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お問合わせ

本会議録(平成21年第1回定例会第3日、平成21年2月23日)

更新日 2009年06月03日

二月二十三日(月曜日)

出席議員
     一番 田中 としかね
     二番 菊見 直広
     三番 海老澤 敬子
     四番 松下 純子
     五番 渡辺 智子
     六番 上田 由紀子
     七番 浅田 保雄
     八番 萬立 幹夫
     九番 国府田 久美子
     十番 高畑 久子
   十一番 白石 英行
   十二番 名取 顕一
   十三番 橋本 直和
   十四番 高山 泰三
   十五番 山本 一仁
   十六番 若井 宣一
   十七番 松丸 昌史
   十八番 前田 くにひろ
   十九番 田中 和子
   二十番 板倉 美千代
 二十一番 関川 今朝子
 二十二番 田口 孝一
 二十三番 宮崎 文雄
 二十四番 武澤 房吉
 二十五番 戸井田 ひろし
 二十六番 渡辺 雅史
 二十七番 品田 ひでこ
 二十八番 藤野 美子
 二十九番 岡崎 義顕
   三十番 堀内 喜司夫
 三十一番 角野 英毅
 三十二番 村越 まり子
 三十四番 島元 雅夫

欠席議員
 な  し

欠員
 三十三番

出席説明員
 区長                 成澤 廣修
 副区長                小祝 英二
 教育長               根岸 創造
 企画政策部長           青山 忠司
 総務部長              岡崎 義隆
 区民部長              三縄   毅
 福祉部長兼福祉事務所長   小松 壽博
 男女協働子育て支援部長   藤田 惠子
 文京保健所長兼保健衛生部長 細川 えみ子
 都市計画部長          小野 孝道
 土木部長             松田 照雄
 資源環境部長          大角 保廣
 施設管理部長          太田 久仁宣
 会計管理者            下田 一美
 教育推進部長          瀧   康弘
 教育改革担当部長       徳田  隆
 監査事務局長          太田 進一
 総務課長             田中 芳夫

事務局職員
 事務局長 原口 洋志
 議事主査 木内 実三男
 議事主査 齋藤 勝美
 調査主査 関根 洋一
 調査主査 諸  久子
 主任主事 坂田 賢司

議事日程
   日程第一 一般質問について

   午後一時五十九分 開議

○議長(橋本直和)  ただいまから、本日の会議を開きます。

○議長(橋本直和)  まず、本日の会議録署名人の指名を行います。

 本件は、会議規則に基づき、議長において、
 
      十二番  名 取 顕 一  議員
    二十四番  武 澤 房 吉  議員

を指名いたします。


○議長(橋本直和)  これより、日程に入ります。

日程第一、一般質問を行います。

   〔浅田保雄議員「議長、七番」と発言を求む〕

○議長(橋本直和)  七番浅田保雄議員。

   〔浅田保雄議員登壇〕(拍手)

○浅田保雄議員  二〇〇九年第一回定例会に当たり、市民フォーラムを代表して、一、区長所信表明について、二、文京区地域福祉計画の策定に向けて、三、アカデミー構想等について、以上三項目について質問をいたします。

 まず、区長所信表明について伺います。

 二〇〇九年は、基本構想や都市マスタープランなど、これからの文京区のあり方や区民生活に大きく影響する重要な計画の策定が始まります。区民福祉の向上とともに、区民が誇りや愛着を持てるまちづくりが真の区民参画で行われることを願うものです。

 区長の所信表明の構成は、喫緊の課題への取り組みである緊急経済対策を述べるものの、昨年同様、国の分権の流れ、都区のあり方検討委員会の議論に触れるという定番スタイルで始まり、自治体経営、予算の説明と定食メニューであり、シェフの意気込みと自慢の料理を期待することはできないものでした。

 国の行った規制緩和や社会保障制度が区民の暮らしにどのような影響を与えており、区としてはどのようなセーフティネットが必要か、財政面から述べる区政経営のみでなく、どのようなまちづくりを進めるのか、数値にはあらわれない文京区の豊かさを大切にし、「住んでよかった」と思える文京区をどのようにつくるのか、区政運営の強い決意が感じられませんでした。おもてなしにはもう一手間が必要と感じます。

 そこで、緊急経済対策と生活支援について伺います。

 世界的に広がっている経済危機により、三月末までに職を失う非正規労働者は、厚生労働省が予測した八万五千人を大幅に超し、四十万人に上ると言われています。非正規労働者のみならず、正規労働者の解雇も始まっています。現在、多くの自治体では、融資の拡大、公共事業の前倒し、臨時の直接雇用などの緊急対策事業を行っています。文京区においても緊急雇用対策が発表されましたが、募集を既に行っている他区の緊急雇用対策は、雇用期間が短いことなどがネックになり、長期に安定した仕事を探したいという失業者の応募者が少ないことが報告されています。

 このような中、世田谷区は長続きする雇用創出に力を入れたいとし、国の一時的な雇用を促進する「トライアル事業」に上乗せして、区民を正規雇用した区内の事業者に奨励金を支給する制度を新設しています。緊急雇用は一時の対策であり、安定した職を得るための人材の育成や雇用の創出について、今後区としてどのように対応するのか、区長のお考えを伺います。

 また、国の経済状況は早期に回復することが期待できず、今後、さまざまな生活支援が必要になる人々が増加すると思われます。現在の我が国の雇用と経済の危機的な状況は、国の政策により生み出されたものであり、基本的には国の責任ですが、区としても生活弱者に対する支援が必要と考えます。原油高騰対策の継続として、社会福祉施設等への食材費の助成や学校給食への助成、低所得者への認証保育所保育料助成や、介護保険低所得利用者のさらなる負担の軽減など生活に直結する支援に取り組む自治体もあります。区として、今後の生活支援対策はどのように考えているのか伺います。

 次に、高齢者施策について伺います。

 区長は二〇〇九年度予算を「〜子どもたちと高齢者への応援歌〜CHEF(シェフ)のおもてなし予算」と位置づけ、高齢者施策を優先度の高い施策と挙げていますが、プレス発表の資料によれば、「CHEF」の「H」のHospitalityである「おもてなし」の施策に、高齢者施策の目玉である災害時要援護者への防災用品の支給、「文の京」おせっかい収集隊が含まれています。区長は、区政に関する世論調査の中の「不満に感じている区の施策」において、高齢者施策が高い順位にあることをどのように分析しているのか伺います。あわせて、この間行われた高齢者実態調査や介護予防給付対象者実態調査の声を施策にどのように反映してきたか、今後は高齢者施策のどこに重点を置くことが必要ととらえているのか伺います。

 介護保険制度についても、区民からの「サービスが使いにくい」という声を裏づけるかのように介護給付費の減少が見られます。生活援助サービスを受けられない人に独自のサービス提供を行ったり、要支援者に家事援助サービスを導入したり、入院生活支援事業を行っている区など、独自のサービスを行っている自治体がふえています。今後増加が予想される老老介護や日中独居老人に対する区独自のサービス提供についてのお考えを伺います。高齢者への応援歌は、高齢者施策というフィールドの外で応援歌を歌っているだけではなく、フィールドを高齢者にとっていかに使いやすくするかを考え、実現に移すことではないでしょうか。

 次に、所信の中で述べられた行革での図書館の指定管理者制度導入について伺います。

 第三次行財政改革推進計画についてパブリックコメントを寄せた人は百二十九人。図書館への指定管理者制度導入に関するものが多くを占めました。文京区の図書館は、これまで多くのサービスを提供し、長年積み重ねられてきた実績は区民に高く評価されています。

 指定管理者制度導入にあっては、サービスの向上と運営の効率化という二つの課題にこたえられるとしています。質、量ともにサービスが向上することは区民にとって望ましいことですが、経費の削減とサービス拡大・拡充の観点からのみ論じて、行革の対象として指定管理者制度を導入する前に、文京区のこれからの図書館のあり方を総合的にとらえるビジョンを区民参画により策定すべきと考えますが、教育長の見解をお伺いします。

 図書館への指定管理者制度導入については、指定期間が短期であることから発生する問題、人材育成の問題などさまざまな問題点の指摘が行われています。これらの指摘に対し、図書館サービスPTの見解は、「指定管理者において、専門職員集団の形成、養成を期待する」とか、「指定管理の期間が五年であれば、指定管理者内の職員育成も可能」「事業者に現状以上の人材確保を求める」など、指定管理者にお任せの態度をとっています。本当にお任せできるのでしょうか。文京区で既に行われているカウンター委託における従業員の定着率及び指定管理者制度を導入した図書館従業員の定着率をお示しください。

 また、北九州市が募集時に行ったように、従業員の七五%が司書資格を有していることや、窓口責任者は三年以上図書館勤務を経験している者を配置することなど、人材の数と質について、応募の条件に区として義務づけることをきちんと行うのか伺います。

 また、中央館である真砂図書館のみを直営にし、多くの責任を果たさせることになりますが、図書館サービス検討会は、「地域館を支えられるほどの能力が現在の中央館にない」としていますが、指定管理者制度導入に伴い、中央館の機能をどのように整えるのか伺います。

 図書館は、公設の施設の中で区民が多く利用する施設です。庁内PTだけで行革を前提に指定管理者制度導入を決めるのは、区民不在の判断です。急いで導入するメリットはどこにも見当たりません。

 次に、当面の課題である福祉センター、教育センターの建てかえについて伺います。

 福祉センター及び教育センターの建てかえをめぐっては、八回にわたる建て替え地等検討協議会が開催され、答申が出されました。答申に、福祉センターの公設を盛り込むことを望む委員が多いにもかかわらず、諮問では、建設方法まで求められていないとする区側とのやりとりが続きましたが、付記を尊重することを答申に加えることで収拾が図られました。会議は、庁内プロジェクトチームである福祉センター及び教育センター建て替え等検討会の報告書を土俵とし、土俵の外へ出るなと区民を縛る会議の運営方法でした。区側の発言は、時に委員に精神的苦痛や不愉快な思いをさせるものでした。区の職員研修においては、合意形成の手法についてのプログラムは行われているか伺います。

 区民と合意形成を行うために、「論点は明確であったか」「二つの異なる施設建設に対して委員の選定は的確であったか」「多数決か完全合意か、一定の比率以上で合意とするかなど合意形成の方法をあらかじめ決めていたか」「区民委員と行政が同じ土俵で議論できるだけの情報を提供できていたか」などを委員として参加した区民の立場に立って振り返るとどうであったか、区の見解を伺います。これらがきちんとできていないと、参加者の不満や不信感は募り、結果として合意を得ることが困難になります。謙虚に学ばれることを要望します。

 今後の検討が庁内で行われますが、協議会委員と個別交渉を行ったり会議を非公開とすべきではありません。区長は、今後の検討を、公平性と透明性を保ちながら、どのように進めるのか伺います。

 次に、文京区地域福祉計画の策定に向けて質問をいたします。

 二〇〇九年度から二〇一一年度までの文京区地域福祉計画の策定に当たり、地域福祉推進協議会及び分野別検討部会の議論を経て中間のまとめが発表され、二十九人からパブリックコメントが寄せられました。文京区に住む福祉を必要とする方々が安心して暮らすことができる計画になるよう、幾つか質問をいたします。

 まず、高齢者・介護保険事業計画の中で、高齢者の住まいについて伺います。

 二〇〇八年、文京区の人口の一九・六%に当たる三万六千三百六十二人が六十五歳以上の高齢者です。これまでは六十五歳以上七十四歳までの前期高齢者が七十五歳以上の後期高齢者を上回ってきましたが、二〇〇九年度からはその割合が逆転することが予想されています。そんな高齢者たちが身近な地域で安心できる暮らしの支援として、今回の計画においては、相談体制、情報提供の充実、権利擁護対策の強化等の項目が挙げられています。しかし、高齢者が住みなれた地域で暮らし続けられるために一番必要なのは、安定した住まいへの支援ではないかと考えますが、区長の考えを伺います。

 渋谷区では、二〇〇七年十一月策定の実施計画「渋谷の未来に向けて〜誰もが安心して住み続けられるまち 渋谷〜」において、本人の自助努力や家族扶助によっても住宅を確保できない高齢者に対し、既存施設の改築・整備に当たって住宅の確保に配慮するとして、高齢者の憩いと交流の場である敬老館の建てかえに当たり、高齢者センターと区営住宅を整備するとの計画を既にスタートしています。

 また、品川区では、団塊世代の独居高齢者向けの住宅約四十戸と、現在よりコンパクトな住居を希望する高齢世帯を対象にした住みかえ住宅約四十戸、さらに小規模多機能型居宅介護の施設も併設した区営賃貸住宅の建設を二〇〇九年度予算に計上するとのことです。

 高齢者が住む住宅のうち、バリアフリー化されているのは六・七%で、特に賃貸住宅ではわずか二・七%にすぎず、絶対数が不足していることや、民間事業者の中には高齢者の入居を拒否するケースも多いことなどから、国はバリアフリー化や高齢者が暮らしやすい賃貸住宅の整備に力を入れる方針で、高齢者向けに優良賃貸住宅やケアつき住宅を毎年一万戸整備する計画で、品川区の取り組みは、この国の方針を受けたものです。

 民間ストックの活用と言いながら、なかなか実績が上がらない住み替え家賃助成の事業だけでなく、高齢者が安心して地域で暮らし続けられるためにも、渋谷区のように既存施設の改築の際に区営住宅を整備する計画や、品川区のように介護と医療機能を持った区営賃貸住宅の建設を今計画に盛り込むことこそ「安心した住まいへの支援」ではと思いますが、区長の見解を伺います。

 次に、生活援助について伺います。

 介護保険の訪問介護サービスの生活援助については、区内に同居人が存在し、生活の行き来があるという理由で生活援助を受けられないケースも多く、区民や事業者から、文京区は他区に比べて生活援助が利用しづらいとの声が上がっていました。

 川崎市では、家族が障害、疾病で困難な場合に加えて、同居家族が就労等で日中不在の場合の事由においても、個々人の状況に基づき生活援助を行えるよう、一律機械的な判断ではなく、実情に即した対応をするマニュアルが策定されています。

 文京区でも昨年十一月、区から居宅介護支援事業者、訪問介護事業者あてに、訪問介護サービスの生活援助算定について通知が出されました。同居家族や同居に準ずる家族がいる場合の生活援助、あるいは日中独居の生活援助について、一律機械的な判断ではなく、適切なアセスメントを経た上で必要と判断した場合は算定が可能であることが明記されています。この通知が出された後、どのように生活援助の利用状況が変わったのか、事業者からの声もあわせて状況を伺います。

 生活援助算定において適切なアセスメントを行うよう指導していますが、アセスメントを行うケアマネジャーにより、判断に違いがあってはなりません。統一的なアセスメントが実施されるよう、どのような検討を行っているのか伺います。

 次に、介護報酬について伺います。

 二〇〇〇年、介護保険が導入され、これまでの制度改定では介護報酬は引き下げられてきました。しかし、介護労働者を確保するため、国は介護報酬の三%アップを決定しましたが、今回の介護報酬の引き上げが介護労働者の労働条件の改善につながるのか疑問視されています。

 昨年の厚生労働省の議論においては、二十三区では約二万円の介護報酬の引き上げが実現するとの見込みでした。しかし、本年具体的な介護報酬の数値が示されたところ、「デイサービス関係の事務所では報酬の引き上げにつながらない」との声が文京区地域包括ケア推進委員会の事業所委員からは出されており、今回の介護報酬のアップでも、介護労働者の待遇改善は難しい状況です。第四期計画の中では介護従事者の処遇改善が述べられていますが、区としてどのように具体化していくのか、考えを伺います。

 千代田区は、特養などの事業者に聞き取り調査をして実態把握を行い、既に一般財源で補助を行っています。特養等において介護職員の定着を図り、利用者への安定したサービス確保が行えるよう事業者の実態把握を行い、一般財源による補助を検討すべきと考えますが、伺います。

 次に、障害者計画について伺います。

 計画の基礎資料とするため、二〇〇七年八月から十二月にかけて、区と大学との協働により、障害のある方々――これは保護者の方も含みます――にインタビュー形式で実態調査が行われました。この調査の母集団は多くはありませんが、大学という第三者が訪問調査を行ったことで、当事者からは「ふだん余り言えないことを口に出せた」と好評であり、調査報告をして終わるのではなく、施策に反映し、目に見える形で生かされることを望む声が聞かれます。

 実態調査は、障害区分ごとに調査結果の考察がなされ、必要と思われる対応策が「求められる対応」として述べられています。そして、これらは地域福祉計画中間のまとめに「実態調査と課題」として整理されています。これらは新たに策定される計画に反映されるべきと考えます。

 実態調査にあらわれた障害区分ごとのニーズに共通して要望の高いものは、情報、相談、就労でした。情報の提供に関しては、情報量の不足とわかりにくさ、当事者みずからが動かないと情報が入手できないこと、情報を入手する場がわからないことなどへの解決策が求められています。

 中間のまとめでは、障害福祉サービス等に関してわかりやすい情報を得ることができるよう、福祉サービスに関する講座等が目標として掲げられていますが、障害のある方が望んでいるのは、わかりやすい言葉でわかりやすく説明したお知らせが欲しいことであり、学習会や講座に参加することでは解決できません。

 また、情報量の不足を挙げた人が多いことは、当事者が求めないと詳しい情報が得られないことによるものです。中間のまとめに掲げた講座の開催や、ホームページの充実で当事者のニーズにこたえることは可能とお考えでしょうか、また、ニーズにこたえるにはサービスを提供するだけでなく、提供する職員の障害者に対する認識の変革が必要なことが調査からうかがえますが、区長の見解を伺います。

 相談に関しては、中間のまとめでは、総合相談体制の構築、相談職員の資質の向上、地域自立支援協議会の運営が目標として掲げられています。しかし、実態調査で要望の高いワンストップでの相談、ソーシャルワーカーの配置、交流の場を求める声に対応できているとは言えませんが、これらの声を、今後計画にどのように反映していくのか伺います。

 情報の提供と相談機能の充実については、「情報を入手する場がわからないこと」「ワンストップでの相談」「交流の場の希望」などの要望にこたえるためには、サービスを提供する「場」が重要な役割を果たします。情報の入手、相談など同じ場所でサービスの提供ができる福祉センターが望まれますが、新たに建てられる福祉センターは障害者福祉施設であり、このような機能を果たすものではありません。アクセスのよいシビックセンターに福祉センター機能を設けることが当事者のニーズにこたえることにつながると考えますが、福祉センター機能をどうするのか、どこかに設ける意思はあるのか伺います。

 就労支援に関しては、二〇〇七年に障害者就労支援センターを開設し、今日まで二十六人の就労を実現したことは一歩前進です。実態調査では、働く場の増加や障害者がつくったものを販売する店舗の希望、就労の継続に加え、作業所の増設、職業訓練や就労訓練の場を求める声が上がっています。調査対象となった、就学後の身体や知的障害を持った児童・生徒の保護者から要望の高い職業訓練や就労訓練の場の求めにどのようにこたえるのか伺います。新たに建設される障害者施設に、職業訓練や就労訓練の機能を持たせることを要望しますが、区長のお考えを伺います。

 民間企業の障害者の雇用率は、「改善しているものの、法定雇用率(一・八%)を下回る」とマスコミでは報じられており、区内も同様の傾向を示しているとのことです。これらの状況は、障害者にとって厳しい就労の実情をあらわしていると言えます。

 世田谷区では、就労支援を「障害者が就労にチャレンジできる地域社会の創造」と位置づけ、障害者雇用促進協議会を区、商工会議所、青年会議所、養護学校など二十四団体で組織し、体験実習の場の拡大や企業内授産の働きかけ、障害者雇用を積極的に推進している区内外の企業への表彰制度を含めた障害者雇用奨励策の検討などを行い、障害者の就労支援、生活支援に大きく成果としてつながっています。

 文京区は、ネットワークとして、文京区障害者就労支援連絡会議を立ち上げ、雇用促進のための情報交換などが始まっていますが、このネットワークに雇用する側の民間企業等にも参加を呼びかけ、文京区全体として障害者雇用の大きな受け皿の構築を目指してはいかがでしょうか、区長の見解を伺います。

 最後に、アカデミー構想等について伺います。

 まず、組織改正について質問をいたします。

 今定例会に、これまで区民部所管であったアカデミー推進課を廃止してアカデミー推進部を新たに設けるための区役所組織条例の一部を改正する条例が提案されました。今回の組織改正は、アカデミー構想のさらなる実現に向けての改正とのことです。それならば、まず二〇〇六年度からスタートしたアカデミー構想についてしっかりと検証を行い、その検証から見えてきた課題を把握し、その課題の解決を図るための組織改正であるべきです。この間のアカデミー構想の課題について、区長はどのようにとらえているか伺います。

 アカデミー構想の効果的な推進を図るために設置され、文京アカデミー構想の推進に必要な事項を所掌事項とするアカデミー推進協議会は、二〇〇八年度二回開催されています。しかし、昨年九月に開催さされた第一回の協議会では指定管理者の変更について、そして本年一月二十九日に開催された二回目では組織改正等について報告されただけです。アカデミー構想に伴う事業を担ってきた財団法人文京アカデミー所管の三つの会議体、一、生涯学習・スポーツ会議、二、文化芸術会議、三、国際・観光会議や区民部所管のアカデミー推進協議会において、関係団体や区民とともにアカデミー構想自体の検証を行った上で、組織改正や推進体制の変更に取り組むべきだったのではと考えますが、区長の見解を伺います。

 今回の組織改正は、わかりにくさを解消するとしながら、アカデミー推進部に新たに設置される担当課と、財団からアカデミー推進部に戻る三つの会議体には整合性が図られていません。この際、三つの会議体についても所管課との整合を図って再編成した方が、区民にとってよりわかりやすくなるのではと思いますが、区長の考えを伺います。

 次に、アカデミー構想の推進について質問いたします。

 二〇〇五年十一月策定のアカデミー構想では、一、区民の意向を速やかに集約し、全庁的な観点からの企画・調整が可能であること、二、構想の内容が、学習・講座の充実・拡大にとどまらず、生涯学習、文化、スポーツ行政を総合的、横断的に展開するもので、全庁的視野に立った政策形成が可能となる体勢が重要、三、区長の強いリーダーシップが発揮できることが重要として、アカデミー構想を実現する体制は、これまで生涯学習を担ってきた教育委員会ではなく、区長部局に一本化されました。

 しかしながら、事業を担うこととなった財団文京アカデミーの職員体制は、区からの派遣により拡充されたものの、区長部局に設けられたアカデミー推進課の職員体制が余りにも脆弱であったことから、全庁的な観点からの企画・調整や、全庁的視野に立った政策形成といった点ではほとんど機能しなかったのではないかと考えますが、区長の考えを伺います。

 アカデミー構想を立ち上げ、教育委員会から所管を区民部に移しながら、企画・立案の体制も不備、推進体制も十分に機能しなかったこの三年間は、アカデミー構想にとっても、また、区民の生涯学習にとっても失われた三年間であったことを強く反省すべきと思いますが、区長の見解を伺います。

 次に、区民参画について伺います。

 二〇〇五年に実施されたアカデミー構想素案のパブリックコメントに寄せられた区民意見や生涯学習団体からの要望では、区民参画への懸念が多く出され、最終的には、推進体制の考え方に「従来にも増して区民参画や協働の取り組みを充実させていく」との文言が入りました。

 しかし、生涯学習センターから移行した地域アカデミーについては、財団に移管後、利用者懇談会の開催や生涯学習センター時代に実施していたセンター祭りを継続したのはごく一部の地域アカデミーだけで、生涯学習団体などは、地域アカデミーを単なる貸し室として利用するにとどまっています。生涯学習に取り組んでいる区民たちが、それぞれの地域アカデミーで自主的に活動し、さらに横の連携を図っていくことが可能になるように改善すべきであり、そのためには、今回の組織改正でアカデミー推進部の所管となった生涯学習サークル連絡会とともに、地域アカデミーの所管もアカデミー推進部に戻すべきと思いますが、区長の見解を伺います。

 財団で育成した生涯学習司や地域インタープリター等は引き続き財団所管となるとのことですが、講座の企画にとどまらず、アカデミー構想推進のための企画・立案にも参画してもらうためには、アカデミー推進部所管とすべきではないかと考えますが、伺います。区民との協働にとどまらず、区民主体の生涯学習、アカデミー構想に再構築することを強く求めますが、区長の考えを伺います。

 最後に、生涯学習推進計画の改定について伺います。

 二〇〇五年二月に策定した文京区生涯学習推進計画(第二次改定版)は、計画期間が二〇〇五年度から二〇〇七年度でしたが、この間、推進計画の進捗についての検討もなく、計画期間を過ぎても改定作業に取りかからず、二〇〇九年度にやっと改定作業に取り組むこととなりました。このような状況は、生涯学習を軽視していると思われても仕方がないのではないでしょうか、区長の考えを伺います。

 前回の改定では、生涯学習の効果的な推進を図るため、教育委員会のもとに設置された文京区生涯学習推進協議会が改定作業を行いました。一月二十九日に開催されたアカデミー推進協議会の報告資料では、改定作業の体制について、「計画の素案づくりを行うための検討組織を設置する。改定作業に当たっては、アカデミー推進協議会から意見提案を受ける」とされていたものの、担当課からは、新たな検討会の設置に関する説明はなく、アカデミー推進協議会が改定作業を行うとの説明が行われました。前回改定時の生涯学習推進協議会とアカデミー推進協議会は、その設置目的が異なることから委員の構成も異なっており、アカデミー推進協議会で生涯学習推進計画の改定作業を行うのなら、区内団体も含め、委員の拡充が必要と考えますが、伺います。

 アカデミー構想により、生涯学習を区民部の所管としましたが、今回改定される生涯学習推進計画には、教育委員会の所管する事業も多く含まれており、区民部主導で改定作業を行うのではなく、教育委員会としっかり連携して作業が行われなければなりませんが、教育委員会とのかかわりについてはどのように考えているのか伺います。

 以上で私の質問を終わります。御静聴どうもありがとうございました。

   〔成澤廣修区長「議長、区長」と発言を求む〕

○議長(橋本直和)  成澤廣修区長。

   〔成澤廣修区長登壇〕

○区長(成澤廣修)  浅田議員の御質問にお答えいたします。

 最初に、緊急雇用対策についての御質問にお答えします。

 御指摘の、他区の緊急雇用対策としての直接雇用における事例については、雇用期間に限らず、失業中であること等の条件が厳しいために応募が少ない結果となったのではないかと考えております。したがいまして、本区では雇用条件を柔軟にし、広く雇用機会の創出に資するよう実施してまいります。

 また、多様な取り組みの中で、介護インターンシップ事業は、介護従事者の雇用の定着化を目指すものであり、長期的、安定的な雇用につながるものと考えております。

 次に、生活支援対策についての御質問にお答えします。

 現下の社会状況にかんがみ、生活弱者に対する生活支援は必要であると認識しております。文京区社会福祉協議会において実施している生活福祉資金、離職者支援資金、緊急小口資金等の貸し付けを活用していくほか、生活困窮者への生活保護の適正な実施に努めてまいります。

 また、介護保険負担軽減対策として、平成二十年四月から医療と介護を合わせた負担を軽減するための高額医療・高額介護合算制度が始まり、保険料の個別減免制度では、預貯金額についての要件を、現在の六十万円以下から二百四十万円以下に拡大するなど、これまで以上に負担軽減を図っているところでございます。

 これらの生活支援対策については、今後も継続してまいりたいと考えております。

 なお、認証保育所の保育料に関しましては、御案内のとおり、今年度より月額二万円の助成を行っており、認可保育園の入所選考の際には、低所得世帯を優先するなどの配慮を行っております。

 次に、高齢者施策についての御質問にお答えします。

 まず、区政に関する世論調査などの分析、施策への反映及び重点的な取り組みについてのお尋ねですが、世論調査の結果は、高齢者数の増加に伴い、高齢者施策に対する関心が高まり、要望も大きくなっていることをあらわしているものと考えております。このため、高齢者実態調査や介護予防給付対象者実態調査によって、高齢者の生活状況や介護サービスの利用意向等の把握に努め、その内容を参考に高齢者施策の重点課題を抽出し、充実すべき施策の検討を行ったところであります。

 今後につきましては、高齢者・介護保険事業計画でお示ししましたように、「健康・いきがいづくりの支援」「介護予防の推進」「介護が必要になっても尊厳のある生活の確保」「超高齢社会に対応できる地域包括ケア体制の構築」を柱として取り組んでまいります。

 次に、老老介護や日中独居老人についてのお尋ねですが、老老介護や日中独居の対応については、少子化や核家族化の進行等により、今後とも重要な課題であると認識しております。今後、介護保険制度の生活援助算定などを適切に行うとともに、文京区社会福祉協議会で行っているホームヘルプサービス事業やシルバー人材センターの家事援助事業等の利用も含め、個々人に合った福祉サービスの提供に努めてまいります。

 次に、福祉センター及び教育センター建て替え地等検討協議会の運営についての御質問にお答えします。

 まず、区の職員研修における合意形成プログラムの取り組みについてのお尋ねですが、かねてより区政運営に当たっては、区民との合意形成を図ることは重要であると認識しており、そのような観点から、現在、区民参画による協働・協治研修、説明能力を向上させる管理職候補者研修、区民対応の向上を目的としたコミュニケーション研修など、さまざまな研修を通じて合意形成能力の向上に努めているところです。

 次に、協議会の運営はどうだったのかとのお尋ねですが、協議会には、両センターの建てかえ地の選定と施設内容等の基本的な考え方の二つの点について明確に諮問したものであります。このため、検討の範囲が福祉、教育の両分野、さらには地域の便益施設にわたることから、それぞれに関連の深い方々を中心に、公募区民の参画も得て議論していただいたものです。なお、今回の答申は、各委員の自発的な議論の末、合意に達したものと認識しております。また、論点が多岐にわたり、協議会の共通認識が得られにくかったものの、可能な限り、協議会に対し資料を提供するなど情報の共有に努めたところであります。

 次に、今後の検討についてのお尋ねですが、協議会の答申を受け、新たに福祉部に設置する専管組織を中心に、両センター建てかえの喫緊性を念頭に置きつつ、情報提供にも配慮しながら、慎重に検討してまいりたいと考えております。

 次に、高齢者・介護保険事業計画についての御質問にお答えします。

 まず、安定した住まいへの支援についてのお尋ねですが、高齢者が住みなれた地域で暮らし続けられるために必要な支援は、医療や介護を含めた総合的な支援であり、その中の一つとして住宅に関する支援があると認識しております。

 次に、区営住宅の整備計画や区営賃貸住宅の建設計画についてのお尋ねですが、御指摘の渋谷区の事例は、都営住宅の移管を受けたものであり、品川区の事例は、都営住宅跡地を購入したものであると聞いております。今後、区が都営住宅の移管を受ける場合には、他区の事例も参考にしながら、整備等について研究したいと考えております。

 次に、介護事業者への通知後における生活援助の利用状況及び事業者からの声についてのお尋ねですが、生活援助の算定については、アセスメント内容に混乱が見られたため、ケアマネジャー及び訪問介護事業所のサービス提供責任者等に区の考え方を改めてお示しいたしました。同時に、より的確なアセスメントができるよう、生活援助算定確認シートの作成をお願いしたところです。

 現時点では、利用状況には大きな変化はありませんが、問い合わせ件数は大幅に減少しており、一定程度、混乱を是正できたものと考えております。事業者からは、「基準や確認内容がはっきりと提示されたため、アセスメントが容易になった」という声をいただいております。

 次に、生活援助の統一的なアセスメントについてのお尋ねですが、来年度は、新たにケアプラン点検を実施し、利用実態の把握やアセスメントに関する相談支援を行ってまいります。また、引き続きケアマネジャー等の事業者や利用者の声の把握に努め、統一的なアセスメントの確保に努めてまいります。

 次に、介護従事者の処遇改善及び一般財源による補助についてのお尋ねですが、今回の介護報酬改定による影響は、サービスの種類によって異なるものの、介護従事者の処遇改善を目指したものとなっており、一般財源による補助は考えておりません。

 次に、障害者計画についての御質問にお答えします。

 まず、中間のまとめに掲げた「講座の開設」等により、当事者のニーズにこたえることは可能かとのお尋ねですが、障害者が地域で生活を送る上で必要な情報を得ることができるよう、これまでも「心身障害者福祉のてびき」など多様な媒体を活用して情報提供に努めているところです。今後は、それらに加え、講座等の開催やホームページの充実等により一層の情報提供の充実を図り、障害者のニーズにこたえてまいりたいと考えております。

 次に、職員の障害者に対する認識についてのお尋ねですが、これまでも研修や職務を通じ、意識の向上を図ってきたところであり、今後ともさらなる向上に努めてまいります。

 次に、ワンストップでの相談等についてのお尋ねですが、相談支援体制の整備に当たっては、障害者が気軽に相談でき、適切な支援が得られるよう、専門的な相談支援体制の構築を進めてまいります。また、当事者や家族が交流を広げ、情報交換を行う機会をふやすため、きっかけづくりの支援を行うとともに、交流の場の確保に努めてまいります。

 次に、福祉センター機能についてのお尋ねですが、福祉センター建て替えによる障害者施設は、情報提供や相談窓口の機能なども含め、障害者支援の拠点となるような施設を目指して検討を進めているところであります。

 なお、障害福祉課においても、これまで同様に相談支援や情報提供等を行い、当事者が利用しやすい体制づくりに努めていくことは言うまでもございません。

 次に、職業訓練及び就労訓練の場や、新たな障害者施設への訓練機能の設置についてのお尋ねですが、障害者の就労訓練については、地域のネットワークを活用し、福祉作業所や民間の福祉施設等、地域の資源を活用しながら、障害者の状況に合わせた訓練を実施していくことで一般企業への就労の促進を図ってまいります。したがいまして、新たに建設する障害者施設内に障害者の就労訓練の場を設置することは考えておりません。

 次に、障害者雇用の受け皿の構築についてのお尋ねですが、現在、障害者雇用を含め、雇用全般に関して、区及び飯田橋公共職業安定所や区商連、商工会議所などで構成する地域雇用問題連絡会議を設置し、情報交換を図っているところですが、この連絡会議を活用し、これまで以上に連携を深め、障害者の雇用の促進に努めてまいります。

 なお、就労支援連絡会議は、特別支援学校や区内の障害者福祉施設、飯田橋公共職業安定所などで構成されており、障害者が安心して働き続けられるような定着支援や施設からの就労に関することなど、障害者にかかわる就労支援の情報交換を行っております。

 次に、アカデミー構想等についての御質問にお答えいたします。

 まず、アカデミー構想推進体制の課題及び組織改正についてのお尋ねですが、アカデミー構想に基づいて、平成十八年度から三年間、財団法人文京アカデミーを指定管理者としました。

 指定管理の見直しに当たっては、区民サービス充実の観点から、一層きめ細かいサービスが実施できるように、区が直接実施する事業と、引き続き指定管理者が行う事業などを精査しました。その上で、アカデミー推進協議会や区民からの御意見を踏まえて検証した結果、その事業規模に合わせた組織改正を行うものでございます。来年度に予定している生涯学習推進計画の改定では、アカデミー構想についても検証してまいりたいと考えております。

 次に、三つの会議体の運営についてのお尋ねですが、新設されるアカデミー推進部の各課が連携しながら運営していくことで十分対応できると考えており、現時点では円滑な移行に努めるべきと考えております。

 次に、アカデミー構想の推進体制についてのお尋ねですが、アカデミー推進課は、アカデミー構想に基づき、財団法人文京アカデミーと連絡調整を図りながら、生涯学習の推進のため、十分に機能を果たしてまいりました。区民の生涯学習にとりまして、従前にはない新たな取り組みも行っており、確実に大きな進展があったものと認識しております。

 次に、地域アカデミーの所管についてのお尋ねですが、地域アカデミーの管理・運営につきましては、引き続き指定管理により行いますので、アカデミー推進部に戻す考えはございません。また、本年四月からは、生涯学習サークル連絡会を区の所管とし、各団体間の連携及び自主的活動について支援してまいりたいと考えております。

 次に、財団で育成した地域インタープリター等はアカデミー推進部の所管とすべきとのお尋ねですが、地域文化インタープリター等は、本年四月よりアカデミー推進部の所管となるため、その活用につきましては、財団法人文京アカデミーと連携を図ってまいりたいと考えております。

 次に、区民主体の生涯学習、アカデミー構想に再構築することを強く求めるとのことですが、区といたしましては、従来どおり、区民、区内大学、企業、NPOなど区民との協働を図りながら、アカデミー構想の推進を進めてまいりたいと考えております。

 最後に、生涯学習推進計画の改定についての御質問にお答えします。

 まず、計画の改定時期についてのお尋ねですが、生涯学習推進計画の第二次改定の後にアカデミー構想を策定し、これに基づき、事業の展開を図ってきており、さまざまな事業の実施状況や推移を見守る必要があったために計画改定を見送ってきたところですが、このたび計画の改定を行うこととしたものでございます。

 次に、改定作業に当たり、委員の拡充が必要とのことですが、改定の検討に当たっては、より効果的な検討を行うために、アカデミー推進部で所管する三つの専門会議体からの意見を反映できるようにするため、三つの会議体から代表者を入れるなど、委員の拡充を図ってまいりたいと考えております。

 次に、改定作業に当たり、教育委員会とのかかわりについてのお尋ねですが、計画の改定に当たっては、教育委員会を初めとする関係部署と十分な連携を図り、検討を進めてまいりたいと考えております。

 なお、教育に関する御質問には、教育長より御答弁申し上げます。

   〔根岸創造教育長「議長、教育長」と発言を求む〕

○議長(橋本直和)  根岸創造教育長。

   〔根岸創造教育長登壇〕

○教育長(根岸創造)  教育に関する御質問にお答えをいたします。

 図書館のビジョンと指定管理者制度導入に関するお尋ねですが、今回の指定管理者制度導入に当たっては、従前からの中央館と地区館とが連携して図書館サービスの充実を図っていくことを基本とし、図書館の望まれるサービス等について検討を行ってまいりました。

 これからの図書館は、貸し出し中心のサービスから、地域を支える情報拠点としてさまざまな課題に対する情報提供と解決支援、区内大学図書館との連携強化、区立学校図書館の支援などのサービスを充実していくことが必要と考えております。そして、検討した内容につきましては、行財政改革推進本部に報告し、区民参画組織である行財政改革区民協議会において議論をしていただいております。

 次に、指定管理者の選定に当たりましては、プロポーザル方式により、継続性に配慮した指定期間を設定し、サービス内容の審査のほか、雇用される有資格者の数やスタッフの労働条件なども勘案して事業者を決定してまいります。導入後については、中央館と地区館を運営する指定管理者との定期的な連絡・協議の場を設置するなどにより密接な連携を図り、一層のサービス向上に努めてまいります。

 また、中央館の機能についてのお尋ねですが、長期的な視野に立った図書館運営を行っていくために、計画的な人材の確保と育成を図り、中央館としての機能向上に努めてまいります。

 次に、他の指定管理者制度導入自治体における従業員定着率につきましては、把握することができませんでした。なお、文京区のカウンター委託における平成二十年四月から一月の継続者の割合は、約八割となっております。

   〔浅田保雄議員「議長、七番」と発言を求む〕

○議長(橋本直和)  七番浅田保雄議員。

○浅田保雄議員  自席より発言をさせていただきます。

 区長、教育長、御答弁ありがとうございました。我が国のおかれている経済状況の深刻さというものは、区民の生活にますます大きな影響を与えるものと思われます。区政に対する区民ニーズは何かを的確に把握し、経済的に弱い立場にいる方々に温かい手を差し伸べる区政を望むものです。そのためには、区が行ったさまざまな調査に見られる区民の声を生かす政策を策定されますよう強く要望いたします。

 区長が答弁で言及されました、障害を持った方々に対する専門的な相談、そして、情報提供をアクセスのよい場所でワンストップで行われる体制の構築を早期に図っていただきたいと思います。

 図書館の指定管理者制度導入に当たっては、パブリックコメントでも多くの意見が寄せられています。図書館のビジョンは、これまでの区民参画組織である行財政改革区民協議会において議論をしていただいたとのことですけれども、指定管理者制度導入を前提とした議論ではなく、利用者を交えて今後の図書館のビジョンをつくり、その後、指定管理者制度導入の検討に入るのが筋ではないかと思います。

 詳細については、各委員会で議論を深めたいと思います。どうもありがとうございました。

○議長(橋本直和)  議事の都合により、会議を暫時休憩いたします。

   午後二時五十六分 休憩

   午後三時九分 再開

○議長(橋本直和)  これより会議を再開いたします。それでは、休憩前に引き続き一般質問を行います。

   〔上田由紀子議員「議長、六番」と発言を求む〕

○議長(橋本直和)  六番上田由紀子議員。

   〔上田由紀子議員登壇〕(拍手)

○上田由紀子議員  新風会の上田由紀子です。平成二十一年第一回定例会に当たり、区長、教育長に質問いたします。

 一、中長期財政見通しについて、二、アカデミー事業について、三、メディアリテラシー教育について、四、高齢者・介護保険事業について、五、子育て支援について、六、災害時の事業継続計画についての大きく六点について質問いたします。区民の疑問と心配に正面からこたえた、誠意ある御答弁をよろしくお願い申し上げます。

 まず一つ目に、区の中長期財政見通しについてお伺いいたします。

 二十一年度の歳入のうち、特別区税は納税義務者数の増加や前年の所得水準の動向により二・八%の伸びで、実質的な予算規模は〇・七%の増と発表されました。しかし、先月発表された二〇〇九年度都区財調フレームによると、都区財政調整交付金の総額は九千四百七十四億円で、前年度比の減少額が過去最大の六百九十二億円となるなど、早くも昨年からの景気後退の影響が出始めています。景気の先行きが不透明な現状を踏まえ、今後の税収への影響も予想され、区も財政の引き締めが必要と考えていらっしゃると思います。以前より指摘させていただいておりますように、今後も福祉センターや総合体育館などの大型の区内施設の建設などが予定されておりますが、二十二年度以降の五年間の財政運営の中長期的な見通しについて、具体的な数字でお示しいただきたいと思います。それに伴って、予算編成の変更点などがあればお伺いしたいと思います。

 今年度までが期限の新生文京いきいきプランでは、五年の実施期間の財政見通しが記載されていましたが、第三次行財政改革推進計画には具体的な数字が記載されていません。百年に一度の不況と言われる今だからこそ、具体的な数字が必要とされていると思います。第三次行財政改革推進計画も、中長期財政見通しなしには現実的な議論と言えないのではないかと考えます。不確実な動きに対しての御答弁が難しいことは理解しているつもりですが、区民としては具体的な見通しを伺えないと不安です。どうかよろしくお願いいたします。

 二つ目に、アカデミー事業についてお伺いいたします。

 二十一年度の組織改正で、区民部アカデミー推進課をアカデミー推進部として独立させることになり、文京区の文化行政・生涯学習・観光行政がさらに充実されることを期待しています。区長におかれましても、文京区のアカデミー事業をさらに理想に近いものとすべく、意図を持って組織改正を行われたのだと考えますが、もともと行革推進法、地方行革新指針に基づく公益法人改革で一般法人化などをしなければならないはずですが、部の設置に伴って、財団法人文京アカデミーを今後どのようにされるおつもりかお伺いいたします。さらにそれによって、「生涯学習推進計画」及び「文京アカデミー構想」の見直しの方向性も変わると思いますので、文京区の文化行政を今後どう変えていきたいとお考えなのか、お聞かせください。

 アカデミー事業に関して、せっかく部を設置して積極的に取り組んでいかれるわけですので、「文の京」のキャッチコピーにふさわしい日本一の文化行政を目指していただきたいと思いますし、文京区はそれが可能な潜在能力を秘めていると思います。例えば文京シビックホールに関しては、収容人数やアクセス、設備などの点ではサントリーホールや新国立劇場などの都内の一流と言われるホールと余り変わりません。それならば、さらに理想を高く持ち、一流ホールが必須に持つべきものを吟味して、着々と備えていく必要があるのではないでしょうか。

 例えば文京シビックホールのホームページは、サントリーホールなどのホームページに比べて地味なデザインで、写真の印象よりも実際のホールの方がいいような気がいたします。また、新国立劇場などのホールにはキッズコーナーがあり、子育てのストレスでいっぱいになっている子育て中の保護者の方に安心して子供を預けていただき、芸術文化に触れていただく機会を提供する仕組みづくりがなされています。

 シビックセンター内にもふみちゃんのおうちがあり、知っている方は預けることもできますが、文化・芸術活動に参加する際の預かり保育の周知はまだまだされているとは言えないと考えます。もう少し華やかなホームページデザインやホールの写真に改めることや、あらゆる区民に提供する姿勢で預かり保育などとの連携を強めることで、さらにホールのグレードを高めることができるのではないかと考えますが、いかがお考えでしょうか。

 文京シビックホールは、もともと都の中心にあって、四路線直結の文化の発信地となる名ホールを目指して建設されたとお聞きしておりますが、今シビックホールがどこを目指しているのかはっきりしないように感じることがあります。ここで目指すところをもう一度確認すべきときに来ていると考えます。シビックホールがどのようなホールを今後目指していかれるのか、区長のお考えをお聞かせください。

 文京区の文化行政は、地下一階のアートウォールや地下二階のミニコンサートなどの参加型の事業に関して積極的に取り組むなど、すばらしい面もたくさんあると思います。しかし、潜在的な能力を十分生かし切れていないという思いも抑えがたくあります。管理するだけではなく、演者と一緒に芸術・文化をつくり上げていく精神をもっと持ってほしい、そういうことができる体制づくりを求めたいと思います。

 また、本郷図書館鴎外記念室の建てかえについては、ふるさと歴史館などと一緒に観光行政との連携を含めたあり方の検討を行うことが望ましいと考えます。第三次行革の中に盛り込まれた図書館改革においても、生涯学習の拠点としての役割整備の面で連携していくことを望みます。今後、それらの施設とアカデミー推進部との連携をどのようにされるおつもりか、伺います。

 さらに、二十一年度予算で、(仮称)森鴎外記念館の建設のために森鴎外基金が創設されましたが、現在国会で審議中の定額給付金がもし実現すれば、給付金をそのまま寄附してもらう仕組みをつくることはできないでしょうか。JTBなどの民間企業でも給付金を当て込んだ商品の開発がされているようです。自治体も給付金を有効に政策に生かす方法を考えたらいかがかと思いますが、区長のお考えをお聞かせください。

 三つ目に、メディアリテラシー教育についてお伺いいたします。

 先月、文部科学省から、子供の携帯電話の学校への持ち込みと使用を原則として禁止する旨の通達が出されました。携帯電話の急速な普及などにより、子供たちは携帯電話などを利用して安易にインターネット上のわいせつ・暴力・犯罪などにかかわる有害サイトを、保護者や教師などの周りの大人に知られることなく、いつでもどこでも簡単にインターネットを通じて閲覧することができます。メールによる悪口、個人攻撃、誹謗中傷などから生じる事件、出会い系サイトによる被害、携帯電話への過度の依存による生活習慣の悪化などの問題が指摘されており、大阪府など幾つかの自治体の調査では、携帯電話が学習の妨げになっているというデータまであります。そして、違法・有害サイトにより、簡単に罪悪感なく罪を犯し、犯罪者となり、危険だと認識することなく危険に近寄り被害者となってしまう、従来では考えられないような深刻な事態が子供たちに起こっています。

 こうしたインターネット接続による問題に対して、規制すべきとの声が起こり、青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律が昨年六月に成立しました。この法律により、子供たちがインターネットに接続をする際に、事業者に対して有害情報を遮断するフィルタリングソフトの提供が義務化され、東京都青少年の健全な育成に関する条例でも、フィルタリング機能の設定が保護者の責務とされました。

 文京区では、「ITメディアに関する意識・実態調査」が昨年三月にまとめられ、その中で、携帯電話の所持率やインターネットの利用経験が学年が進むにつれてふえていること、小学六年生ごろからインターネットを保護者のいないところで「一人で使うことが多い」こと、小学生で二割、中学二・三年生では四割以上の子供が、知らない人から電話やメールがあったり、チェーンメールなど携帯電話やインターネットで嫌な思いを経験したことがあること、嫌な思いをしたときの対処方法も、学年が進むにつれて「親に相談する」割合が低下していることなどが明らかになりました。

 さらに、保護者への質問では、子供に携帯を持たせた理由は、「いつでも親子で連絡がとれて便利だから」「子供がどこにいるかわかって安心だから」が上位を占めている一方、子供の携帯電話やパソコンの利用状況を約三〇%の家庭で把握できていない実態が浮かび上がり、また、携帯電話やインターネットの利用上のルールを約二一%の家庭で決めていないことや、昨年の調査当時で約六六%の家庭でフィルタリングソフトを利用していないことがわかりました。その理由として、「子供が有害な情報を見ないと思うから」というものが最も多く、さらに三六%の家庭で安全指導を行っていないこともわかりました。しかし、携帯電話やインターネットは保護者が考えている以上に子供たちは利用しており、認識にギャップがあることが明らかになったのです。

 さらに、さきの調査のまとめと考察の中で、携帯電話は個人が携帯するパーソナルメディアであり、親の管理やチェックが難しく、さらにインターネット上には「恣意的な」「不確かな、時に悪質な」情報が数多く存在し、子供たちがそのような情報を簡単に入手できること、情報倫理や利用上のマナー、インターネット利用上の危険性や問題点を教育する重要性、インターネット犯罪に対する具体的な対処法、規範意識などの教育の必要性などが指摘されています。

 この調査を受け、文京区ではどのように携帯電話やインターネットの使用に関して指導していらっしゃるのでしょうか。専門講師や警察と連携を図って、さらに積極的な情報モラルなどのメディアリテラシーを育成する取り組みの充実・強化をしていただきたいと思いますが、その実績と今後の取り組みについて伺います。

 また、家庭における保護者からの子供への指導が最も重要であると考えます。そのため、家庭内で子供への指導を行うよう、保護者に対して働きかけをする啓発活動が何よりも重要であり、対症療法ではなく、親と子のあり方についての重要性を発信することが大切であります。区でもさまざまな対策をとられてきたと思いますが、これまでの取り組み状況並びに今後の対応についてお聞かせください。

 また、全国的に携帯電話のインターネット機能を使ったいじめが深刻化しています。だれが書いたかわからないように、本人が読めるように悪口を書き込めるような機能もあり、中には被害者がみずから命を絶つような悲しい事件も起こっています。文部科学省の青少年が利用する学校非公式サイトに関する調査報告書によると、ネットいじめの場になりやすいことが指摘されている、いわゆる学校裏サイトは三万八千二百六十個、実に全国の学校数の二倍以上の数が存在するとあります。

 そこでお伺いいたします。これまで区内学校でネットいじめが発生したことがあるのか、学校裏サイトの存在を把握しているのか、どのくらい把握しているのかお聞かせください。

 さらに、携帯電話やインターネットのみならず、従来のマスメディアの報道に対しても、情報化社会の中であふれる情報をいかに正しく読み取るかの力をつける必要があると思います。大量の情報のすべてをうのみにすることなく、正しい情報、必要な情報を取捨選択する力を育てる必要があると考えますが、情報リテラシー教育について、区内学校での現在の取り組み状況と今後の取り組みをお聞かせください。

 四つ目に、高齢者・介護保険事業についてお伺いいたします。

 高齢化社会が進み、慢性的に不足していると言われる介護従事者を確保しようと、介護従事者等の人材確保のための処遇改善に関する法律が昨年通常国会で成立し、「介護従事者の処遇改善のための緊急特別対策」で、全体で三%アップとなる介護報酬の改定が行われることになりました。さらに、介護従事者の専門性などのキャリアに着目した評価など、さまざまな工夫がされるようですが、しかし、介護従事者の離職を食いとめるには不十分ではないかとの指摘がされているところです。

 介護職員の確保に関しては、各自治体や事業者も新たな人材の育成や有資格者の掘り起こし、職員の定着支援などのさまざまな工夫をしているようです。東京都の高齢者保健福祉計画では、介護職員八千四百人の育成確保を支援する方針を示し、介護人材を確保するため、低所得者の介護関連資格の取得を支援することになりました。

 文京区でも緊急雇用対策事業の一環として、区内介護サービス事業所を対象に、介護インターンシップ制度を行うことになりました。これまで介護に関心のあった方が実際に体験する機会を得ることで介護の仕事に入っていくきっかけになればいいと思います。しかし、介護職の募集に対する応募はなかなか思うように集まらないこともあるようです。区では、介護インターンを募集するに当たって、参加の動機づけをどのようにしていこうと考えていらっしゃいますでしょうか。さらに、職場への定着を図るために、区独自でも介護関連資格の取得の支援や、就職後の研修支援を行ってはどうかと考えますが、お考えをお聞かせください。

 また、今後、介護保険だけでは対応し切れない幅広い介護ニーズに対応するシルバーお助け隊などの取り組みをさらに広げ、地域の方や御近所の方がさりげなく高齢者の生活を手助けできる仕組みをつくっていくことが必要と考えますが、どのように取り組まれていらっしゃるおつもりか、お聞かせください。

 「文の京」ハートフルプラン、文京区地域福祉計画の高齢者・介護保険事業計画案の中に、「新しい地域の支え合いの仕組みを構築するとともに、コーディネート機能を強化する」という文がありますが、具体的にどうするおつもりかお聞かせください。また、第三次行財政改革推進計画で検討されている高齢者サロンが、その地域の助け合い拠点になるのではないかと考えますが、高齢者サロンの整備について具体的にどのようにするか、検討状況を教えてください。

 そもそも区が検討している高齢者サロンとはどのようなものを想定しているのかお聞かせください。特に、空き店舗活用などの提案も以前なされていましたが、空き店舗活用については、どのような課題があるのか、空き店舗となっている事情についての悉皆調査を行うなど実態調査を行い、活用方法を区としても戦略的に取り組んでいく必要があると考えますが、いかがでしょうか。

 また、活動内容については、高齢者施策として、高齢者クラブでの活動や生涯学習館での活動が考えられますが、それ以外にはどのようなものが考えられるでしょうか。高齢者を対象にするだけではなく、地域の課題の解決のための活動も含めるべきではないでしょうか。特に障害者や子育て中の方なども含めた多世代の交流や活動の場にすべきと考えますし、障害者の就労支援、環境問題への対応や商店街の活性化など総合的に行うことにより、高齢者がより生き生きする地域づくりの拠点になると思いますが、いかがでしょうか。

 ファーストワンの高齢者施策があるか、前定例会でも前田幹事長より質問させていただき、区長より「施策を包括的に推進することにより、高齢者にとって住みやすく魅力ある地域づくりを目指す」と御答弁いただきましたが、高齢者サロンの整備などで、今後ぜひ他自治体よりもさらに進んだ施策がなされることを御期待申し上げます。

 五つ目に、子育て支援についてお伺いいたします。

 文京区での幼保一元型モデル園である柳町こどもの森の検証の中間まとめによると、教員の勤務体系や保護者、園児などのあらゆる関係者にかかわる課題を洗い出し、解決に向けて取り組んでいるようですが、他の保育園・幼稚園の幼保一元化への展開にはまだまだかかるようです。二十一年度予算で、区立幼稚園全園での預かり保育が四月から実施されることは評価させていただきたいと存じますが、今後、「幼保一元化」に向けて、さらにステップアップしてほしいと考えます。今後、十六時以降の預かり保育の時間延長や教育の場からの切りかえをいかにし、生活の場としての質の確保をしていくかが問われるのではないかと考えます。柳町でのノウハウを生かし、幼稚園と保育園の壁をなくし、区内すべてにおいて、保育・教育の両面の機能を持つ「文の京」スタンダードの就学前児童の預かり施設を目指していただきたいと考えますが、お考えをお聞かせください。

 昨年十一月の参議院本会議で児童福祉法改正案が可決、成立しましたが、新しい保育ニーズに対応するためには、まだまだ議論しなければならないことが多くあります。平成十八年から文部科学省と厚生労働省が合同で進めている幼保一元化施設である認定こども園もなかなかふえず、課題が指摘されていますが、よく考えてみれば、何十年と続いた縦割り行政を改革せんとする政策が、二、三年やってすぐに結果が出ないことぐらいであきらめてはいけないと思います。内閣府特命担当大臣(少子化対策担当・男女共同参画担当)も設置されていることですし、国にも省をまたいだ政策をできるだけ進めていっていただきたいと思います。文京区も私立幼稚園を担当する部署を、他の就学前児童の預かり施設を担当する部署に統一して、子育て支援施策を一元的に行えるよう改革すべきと考えますが、お考えをお聞かせください。

 六つ目に、災害時の事業継続計画についてお伺いいたします。

 保健衛生部では、今月、新型インフルエンザ対策マニュアルをまとめ、新型インフルエンザが発生した際の区役所の事業継続計画がつくられました。災害時の対策としては、これまでも進められてきたように、ハード面の整備も必要ですが、それだけではなく、事業継続計画などのソフト面の危機管理の能力を向上させることも重要であると認識されています。区では、これまでも地域防災計画や国民保護計画などの災害時の危機管理マニュアルが策定されましたが、それぞれどのような点を重視して策定され、今回の新型インフルエンザ対策マニュアルはどのような点が重視されているのかお聞かせください。

 今回のマニュアルづくりのノウハウを、今後新たに想定され得る他の危機管理マニュアル策定にも生かすことができるか、できるとすればどのような点か、また、この新型インフルエンザマニュアルも地域継続プランや取引のある民間業者などとの連携も含めて、今後見直しも必要と考えますが、次の段階へのバージョンアップをどのようにしていくおつもりか、お聞かせください。

 また、そのような地域継続プランなど単独の事業継続プランだけではなく、地域の主体が連携し補完し合うプランの策定が、新型インフルエンザ対策のみならず、地域防災や国民保護や、そのほかの危機管理においても必要と考えます。そういう視点でネットワークづくりをどのようにするか、事業継続がどう必要なのか、独居在宅介護者など災害弱者対策などをどうするか、弱者対策の連絡体制をどうするかなど、そのほか危機管理マニュアルにおいても、他自治体や他の地域主体との連携をどうしていくおつもりか、お聞かせください。

 東京都が先月、新型インフルエンザ対策の民間の事業継続プラン策定支援のための相談会を実施しました。中小企業は対策がおくれがちと言われますが、実際の災害時には、関係業者や地域の協力も不可欠であるので、新型インフルエンザ対策のさらなる支援を今後区でも行う必要があると思いますが、いかがお考えでしょうか、お聞かせください。

 今後は、区長の標榜される「ファーストワン」の施策を、スピード感を持って展開されることを御期待申し上げております。また、文京区の優秀な職員の皆様ならば、ファーストワンの施策を自信を持って立案し、実行していただけるものと確信いたします。そして、現状に満足することなく、さらに一歩進んだ行政運営をお願い申し上げます。

 以上で質問を終わります。御静聴ありがとうございました。(拍手)

   〔成澤廣修区長「議長、区長」と発言を求む〕

○議長(橋本直和)  成澤廣修区長。

   〔成澤廣修区長登壇〕

○区長(成澤廣修)  上田議員の御質問にお答えいたします。

 最初に、区の中長期財政見通しについてのお尋ねですが、平成二十二年度までの財政計画については、基本構想実施計画の中でお示ししているところでありますが、今後予想される景気変動の大きさを予測した上で、具体的な数値として財政見通しを立てることは困難であります。したがって、予算編成方針を変更するものではありませんが、今後の社会経済状況の変化を注意深く見ていく必要はあると考えております。

 次に、今回策定する行財政改革推進計画は、財源を捻出することを直接の目標としてございませんので、前回の第二次行財政改革推進計画のように、具体的な数値を明示して財政計画をお示ししてはおりませんが、財政状況が今後厳しさを増すということについて、歳入、歳出の両面からお示ししているところであります。

 次に、アカデミー事業に関する御質問にお答えします。

 まず、公益法人改革のもと、財団法人文京アカデミーを今後どのようにしていくかとのお尋ねですが、御案内のとおり、文化・芸術関連施設の指定管理者につきましては、今後二年間、財団法人文京アカデミーが担ってまいります。財団は、今後、一般法人化していくか公益法人化していくかの選択について、この二年間で検討を行い、財団の一定の方向性を示すことになります。区といたしましては、今後のあり方について、引き続き財団と協議してまいりたいと考えております。

 次に、文京区の文化行政を今後どのように変えていきたいのかとのお尋ねですが、来年度の生涯学習推進計画の改定では、現在の文京区生涯学習推進計画と文京アカデミー構想とをあわせた形で見直しを行っていく予定です。なお、今後の公益法人改革による財団の動向いかんにかかわらず、文京区の文化行政の基本が変わるものではございません。

 次に、シビックホールに関する幾つかの御質問にお答えします。

 まず、ホームページの充実や預かり保育との連携についてのお尋ねですが、現在でも財団ではホームページの充実を図るなどの改善を行っていますが、今後は利用団体からの要望事項への対応など、さらに充実を図っていくよう働きかけていきたいと考えています。

 また、預かり保育につきましては、複合施設であるシビックセンター内での連携を図ることは当然のことと考えており、今後ともさらなるPRを行うよう依頼するとともに、区としても周知に努めてまいりたいと考えております。

 次に、シビックホールがどのようなホールを今後目指していくのかとのお尋ねですが、シビックホールは、これまで文京区の文化・芸術の発信拠点として多くの皆様に御利用いただいています。また、「発信」「育成」「交流」を三つの柱として事業を展開することで、音楽を中心としながら、多様な文化・芸術を提供しています。

 今後、ホール十周年という節目を迎えるに当たり、三つの柱を継続しながらも、新しい企画による事業展開、さらには地域とより一層協働した質の高い事業を展開し、地域文化の核となるホールを目指してまいります。

 次に、奏者と一緒に芸術・文化をつくり上げていく精神を持ち、そのようなことができる体制づくりをとのお尋ねですが、現在、財団法人文京アカデミーでは、提携している東京フィルハーモニーと定期的な打ち合わせのもとに、「響きの森シリーズ」の企画・運営を行うとともに、区民参画によるオペラや演劇など、区民協働による事業についても実施しています。

 今後とも、区といたしましては、財団に対し、可能な限り、奏者との連携を図りながら、文化・芸術活動を推進していくよう働きかけてまいりたいと考えております。

 次に、森鴎外記念館や図書館とアカデミー推進部の連携についてのお尋ねですが、「森鴎外記念館」は、ふるさと歴史館などとあわせて、新設されるアカデミー推進部のもとで一体的管理を行うとともに、本区の文化・観光の拠点として位置づけ、教育委員会が管理する図書館との連携が図れるよう検討してまいります。

 次に、「定額給付金」を有効に生かす方法についてのお尋ねですが、森鴎外記念館設立のための森鴎外基金への寄附につきましては、定額給付金の実施時期にあわせて御案内していくことを今後検討してまいりたいと考えております。さらに、景気対策の一環として、区商店街連合会とも連携し、消費拡大セールの企画などのPRを検討していきたいと存じます。

 次に、情報リテラシー教育に関する保護者への啓発についてのお尋ねですが、文京区青少年問題協議会では、今年度、まず区報特集号により、ITメディアに関する意識・実態調査の結果と取り組みについて区民に周知を図りました。また、携帯電話やパソコン利用について、保護者が家庭において子供に指導を行えるよう、講演会・研修会を実施しております。さらに、子供と保護者用の情報提供用冊子を作成し、三月中に区内の小学四年生から中学三年生の児童・生徒とその保護者に配布する予定で準備を進めております。

 今後とも、学校、PTA、関係機関、地域と連携を図りつつ、保護者に対する啓発を進めてまいります。

 次に、高齢者・介護事業に関する幾つかの御質問にお答えします。

 初めに、介護インターン事業における参加の動機づけと、介護職場への定着を図るための支援についてのお尋ねですが、区としましては、参加希望者にオリエンテーションを実施し、介護現場の仕事ややりがいなどをPRするとともに、気軽に介護体験を行っていただけるよう、有償型の「介護インターンシップ事業」の実施を検討しております。また、職場定着を促すための資格取得や研修に関する費用の支援については、国及び都の制度を活用いただくよう御案内してまいりたいと考えております。

 次に、高齢者の生活を手助けできる仕組みづくりについてのお尋ねですが、高齢者の介護ニーズにこたえていくには、介護保険によるサービス提供に加えて、文京区社会福祉協議会のホームヘルプサービス、シルバー人材センターの家事援助やシルバーお助け隊事業などを状況に応じて利用できることが必要です。区としては、関係機関の間での情報の共有化を図り、相談機能の強化に努めることにより、高齢者の方がこれらのサービスを選択・利用できる仕組みづくりを進めてまいります。

 次に、新しい地域の支え合いの仕組みの構築とコーディネート機能の強化についてのお尋ねですが、文京区ハートフルネットワークでは、高齢者の緊急事態や虐待・徘回などの介護問題にいち早く気づき、速やかに対応できるように、関係協力機関が本人の状態に応じて声掛け等の見守りを行い、必要に応じて地域包括支援センターが緊急対応しています。今後も、関係協力機関の増加等のネットワークの強化を進めてまいります。

 さらに、地域包括支援センターと介護保険サービス事業所や病院の医療ソーシャルワーカーとの定期的な情報交換会を持つ等の連携の強化に努めるとともに、個別のケース対応においても、関係機関、多職種と協働し、それぞれの役割を明確にし、サービスを調整する等のコーディネート機能の充実を図ってまいりたいと考えております。

 次に、高齢者サロンに関する幾つかの御質問にお答えします。

 まず、高齢者サロンの整備についてのお尋ねですが、高齢者サロンは、第三次行財政改革推進計画でお示ししているところでございますが、地域活動センターを中心に区有施設を有効利用し、可能な施設について、順次設置を進めるものでございます。なお、高齢者サロンの内容につきましては、団塊世代を初めとする六十歳前後の方々や元気高齢者の方々の地域貢献等の拠点に活用していただけるよう、現在検討を進めているところでございます。

 次に、商店街店舗の活用等についてのお尋ねですが、高齢者サロンを商店街に設置するに当たっては、高齢者の活動の場としての機能とともに、商店街のさらなる活性化につながるものである必要があります。店舗の状態や賃貸期間・賃貸料の設定等、さまざまな課題がありますが、商店会に個別に御意見を伺いながら、検討を進めてまいりたいと考えております。

 次に、高齢者サロンの活動内容などについてのお尋ねですが、現在、多彩な活動メニューにつき検討を進めているところであり、御指摘の地域の課題解決のための活動もこれらの事業の一つととらえております。また、同時に、元気な高齢者を中心とした地域づくりの拠点としても機能するよう、現在、さまざまな角度から検討を進めているところでございます。

 次に、幼保一元化施設についてのお尋ねですが、現在、柳町こどもの森検証委員会において、柳町こどもの森の三年間を総括し、今後の本区における幼保一元化のあり方について、教育委員会、男女協働子育て支援部、幼稚園及び保護者により検証を行っているところです。

 一方、昨年、内閣府地方分権改革推進委員会による第一次勧告を受け、文部科学省、厚生労働省による「認定こども園制度の普及促進等に関する検討会」が設置され、認定こども園制度の改革について検討されているところであります。そのため、御提案のような新たな施設の検討に当たっては、これらの状況を十分踏まえなければならないと考えております。

 次に、私立幼稚園と児童の預かり施設の所管組織の統一についてのお尋ねですが、子育て支援に係る施策は、保育、教育、福祉、保健衛生など多岐にわたっており、各部署が連携しながら、それぞれの所掌事務に応じて担当しております。私立幼稚園については、各幼稚園の教育方針等に対する区の関与はなく、保護者負担軽減補助や、私立幼稚園連合会への補助等を総務部で担当しているところであり、今後も業務内容を踏まえ、適切に対応してまいります。

 最後に、災害時の事業継続計画に関する幾つかの御質問にお答えします。

 まず、地域防災計画や国民保護計画における職員行動マニュアルの策定に当たり、重視した点についてのお尋ねですが、職員行動マニュアルにつきましては、被災者の救済や避難など、災害時等に具体的に対応する業務について、時間の経過に従い、各職員の役割分担や行動内容などを明確にすることにより、災害時等における職員の対応が適切に行えるよう定めたところでございます。

 次に、新型インフルエンザ対策マニュアルは、どのような点が重視されているのかとのお尋ねですが、新型インフルエンザの発生時には、感染拡大防止の観点から、不要不急の事業などは休止し、また、区民の生命・財産に直結するような事業は、蔓延期においても継続しなくてはなりません。さらに、新型インフルエンザに対応するための新たな業務も発生いたします。そういった事態に、区職員がスムーズに対応できるように、本マニュアルを作成いたしました。

 次に、新型インフルエンザ対策マニュアル作成のノウハウを他の計画策定に生かすことができるかとのお尋ねですが、新型インフルエンザ対策の事業継続計画の作成に当たっては、全庁的な統一方針のもとに、中止・休止すべき事業と継続すべき事業の分離を行い、新型インフルエンザ対応への各課の共通認識を得ることができました。

 今後は、震災時の事業継続計画につきまして、昨年末、都において策定した計画も踏まえ、区としての計画策定に取り組んでまいりますが、その際には、これに加え、災害復旧時の事業の優先順位の考え方なども検討し、計画を策定してまいります。

 次に、新型インフルエンザ対策マニュアルの次の段階へのバージョンアップをどうしていくつもりかとのお尋ねですが、新型インフルエンザはまだ発生していない疾患であり、国や都も今後新たな情報に対応して対策を変更する可能性があります。したがいまして、マニュアルの定期的な修正は必要であり、適宜必要な修正を加えてまいりたいと考えております。また、民間業者との連携につきましては、区民生活対策の項に記載しておりますが、今後、実効性ある対応ができるよう、詳細を詰めてまいりたいと思います。

 次に、地域主体が連携し、補完し合うプランの策定が必要とのお尋ねですが、御指摘のとおり、地域防災や国民保護の観点から、地域主体の連携は重要な課題と認識しております。今後、区としては、震災時の事業継続計画の策定を進めてまいりますが、防災会議等の場を通じて、地域の各主体における事業継続計画の策定と連携を呼びかけるなど、地域における各団体の連携の促進を図ってまいります。

 次に、新型インフルエンザ対策について、中小企業へさらなる支援を区でも行う必要があるとのお尋ねですが、昨年六月には、東京商工会議所文京支部と共催で、「新型インフルエンザの脅威とその対策」と題した講演会を開催いたしました。その後、十月には、東京商工会議所により、「中小企業のための新型インフルエンザ対策ガイドライン」が発行されましたので、連携して区内中小企業への周知・啓発を図ったところです。

 さらに、文京支部においては、現在、新型インフルエンザ対策を含む「中小企業のための災害対応の手引き」を作成中でありますので、今後連携してその周知を図るほか、共催する各種セミナーを通じて、区内中小企業への啓発に努めてまいります。

 なお、教育に関する御質問には、教育長より御答弁申し上げます。

   〔根岸創造教育長「議長、教育長」と発言を求む〕

○議長(橋本直和)  根岸創造教育長。

   〔根岸創造教育長登壇〕

○教育長(根岸創造)  教育に関する御質問にお答えをいたします。

 初めに、情報リテラシー教育についての幾つかの御質問にお答えをいたします。

 急速に進展する情報化社会の中で、子供たちに情報を正しく読み取る力や発信する力を育てていくことはもとより、携帯電話やインターネットに潜む危険性を自覚させる指導を充実することが重要であると考えております。これまでも学校への携帯電話の持ち込みを原則として禁止するほか、総合的な学習の時間、あるいは各教科の調べ学習において、情報の正しい受け取り方や発信の仕方などについて指導を行ってまいりました。

 さらに、御指摘の「ITメディアに関する意識・実態調査」などを踏まえ、家庭に対しましても、携帯電話やインターネットを使用する際にルールを決めることの必要性について、パンフレットを配布するなど啓発に努めているところでございます。

 また、情報モラルの指導力向上のため、教員の自主的な教育研究を奨励するほか、専門家による「情報活用能力」に関する研修や、警察と連携した「ハイテク犯罪防止」に関するセーフティ教室などを実施し、情報リテラシー教育の推進に努めております。

 今後も、新学習指導要領を踏まえ、情報モラルの指導を一層充実するとともに、児童生徒が情報を主体的に活用できる力の育成に努めてまいります。

 次に、学校でのネットいじめの発生と、学校裏サイトの把握についてのお尋ねですが、毎月一回開催している区内小・中学校の生活指導主任研修会において、生活指導上の情報交換を行う際に、特にいじめについては報告を求めております。

 本年度も数件のインターネット掲示板への悪口の書き込み、携帯電話を使った嫌がらせの報告を受けましたが、その都度、家庭や関係機関と連携しながら、解決に向けて指導を行いました。学校裏サイトの存在につきましても、情報が確認でき次第、関係機関と連携し、削除の要請などをしておりますが、今後とも適切に対応してまいります。

   〔上田由紀子議員「議長、六番」と発言を求む〕

○議長(橋本直和)  六番上田由紀子議員。

○上田由紀子議員  自席よりの発言をお許しください。

 区長、教育長、御答弁ありがとうございました。特に中長期財政見通しについては、御答弁にありましたように、厳しさを増す財政状況において、より具体的な見通しを持って財政運営をしていただきたいという思いで質問させていただきましたので、今後、予算委員会等でさらに詳しくお聞かせいただきたいと思います。

 また、アカデミー事業につきましては、組織改正の意図と文化行政の方向性をより具体的にお聞きしたかったとの思いもございますが、今後、特別委員会等で議論を深めてまいりたいと存じます。

 そのほかの問題に関しましても、より前向きな御努力をお願いしたいと存じます。

 ありがとうございました。

○議長(橋本直和)  以上で本日の日程は終了いたしました。

 次の本会議は、明日午後二時から開きます。

 本日は、これにて散会いたします。

    午後三時五十三分 散会