対応マニュアルが作成され、学校や保育園、児童館など関係機関に配布されたとお聞きしています。そのマニュアルの活用状況についてお伺いします。

 児童虐待を早期に発見するために大切なことは、学校など関連機関から、児童虐待などの疑いがある場合に、はっきりとその情報を発信していただくことだと思います。私が区民の方から相談を受けた事例では、残念ながら、現場の対応が一部消極的に思われました。一日八時間以上子供が過ごす場所として、学校こそが初めのサインを出し、より積極的にかかわっていただく必要があると思います。

 そこで、教育長に伺います。学校現場などにおける養育困難やネグレクト等を含む広い意味での児童虐待発見に向けての取り組みについて、教育委員会と学校では、具体的にどのような対策をとられているのでしょうか。今後は、どのような連携を考えていらっしゃるのか、伺います。

 また、区長はさまざまな関連施設との連携について、どのようにお感じになっているのか、あわせて伺います。

 児童虐待の防止は、地域という視点からの見守りやネットワークづくりが大切だと思います。文京区では、平成十六年に児童虐待防止ネットワーク連絡会が設置され、虐待事例の検証や連携のあり方などについて検討されてきましたが、平成十九年には同連絡会を文京区要保護児童対策地域協議会へと再編し、連携体制の強化が図られたとのことです。協議会の開催件数は、平成二十年度が四十二回で、その四年前の二十七回に比べ、開催数が大きく伸びています。それだけニーズや課題が生じている結果だと思われますが、同協議会での検討内容や構成メンバー、また、どのように連携強化が図られているのか、伺います。

 先日、私は、目白台にある社会福祉法人カリヨン子どもセンターを訪問し、理事長である坪井節子弁護士にお話を伺ってまいりました。同センターでは、保護者などから虐待を受け、きょう帰るところのない子供たちを一時的に保護するシェルターをつくるなど、民間レベルでの活動を行っているとのことです。弁護士会の虐待相談にかかわることを契機に、子供たちの救済活動を実践されている坪井さんのお話に感動するとともに、彼女が文京区の協議会のメンバーであることを知り、一層心強く思いました。

 それと同時に、きょう帰るところのない子供たちの緊急一時避難所が文京区にも必要であると痛感いたしました。例えば暴力を振るう親が寝てしまうまで家に帰れない子供、食事をつくってくれる保護者がいないので、学校の給食でしか食事がとれない子供、朝起こしてもらえないので、学校に遅刻、または休みがちになってしまう子供、そういった家庭が家庭として機能していないところに暮らしている子供が、実際に文京区にもいるのです。そして、周りにいる大人が、何かおかしいなと感じながらも情報を発信しないでいれば、子供には現状を変える力がないのです。そういった子供を引き受ける入り口として、都の施設である児童相談所などがありますが、相談して即日から入所できると確定している施設ではありません。それまでの期間を過ごす緊急一時避難所、または避難場所の必要性を感じます。

 例えば、子供でもお年寄りでも困っている人が駆け込める二十四時間対応の避難できる場所、そういったシェルターのような機能が文京区にあったら。また、個人のお宅で短い里親制のようなシステムがあったら、安心につながるのではないでしょうか。それぞれの立場や視点から、子供たちの命と幸せを見守り、文京区において児童虐待を未然に防ぎ、また、早期に発見して対応する、よりよい仕組みができ上がることを私自身願っています。

 区として、児童相談所などとの連携、また、今後の児童虐待防止に向けての新たな取り組みや一時避難場所など、区独自の子供のこころと身体を守る対応策がありましたら、ぜひお聞かせください。

 三番目に、高齢者が生きがいを持って暮らせるまちにするために、幾つか区長に質問させていただきます。

 残念ながら、児童虐待だけでなく、高齢者虐待が社会問題となっておりますが、文京区における現状と対策について伺います。

 本来でしたら、日本や地域を支えてきた功労者として敬意を持って扱われるべき高齢者が虐待を受けているという事実に大変心が痛みます。こうした高齢者虐待について、文京区における現状をどのようにとらえていらっしゃるのか、伺います。また、寄せられた相談内容を分析され、どのような問題点があると区長はお感じになっていらっしゃるのか、伺います。

 先日、文京区内の介護サービス事業所で働いていた区民の方から、身体的虐待の跡がある高齢者の方に驚き、どうしたらいいのかと相談を受けました。施設は、事実に気づいていても、本来なら必要な報告を速やかにできる状況には残念ながらなかったようです。実際、地域包括支援センターへ報告は上がっていませんでした。幸いにして、このケースは、相談を受けた高齢福祉課がすぐに対応してくださり、この虐待を受けていた高齢者の方は区外の施設に行くことができました。迅速な御対応に心から感謝をいたします。

 しかし、虐待を受けている高齢者が一時避難、または長期的に避難できる場所について、文京区の現状はどうなっていますか。高齢者虐待に対する対応策とあわせてお聞かせください。

 文京区で暮らす高齢者の方が、住みなれた地域で安心して生き生きと暮らしていくために、私たち議会と行政ができることをしっかりとやっていく必要があると思います。そして、だれでも安心して暮らせる住みやすいまちづくりという点で、まちの中に少し休める場所、腰かける場所をつくってはどうかという提案を再度させていただきます。

 この提案は、私が昨年十一月の代表質問でもさせていただきました。その提案に対して、区民の方々から、「よく言ってくれた」「ぜひ言い続けてほしい」という意見をたくさんいただきました。まちの中にもう少し気軽に休める場所があると外出がしやすくなるのにという声が、高齢者の方や障がいのある方、小さい子供を連れた方々から多くいただいているのです。

 バスの停留所にベンチがあったらどうでしょうか。長い信号待ちの大きな交差点のそばに少し休める場所があったらどうでしょうか。スペースの問題でしたら、折り畳み式のベンチもありますし、占領される心配があれば、真ん中に手すりつきのベンチを選べばよいと思います。企業とタイアップさせていただければ、費用面も幾らか解消できるのではないでしょうか。

 春日町交差点にある区民のいやし空間のオブジェもさることながら、日陰ができるような仕掛けのあるベンチにかえていただけると助かる人がいるのではないでしょうか。文京のまちを楽しみながら、憩いながら散策できれば、もっと外に出られる人がふえ、結果として、元気な高齢者の多いまちに近づくのではないでしょうか。

 まちづくりの専門家の方から、シビックセンター前の植え込み部分を座れる場所に変えたら、歩道部分の混雑も解消し、たくさんの人がスペースを有効に使えるのではないかという提案も受けました。また、台東区にある、座れて休めるガードレールも、既存のガードレールより場所をとるというマイナス面もありますが、設置場所を工夫すれば大変有効に思います。少しの配慮で助かる人がいるようでしたら、導入を考えていただけるとうれしいのですが、いかがでしょうか。それらの提案に対する区長の御見解を伺います。

 今回の質問では、障がいのある方や子供、高齢者の方々の安心と安全に焦点を合わせました。どれも大切な問題ですが、中でも一番気にかかるのが高齢者の方々の安心と安全です。人はだれでも年をとっていきます。それは避けることができません。しかし、社会の中で高齢者の方が幸せそうに、大切に扱われていなければ、どうやって若い人たちが明るい未来を想像することができるでしょうか。文京区に住んでいてよかったと高齢者の方々に思っていただけるような区政を実現することが、結果として文京区を夢のあるまち、住みやすいまちにしていくことになるのではないでしょうか。

 私たち区議はなぜここにいるのか。文京区をよりよい区にするために、文京区に住む方々がもっともっと幸せになるために、私たち区議はそれぞれ働いているのだと思っています。私たちの区政への取り組みを多くの区民の方々に知っていただきたい、そして、多くの御意見や御要望を寄せていただいて、よりよい区政を実現してまいりたいと思っております。

 最後に、議会改革の取り組みについて意見を述べさせていただきます。

 私は、前回の代表質問で、一部手話を使わせていただきました。聴覚障害者の方々を初め、区民の方から喜びの声をいただきました。しかし、議会用語や新しい制度の言葉などは表現が難しく、専門的な方のお力や技術の必要を感じました。

 現在、私たち文京区議会では、議会改革へのさまざまな取り組みが続けられていますが、その中でも、議会広報のあり方については、今後大きな課題になると感じております。例えば聴覚障害者の方への広報対応については、音声認識装置を議会に導入している自治体がふえてきています。これは、聴覚障害の方もスピーディーに区政に接することができ、大変有意義だと思います。音声認識装置に限らず、同時パソコン入力通訳の方法や本会議場での手話通訳の導入、文京ケーブルネットワークやインターネット中継の字幕表示などの方法もあります。

 視覚障害のある方には、先日から始まったインターネット中継が本会議の内容を知っていただくのに役立つのではないでしょうか。また、本会議だけでなく、委員会中継の必要性も議会で話し合っていく必要があると感じました。

 障がいがあっても、だれもがすぐに簡単に、正確に区政からの情報を手に入れることができる。区民の方々の区政に対する信頼というのは、このような面からも生まれてくるのではないかと私は考えています。今後も、私たち議員一人一人がより開かれた議会を目指し、努力を続けていくことが必要ではないかと思います。

 今、日本が大きな変化を迎えています。期待もありますが、不安を持つ方もいらっしゃるでしょう。そうしたときにこそ、私たち区議会も、あくまでも区民本意の立場からその責務を果たしていくことが何よりも大切なのではないでしょうか。この大きな変化を前に、党派の違いを超えて、文京区議会としてスクラムを組み、たくさんの「文京区らしいファースト・ワン」を区政で実現していくこと、住んでいて本当によかったと思われる文京区になることを心から願っています。

 これで私の質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)

   〔成澤廣修区長「議長、区長」と発言を求む〕

○議長(武澤房吉)  成澤廣修区長。

      〔成澤廣修区長登壇〕

○区長(成澤廣修)  松下議員の御質問にお答えします。

 最初に、障害福祉施策に関する幾つかの御質問にお答えします。

 まず、グループホームなど障害者の地域生活移行に関する現状についてのお尋ねですが、平成二十一年十一月現在、グループホーム等の利用者は四十五名で、このうち十一名の方が区内のグループホームで生活されております。また、入所施設等から地域移行された方は、このうち十五名となっております。

 次に、グループホーム誘致の課題についてのお尋ねですが、グループホームの整備に当たっては、民間事業者の参入が不可欠であると認識しております。参入に当たっては、御指摘のとおり、土地取得に多額の経費を要することなどがハードルとなっているものと考えております。

 次に、障害者の地域移行の考え方や今後の施設整備についてのお尋ねですが、障害者が住みなれた地域で自立した生活ができるように地域移行を支援することが大変重要であると考えております。そのためには、グループホーム等を整備し、施設入所者などの生活の場を確保することが不可欠であると考えております。

 グループホームは、障害者計画において、平成二十三年度までに二棟十戸の整備を目標としており、民間事業者を誘致し、着実に実行してまいりたいと考えております。そのために、区としても事業者の参入を促す条件づくりなど、検討してまいりたいと考えております。

 また、入所施設については、福祉センターの建てかえに伴い整備する方向で、現在検討しているところです。

 次に、障害者の就労に関する質問にお答えします。

 まず、障害者就労支援センターにおける相談件数等についてのお尋ねですが、平成二十一年度における相談・支援件数は、十月までに延べ二千四百五十五件と、前年同月時点と比べ、四三%の増加となっております。また、新規就労は十人、離職者は三人となっております。

 次に、障害者が区の業務に就労できるための取り組みについてのお尋ねですが、平成十九年度から庁内に障害者就労庁内検討会を設置し、区業務における就労の可能性や、区が委託する業務等での就労の機会の拡大について検討を行っております。

 平成二十一年度から、従来から実施している障害者インターンシップの取り組みに加え、区内就労支援施設等に通う障害者の方々に、定期的なシュレッダー作業に従事してもらっているところです。この取り組みの中で、職員の障害者に対する理解を深めるとともに、障害者雇用に係るアンケート等を分析し、就労の可能性など検証してまいりたいと考えております。

 次に、シビックセンターや区の施設での障害者雇用率などのお尋ねですが、区の職員における障害者雇用率は二・九%となっており、障害者の内訳は、身体障害が三十七人、精神障害が一人となっておりますが、知的障害のある職員は、現在在職しておりません。

 知的障害者の就労については、今お答えしたように、シビックセンター内での一部業務に従事してもらっているところですが、公務労働という性格を踏まえ、その業務内容の精査や支援職員の配置など幾つかの課題があり、引き続き検証してまいります。

 次に、福祉作業所の今後のあり方についてのお尋ねですが、両福祉作業所は、一般就労が困難な心身障害者に対し、仕事を通して生活や自立支援を行うほか、就労を希望する障害者の職場体験実習などを行っております。

 今後の運営については、障害者自立支援法に対する国の動向を踏まえ、障害者の利益が最優先になるよう対応してまいりたいと考えております。

 次に、子供の心の発達支援に関する幾つかの御質問にお答えします。

 まず、心の発達に支援が必要な児童の把握についてのお尋ねですが、保健サービスセンターでの乳幼児健診や発達健診を初めとし、教育センターや福祉センターによる保育園、幼稚園への巡回相談、さらに就学時における教育部局での就学相談や就学後の各学校での個別指導計画作成による対応など、さまざまな機会を通じて把握に努めているところです。

 次に、支援の課題と問題解決についてですが、発達に関する障害等を早期発見、早期対応すること、乳幼児期から就学後への切れ目のない支援を受けられることが重要であり、その解決のためには、福祉、子育て、教育、各関係機関や、このたび開設された都立大塚病院児童精神科などの医療機関と緊密に協力・連携していくことが不可欠であると考えております。

 次に、児童虐待に関する幾つかの御質問にお答えします。

 まず、児童虐待に関する区の現状や問題点についてのお尋ねですが、御案内のとおり、児童虐待相談件数は年々増加しており、本年度上半期の件数は延べ三百二件で、昨年度の同時期を上回っております。

 相談内容は、身体的虐待、心理的虐待に次いで、ネグレクトも増加傾向になっており、発生の予防や早期対応の重要性を認識しております。また、近隣からの通告もふえており、地域での関心をさらに高めることが必要と考えております。

 次に、文京区児童虐待防止対応マニュアルの活用状況についてのお尋ねですが、児童虐待防止マニュアルは、関係機関用、一般周知用、小学生用、中学生用を作成し、区内全小中学生や関係機関に配布しており、配布先からの相談や情報提供もいただいているところです。また、民生委員・児童委員、歯科医師会等でマニュアルをもとに説明を行い、理解を深めていただいております。

 次に、関連施設との連携についてのお尋ねですが、児童虐待では、早期発見や早期対応が基本であり、日常的に児童生徒の観察を行っている学校との連携は必要不可欠です。

 今後とも、教育委員会や学校との連携の強化を図ってまいりたいと考えております。

 次に、要保護児童対策地域協議会に関するお尋ねですが、要保護児童対策地域協議会は、会を統括する代表者会議、情報交換やマニュアル作成を行う実務者会議、個々の援助について検討する個別ケース会議の三層構造になっております。

 構成メンバーは、区長部局、教育委員会、医師会、歯科医師会、児童相談所、巣鴨少年センター、四警察署、弁護士、人権擁護委員となっており、定例的な連絡会や日常的な情報交換等を通じて連携の強化を図っているところです。

 次に、子供の心身を守る区独自の対応策等についてのお尋ねですが、子育て支援講座の充実など発生の予防に努めるとともに、児童相談所等関係機関や地域と連携して、子供が安心して地域で暮らせるよう、きめ細やかな支援を行ってまいりたいと考えております。

 最後に、高齢者施策に関する幾つかの御質問にお答えします。

 まず、高齢者虐待の現状と問題点についてのお尋ねですが、相談記録によると、本区の場合、女性が息子や夫など男性から虐待を受ける事例が多く、虐待種別では、身体的虐待が多くなっております。

 なお、虐待は、家族状況を初め、高齢者の置かれたそれぞれの状況により、さまざまな要因が重なり合って生じていることが多く、個々の状況に応じたきめ細やかな対応が必要であると認識しております。

 次に、虐待を受けている高齢者の避難場所についてのお尋ねですが、一時的に避難の必要な方には、区内の特別養護老人ホームでの緊急ショートステイの利用や、緊急一時保護事業による区外民間施設における保護を実施しております。また、長期的に避難が必要な方につきましては、高齢者の個別状況に応じ、養護老人ホームへの措置や特別養護老人ホーム等、介護保険施設への入所を図っております。

 今後も、高齢者への虐待防止、権利擁護のため、民生委員を初め、話し合い員、警察、地域包括支援センター等関係機関との連携により、虐待の未然防止、早期発見、迅速的確な対応に努めてまいります。

 次に、ベンチ等の設置についてのお尋ねですが、区はこれまでも、坂道や区役所前の歩道等に、必要性が高く、かつ安全に通行できることを最優先に考え、休憩施設の整備を行ってまいりました。

 御提案にあるベンチや座って休めるガードレールは、安全性やコスト等の面について総合的に研究してまいります。

 なお、教育に関する御質問には、教育長より御答弁申し上げます。

   〔根岸創造教育長「議長、教育長」と発言を求む〕

○議長(武澤房吉)  根岸創造教育長。

   〔根岸創造教育長登壇〕

○教育長(根岸創造)  教育に関する御質問にお答えをいたします。

 児童虐待の発見に関するお尋ねですが、児童虐待の早期発見のためには、教員による日常的な児童生徒のきめ細かな観察と情報の収集が重要であることから、各学校では、日々これらに努めております。

 また、児童相談所や子ども家庭支援センターで作成する指導資料を活用して教員研修を行い、資質の向上を図っております。

 さらに、各学校からの情報を収集し、該当校への指導助言やケース会議での協議に反映させるほか、毎月の生活指導主任会で情報の共有化を図るなど、迅速な対応に努めております。

   〔松下純子議員「議長、四番」と発言を求む〕

○議長(武澤房吉)  四番松下純子議員。

○松下純子議員  自席から発言をさせていただきます。

 区長、教育長、御答弁ありがとうございました。

 文京区に住む障がい者の方や子供たち、高齢者の方々が直面する問題を、区長や教育長とともに取り組んでまいれますことを大変心強く思っております。これからも、どんどん具体的な問題の解決のために、区長と教育長、またほかの皆様のお力をおかしください。今まで以上の本気で一緒に取り組んでいきたいと思います。私も精いっぱい一緒に頑張っていきたいと思います。

 なお、細かい項目については、同僚議員とともに、各委員会において議論を深めさせていただきます。ありがとうございました。(拍手)

○議長(武澤房吉)  議事の都合により、会議を暫時休憩いたします。

午後三時二十八分  休憩

午後三時四十分  再開

○議長(武澤房吉)  これより会議を再開いたします。それでは、休憩前に引き続き一般質問を行います。

      〔若井宣一議員「議長、十六番」と発言を求む〕

○議長(武澤房吉)  十六番若井宣一議員。

      〔若井宣一議員登壇〕(拍手)

○若井宣一議員  平成二十一年第四回定例会に当たり、公明党文京区議団を代表して、一つ、海外から見た文京区のワーク・ライフ・バランスについて、一つ、子育て支援について、一つ、介護による家事全体を見る制度について、一つ、集中豪雨による水害対策について、一つ、義務教育時におけるがん教育について、一つ、子供たちの健全な成長のためのスポーツ振興についての六項目にわたり質問をさせていただきます。区長並びに教育長の明快な御答弁をよろしくお願いいたします。

 最初に、海外から見た文京区のワーク・ライフ・バランスについてお伺いをいたします。

 今日特に成熟した文化を持つ先進国は、軒並み少子化が進行しています。いわゆる人口減少社会の到来は、海外のみならず、我が国にとっても待ったなしの危機的水準にあると言われております。

 私たち公明党は、子供の幸せや子育ての安心が確保されて、国民すべてに優しい社会、チャイルドファースト社会の構築を訴えてまいりました。少子化を社会共同の課題ととらえて、生活を犠牲にしない働き方への転換と、子育ての負担を荷重にしない支え方の確立という二つの柱をもとに、ワーク・ライフ・バランスを目指して取り組んできたところです。

 さて、成澤区長は、先月十六日から姉妹都市公式訪問団として、ドイツ・カイザースラウテルン市とフランス・パリ市を訪問され、今後の姉妹都市のあり方や「欧州のワーク・ライフ・バランスについて」をテーマに、区議会及び区民の代表とともに意義深い視察をされました。

 ヨーロッパといっても広く、欧州全体では、二〇〇五年の一人の女性が一生に産む子供の数、すなわち合計特殊出生率は一・四〇とかなり低い状況が続いている中で、フランスを初め北欧諸国では、手厚い子育て支援策を講じて出生率が回復しているとの認識のもと、今回、両市を訪問されたことは、大変時宜を得た視察だったようであります。

 まず初めに、欧州のワーク・ライフ・バランスについて、どのような感想を持たれたかをお伺いいたします。また、我が国の取り組みとの格差については、どのように認識されたか、あわせてお伺いをいたします。

 同行した同僚議員からは、育児休暇制度のあり方について、特に男性の育児休暇取得の取り組みについて大変大きな格差を感じたとの指摘もありましたが、区長の御認識をお伺いいたします。

 私たち公明党は、少子社会トータルプランやマニフェストでも掲げてきた男性の育児休暇取得を促進するため、「パパクオーター制度(父親割当制)」の導入を目指し、提唱、このほど育児休業法が改正され、国会において施行されました。

 この改正のポイントは、事業主に対し、三歳未満の子供を持つ労働者を対象に短時間勤務制度を義務づけ、労働者から請求があった場合には残業免除も義務づけました。また、「パパ・ママ育児休暇プラス」という、父、母ともに育児休暇を取得する際に、休暇取得期間を一歳二カ月まで延長できることが盛り込まれました。

 さらに、介護のため、要介護の家族が一人の場合は五日、二人の場合は十日間の短期休暇制度が創設されました。今後、我が国が直面する高齢社会にあって、介護と仕事の両立支援はさらなる拡充が必要だと考えます。

 新宿区では、平成十九年十月から、「人が企業を活かし企業が人を活かす」とのテーマのもと、ワーク・ライフ・バランス推進企業認定制度を実施、この二年間で二十三社の認定企業が生まれたとのことです。さらに、本年七月から、男性の育児・介護サポート企業認定モデル事業を創設し、男性社員の育児休業や短時間勤務に加え、介護休業、介護に係る短時間勤務など、両立支援に力を入れているということであります。

 男性社員からは、「会社が応援してくれるから安心」「育児や介護の休業をとることができ、大変助かる」との声が上がっております。まさに「パパクオーター制度」を先取りしたものと評価いたしますが、今後の本区のワーク・ライフ・バランスの取り組みについてどのように考えておられるか、区長の御決意をお伺いいたします。

 次に、子育て支援についてお伺いをいたします。

 子育て支援については、区長のマニフェストにのっとり、文京区の重点施策の一つとして位置づけ、昨年来の保育園の待機児童の解消に向けても、新規事業や事業の拡大を図り、一定の評価をするところであります。

 今回、区民間の負担の公平化と財源の適切な配分の視点から、認可保育園の保育料の見直しをし、年収約千五百万円以上の世帯の方を対象に新たな四階層を設置し、保育料の改定を図る条例案が提出されました。負担の公平化の観点から必要と思いますが、保育料の改定に当たっては、保護者への周知の徹底を図り、理解を得るよう、丁寧な説明をお願いいたします。

 また、財源の適切な配分という観点から、新たな子育て支援策が講じられるべきと思いますが、現在どのように考えておられるのか、お伺いをいたします。

 次に、グループ保育室についてお伺いをいたします。

 この四月から新設されたグループ保育室は、認可保育園を待機になった方々が多く利用されているようであります。現在の受け入れ年齢はゼロ歳と一歳でありますが、もう一年預かってもらえれば、三歳になったときに幼稚園に入園し、預かり保育などを利用すれば仕事も続けられるとの声を耳にします。

 そこで、より一層のグループ保育室の拡充と、早急に受け入れ年齢の引き上げをし、二歳までに拡大することを要望いたしますが、区長の御見解をお伺いいたします。

 次に、介護による家事全体を見る制度についてお伺いをいたします。

 公明党は、今、山口那津男代表を先頭に、介護問題についての総点検運動を全国規模で実施しております。過日、山口代表は静岡県富士市の特別養護老人ホームを視察し、介護現場の切実な声を政策に反映するため、取り組みを開始いたしました。

 本区の高齢者人口は、二十一年四月一日現在、三万七千二百二十五人で、総人口に占める高齢化率は一九・八%に達しており、七十五歳以上の人口も増加傾向で、高齢者人口の四九・九%を占めている状況で、要支援・要介護認定者の総数は、ここ数年は横ばいの状態であります。要介護等認定者のうち、六十五歳以上の方は五千九百三十八人で、六人に一人が支援・介護を必要としている状態になっております。高齢者と家族を支えるサービスの利用は、住みなれた地域での生活を支援する地域密着型介護、夜間対応型訪問介護、小規模多機能型居宅介護は十九年度の二・二倍と利用者が大きくふえています。

 先日、新聞の投書欄にこんな記事が掲載されていました。独居者や認知症の高齢者がふえ、我が家で人生を送ることが大変難しくなってきています。在宅での介護も老老介護や認知症の家族を抱え、その介護で心身ともに疲れ果てた末の悲劇さえ起きているのが現実です。

 骨粗鬆症で歩けない「介護二」の八十二歳の夫を、腰部脊柱管狭窄症で「要支援一」の妻が介護をしていますが、夫は病院にも施設にも入りたくないと言い、週一回、訪問看護師のお世話になり、リハビリ等をお願いしていますが、今後のこととして、掃除だけ、買い物だけとかの訪問介護の制度だけではなく、家事全体を見ていただける制度ができることを期待していますと述べられていました。

 このような社会の中で、立教大学の高橋紘士教授は、老老介護の現状と将来の介護制度のあり方について語っています。現在、一千二百万人いる七十五歳以上の高齢者は、団塊の世代が七十五歳を迎える二〇二五年には、二倍の二千二百万人になると予測され、高齢者が急激にふえ、老老介護は当たり前になっていきます。これから必要なのは、在宅介護を行いながら、その家族の負担を支えることのできる地域社会づくりであり、そのためには、生活の場に医療や介護などのサービスを組み入れる二十一世紀型の介護制度への転換が必要と話されています。

 本区におきまして、高齢者人口が増加することを踏まえ、今後の在宅介護のあり方をどのように考えておられるのか、シルバーお助け隊と協力しながら、または本区独自の新たな方策を考える必要があると思いますが、区長の御見解をお伺いいたします。

 次に、集中豪雨による水害対策についてお伺いいたします。

 近年、局地的集中豪雨による被害が頻発しています。昨年の八月、豊島区雑司ヶ谷では、降り出した雨が十数分後には八十ミリを超える豪雨になり、それに伴う大きな被害が発生いたしました。東京都では、豪雨対策の一つとして、一時間に五十ミリの降雨に対応できる河川改修を推進しています。文京区においても、雨水浸透枡の整備や区道の透水性舗装、貯留施設の設置など、雨水流出抑制対策の推進に取り組んでおられますが、それでも被害が発生している状態です。

 ことし八月十日には台風九号による被害が報告され、総雨量百十五ミリで、床上・床下浸水百三件、区施設の被害十八件などの被害が報告されています。今後、このような被害を未然に防ぐために、どのような取り組みをしていくのか、また、東京都とどのような連携をとり、被害を減らしていくのか、区長にお伺いいたします。

 区は主に、土のうの配布などを行っていただいておりますが、やはり根本から改善をしていかなければならないと思いますが、早急にできることは何か、現状の認識と取り組み状況をお伺いいたします。

 そして、区では、雨量や水位情報をぼうさいサポートメールで知らせていただいておりますが、近年の集中豪雨における河川水位の上昇は急激であり、情報の提供ももっとリアルタイムに構築していくべきと考えますが、区長の御見解をお伺いいたします。

 次に、義務教育時におけるがん教育についてお伺いいたします。

 日本は、国民の三人に一人ががんにより生命を亡くしてしまう世界一のがん大国であります。そのためにも、がんの症状を正確に知り、適切な治療やがんを防ぐ生活習慣を日ごろから身につけ、予防していくことが大切です。がんに対する正しい知識を身につけるには、小学生や中学生の時期からがん教育の授業を取り入れ、学習する必要があるのではないかと思っております。

 日野市立日野第七小学校では、六年生を対象に、日野市立病院の外科部長の菊永裕行氏を講師に、がん教育の授業を行ったそうであります。授業を担当した菊永外科部長は、パソコンからスクリーンに映し出された資料を使いながら、日本人の二人に一人ががんになることやがん細胞のできる仕組み、予防、治療法などをわかりやすく易しい言葉で説明されました。

 がん細胞が一グラムになるまでに約十年かかり、その後五年程度で一キログラムまでの大きさとなり、症状があらわれてくると言われており、症状が出る前に定期的に検診を受け、予防を含め、早期に発見することが大切であると述べられています。

 授業を聞いた子供たちは、「がんは治らない病気と思っていたけど、早期発見すれば治ることがわかった」「大人になったら、検診をちゃんと受けたい」「がんは怖い病気と思っていたが、授業を聞いてイメージが変わった」などの感想を発表していたそうです。

 がん教育は、将来のある子供たちのためでもあり、また、子供たちの親も、がんが発症しやすい年代になってきています。子供から親に「検診をしっかり受けているか」と聞くことによって、がん検診の受診率アップにもつながるのではないかと考えます。

 本区におきましても、生徒や児童が在学中にがん教育への関心をはぐくむことが大切だと思われますが、がん教育について、本区はどのような認識でおられるのか、お伺いいたします。また、大学病院や医師会との連携を図り、ぜひ取り組んでいただきたいと思いますが、教育長の御見解をお伺いいたします。

 次に、子供たちの健全な成長のためのスポーツ振興についてお伺いいたします。

 十月十二日の新聞記事に「社会挙げてスポーツ振興を、子どもたちの健全な成長を願いつつ」とあり、古代ローマの詩人ユヴェナリスは、「健全な精神は健全なる身体に宿る」とうたい、近代オリンピックの父、ピエール・ド・クーベルタン男爵は、「自己を知る、自己を律する、自己に打ち克つ」ことにスポーツの眼目があると強調しています。

 今年度の子どもの体力向上キャンペーンの賞に輝いた、小学生がつくった標語は、「体力は、未来にはばたく、力だよ」でした。スポーツの神髄を見事に言い当てています。

 現在の子供の体力・運動能力をその親の世代である三十余年前と比較すると、大きく下回っていることを各種調査は伝えています。東京都教育委員会のホームページでも、三十年前と比べ子供たちの体が大きくなった一方、体力・運動能力が低下しているとの調査結果が掲載されております。

 そこでお伺いいたします。教育の一環として、小学校では今後、子供の体力・運動能力を向上させていくためにどのように取り組まれていくのか、先生の意識改革も含めて伺います。また、中学校においても、部活動の充実を含め、どのように体力・運動能力を向上させていくのか、教育長にお伺いいたします。

 そして、学校教育の中だけでなく、地域活動でも子供の体力・運動能力の向上を応援していくべきと考えます。特に体育協会の御協力は必要不可欠と考え、野球、サッカー、バスケット、バレーなどさまざまな連盟とより一層の連携をし、子供たちの体力・運動能力の向上を図るべきと思いますが、区長の御見解をお伺いいたします。

 子供たちの体力低下は、将来的に国民全体の体力低下を招き、生活習慣病の増加やストレスに対する抵抗力の低下など、社会全体の活力を奪いかねないと思います。子供の心と体をバランスよく成長、発達させるために、大人社会挙げての取り組みが必要だと考えます。そのためにも、まずは大人一人一人が子供の目線からスポーツの意義や効力をとらえ直し、子供と一緒に運動することをいとわないことが大切だと思いますが、区長の御見解をお伺いいたします。

 以上もちまして、私の質問を終わらせていただきます。御静聴まことにありがとうございました。(拍手)

   〔成澤廣修区長「議長、区長」と発言を求む〕

○議長(武澤房吉)  成澤廣修区長。

      〔成澤廣修区長登壇〕

○区長(成澤廣修)  若井議員の御質問にお答えいたします。

 最初に、海外から見た文京区のワーク・ライフ・バランスに関する御質問にお答えします。

 まず、欧州のワーク・ライフ・バランスについての感想と我が国の取り組みとの格差等についてのお尋ねですが、御案内のとおり、この十月の中旬に、議員の皆さん方や区民の方々とともに、姉妹都市であるカイザースラウテルン市とパリ市を訪問してまいりました。

 カイザースラウテルン市では、市の企業、ボランティア、病院関係者の方々とワーク・ライフ・バランスについて意見交換をいたしました。そこでは、託児所を設置している企業を市が認定して支援を行っていることや、二千人いる社員の半数が女性というある企業が、社員個々の事情に配慮して、労働時間の細かな調整に応じていることなど、さまざまなレベルでの支援がきめ細かく講じられていることが印象的でありました。

 また、フランスでは、パリにほど近いオードセーヌ県の責任者の方と保育問題について意見交換をしてまいりました。そこでは、保育園の待機児童が百人以上いるとのことでしたが、そのこと自体が問題なのではなく、短時間や在宅の勤務、復職時の身分保障など、多様な働き方を制度として整え、また、収入減の一部を手当などで補てんするなどして、家庭での育児も子育て期の重要な選択肢の一つとして位置づけていることを知りました。

 本区は、待機児解消を目指していますが、国の制度設計いかんでは、他の解決策もあり得るとの思いに至りました。

 また、マイクロ託児所という小規模の保育施設をつくって対応していることなどの話を伺い、本区と同じ課題を抱えていることに共感を覚えたところです。

 私の訪問した二都市を見る限り、市や企業が社会的責任としてワーク・ライフ・バランスへの配慮を実践しているという印象を持ちました。我が国との格差については、今述べたように、オードセーヌ県の保育の取り組みが、本区で既に実施しているグループ保育に近似しているように、公の取り組みにはそれほどの格差は感じませんでしたが、カイザースラウテルンに見られるように、企業や民間の取り組みにはかなりの格差があるように感じたところです。

 次に、育児休暇制度のあり方については、フランスには出産後十一日間の父親休暇という制度があります。我が国にはない制度で、大半の父親が取得しているとのことです。本区での出産時における父親の休暇は二日であることと比較すれば、議員御指摘のとおり、大きな格差があるのも事実ですが、一方、育児休業の取得者は多くないとのことでございました。

 次に、本区のワーク・ライフ・バランスの取り組みについてのお尋ねですが、ワーク・ライフ・バランスの実現には、意識の問題や働き方の多様性、経済的な保証などさまざまな課題があります。それらを踏まえた上で、自治体として可能な取り組みを、来年度の男女平等参画推進計画改定の中で検討してまいりたいと考えております。

 次に、子育て支援に関する御質問にお答えします。

 まず、財源の適切な配分という観点からの新たな子育て支援策についてのお尋ねですが、このたびの保育園保育料の見直しは、高額所得者に一定の御負担をお願いするものです。来年度以降、一時保育事業の拡充や病児・病後児保育の拡充など、子育て支援の拡充に努めてまいりたいと考えており、これらの事業に係る経費は、今回の保育料の改定に伴う収入の増分を大きく上回るものとなっているところです。

 次に、グループ保育室についてのお尋ねですが、既に子育て支援計画の中間のまとめでお示ししておりますが、グループ保育室こうらくの児童受け入れ年齢につきましては、来年度より二歳児までに拡大いたします。

 次に、今後の在宅介護のあり方についての御質問にお答えします。

 平成十七年度に東京都が行った高齢者の生活実態調査では、自宅で介護を希望される方が六六%となっており、高齢者人口が今後さらに増加することを考えますと、在宅介護の重要性は一層高まるものと認識しております。

 区としては、在宅介護の充実のため、介護サービスの基盤整備を計画的に進めていくほか、シルバーお助け隊事業などのシルバー人材センターや社会福祉協議会が行う生活支援のサービスの充実を図ってまいります。

 また、地域包括支援センターを中心とした民生・児童委員、話し合い員、町会、区内事業者などの地域の福祉人材を活用した地域で支え合うネットワークの拡充や、医療と福祉の連携を推進してまいりたいと考えております。

 次に、集中豪雨による水害対策に関する御質問にお答えします。

 まず、集中豪雨による被害を未然に防ぐための取り組みについてのお尋ねですが、八月十日の台風九号による水害については、都の下水道局、建設局及び所轄警察署と連携を図り、町会長や浸水被害者へのヒアリング調査を行い、対応策を区で取りまとめたところです。

 具体的には、排水能力向上のための下水管渠の整備や道路冠水時の車両の通行どめ等を行い、被害を軽減させてまいります。

 区としては、雨水枡の増設、透水性舗装の機能回復の強化、雨水浸透枡の設置等を積極的に推進してまいります。

 次に、雨量や河川の水位情報の提供をリアルタイムに構築していくべきとのお尋ねですが、現在運用しておりますぼうさいサポートメール、CATV等につきましては、リアルタイムで雨量や水位情報を提供しております。しかしながら、近年の集中豪雨は、急激な水位上昇等をもたらす危険があります。

 ゲリラ豪雨のような場合、降雨予想等を事前に提供することができれば、被害の減少につながると考えております。今後、ゲリラ豪雨の情報収集の方策と提供方法について検討をしてまいります。

 また、ぼうさいサポートメールのさらなる普及とあわせて、ホームページでの事前情報の提供や注意喚起など、水害に関する情報の速やかな提供に努めてまいります。

 最後に、子供たちのためのスポーツ振興に関する御質問にお答えします。

 まず、体育協会との一層の連携により、子供たちの体力・運動能力の向上を図るべきとのお尋ねですが、学校教育の中だけではなく、地域の活動においても、子供の体力・運動能力の向上を図ることは重要なことであると考えております。

 御指摘のように、体育協会は、これまでもさまざまな運動種目で子供たちを指導、育成しており、体育協会の協力は必要不可欠であることから、今後ともより一層の連携を図ってまいりたいと考えております。

 次に、大人一人一人が子供目線からスポーツの意義や効力をとらえ直し、子供と一緒に運動することをいとわないことが大切であるとのお尋ねですが、私も、子供の心と体のバランスのとれた成長、発達のためには、大人、特に親のかかわりが重要であると考えております。そのため、区としては、今後とも家庭や地域の大人が子供と一緒にスポーツ活動に参加できる環境を整備し、さらなる青少年の健全育成を図ってまいりたいと考えております。

 なお、教育に関する御質問には、教育長より御答弁申し上げます。

   〔根岸創造教育長「議長、教育長」と発言を求む〕

○議長(武澤房吉)  根岸創造教育長。

   〔根岸創造教育長登壇〕

○教育長(根岸創造)  教育に関する御質問にお答えをいたします。

 まず、がん教育についてのお尋ねにお答えをいたします。

 がん教育については、直接、学習指導要領に取り上げられているものではありませんが、保健領域における病気の予防の一環として大切な内容と受けとめております。

 実施に当たりましては、学校での授業内容も踏まえながら検討する必要がありますので、その際には、医師会などとの連携を図ってまいりたいと存じます。

 次に、小中学校における体力・運動能力の向上についてのお尋ねですが、現在、新学習指導要領に示された、心と体をほぐし体力を高めるための「体つくり運動」を確実に実施するとともに、体力テストを行い、児童生徒の体力の実態把握と向上に努めております。

 また、小学校連合行事として、陸上記録会や水泳記録会を毎年開催し、児童の体力づくりの動機づけを行うほか、中学校では、部活動への外部指導員の配置を進めるとともに、総合体育大会を実施することでスポーツへの意欲を高めるなど、部活動の充実にも努めております。

 さらに、来年三月には、第一回中学生東京駅伝に参加し、体力向上への取り組みの一つの契機としてまいりたいと考えております。

 今後とも、新学習指導要領移行によって体育の授業時数が増加することを踏まえ、知・徳・体のバランスのとれた教育活動に一層努めてまいりたいと存じます。

   〔若井宣一議員「議長、十六番」と発言を求む〕

○議長(武澤房吉)  十六番若井宣一議員。

○若井宣一議員  自席からの発言をお許しいただきたいと思います。

 区長、教育長、明快な御答弁ありがとうございます。

 まず、海外の交流で、直接ワーク・ライフ・バランスの取り組みを見ていただいた感想を伺いました。ぜひ自治体としても可能な限り取り組みを推進していただきたいと思っております。その際には、区長にも、もしそのような場面になった際に、ぜひ休暇の制度を利用していただいて、さらに休暇のとりやすい環境をつくっていただきたいと思っております。

 子育て支援に関しましては、グループ保育室を、児童受け入れ年齢の二歳までの拡大は本当にありがとうございます。感謝申し上げます。

 今後、在宅介護のあり方についても、よろしくお願いをしたいと考えております。

 子供たちの体力・運動能力の向上につきましては、現在、私も小学生の子供が二人おりまして、よく公開授業を見に行きますが、やはり自分の子供も、自分が子供のときと比べると、かなり運動能力が低いなという実感をしております。大人社会全体で取り組んでいっていただきたいと思っております。

 区長は、「子どもたちと高齢者への応援歌」を表明して取り組んでいただいておりますが、二十二年度におきましても、より一層の応援を子供たちにいただきたい、そう思っておりますので、よろしくお願いいたします。

 詳細につきましては、各委員会で同僚議員より議論をさせていただきます。ありがとうございました。(拍手)

○議長(武澤房吉)  議事の都合により、会議を暫時休憩いたします。

午後四時十四分  休憩

午後四時二十五分  再開


○議長(武澤房吉)  これより会議を再開いたします。それでは、休憩前に引き続き一般質問を行います。

      〔浅田保雄議員「議長、七番」と発言を求む〕

○議長(武澤房吉)  七番浅田保雄議員。

      〔浅田保雄議員登壇〕(拍手)

○浅田保雄議員  二〇〇九年第四回定例会に当たり、私、浅田保雄は、まず、新しい政治にかかわる決意を述べさせていただきます。

 さきに行われた衆議院選挙で新たな連立政権が成立し、新しい政治の幕が開きました。私の所属する社民党は、これまでの三党の間で積み上げてきた政策合意に基づき、連立政権の一翼を担っています。新たな政権を選択した国民の思いと期待にこたえ、私も「生活再建」「命を大切にする政治」を着実に実行していくために全力を上げることを最初に約束するものであります。

 そこで、私の質問に入ります。

 私の質問は、子供たちを取り巻く環境として、子供の貧困、新たに始まる子ども手当、児童虐待について、地域の環境問題等について伺います。そして、新しい政治への評価について、区長の考えを伺うものです。

 まず最初に、子供たちを取り巻く環境について質問をいたします。

 社民党党首、福島みずほ消費者・少子化担当相は、新内閣のもとで、子育ての環境整備を大きな柱とすることを明言しています。その中で、これまでの格差社会が大きな要因と言われる子供の貧困に関連して質問をいたします。

 厚生労働省は、相対的貧困率が、二〇〇七年の調査では一五・七%で、年々悪化の傾向にあることを初めて公表しました。国内の低所得者の割合を示す指標で、約七人に一人が貧困という低所得にあることが明らかになり、子供の貧困率も一四・二%と高い数値を示しています。

 日本の子供の貧困はこの間徐々に上昇し、OECD諸国の平均に比べて貧困率は高く、特に母子世帯の貧困率が突出しています。母親が働いている母子世帯の貧困率が高いことを考えると、早期に格差・貧困対策が望まれます。特に、ゼロ歳から五歳までの乳幼児期の貧困は、他の時期の貧困より、一番将来に影響するという研究報告もあります。

 区では、経済的な理由により就学が困難な児童生徒に対して、学用品や給食費などの必要な援助は行っていますが、要・準要保護の児童数は毎年着実に増加し、在籍者数に対して、一九九八年七・七%であったものが、二〇〇八年には一五・二%まで拡大しています。区長は、子供の貧困についてどのように認識されているのか、伺います。

 子育て支援計画については、現在、改定作業が行われていますが、保育園を初めとし、あらゆる子供の政策において、子供たちの貧困という視点が重要と考えます。すべての子供が享受すべき最低限の生活と教育を社会が保障すべきとの考えを反映した施策の展開が求められると考えますが、区長の認識を伺います。

 待機児童対策も積極的に進めることを求めます。保育所のあきがなくて職を失ったり、収入の減少があれば子供の貧困が拡大しますから、待機児童をゼロにするためには、認可保育園の増設等の待機児童対策をさらに進めることも必要ですが、いかがでしょうか。

 厚労省が東京などの一部の自治体で検討している保育所の最低面積などの規制緩和は、保育の質に影響すると私は考えます。質、量ともにレベルアップを目指すのが文京区の保育であるべきと考えますが、区長の考えを伺います。

 また、白梅学園大学学長の汐見稔幸先生が、保育園の「民営化のねらいの基本はコスト削減。事業者は公立より低いコストで運営せざるを得ず、ベテラン保育士を集められない」と指摘し、「民営化は限界に達しているのではないか。社会全体で子供を育てるという視点で、保育政策を抜本から見直すべきだ」と提言をしています。文京区でも同様の問題を抱えていると思いますが、区長の認識はいかがでしょうか。

 厚生労働省は、前政権で決定された二十一年度補正予算の子育て応援特別手当の執行停止を決め、区は支給されない旨を区民に発表しています。三万六千円の子育て応援特別手当は、地域の保護者からは「とても助かった」という声も聞かれる一方で、単年度の選挙目当てのばらまきとの批判の声も聞かれます。

 新政権では、中学卒業まで月額二万六千円を支給する内容の新しい子ども手当に着手し、来年度はその半額でスタートする予定です。選挙では、低所得者、子育て世帯に対する給付つき税額控除制度は、以前野党であった民主党、社民党だけでなく、当時の与党の自民党、公明党にもあった主張と聞いています。マニフェストに記載されている給付つきの税額控除は、納めるべき税金の額が税額控除より少ない場合は、逆にその差額分を給付として受け取ることができる制度ですが、この給付つきの税額控除の制度と子ども手当についての区長の認識を伺います。

 さらに、来年から支給が始まる子ども手当については、課税・非課税の扱いが決定されていないようですが、非課税とするのが当然と考えますが、区長の考えを伺います。

 次に、児童虐待について伺います。

 この十一月は児童虐待防止推進月間です。NPO法人児童虐待防止全国ネットワークが主体となり、全国的にオレンジリボンキャンペーンが展開されています。そのリボンがこれです。

 厚生労働省は、全国の児童相談所が二〇〇八年度に対応した児童虐待は、前年度より二千二十三件ふえ、過去最多の四万二千六百六十二件に上ると発表しました。児童虐待の件数は、統計をとり始めた九〇年度から連続してふえ続け、十年前の約六倍、文京区では、子ども家庭支援センターの児童虐待に関する相談件数だけでも、二〇〇四年百三十件から二〇〇八年には三百五十七件と増加をしています。

 大人が無抵抗の子供を、身体的、性的、ネグレクト、心理的虐待で追い詰めています。しかし、そこに至るまでには複雑な事情もあり、失業、貧困、職場でのストレス、人間関係のストレスなども報告されています。虐待する親自身が、かつて虐待されていたという事例や、虐待をやめられないことに苦しんでいる親も多いと報道されています。

 文京区では、要保護児童対策地域協議会において虐待事例の検証や連携のあり方、早期発見、再発防止などが検討されていますが、その内容、傾向について、区はどのように把握をしているのか、お答えください。また、対策がどのように行われたのかもお答えください。

 現状では、子供の実情に十分に対応できないため、児童相談所のアセスメント機能の強化、社会的擁護体制の整備などを初めとした、多くの社会的資源の投入が求められています。区では、今年度の事業として、一般向け児童虐待防止マニュアルの改定等がありますが、今後の児童虐待防止や家庭支援センターの権限、機能の整備、夜間の相談体制確保のための人員配置、児童相談所との早期に対処するための連携について、区長の認識を伺います。

 次、二番目に八ッ場ダムについて質問をいたします。

 前原国土交通相は、八ッ場ダム建設中止の方針を打ち出しました。八ッ場ダム建設は、一都五県の治水や利水など複数の機能を兼ねた多目的ダムとして、一九九四年に付帯工事が始まりました。

 この計画は、公共事業として多額の経費がかかり、総事業費は二〇〇四年、二度目の計画変更を行い、事業費が二千百億円から四千六百億円に増額しています。この巨額の事業費の一部は、関係する一都五県も負担をしています。

 都は、国からの補助金を含めて、約七百八億円を負担することになります。水道事業は、東京都が所管するところですが、文京区では主に日常的に、利根川と荒川から朝霞浄水場を経由した水が使われています。財政面、生活面からも利根川上流に建設予定のダム建設は、文京区にとっても大きな関係があります。

 新政権は、大規模公共事業の是非をゼロから検証することが将来の無駄な公共事業を断ち切ることになり、長い目で見れば、生活者の利益になると考えています。現在、ダム建設そのものの検証作業に入っています。区長は、公共事業としての八ッ場ダム建設中止の方針をどのように受けとめているのか、伺います。二十三区長会に文京区長としてどのような姿勢で臨むのか、お答えください。

 三番目に、環境対策に関連して質問をいたします。

 地球環境を守る対策は、もう待ったなしです。鳩山首相は九月に「日本は二〇二〇年に温室効果ガスの排出量を一九九〇年比二五%削減する」と国際公約を表明しました。これに対し、「無理な数値だ」「経済が疲弊する」などさまざまな意見が出されていますが、区長はこの目標値をどのように受けとめているのか、見解を伺います。

 この課題は、国だけでなく、基礎的自治体こそが率先して取り組む課題になっています。現在、基本構想策定に向けた議論が行われていて、その中で、一項目として、「環境にやさしい取組みを推進するまち」が挙げられています。低炭素社会へと根本から変えていく気構えのもとに、文京区全体で長期的にもっと大きな骨子の位置づけとして取り組む課題にすべきではないでしょうか、区長の決意を伺います。

 現在行われている文京区地球温暖化対策地域推進計画策定協議会での議論では、二酸化炭素排出量の削減目標を、二〇一九年に二〇〇五年比一二%の削減目標です。これは、本年六月に前の政権が打ち出した二〇〇五年比一五%削減目標をも下回る数値であり、今回の新たな削減数値目標と比べると、大きくかけ離れています。

 文京区の一二%削減という目標値を決めていく上での根拠を、国の目標値との関連、何を基準に算出したのか示してください。また、事業所などの業務部門での削減目標、家庭での削減目標の数値と算出根拠をお示しください。

 次に、地域の環境に関連して、千駄木に建設計画のNTT駒込第二ビル増築工事について、環境対策面から質問をいたします。

 この建物は、延べ床面積九千九十九平方メートル、高さ三十七・三メートル、地下十八メートルの電気通信事業用建物として、一万kVAの電力を使用することが明らかになりました。一般家庭だと三千世帯の容量です。この電力が使用されるビルに、二・二メートル隣接して民家があり、電気による人体への被害を多くの方が心配しています。

 区として、一万kVAという大きな電力による人体への影響があるのか、また、安全対策はどのように行われなければならないかについてお答えください。

 このビルには、コンピューターの大型サーバーが多数設置され、そのために建物全体の換気が必要になり、屋上全体にエアコンの室外機が配置され、三百六十五日二十四時間稼働するため、フェンスが設置されるほどです。近隣住民は、休むことのない室外機の低周波の音に不安を抱いています。低音で鳴り続ける低周波音は、各地で人体に頭痛などの影響を及ぼすことが明らかになってきていて、風力発電機が稼働をストップしている事例もあります。

 区は、低周波音被害が起こる可能性の高いビル建設について把握しているのか、伺います。さらに、低周波音被害が起きないために、どのような対応をとるのか、伺います。

 次に、学校の環境対策として、目を見張る先進例について質問をいたします。

 初めての試みとして、学校ごみダイエットマニュアルを、資源環境部リサイクル清掃課、モノ配慮友の会、学校教育現場の教職員が協力し合い、課を超えて一体となってつくり上げました。これによると、学校から出るごみの大半は、教室などから出る紙、落ち葉、給食の残菜です。誠之小学校の実践では、紙のリサイクル、落ち葉の堆肥化、給食残菜のコンポスト化で、実に全体の七八%がリサイクルされ、ごみの減量につながっています。加えて、瓶、缶、ペットボトルなどの分別も行われ、残りはプラスチック、不燃ごみだけになっています。

 さらに、他の学校でも、落ち葉の堆肥化、リサイクルが広がりを見せています。この積極的な取り組みを、単に一部の学校の取り組みにしないことが大切です。

 また、担当課だけの責任にしないで、区施設、区の事業に取り入れ、区全体に広げていくこと。リサイクルを推進しようとしている部署や区民、団体への支援が問われています。リサイクルを進めていくための区長の姿勢を伺います。

 給食の残菜処理は、これまでコンポストの処理、消滅型の方式、生ごみとしてそのままごみとして出す、この三つの方式がとられ、試行錯誤が行われてきました。環境を守る観点から、一定の方向性を出すときに来ています。

 さらに、コンポストは、処理に困っている事例もあり、リサイクルの理念と現実がかけ離れていました。その学校の責任にしないで、コンポストを活用する区全体の運搬、配布などのネットワークの形成で支え合う体制が必要です。区民の皆さんの協力もいただきながら、全体でリサイクルに取り組もうではありませんか。教育長の取り組みの姿勢を伺います。

 また、これらの活動を区内全校で実施するためや、区全体に広げるためには、環境対策を牽引する人材がまだまだ足りません。リーダー育成のための考えもお聞かせください。

 最後に、環境教育について質問します。

 文京区では、既に学校に訪問し、環境教育の一環として、ごみ収集車「みえーるくん」を活用して、ごみ問題とリサイクルの触れ合い教室や紙すき体験、3Rの学習などの出前講座が開催されています。また、ほとんどの学校で、ごみの分別、減量化、節水、節電の取り組みが行われています。

 こうした成果を踏まえつつ、学校ビオトープの設置・観察、生ごみや落ち葉からの堆肥づくり、キッズISOプログラムへの参加など、さらなる取り組みを広げてはいかがでしょうか。

 また、新宿区においては、区内小学校を中心に、東京ガスによるエコ・クッキングや東京電力による環境・エネルギーの出前授業の受け入れを行っています。

 また、東京都水道局の、小学校に出向き、「水道キャラバン隊による劇や実験を取り入れた、水を大切にする都市を目指す活動」などを積極的に受け入れた、水の環境教育に力を入れたらいかがでしょうか。教職員だけが背負うのではなく、広く環境問題に取り組む企業や団体、区民の方にも協力をいただいて、環境教育を広げていくことが問われています。

 誠之小学校の現場職員は、「担当者任せ、現場任せにして、上からかぶせる方式では進まなかった。地球環境を私たちの手で守る必要性を認識し、区全体で取り組まなければ計画倒れに終わってしまう」と述べています。環境問題を学び、文京区全体が環境を守るまちになれば、子供たちも楽しく自主的に取り組みが広がります。このような取り組みをさらに推進していくために、教育長の考えを伺います。

 これで私の質問を終わります。御静聴ありがとうございました。

   〔成澤廣修区長「議長、区長」と発言を求む〕

○議長(武澤房吉)  成澤廣修区長。

      〔成澤廣修区長登壇〕

○区長(成澤廣修)  浅田議員の御質問にお答えします。

 初めに、子供たちを取り巻く環境に関する御質問にお答えします。

 まず、子供の貧困などについてのお尋ねですが、御指摘のように、先月厚生労働省が公表した平成十九年の子供の貧困率は一四・二%となっております。子供の貧困については、社会保障制度や景気動向などさまざまな要因が考えられることから、基本的には、国において適切に対応すべき問題であると認識しております。

 現在改定作業中の子育て支援計画におきましては、計画の目標として、「子どもがひとりの人間として権利を保障され、健康に過ごし、豊かな人間性を育み、成長することを目指す」旨を掲げるとともに、重点課題の一つとして、「子育ての心理的・経済的負担の軽減」を掲げ、子育てに係る各種手当、医療費助成、就学援助などを計画化しているところでございます。

 次に、保育園入所待機児童対策についてのお尋ねですが、昨年度、保育園入所待機児童が急増したことを受けて緊急対策を実施いたしましたが、今後とも、待機児童数の推移に注目しながら、中長期的な取り組みとして、区立保育園の定員改定、認証保育所の開設誘致、民設民営・認可保育園の開設誘致、区立保育園の分園化、グループ保育室の拡大について、現在改定中の子育て支援計画の中に位置づけ、具体化してまいりたいと考えております。

 次に、保育所の最低基準等の規制緩和についてのお尋ねですが、新聞等により、入所待機児童が多い大都市部の認可保育所について、児童福祉施設最低基準の緩和等、現行制度の見直しにより待機児童の解消を図る方針が示されたと報道されておりますが、国及び都からの見直し内容に関する具体的な情報提供はいまだございません。

 今後、現行の基準の見直しに関する具体的な情報が入り次第、研究してまいりたいと存じます。

 なお、基準の緩和とは別に、保育施設については、施設数の充足とともに、質の高い保育が行われることが不断に求められていると考えております。

 次に、保育政策の抜本的な見直しについてのお尋ねですが、現在、保育政策を含めた本区の子育て支援について、区民参画により、子育て支援計画の改定作業を行っており、この中で、「地域における子育て支援」を基本的考え方の一つとして位置づけております。

 次に、給付つき税額控除制度及び子ども手当の認識等についてのお尋ねですが、給付つき税額控除制度と子ども手当につきましては、税制における各種控除等とあわせて、国の税制調査会等で議論されるものと考えております。また、子ども手当の課税、非課税の扱いについても同様であると考えております。

 なお、税制改正により地方税が減収となるのであれば、その補てんは当然国が行うべきものと考えております。

 次に、児童虐待の現状及び対策についてのお尋ねですが、虐待の相談内容は、身体的虐待が一番多く、次に心理的虐待であり、ネグレクトも増加傾向になっております。

 主たる虐待者は実母が多く、続いて実父となっております。相談の経路につきましては、民生委員・児童委員や学校のほか、近隣からの通告もふえております。

 また、対策といたしましては、親の孤立による虐待を防ぐため、親子交流室、子育て支援講座及び育児支援ヘルパー派遣等の事業を実施しており、個別ケース会議など関係機関との連携や情報交換を密にしながら、虐待の早期発見、対応に努めているところでございます。

 次に、児童虐待予防に向けた今後の体制などについてのお尋ねですが、子ども家庭支援センターにつきましては、平成十八年度より先駆型センターに機能拡充したところですが、本年十二月には、三フロアに分かれていた当センター機能を五階に統合し、その機能強化を図ってまいります。また、夜間等の緊急時の対応につきましては、児童相談所や警察と連携を図り、対処してまいりたいと考えております。

 次に、八ッ場ダム建設中止に関する御質問にお答えします。

 八ッ場ダムは、利根川流域の治水及び利水に大きな効果があるとして、幅広い議論と法的な手続を経て、四十年以上にわたって整備が進められてきたものであります。

 一方、ダム建設事業が長期にわたって多額の財政支出を伴う大規模公共事業の典型であると言われているのもまた事実であります。

 今回の国土交通大臣の八ッ場ダム建設中止の表明は、このような「一度決めたらやめられない」象徴的な公共事業に対する新政権による宣言なり決意を含んでいるものと受けとめております。

 なお、この件に関しては、区長会としては、私も参加している役員会において、国の動向を注視するとされたところです。

 次に、地球温暖化対策に関する御質問にお答えします。

 まず、首相の表明した目標値への見解及び区全体での取り組みについてのお尋ねですが、この目標値につきましては、今後、京都議定書後の地球温暖化対策の国際枠組みについて議論する場において、大きな意味を持つ数値であると認識しております。

 本区といたしましても、現在、地球温暖化対策地域推進計画を策定しているところであり、今後、本区全体の温室効果ガスの削減に向け、着実な取り組みを進めてまいります。

 また、基本構想策定協議会におきましても、低炭素社会の構築を区の重要な課題ととらえ、検討を進めているところです。

 次に、国の目標数値との関連及び部門別の削減目標などについてのお尋ねですが、本区におきましては、事業所面積の増加や世帯数の増加などを背景に、一九九〇年とは社会情勢や人口動態が大きく異なっており、国の目標数値と単純に比較することは適当ではないと考えております。

 地球温暖化対策地域推進計画の中間まとめにおける目標数値は、産業、業務、家庭、運輸等それぞれの部門において取り組むべきあらゆる具体的な対策による削減量を積み上げることにより算出しております。

 また、部門別目標につきましては、平成三十一年度の長期目標では、業務部門では、延べ床面積百平米当たりで二三%の削減、家庭部門では、一世帯当たりで二五%の削減を目標としております。

 各部門の算出根拠といたしましては、国や都で既に示されている削減義務のほか、区における新エネルギー・省エネルギー機器の設置促進、アクションプランに掲げる省エネルギー行動の実践拡大など、区民、団体、事業者、区等が一体となって取り組む対策により、達成される削減目標が含まれております。

 なお、国の目標数値につきましては、今後示される具体的な内容を踏まえ、本計画の見直しの際に反映してまいりたいと考えております。

 次に、NTT駒込第二ビル増設工事に関する御質問にお答えします。

 電磁波や低周波音につきましては、発生を事前に予測することは困難であり、また、環境基準や規制基準がないことから、予防的な対策を講じることは難しいと考えております。

 NTT駒込第二ビルにつきましては、現在、東京都において紛争調整のためのあっせんを行っております。これまで、区といたしましても、電磁波、低周波の影響等について、近隣住民の不安を解消するよう、建築主に対して指導を行ってきているところです。

 今後とも、本件紛争の円満な解決に向けて努めてまいりたいと存じます。

 最後に、環境対策の推進に関する御質問にお答えします。

 まず、生ごみや落ち葉の堆肥化など、リサイクルについてのお尋ねですが、今回作成いたしました学校ごみダイエットマニュアルは、学校職員、区民、リサイクル清掃課が連携し、区内の施設でのごみ減量の取り組みのきっかけや具体的な実践に生かされることを目的として作成したものであり、先般、区内のすべての幼稚園、小学校、中学校へ配布したところでございます。

 さらに、このマニュアルをホームページへ掲載するなど、さまざまな機会をとらえて、ごみ減量の啓発に活用するとともに、今後も環境負荷を減らす取り組みを支援してまいりたいと考えております。

 次に、リサイクル活動を区全体に広げるためのリーダー育成についてのお尋ねですが、ごみを減量し、資源循環型社会の構築を進めていくためには、区民と一体となって3Rを推進する必要があり、そのためには、高いリサイクル意識を持って行動する人材の育成が重要であると認識しております。

 現在、情報紙「モノ友通信」を発行し、区民へのリサイクルや清掃に関する情報の提供や普及啓発を積極的に行っているところです。

 また、リサイクルリーダーの養成講座として、本年五月に開講した文京エコカレッジの修了生には、リサイクル推進サポーターとして、現在、区の各種リサイクル事業や地域でのリサイクル推進活動に積極的に取り組んでいただいております。

 区といたしましては、こうした対策を通じ、リサイクルの普及啓発の輪を区民と協働で広げてまいりたいと考えております。

 なお、教育に関する御質問には、教育長より御答弁申し上げます。

   〔根岸創造教育長「議長、教育長」と発言を求む〕

○議長(武澤房吉)  根岸創造教育長。

   〔根岸創造教育長登壇〕

○教育長(根岸創造)  教育に関する御質問にお答えをいたします。

 まず、給食の残菜処理とコンポストについてのお尋ねですが、現在、学校に設置しております生ごみ処理機につきましては、騒音や臭気のほか、処理されたコンポストの受け入れ先の確保など、多くの課題があります。

 これらの課題を解決するため、給食の残菜については、食べ残しを減らす取り組みを進めるとともに、今後とも、効率的・効果的に資源化を行う生ごみリサイクルの方法について検討してまいりたいと存じます。

 次に、環境教育についてのお尋ねですが、新学習指導要領においては、理科を初めとする各教科や総合的な学習の時間で、持続可能な社会を構築するための環境学習を一層重視することとしております。

 具体的な取り組みについては、学校ごとに創意工夫することになりますが、現在もビオトープを活用した学習のほか、児童会、生徒会が中心となった空き缶やペットボトルキャップの回収活動などにより、自然環境の保全やリサイクルについての意識を高める活動を行っております。

 今後も、環境教育を一層推進する観点から、地域の特性を生かし、公共機関などとの連携も図りながら、環境の保全を考えた学習や環境への負荷に留意した学習の充実を図ってまいりたいと存じます。

   〔浅田保雄議員「議長、七番」と発言を求む〕

○議長(武澤房吉)  七番浅田保雄議員。

○浅田保雄議員  自席より発言をお許しいただきたいと思います。

 区長、教育長、答弁ありがとうございます。

 なお、一点だけ意見を申し上げさせていただきます。

 子供の貧困についてですけれども、「これについて適切に対処すべき問題」というふうに答弁をいただきました。しかし、私は、区民の子育ての実態、あるいは貧困の現実を具体的に文京区はもっと把握すべきではないかというふうに思っています。その事実を国に上げていくことができるのが基礎的自治体であり、私たち文京区の果たすべき役割ではないかというふうに思います。

 区としてできることは、まだまだ本当にたくさんあるというふうに思います。改めて子供の貧困に焦点を当てた子育て支援をぜひお願いします。

 以上で、私の質問を終わります。ありがとうございました。

○議長(武澤房吉)  以上で本日の日程は終了いたしました。

 次の本会議は、追って御通知申し上げます。

 本日は、これにて散会いたします。

午後五時  散会

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