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お問合わせ

本会議録(平成20年第3回定例会第2日、平成20年9月9日)

更新日 2008年11月28日

九月九日(火曜日)


出席議員
    一番 田中 としかね
    二番 菊見 直広
    三番 海老澤 敬子
    四番 松下 純子
    五番 渡辺 智子
    六番 上田 由紀子
    七番 浅田 保雄
    八番 萬立 幹夫
    九番 国府田 久美子
    十番 高畑 久子
   十一番 白石 英行
   十二番 名取 顕一
   十三番 橋本 直和
   十四番 高山 泰三
   十五番 山本 一仁
   十六番 若井 宣一
   十七番 松丸 昌史
   十八番 前田 くにひろ
   十九番 田中 和子
   二十番 板倉 美千代
 二十一番 関川 今朝子
 二十二番 田口 孝一
 二十三番 宮崎 文雄
 二十四番 武澤 房吉
 二十五番 戸井田 ひろし
 二十六番 渡辺 雅史
 二十七番 品田 ひでこ
 二十八番 藤野 美子
 二十九番 岡崎 義顕
   三十番 堀内 喜司夫
 三十一番 角野 英毅
 三十二番 村越 まり子
 三十四番 島元 雅夫

欠席議員
 三十三番 小林   進

欠員
 なし

出席説明員
 区長               成澤 廣修
 副区長              小祝 英二
 教育長              根岸 創造
 企画政策部長          青山 忠司
 総務部長             岡崎 義隆
 区民部長            三縄   毅
 福祉部長兼福祉事務所長 小松 壽博
 男女協働子育て支援部長 藤田 惠子
 文京保健所長兼保健衛生部長 細川 えみ子
 都市計画部長         小野 孝道
 土木部長            松田 照雄
 資源環境部長         大角 保廣
 施設管理部長         太田 久仁宣
 会計管理者           下田 一美
 教育推進部長         瀧   康弘
 教育改革担当部長      徳田   隆
 監査事務局長         太田 進一
 総務課長            田中 芳夫

事務局職員
 事務局長 原口 洋志
 議事主査 木内 実三男
 議事主査 齋藤 勝美
 調査主査 諸   久子
 主任主事 坂田 賢司

議事日程
 日程第一 一般質問について


     午後二時開議


○議長(橋本直和)  ただいまから、本日の会議を開きます。


○議長(橋本直和)  まず、本日の会議録署名人の指名を行います。

 本件は、会議規則に基づき、議長において、
    十七番  松丸 昌史   議員
    二十番  板倉 美千代 議員
を指名いたします。


○議長(橋本直和)  これより、日程に入ります。

 日程第一、一般質問を行います。

   〔角野英毅議員「議長、三十一番」と発言を求む〕

○議長(橋本直和)
  三十一番角野英毅議員。

   〔角野英毅議員登壇〕(拍手)

○角野英毅議員  平成二十年第三回定例会に当たり、「子どもたちと高齢者への応援歌」の位置づけに沿って、主に子育て支援と教育問題、そして高齢者問題、まちづくりについて、新風会を代表して質問させていただきます。

 早いもので、成澤区政がスタートし一年半がたとうとしております。ことしの第一回定例会において提案された今年度予算は、いよいよ新体制での予算であり、会派としても評価し、今後の区政に対し期待を表明させていただきましたが、真の成澤区政を展開するための布陣を整えたということで理解しております。今年度は起点の年であり、新たな創造に向かう年との位置づけをしており、そういう意味でもことしの進捗状況は注目すべき年度であり、来年度に向けてのさらなる大きな期待を持つところであります。

 そこで、まずお聞かせいただきたいのですが、年度も半ばに差しかかり、決算議会でもありますので、現時点での成澤区政の分析、評価はどうかお聞かせください。

 施政方針の最初で、緊急かつ重要対策として保育園の待機児童対策を上げ、早々にハード・ソフト両面の総点検を行った迅速さと対応には最大限の評価を表したいと思います。中長期には緊急対策で手法のさらなる拡大を考えているようですが、限界を感じるところでもあります。数的に効果を出すのには認証保育所的なものを幼稚園が担うとか、認定こども園制度を推進するなどと、幼児教育との合同を考えなければならない時期だと思います。それには私立幼稚園の協力もお願いしなければならず、ハード面での学校施設も聖域なく検討下に入れたのですから、幼児教育を担う私立幼稚園を子育て支援計画の中でも考えるべきでしょう。幼児教育と保育という縦割りの区分けを排除すべきであります。私立幼稚園連盟を構成するそれぞれの幼稚園は長い歴史もあり、協力いただくにはかなりハードルが高いと予想されます。しかし、いかにしたら可能になるか、新たなシステムを創造するつもりでの一からの根気のいる積み上げの作業が必要であります。連盟への丁寧な対応を求め、お考えをお聞かせいただきたいと思います。

 子育て支援は、我が区においてもすぐに学校の問題になってくるのは明らかで、国も「子どもと家庭を応援する日本」とし、重点支援施策として教育問題もあわせいろいろなメニューを用意してきています。昨今の多様で複雑な教育問題に対し、その活用は積極的に取り入れるべきだと思います。社会全体の総合力で子どもを育てなければならない時代であります。地域の核である学校と子育て支援をあわせ考えていかなければならない時期に来ています。どのようにお考えかお聞かせください。

 我が区の育成室事業は歴史もあり、全国的にも先頭を走っていると自負しております。国の放課後子どもプランは、学童保育が行き渡らないところへの全校対応という解釈も当初にはありました。今の子育て支援の需要を考えれば、そのような解釈だけでは済まされないのは明らかであります。先頭に立つ文京区だからこそ、育成室の職員が地域のコーディネーターとして中心になり進化させることが望ましいのであります。国に学童保育未設置地区という縛りがあるなら、逆提案して改めさせるべきであります。日本一と思われる先進区の文京区でさえ、子育て支援として多様な需要にこたえるには限界があるのです。この縛りが外れないのならば、学校支援地域本部を活用して新しい学童の子育て支援として考えるべきです。お考えをお聞かせください。

 その際は、先ほども言いましたが、育成室に地域とかかわってもらいたいと思います。学校支援地域本部事業なるメニューにおいても、文京区の実情に合わせ新しい教育環境を創造していかなければなりません。学校支援地域本部事業は、去年より話題になった杉並区の和田中学校の夜スペ事業もその一つの形です。新校長を迎え、そのありようも希望者全員などと進化しております。学校と地域の教育力との関係の醸成は、区長が標榜している協働・協治での教育現場においての夢の具現化そのものだと思います。学力向上のみならず、子育て支援、地域の教育力向上といろいろな可能性が広がり、新しい文京区独自の教育をつくる糧になるはずです。この事業の全地域での立ち上げをお願いいたします。いかがでしょうか。

 さきの我が会派の質問で、スクールソーシャルワーカーについての質問をいたしました。地域の成熟した教育力の醸成は、その導入のための環境整備にもなります。お考えを重ねてお聞かせください。

 ソーシャルワーク導入は各自治体で効果を上げており、答弁でもその必要性ありとしておりました。ならば文京区の身の丈に合わせ一歩踏み出さなければ新しい制度は育たないのではないでしょうか。答弁中にある解決しなければならない課題は、一歩の踏み出しがなければ解決できないのではないでしょうか。外に求めれば人材確保ができないというわけでもないし、文京区自前で育成もできます。スクールソーシャルワーカー的な対応をしているともしておりますが、各事業のどのポジションの人材がコーディネートするのですか。そこがまさしく人材になるのではないでしょうか。スクールカウンセラーとの役割の違いは明確です。唯一の将来的な課題と思われるのは、スクールカウンセラーほど職業として確立してなく、待遇一つとっても差があることです。来年度の導入に向けて一歩踏み出し、修正しながら準備すべきではないでしょうか。再度、どの辺に問題があるのか明らかにしていただき、御予定をお聞かせ願います。御答弁での関連団体との協議は、一歩踏み出してからのことであります。

 文部科学省は先月の末、学習状況調査、いわゆる全国学力テストの結果を公表いたしました。上位県の固定化が見られ、その分析は宿題など家庭での学習習慣が比較的良好、学校が補充指導で学力の底上げを努力、私語をしないなど学習規律維持の努力など、習慣や指導に地道な努力が見られ、一定の傾向が見られると分析しています。東京で求められていることは、対象人数が多いだけに学力の底上げに力を入れなければと思います。今年度は教育改革区民会議の答申に沿い学力向上支援事業の充実と個性・能力に応じた教育の推進ということでレベルアップ推進校の拡大、小学校における教科担任制・複数担任制推進校の拡大と予定されておりますが、このような具体的な施策は教育委員会として着実に推進していただくのは当然のこととして、秋田県の傾向の一つにもあるように、地域、家庭、学校の連携においてより効果が得られることが求められます。繰り返しますが、あらゆる手法や可能性を文京区独自に巻き込んで新しいものをつくり上げる努力が必要なのです。学力向上の面でも学校支援地域本部に担わせたいと思いますが、いかがでしょうか。

 最後に、教育長の所信表明の必要性について提案いたしたいと思います。

 二十三区でも一区しか行われていないのが現状で、その区においては当たり前のように長年行われているので、その導入の経緯は当該議会も今はわからないとのことです。大筋では区長の所信表明によって教育を語られ、その方向性を示していただくのに異を挟むものではないのですが、教育行政の需要はより複雑化、多様化しております。あえてこの時期に教育長の所信表明を求めるものです。教育長のお考えをお聞かせください。

 次に、高齢者問題と障害者問題について質問いたします。

 後期高齢者医療制度、通称長寿医療制度についてですが、区としては老人医療費を中心に医療費が増大する中、高年世代と若い世代との負担を明確にするとともに、後期高齢者の生活の質を重視した医療サービスを提供するのを目的として創設され、区長としては制度の円滑な導入に努めるというのが基本ではありますが、スタート時のネーミングの問題から、政局も絡み混乱を来しています。個々人でそのありようはそれぞれ違うという制度周知の困難さや、政府における軽減策や支払い方法の変更などでの周知の混乱と、最先端の現場ではそのあおりを受けている状態です。新しい制度の転換期でありますから、かなりエネルギーと時間をかけて積み重ねが必要であります。地域の実情を踏まえていない国の制度設計の甘さが大きな原因でありましょう。結局、ようやく導入時の激変緩和策で八月に一時落ち着いたところであります。しかし、疑問点はとりあえず先送りの感が否めないところです。制度を完成の形により近づけるには、地域ごとの広域連合と自治体の今後の積み上げの議論と事例の積み上げに負わなくてはならないのではないでしょうか。

 前の定例会の御答弁でも、日常の窓口業務などを通じ、区民の意見を把握し、広域連合と連携をとりながら本制度をよいものにするとのことでした。区独自の意見集約を検討会を立ち上げてという質問でしたので、検討会は立ち上げないとの答弁をいただきました。質問のニュアンスが少し違ったようであります。制度を育てる責任は議会にもあり、日常の現場の把握の報告や議会での議論の場の担保はどうかという意味であります。換言すれば、二十三区の意見集約、広域連合での検討という流れのシステムはどのようになっているかお聞かせいただきたいのであります。

 一番問題なのは、医療現場である医師会の地区的な温度差から来る足並みの乱れであります。それに呼応して各自治体も混乱を来しているところがあるとのことです。懸念事項として医師会から指摘があったものそれぞれの決着はどのように議論して、その後、周知するのかお聞かせください。

 次に、障害者施策の就労支援について質問いたします。

 障害者の方々が地域で安心して自立できるようになるには、就労支援にどれだけ力を注ぐかに負うところが大であります。厚生労働省は、ハローワークに障害者就労支援のために就労支援コーディネーターとして専門員の配置を決め、就労支援の強化をしたとのことで、そのきめ細かな対応に期待するものであります。長時間勤務が困難な精神障害者には、段階的になれさせて就業時間を延ばすことを目指すシステムの創設をして、そのシステムでの雇用をした企業には精神障害者ステップアップ雇用奨励金を支払うようにするとのことであります。ハローワークでの障害者の就職件数は過去最高で四万三千件で五年連続増、しかし求職申し込みは七年連続の増で十万三千件と実績と希望者との差が大きいとのことです。区においてこの専門員との実績はどのくらい期待できるのかお聞かせください。

 区においても就労支援センターを昨年開設して、就労相談、ジョブコーチ支援など実施していますが、就労状況はどうでしょうか。

 せっかく就職できても、仕事の内容や職場環境などが原因で離職せざるを得なかったり、解雇されるケースも多い実情があるとのことで、国に対しても職場定着の支援策を求めることを要望しますが、どうでしょうか。

 区においても、就労目的で訓練する多様なメニューを用意しなければならないと思っております。前にも例を出しましたが、ボランティアとパンやお菓子を焼く工房を幾つかつくるなどの事例は多いようです。そのあかしに、障害者たちがその技を競うユニバーサルベーキングカップがあるくらいです。そのほかスタートしやすいものとして、港区では就労体験を募集したそうです。就労体験というのは、三カ月体験実習した後、就労先を紹介するという実績を出しています。我が区としてもできるものから選択肢をそろえていくべきだと思いますが、どうでしょうか。

 国会では来年の施行を目指し、議員立法でハート購入法を提出していると聞きます。障害者の就労促進の所得向上が目的。障害者の就労支援施設に優先的に仕事を発注することを促し、公的機関に就労支援施設の製品やサービスを優先的に購入、利用する努力義務を課すというものです。工賃の倍増の効果もさることながら、訓練施設の選択肢をふやすものとしてプラス材料にすることができるのではないでしょうか。授産施設だけでなく、新たに福祉工場も設けられるのではと思います。いかがでしょうか。

 去る八月二十九日に不忍通り拡幅協議会の二十年度の総会が区の職員や区議会からは近隣の議員も出席のもと、行われました。そのときの決議文にあるように、一期工事ではわずか三百七十メートルに十六年もかかってしまい、二期工事の四百七十五メートルあるという区間では、前期で体験した苦しい経験を生かし臨まなければならないことを確認したのであります。予算など官の都合に起因してのおくれがないよう危機感を表しておりました。折しも根津駅周辺地区まちづくり基本計画もでき、この実現に向けて歩を進めなければならないこともあり、計画どおり平成二十三年をめどに終了させなければならないのであります。このことに区も私たち議会も最大限のエネルギーを費やすべきであります。第二回定例会の会派質問にありましたように、二期工事以降の拡幅は事実上なくなったのも等しいわけですから、二期工事において最優先の促進を要望すべきであります。改めて区の働きかけを要望いたします。いかがでしょうか。

 前議会での答弁にもありましたように、基本計画ができ、いよいよ具体的にまちづくりのルールや地域活性化対策などの検討に入るわけです。私の今までの議会活動の中で、まちづくり、商店街対策について多くの提案をさせていただきました。ようやくこの地区で具現化できるのではと期待しているところです。この地域の特性もあり、観光の受け皿を持った活力ある商店街対策が期待されます。都などの多くの商店街振興事業が駆使できます。いかがお考えでしょうか、改めてお聞きいたします。

 隣の台東区では、江戸まちづくり景観整備事業を幾つかの都の補助金を使い浅草伝法院通りで展開しました。ここの雰囲気をそのまま根津に投影できませんが、観光も意識し、面での整備を同様の手法で根津らしいまち並みの創造の範にしたらと思います。いかがでしょうか。

 最後に、先日、建設委員会で行われた滋賀県長浜市の視察のコメントをさせていただき、少々長い駄弁になりますが、質問の結びとすることをお許しいただきたいと思います。ひとりよがりですが、得るものは大でありました。

 長浜市の第三セクター株式会社黒壁によるまちづくりは、旧まちづくり三法のまちづくり機関の事例で、中心市街地活性化の成功事例として余りにも有名でありました。以前より私も注目していた事業でありました。長浜に訪れる観光客二百万人、全国のほとんどの自治体が視察したのではないかと思われるくらいの数に上るようであります。また、多くの自治体から多くの人材が出向されております。なへんにこの魅力があるのでありましょうか。私は、ここに市民によるまちづくりの実験室を見るのであります。まちづくりのヒントがあまた見られるのです。私はこれにこれからなそうとしている文京区の協働・協治の文京区づくりをダブらせます。区長の言う夢を形にする作業であります。

 長浜市での黒壁に代表される試みがスタートして二十年、現在も株式会社黒壁は決して黒字というわけではなく、この一面だけとらえて、「結局、成功とは言えないのでは」と言う人もあるようですが、正しい評価ではないのであります。この地のまちづくり、地域の活性化への挑戦の歴史は、黒壁設立をさかのぼること十年、設立から十年後のNPOまちづくり役場ができ十年を数えます。言いかえれば、市民が牽引力になっての歴史がことしで三十年であります。この間、まちづくりにおいてこの地域で考えられるだけの多くの事業を試み、それぞれの事業すべてを終わらせてしまうのではなく、次につながらせている。そこに長浜の人たちのすばらしさがあるのです。ともすると、多くの試みは崩壊に向かう図式を意味するのですが、彼らの言い方を借りれば、「多元的価値を融合させ、醗酵の概念を持って進む」とのことであります。キーワードは「醗酵する都市」。長年まちづくりを指導して長浜市民と歩んできた出島二郎氏は、当地のまちづくりを称して清酒の醸造にたとえております。素材、水、多くの酵母を探し、腐らせることなく醗酵させる。最上の美酒を求めて今も醗酵させている。区長には、我がまち文京区を多くの酵母で常に醗酵させ、最上の清酒に仕上げる努力を望みます。

 御清聴ありがとうございました。(拍手)

   〔成澤廣修区長「議長、区長」と発言を求む〕

○議長(橋本直和)  成澤廣修区長。

   〔成澤廣修区長登壇〕

○区長(成澤廣修)
  角野議員の御質問にお答えいたします。

 最初に、現時点での成澤区政の分析、評価についての御質問にお答えいたします。

 昨年、私はマニフェストを掲げて当選させていただきました。その中で掲げた施策については、今年度を初年度とする基本構想実施計画にすべて盛り込み、それをベースに今年度の予算を編成することができました。

 今後とも、区議会や区民の皆様とがっぷり四つに向かい合い、誠心誠意、「信頼と対話」の区政を推進してまいりたいと考えております。

 次に、子育て支援に関する幾つかの御質問にお答えします。

 まず、保育園待機児童対策における私立幼稚園への対応についてのお尋ねですが、待機児童の解消に当たっては、私立幼稚園における取り組みも重要であることは御指摘のとおりでございます。各私立幼稚園においては、十六園中十四園が預かり保育を実施するなど積極的に子育て支援に取り組んでいただいております。しかし、待機児童の解消に当たっては、さらなる保育時間の延長や長期休業中の預かり保育の拡充が求められており、私立幼稚園の協力が不可欠であると認識しております。

 区といたしましては、先般開催されました文京区公私立幼稚園連絡協議会におきまして待機児童の現状と区の対策を説明し、預かり保育への一層の取り組みをお願いしたところでございます。

 一方、幼稚園と保育園の関係につきましては、その役割はそれぞれ異なりますが、双方の保育内容の整合性を含めた検討を今後の子育て支援計画改定の中で行ってまいりたいと考えております。

 今後とも、文京区私立幼稚園連合会や各幼稚園と連携しながら、安心して子育てできる環境づくりを目指してまいります。

 次に、地域の核である学校と子育て支援をあわせて考えていくべきとのお尋ねですが、就学児童に対する子育て支援については、学校及び地域との協力、連携は欠かせないものと考えております。このため、文京区の子育て環境の充実に向け、今後、学校、PTA、町会、青少年対策地区委員会、NPO等との協働を一層進めてまいります。

 次に、放課後子どもプランと育成室等の関係についてですが、国の放課後子どもプランは全児童対策事業と育成室事業から成り立っております。そのため、来年度改定される子育て支援計画の中で、既存の育成室、児童館、全児童対策事業等の今後の方向性や事業内容を位置づけていきたいと考えております。また、学校、地域、行政が連携した効果的な実施方法を検討してまいります。

 次に、後期高齢者医療制度に関する幾つかの御質問にお答えします。

 まず、現状の議会報告、二十三区の意見集約と広域連合での検討の流れについてですが、区の現状や制度変更等については、随時、厚生委員会を通じて御報告させていただくとともに、議員の皆様には、適宜、関係資料をお配りし、さまざまな御意見をいただいているところです。

 また、区民や議会から寄せられた御意見については、区長会等で意見集約を図っており、その内容は区市町村長の代表で構成される広域連合協議会や広域連合議会において議論され、必要に応じて広域連合長または広域連合議会を通じて国に要望を上げております。

 次に、医師会への対応についてですが、既に東京都医師会は、医療制度が変わっても今までと同じ医療を提供することを宣言しております。また、区としても、受けられる医療に違いがないことについて各種パンフレットを活用して周知に努めているところです。医療内容が確実に維持されるよう、区内医療機関に対しても、適宜、制度の徹底を図ってまいりたいと考えております。

 次に、障害者の就労支援に関する幾つかの御質問にお答えします。

 まず、ハローワークの就労支援コーディネーターについてのお尋ねですが、就労支援コーディネーターは地域に密着した形で関係機関の調整を担うために設置されたものであり、就労支援センターが今まで構築してきた地域の関係機関とのネットワークとハローワークとの連携がさらに密になるものと考えております。今後、地域の福祉施設等から一般就労につながる障害者が一定程度増加していくものと期待しております。

 次に、障害者の就労状況についてですが、これまでに三千件を超える相談や支援を行ってきており、新規就労者数が二十三名、登録者数は百十四名となっており、当初の予想を上回る実績を上げているところでございます。

 次に、国に対して職場定着の支援策を求めるべきとのお尋ねですが、現在、公共職業安定所においては定期的に就労先企業を訪問し、企業及び障害者からヒアリングをするなど定着支援を行っており、今後も継続して進めていくよう公共職業安定所に対して働きかけていきたいと考えております。また、より一層、障害者の就労定着の推進が図れるよう、機会をとらえて国に対して要望してまいります。

 次に、区も障害者の就労訓練のメニューを用意すべきとのお尋ねですが、障害者の職業準備訓練の一環として、今年度より庁内において障害者インターンシップを開始いたしました。今後、一般企業への就労を希望する障害者を支援するため、就労に必要な訓練内容を一層充実させるなど、検討を行ってまいります。

 次に、ハート購入法に関するお尋ねですが、ハート購入法については、国会での審議の動向など、経過を見守っていきたいと考えております。

 最後に、まちづくりに関する幾つかの御質問にお答えします。

 まず、不忍通りの拡幅に関するお尋ねですが、第二期工事につきましては、東京都に対し早期整備の実現を重ねて要望しているところであります。都は現在、用地買収等に鋭意取り組んでいると聞いており、区といたしましても第二期工事の早期実現に向け積極的に協力してまいりたいと考えております。

 次に、根津のまちづくりについてですが、本年三月に策定した根津駅周辺地区まちづくり基本計画には商店街整備方針を定めており、その実現に向けて今年度から地区の住民とともに具体的な検討を進めているところです。今後、浅草伝法院通りの事例なども参考にしながら、適用可能な各種事業を活用し、根津らしいまちづくりを目指していきたいと考えております。

 なお、教育に関する御質問には、教育長より御答弁申し上げます。

   〔根岸創造教育長「議長、教育長」と発言を求む〕

○議長(橋本直和)  根岸創造教育長。

   〔根岸創造教育長登壇〕

○教育長(根岸創造)  教育に関する御質問にお答えいたします。

 まず、学校支援地域本部の活用と全地域への立ち上げに関するお尋ねですが、学校支援地域本部は、PTA、地域団体、地域のボランティア等の御協力を得て地域全体で学校の教育活動を支援する体制を整備し、教師が子どもと向き合う時間の拡大と地域教育力の向上を図っていくことを目的として、平成二十年度から国が新たに始めた事業でございます。教育委員会といたしましても、実施可能な学校から学校支援地域本部を立ち上げることとし、現在、国に事業認定の申請をしているところでございますが、まず、学校教育活動の支援という事業本来の趣旨に沿って進めてまいりたいと考えております。

 また、全地域での立ち上げにつきましては、コーディネーターの養成、多様な支援ボランティアの確保などの課題がありますが、体制整備の可能な学校から順次実施できるよう支援してまいりたいと考えております。

 御提案の子育て支援としての活用など、メニューの拡大につきましては、先行して実施する学校支援地域本部の今後の活動状況を見た上で検討させていただきたいと存じます。

 次に、スクールソーシャルワーカーの活用に当たっての課題と今後の予定についてのお尋ねですが、スクールソーシャルワーカーが有効に機能するためには、教育的分野に関する知識に加えて、社会福祉などの専門的な知識や技術を有し、かつ文京区の実態を知り、区内の学校と関係機関をコーディネートできる力を持った人材を活用することが必要であると考えております。

 今後、先行事例を参考に専門機関とも連携しながら、人材の発掘、育成、配置方法などを検討し、来年度、国のスクールソーシャルワーカー活用事業へ応募することを検討してまいります。

次に、学力向上の面における学校支援地域本部の役割についてのお尋ねですが、個別指導や少人数指導のための学習ボランティアの人材確保、教科学習や総合的な学習における外部講師の確保、補習教室での人材の確保、読書活動推進のための図書室の整備や読み聞かせの充実など、さまざまな面における学校支援地域本部の活動が考えられます。したがいまして、教育委員会といたしましても、学校支援地域本部が地域の持っている教育力を集約し、児童・生徒の学力向上に力を発揮していけるよう支援していきたいと考えております。

 最後に、教育長の所信表明を求めるとのお尋ねですが、近年、教育基本法の改正、教育振興基本計画の策定など、教育行政をめぐってはさまざまな動きがあり、御指摘のとおり多様かつ複雑な対応が求められていることは承知しております。このような状況を受けて、区長は区の執行機関を代表し、教育委員会の方針や重点課題を含め区政全般について所信表明を行っておりますので、御理解を賜りたいと存じます。

   〔角野英毅議員「議長、三十一番」と発言を求む〕

○議長(橋本直和)  三十一番角野英毅議員。

○角野英毅議員  自席から発言させていただきます。

 区長、教育長、御答弁ありがとうございました。

 きょう質問させていただいた問題は、それぞれ時間のかかる問題でありますので、私ども議会もひっくるめて、事案をそれこそ醸成していくという決意が必要なのだと思っております。よろしくお願い申し上げます。

 教育長の御答弁でありますが、所信表明につきましては、提案したからってすぐ、はい、やりますということは決して予想はしておりませんでした。ただ、一考する時期に来ているのではないかなと。教育の行政需要というのがかなり複雑化しておりますし、区長の教育に対する区長色というのは所信表明で、これはもう当然、今までどおりしていただくのはあれなんですが、教育長として今抱えている課題とか中程度の規模のもの、将来的なものをどういうふうに検討するかという方向性を示したり、今後、私どもどういうふうに効果的な所信表明が教育長にいただけるのか、議会でも話し合ってじっくり取り組みたいと思いますので、よろしくお願いします。

 教育のところで、地域本部の中で制度の本来の性格に沿ってというのをわざわざおっしゃいましたけれども、多少引っかかります。ちょっとかたさがあるんではないですかね。一つ与えられた素材を、決してその制度の本来の意味に沿って忠実にやるということではなく、先ほどもずっと言わせていただいているんですが、それを育てて変化させるのも私どもの知恵ではあると思いますので、よろしくお願いを申し上げます。

 これで質問を終わらせていただきます。

○議長(橋本直和)  議事の都合により、会議を暫時休憩いたします。


     午後二時四十分休憩

     午後二時五十三分再開


○議長(橋本直和)
  これより会議を再開いたします。それでは、休憩前に引き続き一般質問を行います。

   〔武澤房吉議員「議長、二十四番」と発言を求む〕

○議長(橋本直和)  二十四番武澤房吉議員。

   〔武澤房吉議員登壇〕(拍手)

○武澤房吉議員
  私は、平成二十年第三回定例会に当たり、自由民主党文京区議団を代表して、区長及び教育長に対して、環境問題への取り組みについて、待機児童問題について、再開発への取り組みについて、高齢者医療問題について、コミュニティバスについて、教育をめぐる問題について、オリンピック招致について質問させていただきます。

 七月の初めに洞爺湖サミットが開かれました。このたびの福田首相の辞任表明はまことに残念でありますが、このサミットで出された首脳宣言は、福田首相がリーダーシップを発揮して取りまとめた大きな成果であると思います。その内容は、二○五○年までに世界全体のCO2排出量の少なくとも五○%削減を達成する目標を共有するというものでした。昨年のサミットに比べれば一層踏み込んだ内容になっており、今後の先進主要国における地球温暖化への取り組み姿勢を明らかにしたものと評価できると考えております。

 一方、東京都は先ごろ、温暖化対策のための条例を策定いたしました。この条例は、都内の大規模事業所一千三百カ所について、それぞれ温室効果ガスの削減義務を課し、義務を達成できず措置命令違反の場合はさらに罰則を課すというものであります。そして注目すべきことに、これら大規模事業所の排出量トップが本区内にある東京大学本郷キャンパスなのであります。また、東京ドームもトップクラスの位置にあります。このような都の動きを踏まえて、地球温暖化問題、環境問題に対して区はどのような対応を考えているのか、まずお伺いいたします。

 今回の都の条例について、NHKが特殊番組を放送していた中で、厳しい削減目標を課された事業所の関係者の方が、都は自分たちに努力を求めるだけで、逆に都自身はどんな努力をしているのかと詰め寄る場面がありましたが、この問題は区民や事業所に努力を求めるだけでは十分ではありません。区自身は事業所の一つとしてどんな努力目標を掲げ、今まで努力してきたのか。その達成状況はどのようなものか、また今後どのように取り組んでいこうとしているのかもお伺いしたいと思います。この問題は、区民や区内の事業所と一緒になって取り組んでいくことが肝要ですが、何よりも区自身が先頭に立っていく姿勢が重要だと思います。

 区長は、今年度から実施計画の中で環境問題を重点課題の一つに上げられました。区内には印刷工場など中小零細の事業所が多くあります。そこでいろいろな機械や設備が動いています。その設備の中には老朽化しているものも少なくありません。そのような設備を省エネ型のものに変えれば温暖化対策として一定の効果が見込まれます。古くなったエアコンを最新の省エネ型のものに変えただけで電気代が大幅に安くなったということをよく聞きます。このように、省エネ設備や太陽光発電パネルなどの設備を導入した場合に、その経費を低金利か無利子で融資したり補助金を出すなどの方法で支援するというようなことはどうか、区長の見解を伺います。

 次に、待機児童対策についてお伺いします。

 七月末の日経新聞の記事によると、都内の保育園待機児童は前年に比べて一九%増ということであります。このような大幅な伸びは四年ぶりということでありますが、これは市部も入れた数字ですから、区部だけをとればもっと大きな伸び率になっているものと推測されます。ちなみに、待機児童数の最も多い世田谷区が三百三十六人、前年に比べて二六%の伸び、大田区にいたっては二百四十二人、前年に比べて四○%の伸び、板橋区でも二百三十六人、二○%の伸びとなっています。

 本区においては、本年度百二十四名の待機児童が出ました。この数字は、同じような規模の他区に比べても昨年や一昨年の数字に比べても大きな数字です。まずは昨年や一昨年に比べてほぼ倍になるほどの待機児童数がふえた原因をどのようにとらえているのかお伺いしたいと思います。

 このように、待機児童が増加する傾向は、第一回定例会での保育園入園申し込み状況の報告からある程度予測されたことでありました。こうした状況を踏まえて、我が会派では、立場を同じくする他の会派とともに四月の初めに区長に対して緊急要望を行いました。それに対し、区が早速全庁挙げての対策会議を立ち上げ検討に入ったことについては一定の評価をしているところでありますが、問題はどのような対応策がまとめられたかであります。待機児童対策は待っていられない問題です。対策会議の結果、どのような具体的な対応策がまとめられたのか、年度内の緊急対応や来年度以降の対応を含め、具体的にお答えを求めたいと思います。

 次に、再開発についてお伺いします。

 私が住んでいる後楽地区は、今、大きく変わりつつあります。二○○○年に完了した後楽二丁目東地区の再開発を皮切りに、放射二十五号線の開通、後楽二丁目西地区の着工と立て続けに大きな工事が進捗しています。かつて路地が入り組み、小さな住宅や商店が密集していたまちは、今や広々とした空間に囲まれ、オフィスビルと住宅が共存したまちへと変貌しました。

 一方、隣の千代田区においても富士見二丁目地区など飯田橋駅西口を中心に再開発が進み、新宿区においても理科大の建て替えなど大型の事業が計画されており、今や飯田橋駅を中心に三区にまたがる大きなプロジェクトが同時進行している状況にあります。このような中、この四月には三区のかなめに位置する飯田橋駅周辺地域の一体的整備の実現を目的として飯田橋駅を取り囲む六つの地域の町会、自治会が、区を越えて飯田橋駅まちづくり三区合同協議会を組織し、活動を開始したところであります。

 このように、飯田橋を中心とした地域は大きく変わろうとしています。飯田橋はJRと地下鉄四線が交差する都内屈指の交通の要衝となったと言っても過言ではありません。かつて飯田橋地区は第二の六本木へと報道されたこともあるくらいです。このような地域の動きを踏まえて、この飯田橋について隣接する区と共同で特別な整備方針を検討してもよいのではないかと考えますが、区長の見解をお伺いいたします。

 また、現在着工したばかりの後楽二丁目西地区の今後の見通しと、放射二十五号線を挟んだ北地区と北西地区の今後の見通しについてもお伺いいたします。

 次に、春日・後楽園駅前地区再開発についてお伺いします。

 この計画については、前回の第二回定例会の建設委員会でも報告がありましたが、五月末に地区計画素案の説明会が行われ、いよいよ具体的な準備に入ったとのことであります。そこで、この件につきまして幾つかお伺いしたいと思います。

 一点目は、素案の説明会で地域住民からどのような意見が寄せられたのか、お伺いいたしたいと思います。

 二点目は、何といってもこの地域がシビックセンターのすぐ目の前だということであります。このシビックセンターとの連続性をどのように確保しようとしているのか、あるいはすべきと考えているのか、お伺いしたいと思います。

 三点目は、業務ビルや高層住宅のほかに、区民にとって有益な施設や公共施設をどの程度、どのような方法で入れていくことを考えているのか、お伺いしたいと思います。

 四点目は、冒頭述べました環境問題、地球温暖化問題との関係であります。これから大型の開発事業を行う場合には、この環境問題をどのようにかかわらせて環境への負荷を少なくするかを考えることが重要なことだと思います。この問題について区長はどう考え、今回の計画の中でどのような取り組みを考えているのか、お聞かせいただきたいと思います。

 次に、高齢者医療の問題について伺います。

 ことしの四月から長寿医療制度が始まりました。この制度については、区民の方も含めいろいろな意見があるのは事実です。しかしながら、我が国が大変なスピードで少子高齢社会へと突き進んでいることを忘れてはなりません。お年寄り一人を若い人三人で支えなければならない時代ももうすぐそこに迫ってきています。平成十九年度の国民医療費は、前の年度に比べて三・一%の増の三十三・四兆円と過去最高となりました。そのうちの十四・五兆円、四三・四%が七十歳以上の高齢者の医療費によって占められています。高齢者を中心にこのように増大する国民医療費をどうしていくかということは、ほうっておいていい問題ではありません。高齢者と若い人たちがその負担をどのように分け合っていくかを真剣に考えていかなければなりません。今回の長寿医療制度は、そのような困難な問題に対して一定の方向性を示したものと考えているところです。

 ただ、問題がないわけではありません。国民健康保険制度との関係など、ただでさえ複雑な制度の説明や年金からの天引きなどについて説明が十分だったかということについては、区や広域連合だけでなく、法律改正を行った国を含め反省すべき点は少なくないと思っています。制度の相手方が七十五歳以上の高齢者が中心であることを考えると、いかにわかりやすく時間をかけて説明するかを国と区、保険者である広域連合はもっと努力すべきだったのではないかと思います。

 このような中、広域連合では、都と区の財政出動により、低所得の方への負担軽減策を実施しており、年金額二百八万円以下の方の保険料は全国でも一番安いものになっていることは周知のとおりであります。そのような中、六月半ばに国レベルでもさまざまな負担軽減策を講じることが決定されました。そこでお伺いしますが、東京都の広域連合で既に実施している負担軽減策と国レベルで実施される負担軽減策はどのような関係にあるのか。それによって影響を受ける区民はどのぐらいいるのかお伺いしたいと思います。また、これら軽減策の区民への周知についてもお伺いいたします。

 いずれにせよ、この制度はただでさえわかりにくい複雑な制度です。そして、お知らせする相手が高齢の方であることを考えると、できる限り丁寧に対応することを求めたいと思います。

 次に、コミュニティバスについてお伺いします。

 昨年四月以来、Bーぐるは順調に運営されており、このほど予定よりも相当早く乗客五十万人を達成したと聞いております。一日平均一千百人の方が朝夕の通勤や日中の買い物に利用されており、大変好評を博しています。さらにこの九月一日からBーぐるの回数券で北区のコミュニティバスも利用できるようになり、今まで以上に便利になりました。

 私はコミュニティバスは交通の便のよくない地域をカバーする貴重な区民の足として自治体の側がある程度の覚悟を持って取り組む事業と言ってもいいのではないかと思っています。もちろん、バスを走らせることで大きな赤字が生じて、これが区の大きな重荷となれば、結局は区民全体の重荷となってしまうわけですから、好ましいこととは言えませんが、黒字でないからといって消極的になることもないと思います。安価でかつ気軽に利用できるコミュニティバスの性格上、ある程度の赤字が出るのはやむを得ないと考え、それ以上の区民の利益、利便性が向上するのであれば、結果として区が区民のために有益な事業を行ってくれていると多くの区民が思うのではないでしょうか。特に、今後、高齢者がさらに増加するのは確実なわけですから、気軽に利用できるコミュニティバスへの期待は大きくなる一方だと思います。今後のBーぐるの展開について区はどのように考えているのでしょうか、お伺いしたいと思います。

 とりわけ交通の便がよくない地域としてだれもが認めるのは、水道、小日向、目白台地域です。この地域には来年の四月にオープンする目白台運動公園があります。その後には五中跡を利用した福祉センターなどの大型公共施設の建設が検討されています。これらの公共施設への貴重な足としてコミュニティバスが大きな役割を果たすのは明らかだと思います。この地域への路線延長を早期に実現されることを要望したいと思いますが、区長の見解をお伺いしたいと思います。

 次に、教育問題について教育長にお伺いいたします。

 ここ最近、相次いで起きている殺伐とした事件には本当に心が痛みます。女子中学生による父親殺し、男子中学生によるバスの乗っ取り、中学校卒業生による教師刺傷事件、秋葉原の事件など、立て続けに起きた若い人による無差別通り魔殺人事件と、動機がわからない事件が多発しています。無差別通り魔事件の犯人などは、「だれでもいいから人を殺したかった」、「親を困らせたかった」などという全く理解のできない自己中心的なことを口走っています。不幸にも被害に遭われた方のことを思うと本当にかわいそうで、御家族の方のことを思うとたまったものではないという気持ちになります。

 これらの犯人がどのような動機でこんな犯罪を犯したのか。インターネットによる影響、格差社会との関係、家庭内のトラブルなどいろいろなことが言われていますが、私は教育との関係も決して無視できないと思っています。これらの事件を起こした若者たちが成長する過程で一体どんな教育を受けてきたのか、どんな教育環境の中でどんな教師と出会い、どんな友人たちと出会って何を学んできたのか、こんなことを思いながら教育に関する質問をしたいと思います。

 この七月の初めに、私は同僚議員とともに品川区の日野学園と千代田区の九段中等教育学校を見てまいりました。日野学園は品川区が全区的に取り組む小・中一貫校のさきがけとなった学校であり、九段中等教育学校は都立の旧九段高校を母体に区立の九段中学校と合わせて区立の中・高一貫校へと生まれ変わったユニークな試みの学校です。いずれも一貫教育のメリットを生かして評価を得ている学校であります。

 そのうちの日野学園ですが、品川区が取り組む小・中一貫教育の象徴的な学校だけあって、設備の整った新しい校舎で九百三十五人の子どもたちが学んでいる活気にあふれている学校でした。普通の小学校、中学校だと六年、三年と分かれるわけですが、ここでは一年生から四年生までと五年生から九年生までと大きく二つに分けて、前半の四年間を基礎基本を大切にした学級担任制による教育、後半の五年間を習熟度別学習を中心とした教科担任制による教育を行っています。

 私がここで注目したのは、後半の五年間の教育の中で行われる市民科という科目であります。ここでは道徳の時間や特別活動、総合的な学習の時間などを組み合わせることにより、五つの領域での能力を身につけさせることを目標にしています。この五つの領域での能力とは、第一に自己管理能力、第二に人間関係形成能力、第三に自治的活動能力、第四に文化創造能力、第五に将来設計能力です。この市民科の授業を八年生と九年生では実に年間百四十時間までやっているということであります。もちろん、これらの授業を受けたからといって、これらの能力がきちんと身につき、将来、立派な社会の一員となるかは、そう簡単な問題ではないと思いますが、少なくともこのような取り組みが子どもたちの人間形成を図る上での積極的な取り組みの一つであることは疑いないと思います。本区において品川区のこのような取り組みに相当する取り組みを小学校、中学校でどのように行っているのか、具体的にお伺いしたいと思います。

 さらに、品川区や千代田区のような一貫校についての取り組みを文京区において実施できる可能性はどうなのかについてもお伺いしたいと思います。

 ところで、この七月の末に品川区は学校統廃合について新たな考え方を提示しました。品川区の場合、小・中一貫校の設置による一体化の場合を除いて学校の統廃合はしないというのが従来の方針でしたが、それを見直して、来年度から校舎の改築時期と合わせながら統廃合を含めた学校配置の見直しをしていくということであります。そこでは、学校選択による保護者ニーズを踏まえ、区内を幾つかのブロックに分けた上で小規模校、中規模校、小・中一貫校をバランスよくそろえていくということであります。

 本区の場合、これに相当する学校の統廃合計画、いわゆる将来ビジョンの中の学校配置計画は白紙に戻ることになったわけですが、今後どうしようとしているのか、区民や保護者を入れた協議会の検討状況はどうなっているのかを含めてお伺いいたします。

 次に、区立小・中学校の冷房化の問題についてお伺いいたします。

 小・中学校の冷房化については、平成十五年度から十六年度にかけて、普通教室の全部と特別教室の一部について既に実施されており、私どもも評価しているところです。しかしながら、ここ数年を見ても真夏日の日数が急速にふえるなど、冷房のない教室での学習環境には厳しいものがあります。特に特別教室を特別支援学級と通常の学級の子どもたちが交流授業などで一緒に使うときなどは、大人数となり大変だと聞いています。夏休み期間中も学校を使う機会がふえていることも含め、まだ冷房化されていない教室について段階的にでも冷房化を進めていってほしいと思います。いかがでしょうか、教育長の見解をお伺いいたします。

 最後に、オリンピック招致についてお伺いいたします。

 つい先日、北京オリンピックが終わったばかりで、その興奮がまだ冷めやらぬ中での質問です。率直に言って、オリンピックは興奮します。開かれる前にはチベットの人権問題や四川地方の巨大地震、そして大気汚染問題など心配されることが重なりましたが、やはりあの壮大なスケールの開会式に始まり、北京に集まった世界中の人々が競い合う姿を目の当たりにすると、やはりオリンピックはいいなと感じます。

 本区の千駄木小学校と文林中学校の卒業生でもある北島選手を初め、日本人選手の活躍や日の丸がメーンポールに上がるのを見ると、思わず目頭が熱くなります。東京オリンピックが開かれたのは昭和三十九年、今から四十四年前でありました。当時は私もまだ働き盛りの青年でありましたが、当時のことを思い返すと隔世の感があります。まさにこのオリンピックを機に日本の高度経済成長がスタートし、日本は大きく飛躍したわけであります。しかしながら、今はそのときとは違い、少子高齢社会という中でかつてのような活力は今の日本には望むべくもありません。オリンピックどころではないということを言う人もいます。しかし、そういう人だって、やはり北京オリンピックを見て感動しているはずです。お金をかけ過ぎるオリンピックをやる必要はないと思いますが、世界でもトップレベルにある東京の物的資源や人的資源を最大限活用してオリンピックをやることは大きな意義があると考えています。我々が若かったころ、あるいは子どもだったころ、東京オリンピックに夢中になったことがどれほど人生を豊かにしてくれたかを考えると、今、再び子どもたちや若い人たちに夢を与えることは大切なことだし必要だと思っております。

 このオリンピック招致についての区長の取り組み姿勢についてお尋ねして、私の質問を終わらせていただきます。御清聴ありがとうございました。(拍手)

   〔成澤廣修区長「議長、区長」と発言を求む〕

○議長(橋本直和)
  成澤廣修区長。

   〔成澤廣修区長登壇〕

○区長(成澤廣修)  武澤議員の御質問にお答えいたします。

 最初に、環境問題への取り組みについての御質問にお答えします。

 まず、都の動きを踏まえた地球温暖化問題の今後の対応についてのお尋ねですが、地球規模の課題である地球温暖化対策は、地域にとっても重要な課題であり、国や自治体、企業や個人など、さまざまなレベルでの取り組みを持続的かつ効果的に積み重ねていくことが重要だと認識しております。そのためには、地域全体で総合的に温室効果ガス削減に取り組むため、文京区地球温暖化対策地域推進計画の策定が必要であると考えております。

 今後は、区民に最も身近な自治体として、地球温暖化問題の普及・啓発、地球温暖化対策を実践する人材の育成など、地域に根ざした取り組みをさらに進めるとともに、地域推進計画の策定に向けて準備を行ってまいります。

 次に、温室効果ガスの排出削減についてのお尋ねですが、御指摘のとおり、区は区内における大規模な事業所としての性格も有しているため、率先して先進的に環境行動を実践する責務があると考えております。このため、平成十三年二月に第一次文京区地球温暖化対策実行計画を策定し、現在まで全庁的な取り組みを行ってまいりました。平成十八年三月に策定いたしました第二次実行計画では、平成十六年度を基準年として平成二十二年度までに三%削減することを目標に掲げ、平成十八年度実績で四%削減を実現いたしました。

 今後も区施設における省エネルギー対策やクールビズの励行、照明の適正管理など、さまざまな取り組みを全庁的にさらに推進するとともに、温室効果ガスの一層の削減を図るため、第二次実行計画の目標の見直しにつきましても検討してまいります。

 次に、省エネ設備や太陽光発電パネル等の導入支援についてのお尋ねですが、省エネ設備の導入や太陽光発電等の自然エネルギー利用は、温室効果ガス削減対策として実効性のある取り組みと考えております。事業所向けの支援といたしましては、現在、環境設備改善資金として地域企業における公害防止設備導入のための融資あっせんを行っておりますが、今後はその対象範囲を拡大し、地球温暖化対策に取り組む企業の設備改善に対する融資あっせんを実施する方向で検討してまいります。

 なお、個人に対する支援策としては、既に住宅修築資金融資あっせん利子補給を実施しており、今後も継続してまいります。

次に、保育園入所待機児童についての御質問にお答えします。

まず、待機児童数増加の原因についてのお尋ねですが、御案内のとおり、今年度四月時点の保育園入所待機児童数は、ここ数年と比べて大幅に増加いたしました。その要因としては、平成十年以降続いている人口増が上げられますが、特に乳幼児人口の増加率が高い状況にあります。また、保育園での保育サービスを求める方の割合が、ゼロ歳児、一歳児を中心としてこれまでより多くなってきていることも待機児童が増加した一因と考えております。

 次に、具体的な対応策についてのお尋ねですが、保育園待機児童緊急対策会議では、本年度内及び来年度当初に早急な対応が求められる地域に重点を置いて検討を行いました。その結果から、まず特に待機児童が多い久堅保育園、水道保育園、しおみ保育園、本郷保育園の四園を中心とした入所定員の改定を行います。さらに、こうした待機児童が多い保育園の近隣地域での認証保育所の新規開設支援を実施するとともに、旧リサイクルプラザ・本駒込を活用した認証保育所の開設を誘致いたします。あわせて、後楽幼稚園の一室を利用した再任用保育士によるグループ保育室の運営を行うこととし、これらの対応策により受け入れ定員数を百五十七人増員いたします。

 なお、中長期的な待機児童解消に向けた取り組みにつきましては、区立保育園の定員改定、認証保育所の開設誘致、民設民営認可保育園の開設誘致、区立保育園の分園化、グループ保育室の拡大の五点を軸として、来年度改定される子育て支援計画の中に位置づけ、区民参画により検討してまいります。

 次に、再開発についての御質問にお答えします。

 まず、飯田橋については、隣接区と共同で整備方針を検討してはどうかとのお尋ねですが、現在、千代田区は飯田橋駅周辺の整備計画を検討しており、そこに関係区として本区と新宿区が参加しております。したがいまして、当面は各区がそれぞれのまちづくりの視点で検討することとし、必要に応じて関係区と協議をしてまいりたいと考えております。

 次に、後楽二丁目西地区及び北地区と北西地区の今後の見通しについてのお尋ねですが、後楽二丁目西地区につきましては、昨年の十月に建築工事に着手し、現在順調に進んでおり、平成二十二年の竣工を目指しているところでございます。また、後楽北地区、北西地区につきましては、平成十七年に策定した後楽二丁目地区まちづくり整備指針に沿って地域住民とまちづくりの検討を重ね、新たな地区計画の策定に向けた取り組みを進めてまいりたいと考えております。

 次に、春日・後楽園駅前地区再開発についての御質問にお答えします。

 まず、地区計画素案説明会における意見についてのお尋ねですが、対象者が関係権利者で、これまでも周知を図ってきたこともあり、説明会の会場では特に意見は出されませんでした。その後、現状維持を望むなどの三通の意見書が提出されております。

 次に、シビックセンターとの連続性についてのお尋ねですが、グリーンバレーと地下鉄施設を結節する計画としており、地下鉄施設を介してシビックセンターと連絡できるよう関係機関と協議を進めているところでございます。

 次に、再開発事業により整備される有益な施設や公共施設についてのお尋ねですが、現在、準備組合と協議を進めているところですが、グリーンバレーについては緑豊かで憩いと安らぎを与える空間として、また拠点商業地にふさわしいにぎわい空間として整備してまいりたいと考えております。さらに、地下鉄施設と結節することにより利便性を高めるとともに、災害時に地区外の人々が利用できる避難施設としての整備もあわせて行っていくこととしております。そのほかの施設といたしましては、子育て支援施設や健康増進施設の整備なども検討してまいりたいと考えております。

 次に、環境への配慮についてのお尋ねですが、平成二十二年度から実施される予定の東京都地球温暖化対策計画書制度を先取りした施設計画とすることから、標準的な建築計画と比べて二○%以上のCO2削減が図られるものと考えております。

 次に、後期高齢者医療制度についての御質問にお答えします。

 まず、広域連合で独自に実施している負担軽減策と国が新たに決定した負担軽減策の関係についてですが、八月に開催された広域連合議会の決定により、国の新たな負担軽減策で示された対象をカバーできるよう、広域連合の独自軽減策を拡充しております。また、これにより影響を受ける方は、八月末日現在で四百五十五人になります。

 なお、区民への周知についてですが、七月と八月の二回にわたり対象者全員に制度変更の御案内をするとともに、八月に区報特集号を発行して周知を図っております。加えて、民生児童委員や話し合い員を中心に説明会を開催し、高齢者にわかりやすく御説明いただくよう御協力をいただいております。区の窓口や電話でのお問い合わせに対しましても、引き続き丁寧な説明に努めてまいりたいと考えております。

 次に、コミュニティバスについての御質問にお答えします。

 まず、今後のBーぐるの展開についてのお尋ねですが、昨年四月に開業いたしましたBーぐるは、当初の予定を上回り多くの皆様に御利用いただいております。区では本年五月よりBーぐる研究会を立ち上げ、現在運行しているBーぐるの事業評価及び今後の運営体制等について検討を進めているところでございます。今後の展開につきましては、この研究会の成果を踏まえて検討してまいります。

 次に、路線延長についてのお尋ねですが、コミュニティバスが本区にとって初めての事業であることから、当面は既存路線の安定的な運行を目標としており、既存路線の運航状況を見極めた上で検討したいと考えております。

 最後に、オリンピック招致の取り組み姿勢についての御質問にお答えします。

 北京オリンピックを私はテレビを通じて大いに楽しみました。北島選手が出場した競泳の日には、文林中学校の体育館で多くの児童・生徒や卒業生たちとともに歓声を上げ、北島選手の金メダルを祝福したところです。また、その金メダルの贈呈者が本区教育委員でもある岡野俊一郎IOC委員であったことも本区の誇りだと思います。

 私は、未来を担う日本の子どもたちがこのような感動をライブで体験できれば、どれほどすばらしいことかと考えております。先般、文の京オリンピック・パラリンピックムーブメント事業共同開催実行委員会が立ち上がりました。この実行委員会などを通じて区内のさまざまな団体と区が協力してムーブメント事業を充実したものとし、区全体でオリンピックの招致機運を盛り上げてまいります。

 なお、教育に関する御質問には、教育長より御答弁申し上げます。

   〔根岸創造教育長「議長、教育長」と発言を求む〕

○議長(橋本直和)
  根岸創造教育長。

   〔根岸創造教育長登壇〕

○教育長(根岸創造)  教育に関する御質問にお答えいたします。

 初めに、品川区における市民科の取り組みについてのお尋ねですが、本区では市民科という教科は設置しておりませんが、各学校において市民科の要素となる道徳、特別活動、総合的な学習の時間を教育活動全体を通じて有機的に指導することにより、市民科のねらいと同様、児童・生徒に社会において自立的に生きるために必要な力、いわゆる生きる力を育てることができると考えております。

 次に、品川区や千代田区のような一貫校の取り組みを文京区で実施できる可能性についてのお尋ねですが、品川区における小・中一貫校、千代田区における中・高一貫校については、先進的な取り組みであると認識しております。しかしながら、小・中九年間、または中・高六年間を見通した文京区独自のカリキュラムの策定、小学校の学校選択制導入、中学校入学時の適性検査の実施など大きな課題もあります。現在、将来ビジョン策定検討協議会において文京区における公立学校のあり方について御意見をいただいているところでございますが、教育委員会といたしましても研究してまいりたいと考えております。

 次に、区立小・中学校将来ビジョン策定に関するお尋ねですが、現在、協議会では小学校部会と中学校部会に分かれ協議を行っております。小学校部会では学校規模の平準化、各学年複数学級の確保、老朽校舎への対応について、中学校部会では適正規模の確保、部活動の充実、学校施設の充実について御意見をいただいているところでございます。今後はそれらの御意見を参考にしながら、児童・生徒にとって望ましい教育環境の整備に向けビジョンを策定してまいりたいと存じます。

 最後に、小・中学校の教室の冷房化についてのお尋ねですが、この間、普通教室と特別教室の一部の冷房化を行い、計画に区切りをつけたところでございます。しかしながら、近年の気象変動やヒートアイランド現象等により、冷房化されていない特別教室で図工や理科、技術家庭の授業を行うことが児童・生徒にとって厳しいものになってきております。特に、御指摘のように特別支援学級と通常学級との交流授業等においては四十人を超える場合もあり、大勢の児童・生徒の熱気等により体調が不安定になる児童・生徒もいるなど、良好な学習環境への一層の配慮が必要になってきたと考えております。

 このような状況にかんがみ、特別支援学級設置校の特別教室については、来年度より計画的に冷房化を進めてまいりたいと考えております。また、その他の小・中学校の冷房化されていない特別教室につきましても、冷房化の検討を進めてまいります。

   〔武澤房吉議員「議長、二十四番」と発言を求む〕

○議長(橋本直和)
  二十四番武澤房吉議員。

○武澤房吉議員  自席から発言をさせていただきます。

 区長、教育長、答弁ありがとうございました。

 詳細につきましては、各所管委員会で同僚議員より質疑させていただきますので、よろしくお願いいたします。これで質問を終わります。ありがとうございました。

○議長(橋本直和)  議事の都合により、会議を暫時休憩いたします。


     午後三時三十二分休憩

     午後三時四十四分再開


○議長(橋本直和)
  これより会議を再開いたします。それでは、休憩前に引き続き一般質問を行います。

   〔高畑久子議員「議長、十番」と発言を求む〕

○議長(橋本直和) 
 十番高畑久子議員。

   〔高畑久子議員登壇〕(拍手)

○高畑久子議員  私は、二○○八年第三回定例会に当たり、日本共産党区議団を代表して、二○○七年度決算と来年度予算編成について、ごみリサイクル問題について、都立駒込・大塚病院の問題について、区立図書館問題について、区長並びに教育長に質問いたします。

 まず、二○○七年度決算と二○○九年度予算編成について伺います。

 二○○七年度は前安倍内閣のもとで大企業や大資本家には減税の大盤振る舞いをする一方で、国民には定率減税の全廃、雇用保険への国庫負担金や生活保護費の削減など社会保障予算が大幅に削られ、貧困と格差がますます広がりました。中でも定率減税全廃が区民九万九千人に影響を与え、約七億五千万円の負担増となりました。その一方で、区財政は心配された税源移譲に伴う特別区民税の三十一億円の減収分が二○○七年度には最終補正において財政調整交付金で補てんされるなど、二○○七年度も実質収支は二十八億円の黒字決算となりました。基金の総額は、今年度九月補正で積み立てる十四億円を加え四百億円を超えるなど、潤沢、良好な状況で推移していると言えます。

 なお、二○○七年度の決算から適用される自治体財政健全化法の施行については、福祉や教育などの住民サービスの後退と負担増を強いる地方行革の推進と国による自治体統制強化の道に直結するもので、地方分権に逆行するものと強く指摘しておくものです。

 こうしたもとでの二○○九年度予算編成は、前区政のときからの各部枠配分による予算編成にとらわれることなく、子どもの医療費無料化の中学校三年生までの拡大や妊婦健診の公費助成の拡大に続く思い切った暮らし応援、高齢者介護、障害者福祉、子育て支援、住宅対策に積極的に取り組む予算にすべきだと考えるものです。

 私たち区議団は、ことしも来年度の予算編成に向けて特養ホーム、小・中学校を初め八十を超える団体と懇談を行い、来年度予算編成に向けた切実な要望をたくさんお聞きすることができました。以下、緊急を要する問題については一刻も早く実現するよう強く求め、提案いたします。

 第一に、原油高による原材料の急速な値上がりで、区内中小企業の経営と区民生活に重大な影響が出ています。原油や原材料価格の高騰を製品価格に転嫁できずコストアップが経営を一段と厳しいものにしている中小企業に対し、中央区では緊急対策として実質年○・一%の低利融資制度を八月十八日から開始しました。文京区も中小企業に対する原油・原材料高に対応した区の特別融資や経営相談の拡充、建築資材等への単品スライド条項の適用実施など、緊急の支援策を行うべきです。

 入浴客の減少で苦しい経営を余儀なくされている公衆浴場は、重油、ガスなどの燃料費の高騰で一段と厳しい経営が強いられています。区民の衛生と健康を守るために、年々減少を続ける浴場をこれ以上減らさないという区の姿勢を明確にすることが問われています。その上に立って区として燃料費の補助を行うなど早急に対策を講ずること。また、人件費補助や上下水道、電気代補助の創設など、総合的な対策を急ぐこと。浴場組合が提案し、新宿区などでも行っている障害者や母子・父子家庭、生活保護世帯の方々に共通入浴券などを配付する事業を実施すること。

 第二に、区内商店街は商店が減少し続け、シャッター通りがふえ、商店街の装飾灯を維持するのが大変困難になっています。江戸川区では装飾灯の電気代の補助を一五%のメンテナンス料も含めて一一五%補助しているのを初め、世田谷、杉並、豊島、練馬区などでも一○○%の助成をしています。商店街の装飾灯は防犯灯の役割もあるのですから、区として電気代の全額補助に踏み出すべきです。

 第三に、生活保護世帯の問題では、厚生労働省は四月、移送費について使える範囲を緊急時などに狭め、受診できる医療機関を福祉事務所管内にするなどの移送費支給の原則廃止を通知しましたが、医療を受ける権利、最低生活を侵害するとして、六月には通院交通費削減を撤回する通知を送付しました。その後、これを徹底するために七月、「事実上撤回だ」との舛添厚労大臣の発言録を添付した事務連絡を行いました。この趣旨に沿って、区としてもこれまでどおりの支給となるよう徹底すること。また、健診の問題では、特定健診への変更により昨年までは全員に届けられた受診券が、今年度から申請しなければもらえない仕組みになったことは明らかに後退です。従来どおり四十歳以上の生活保護者全員に区から事前に受診券を送付すること。

 第四に、特定健診については胸部レントゲンや心電図などの検査項目をこれまでと同じように実施できるようにし、検査時期については希望によって柔軟にできるようにすること。健保家族の方でも国保加入者と同じように気軽に身近なところで健診が受けられるように保険の種類によって違いが出ないようにすべきです。また、乳がん検診は希望者が毎年受診できるよう予算措置を講ずること。前立腺がん検診を区として実施すること。

 第五に、昨年十二月の都議会で都内に居住するぜんそく患者の医療費を無料にする条例が成立しました。都内に一年以上居住するぜんそく患者であれば、だれもが入院なども含めて自己負担なしで治療を受けることができます。ぜんそく患者医療費助成制度の周知徹底のため、特に区の医師会、医療機関への働きかけを強化すること。申請書類に必要な住民票を北区、千代田区、港区などのように無料にし、また、足立区のように申請書類の簡素化を求めます。患者の一泊リハビリ旅行は復活すること。大気汚染の測定局を都と協議し春日町交差点付近に再度設置すること。

 第六に、小・中学校将来ビジョンの年次計画が廃案になったことから改築が先送りとなっている六中の改築を急ぐことを求めます。また、改築された学校と古い校舎のままの学校では教育環境の格差が歴然としています。明化小PTAから、少なくとも一年に一度、図書室のカーペットのクリーニングをしてほしいとの要望に、教育委員会は予算等も勘案の上、検討していきたいと答えていますが、改築された学校には年一回の学校じゅうのカーペットのクリーニングは予算化されています。直ちに予算をつけてクリーニングを実施すべきです。また、特別教室の冷房は改築された学校はすべて設置されているわけですから、格差を放置せず、特に暑い中でも使用する図工室を最優先させ、冷蔵化を急ぐべきです。また、学校は災害のときの大切な避難場所でもあります。築六十年以上の誠之小、小日向台町小の改築も年次計画を立てて改築すること。根津・林町小の校舎や三中の体育館などの抜本的な雨漏り対策を急ぐこと。そして古いトイレの抜本的改善に本気で取り組むことを求めます。林町・大塚小、文林・本郷台中など、暗い、狭い、傷みがひどいトイレの改修、湯島・礫川・柳町・駕籠町・誠之小などに洋式のトイレの設置、大塚・駕籠町小トイレの男女の間仕切りの改善。また、全校で業者による特殊清掃はせめて一年に一回は行うこと。音羽中学校は隣接する校庭を持たないことにより、生徒の健全な心身の発達を保障する教育施設としては極めて不備な学校となってしまいます。隣接する校庭を確保するために、新大塚公園は現状のまま存続させることを前提に、文京区としてあらゆる条件を検討し、確保できるよう努めること。

 第七に、地方税法の改正で来年十月から六十五歳以上の方の住民税も公的年金から天引きされます。これまでも介護保険料、後期高齢者医療保険料が天引きされ、この十月からは国民健康保険料の天引きも始まります。これ以上年金から引かれたら、受け取る年金は一体幾らになるのか、自主申告、自主納税が本来のあり方で、区民の生活を度外視して税を奪い取るに等しいやり方は問題です。国に対し見直しを求めるべきです。

 以上の要望に区長の前向きな答弁を求めます。

 次に、ごみリサイクル問題について伺います。

 七月の洞爺湖サミットの最大の焦点は地球温暖化問題でした。砂漠化の進行、海面上昇などで、食料不足や飲料水の枯渇、生態系の破壊など、既に世界各地で深刻な影響が出ており、二○五○年までに地球温暖化の主原因である温室効果ガスの排出量を全世界で半分以下にする必要があるとして地球規模で取り組むことが確認されています。政府は日本の温室ガス排出量を現状に比べて六○から八○%削減など低炭素社会実現のための取り組みを発表し、東京都も環境確保条例を改正して、国に先んじて大規模なCO2の排出事業所に対する総量削減義務と排出量取引制度を新たに導入するなど、温暖化対策を強化する方向を見せています。

 そのような中で、足立区はこれまで焼却が最適だとして四月からサーマルリサイクルに踏み出したものの、六月議会では廃プラの再資源化は資源循環型社会を構築していく上で不可欠なもの。今後、再資源化技術の進展や再生品の品質向上を見据えながら廃プラの資源化を検討すると答弁し、区民から出された陳情に対しても、廃プラの資源化は必ずやるとも述べ、サーマルリサイクルからの方向転換を明らかにしています。

 区長は七月二日の庁議でおくれている環境対策に取り組む努力が重要だと発言し、来年度予算編成方針の重点施策の二番目に地球温暖化対策の強化を掲げています。来年度予算編成を待つまでもありません。今こそ実行すべきです。地球温暖化防止のための区の責任を改めて認識し、その上でサーマルリサイクルを中止し、リサイクルに重点を置いた政策に切りかえる決断をするときではないでしょうか。お答えください。

 サーマルリサイクルについては、「新しいごみの分け方」と題して区民説明会が行われ、区報などでも周知が始まっていますが、とても区民合意がなされたとは言いがたいものです。一番は長年燃えないごみとして出されていたプラスチックが、なぜ十月から燃えるごみになったのか、その最大の理由であるサーマルリサイクルとは何かという区の説明は、専門的に話しても理解ができないからという対応です。二番目は、最終処分場では限界があり、一日でも長く使用していくためと説明していますが、処分場に廃棄される八割が土砂などの産業廃棄物などで、一般廃棄物は二割しかなく、そのうち廃プラは体積で一割、重量で五%にすぎないというデータもあります。三番目は、廃プラリサイクルをやるためには費用がかかるとの説明ですが、豊島区など十一区では既に廃プラリサイクルに取り組んでいるのではありませんか。また、説明会の中での区の対応はどんどん燃やせというものであり、急いで再資源化に走るよりサーマルがベターであり進めるべきという発言がありましたが、本当に区長も同じ認識なのでしょうか、お答えください。

 現在、自治体の施設で温室効果ガスを一番多く排出しているのはごみの焼却施設だと言われています。千葉市では、市の施設全体の温室効果ガス発生の五二%をごみの焼却施設が占め、神戸市でも五割を占めているということです。その原因は石油を主原料としているプラスチックごみの焼却量の増加です。廃プラスチックの焼却量の増加が温室効果ガスをふやし、地球環境の負荷増大となっているのです。ですから、自治体の温室効果ガス削減のためには、ごみの焼却量削減が最も重要です。

 豊島区では、「二十三区ナンバーワンのリサイクル体制を目指します」と、先進的な資源回収システムを構築すると内外にアピールしています。それに引きかえ我が区では、二○○七年度は十月からペットボトルの集積所回収が始まったことで前年に比較して減量となりましたが、二○○六年度区収集ごみの人口一人当たりの一日のごみ量は二十三区中ワースト十番目という不名誉な順位を記録しています。

 そもそも国が二○○一年に決めた廃プラスチック処理に関する基本方針では、あくまでも発生抑制が第一、次に再生利用の推進、それでもなお残ったものについては埋め立てではなくサーマルリサイクルとしており、いきなり熱回収を奨励しているわけではありません。また、五月十三日の区長会で合意した負担の公平、役割の分担も、検討会の中で清掃工場のない区の取り組みについては、「ごみ減量に向け向こう十年間で区民一人当たり二○%を超える減量目標を各区の責任において設定し、その実現に向け積極的に取り組む」、「サーマルリサイクルの本格実施に際し、容器包装リサイクルプラスチックについては資源化の徹底を図る、加えて圧縮梱包施設についても確保に向けて取り組む」ことが求められています。

 区民はごみの分別努力を長年やってきました。だからこそ、区はトップランナーを目指すと言ってきたわけですから、そうした区民の努力を水泡に帰すことのないよう、焼却して減量ではなく徹底したリサイクルでごみ減量し、温室効果ガスを減らす方向を目指すことです。そのためには、シビックセンター低層階見直しPT施設現況調査結果に審議会等からリサイクル拠点の確保を要請されているとともに、環境関係NPOからも拠点確保要請があると報告されているように、リサイクルの拠点確保のためにも、リサイクルプラザを復活することを求めます。また、国に対し、廃プラなどの容器包装を生産、使用する企業への負担を求める拡大生産者責任を強力に推し進めるよう要求すべきと考えます。改めて区長の考えをお聞きします。

 次に、都立駒込病院と大塚病院の問題で伺います。

 石原都知事は一九九九年就任以来、都立病院は要らない、民間に任せればよいと、十六あった都立病院のうち一つを廃止、三つを保健医療公社に移管し、現在十二カ所にしてしまいました。さらに今後、三つの小児病院を統廃合し、一病院を公社化、残るすべての病院をPFI方式を導入する病院も含めて都立直営から地方独立行政法人化する方針です。都立病院は民間病院ではやり切れない不採算医療、僻地医療や救急・救命医療、感染症や精神治療、災害医療などを担っています。地方独立行政法人化されれば、採算の合わないこれらの医療などは維持できなくなります。

 都立駒込病院は、PFI事業で三菱商事等の大手企業に施設の建て替え、その後の管理運営を任せる計画です。全国に先駆けてPFI方式が導入された高知医療センターは、病院経営は赤字続きなのに、PFI契約した大企業には確実な利益が保障されています。滋賀県の近江八幡市立総合医療センターは、PFI導入でそれまでの黒字経営が赤字に転落し、PFI中止の動きが出ています。不採算であっても都民の医療ニーズがあれば医療サービスを提供することを使命とする都立病院のあり方とPFI手法は、最初から相いれないものと考えますがいかがでしょうか。答弁を求めます。

 都立駒込病院は、子どもからお年寄りまで何かあったときに頼れる病院であってほしい、これが地域住民の願いです。PFI導入でこのような願いにこたえる病院として存続できるのでしょうか、お聞きします。

 都立大塚病院は、周産期母子医療、リハビリ、障害者医療、膠原病系難病医療を重点医療としています。全国的な産科医の不足は大塚病院でも例外ではなく、産科医師も助産師、看護師も足りない中で、近隣の県からもお産や母体搬送、集中治療が必要な新生児の収容を一手に引き受けなければならない状況となっていて、大塚病院のさらなる充実が求められています。文京区長として東京都に充実を求めていくべきと考えますが、区長の見解を伺います。

 民間病院の閉鎖が相次ぐ中で、都立大塚病院の果たす役割はますます重要になっております。独立行政法人化でなく、今までどおりの病院として一層の医療の充実ができるように都に求めていくべきですが、区長の答弁を求めます。

 二○○六年に地方独立行政法人化された五つの大阪府立病院では、二○○六年度決算は十三億円の黒字ですが、実に十七億円が人件費削減という内容です。給与と人員の削減、委託、派遣等、徹底したコスト削減が図られ、経営至上主義の運営がされています。その結果、ベテラン医師、看護師の退職に歯どめがかからず、看護師は一年間で二百名が退職していきました。都立病院は都民に対して安定的かつ継続的な医療を提供することが基本的な使命です。医師不足で救急患者のたらい回し、出産ができない、後期高齢者医療制度の導入など、国民の怒りが爆発しています。こういうときだからこそ、いつでも、だれでも必要な医療が受けられる都立病院が求められているのではないでしょうか。

 区長は第二回定例会での質問に対し、PFIの事業者の行う部分は建物の管理、清掃のみであり、都立病院としての診療行為等については今までどおり変わらず直営であると答弁しておりますが、私が今述べたような大変な実態をよく理解していただきたいと思います。都立直営の病院として存続するように東京都に働きかけてください。区長の答弁を求めます。

 次に、第三次行革計画で指定管理者制度導入を検討している区立図書館問題で伺います。

 区の仕事には、コスト優先や民間委託にはなじまないサービスがたくさんあります。この間の保育園や児童館、図書館などの委託ではっきりしたことは、委託された職場では低賃金の労働者が身分の不安定な非正規で雇われていることが多く、そのため長続きせずにやめるなど、人の入れかわりが激しいことです。

 今年度、真砂中央図書館等のカウンター業務の委託を受けた株式会社日販図書館サービスを例にとって見ると、昨年同様の仕様で昨年より一千三百万円低い価格で落札した結果、司書資格を持つ委託スタッフの賃金は前年より低い時給八百五十円、コンビニの高校生のアルバイト以下の時給でなければ雇えないと言われ、半数がやめました。また、カウンター業務全般に責任を負うリーダーも昨年より二百五十円も低い時給を提示され、これでは月額四万から五万円の減収となると、サブリーダーともども職場をやめざるを得ませんでした。実際、真砂中央図書館ではこの四月、貸し出し、返却の処理漏れ、書棚の乱れが多く、資料が探せないなど大混乱が起きています。官製ワーキングプアが存在する委託現場では、経験を積んだ労働者になれない、せっかく培ったノウハウも伝承できない、一年単位の委託契約では、一年単位ですから長期の見通しに立った安定的、継続的な事業運営ができず、サービスの質も守れません。区はこうした事態をどのように受けとめているのでしょうか、伺います。

 また、今、区がやるべきことは、五年前から強行した区立図書館のカウンター業務委託の真摯な検証を通じ、サービスの質の低下と官製ワーキングプアをなくすために思い切った改善の手だてをとるべきではないでしょうか。区長、教育長に伺います。

 東京二十三区では、二○○七年度までに千代田、大田、杉並、足立の四区が導入し、今年度は新たに板橋、江戸川の二区、港、新宿、練馬は来年度の運営開始で管理者の公募に着手しています。文京区は今年度、既に二回の図書館検討PTを開き、全館指定管理者制度導入等、三つのパターンについて区立図書館内部での比較検討を求めるなど、指定管理者制度導入先にありきの猛スピードぶりが目につきます。こうした区の動きは、この間の図書館への指定管理者制度導入をめぐる動向を承知してのことなのでしょうか。既に二○○五年には日本図書館協会が指定管理者制度導入に関して、一、地方自治法第二百四十四条の二第三項の施設の設置目的に合っているのか、二、地方教育行政法第三十条にいう図書館は教育機関である、三、図書館法第十七条で示すように無料の原則がある、四、選書、廃棄の公平性、公正性の担保、五、図書館の連携協力によるサービス提供等の視点を示しています。これらの視点については、区の図書館サービス検討PTの中でどう検証されているのでしょうか、それぞれ区長、教育長に伺います。

 また、総務省は六月六日、今年度の地方財政の運営についての総務事務次官名の通達の中で、指定管理者制度について、あり方の検証及び見直し、公共サービスの水準の確保という選定基準設定の観点、適切な積算に基づく委託料の設定や運用について触れています。さらに、二○○八年五月と六月、社会教育法等の一部を改正する法律の法案審議の中で、社会教育施設の機能と役割に指定管理者制度が悪影響を及ぼしていることが取り上げられ、衆・参の文部科学委員会で附帯決議が採択されたのです。

 また、参議院委員会で、指定管理者制度による弊害について質問された渡海文部科学大臣は、公立図書館への指定管理者制度導入が平成十七年度の調査では一・八%しかないのは、指定期間が五年くらいと短く、長期的視野に立った運営が難しいし、職員の研修期間の確保、後継者育成が難しいからで、指定管理者制度を導入するならば、先の問題を払拭して懸念が起きないようにしてから導入していただきたいと述べ、指定管理者制度が図書館になじまないことを認めました。私は大変重要な認識だと考えますが、区長、教育長はどう受けとめているのですか、伺います。

 区の図書館サービス検討PTは、今後、区立図書館を再任用、非常勤委託を活用した直営体制、全館全室へ指定管理者制度導入、一館を直営とし、残り全館を指定管理者制度導入等、三つのパターンで区立図書館内部で比較検討を求めていますが、この三案で先ほど述べた社会教育法等の一部を改正する法律案に対する衆・参両院での附帯決議、渡海文部科学大臣の答弁等が指摘している懸念を払拭できるのでしょうか、あわせて伺います。

 もとより図書館は資料を貸すだけの施設ではありません。区立図書館では、必要な資料をいち早く用意するリクエストサービス、子どもやその保護者の要望にこたえられる児童サービス、調べものの手伝いをするレファレンスサービスなど、昔から全国的に高い水準のサービスを行ってきたことで有名です。これは区の図書館が区の直営でベテラン職員から新人職員へと図書館業務のノウハウや心構えをずっと伝承してきたからではないでしょうか。私も「図書館は本を貸し出すだけの仕事だけじゃない、地域の文化をつくり育てるところ。区の直営でやってほしい」と訴えられました。ところが、今、区が進めようとしているのは、施設の所有権だけしか残らない、丸ごと委託に等しい区立図書館の指定管理者制度の導入です。カウンター業務の委託でさえ大きな混乱や問題が起こるのに、指定管理者制度で今の質を保ったサービスの提供が可能だとは到底考えられません。これまで区がやっていた図書の選定、購入や廃棄はどうなるのでしょうか。人気のある本やベストセラーが優先的に購入されたりして、利用は少ないが必要な図書や歴史的、地域的に貴重な資料の取り扱いがきちんとされるのか懸念が残ります。伺います。

 墨田区では、区立図書館としての蔵書の公平性、公正性等に課題があるとして、指定管理者制度を導入しないことを決めました。区の財政は健全に推移しており、サービスの質を落としてまで図書館行政のコストを下げる状況ではありません。高い評価を受けてきたこれまでの区立図書館運営に加え、開館日の拡大や開館時間延長など、新たな区民サービスの向上対策は、区の直営体制で知恵と力を結集すれば実現可能だと考えます。したがって、区立図書館への指定管理者制度導入はすべきではないと考えますが、区長、教育長の見解を伺うものです。

 以上で私の質問を終わりますが、答弁のいかんでは再質問を留保いたします。御清聴まことにありがとうございました。(拍手)

   〔成澤廣修区長「議長、区長」と発言を求む〕

○議長(橋本直和)
  成澤廣修区長。

   〔成澤廣修区長登壇〕

○区長(成澤廣修)
  高畑議員の御質問にお答えいたします。

 初めに、原油・原材料高騰への対応についてのお尋ねですが、中小企業向け融資あっせん制度においては、不況業種向けの緊急事業資金のほか、経営環境変化対策資金を既に設け、実質○・三%の低利融資を行っております。また、経営相談についても、事業者の要望に応じて巡回相談を実施しているところであります。

 次に、建築資材等への単品スライド条項の適用についてのお尋ねですが、本区においては、工事請負契約書にいわゆる単品スライド条項を規定しておりますが、現在、工期内に主要な工事材料の価格に著しく変動を生じる工事はないと考えており、当面これを適用する考えはございません。

 なお、現在、請負業者からの具体的な要請はございません。

 次に、公衆浴場への補助についてのお尋ねですが、燃料費高騰に対する対策としては、ガス化への切りかえ補助を含め検討を行っているところです。また、公衆浴場の総合的対策としては、設備資金に対する利子補給や基幹設備補助などさまざまな施策を実施するほか、今年度、新たに出会いの湯補助事業を開始したところです。

 次に、障害者、母子・父子家庭、生活保護世帯への入浴券の配付についてのお尋ねですが、障害者、母子・父子家庭への入浴サービスについては、月二回、湯遊入浴デーを実施しており、現在のところ新たに入浴券を配付することは考えておりません。また、生活保護世帯への入浴券の配付については、第二回定例会においてお答えしたとおり、生活保護基準が妥当な水準にあると考えており、入浴券の支給を復活する予定はありません。

 次に、商店街装飾灯の補助率の引き上げについてのお尋ねですが、商店会所有の街路灯につきましては、商店街の活性化と安全なまちづくりの一助とする観点から、既に二分の一の電気代補助を行っており、補助率を引き上げる予定はありません。

 次に、生活保護世帯に対する通院交通費についてのお尋ねですが、四月以降も必要な医療を受けるための交通費を従来どおり支給しております。

 次に、四十歳以上の生活保護者に対する健診について、区から事前に受診券を送付するべきとのお尋ねですが、今年度、特定健康診査制度が創設され、医療保険者に健診の実施が義務づけられました。区では生活保護を受給されている方に対しまして、健康増進法による健康診査を実施することとし、全員に案内を送付いたしました。しかし、既に治療中の場合は健診の必要がないことなどから、必要に応じてお申し込みをいただくこととしております。

 次に、特定健診の検査項目、実施時期についてのお尋ねですが、特定健診における検査項目については、公募区民を含む文京区特定健康診査等実施計画検討協議会において協議を行い、区の独自項目として、昨年度までと同様に医師の判断により胸部レントゲンを追加実施することとしました。心電図検査等の特定健診における詳細な健診項目については、国が実施基準を定めており、現在のところ変更する予定はありません。実施時期については、協議会の意見を踏まえ、誕生月により二カ月の期間を設定しておりますが、御希望に応じて変更するなど柔軟に対応しております。

 次に、健康保険加入者の家族の受診についてのお尋ねですが、特定健診の実施は医療保険者に義務づけられているため、区がすべての区民に健診を実施することはできません。ただ、医療保険者の代表者が区内の地区医師会と健診委託契約を締結したことにより、多くの健康保険加入者の御家族の方も地域の身近な医療機関において受診できる体制になっております。

 次に、乳がん検診を毎年実施すべきとのお尋ねですが、本区においては有効性の確立した精度の高い乳がん検診の実施に努めております。国の指針では受診間隔については二年に一回が適切とされており、毎年実施する予定はございません。

 次に、前立腺がん検診を実施すべきとのお尋ねですが、平成二十年三月の厚生労働省の研究班報告では、死亡率減少効果の有無を判断する証拠が不十分であるため、対策型検診として実施することは進められないとされており、有効性についての評価が確定していません。したがいまして、現在のところ区として前立腺がん検診を導入する考えはございません。

 次に、ぜんそく患者の医療費等についてのお尋ねですが、本年八月からの対象年齢拡大に際しまして、東京都は都医師会を通じて周知に努めてまいりました。区としても、区報を含め、引き続き東京都と連携して周知に努めてまいります。申請に必要な住民票の無料化につきましては、他の諸制度との整合性の観点から、今後の検討課題とさせていただきます。

 なお、申請書類については東京都の様式に従っており、区単独で変更する予定はございません。

 また、平成十四年まで実施されていた三泊四日のぜん息児サマーキャンプにつきましては、短期間の指導よりも日常生活に沿った長期にわたる療養指導を中心とする方が有効であると考えており、再開する予定はありません。

 次に、大気汚染の測定局についてのお尋ねですが、自動車排出ガス測定局は、東京都が大気汚染防止法に基づき地域バランスを考慮し都内全域に三十五カ所の測定局を設置しております。春日町にありました自動車排出ガス測定局は平成六年九月に廃止されましたが、現在は同じ春日通りの大塚三丁目で継続して測定を行っておりますので、春日町交差点付近にさらに再度設置するために東京都と協議することは考えておりません。

 次に、住民税の公的年金からの特別徴収についてのお尋ねですが、個人住民税の公的年金からの特別徴収につきましては、まずは法に基づき円滑な実施に努めるのが私の責務と考えております。制度の是非については、国政の場で議論されるべきものと考えます。

 次に、ごみリサイクル問題に関する幾つかの御質問にお答えします。

 まず、サーマルリサイクルについてのお尋ねですが、廃プラスチックについては、収集や処理に要する多額の経費負担や資源化施設の整備、区民の分別の負担などさまざまな課題があります。また、廃プラスチックの資源化の現状では、回収された廃プラスチックのうち、製品化できるのは約三分の一であり、残りは残渣として焼却されております。したがって、サーマルリサイクルが現状では最良の施策であり、私の認識も同様であります。

 次に、リサイクルプラザの復活をとのお尋ねですが、リサイクルプラザは民間のリサイクル市場が拡大する中、運営上、経営上、さまざまな課題を抱えていたことから廃止に至ったものであり、リサイクルプラザを復活する考えはありません。プラザの廃止を新たなリサイクル事業への契機ととらえ、フリーマーケットなど時代に即した新たなリサイクル事業を実施してまいります。

 次に、拡大生産者責任に関しての国への要望についてのお尋ねですが、廃プラスチックなどの拡大生産者責任については、全国都市清掃会議や大都市清掃事業協議会等を通じ、国に対して要望しております。

 次に、都立病院に関する御質問にお答えします。

 都立病院は東京都が運営しているものであり、区が答える立場にはありませんが、東京都から聞いている説明によると、まず、都立駒込病院改修等におけるPFI手法の活用についてですが、改修後も診療行為等は今までと変わらず都が直営で行い、建物管理や清掃等の診療に直接かかわらない分野をPFI事業者に包括的に委託することにより、より効率的で質の高い医療サービスの提供を行うものであり、今後も引き続き幅広い医療ニーズにこたえていくものと考えます。

 次に、都立大塚病院につきましては、駒込病院を含む都立病院全体を対象に、東京都が定めた第二次都立病院改革実行プログラムにおいて平成二十四年度までの計画期間中に地方独立行政法人の制度上の課題や都立病院の運営状況を踏まえて詳細な検討を行っていくこととされております。都立病院の地方独立行政法人化やPFI導入は、都としての病院運営をめぐる問題であり、また、第二次都立病院改革実行プログラムは、さまざまな医療機能の強化を打ち出している計画であることから、その推移を見守りたいと考えております。したがって、区として申し入れを行う考えはありません。

 最後に、図書館サービスについての御質問にお答えします。

 図書館サービスの充実と委託拡大等については、現在策定中の第三次行財政改革推進計画における重点的な検討項目となっており、教育委員会を含め検討を行っているところでございます。

 なお、教育に関する御質問には、教育長より御答弁申し上げます。

   〔根岸創造教育長「議長、教育長」と発言を求む〕

○議長(橋本直和)
  根岸創造教育長。

   〔根岸創造教育長登壇〕

○教育長(根岸創造)
  教育に関する御質問にお答えいたします。

 初めに、学校施設改修等に関する幾つかの御質問にお答えいたします。

 まず、第六中学校につきましては、来年度、基本設計と実施設計を行いたいと考えております。

 次に、図書室等のカーペットクリーニングにつきましては、今年度、全学校において夏休み期間中に実施いたしました。

 次に、特別教室の冷房化についてですが、特別支援学級設置校の特別教室については、来年度より計画的に冷房化を進めてまいりたいと考えております。また、その他の小・中学校の冷房化されていない特別教室につきましても、冷房化の検討を進めてまいります。

 次に、老朽校舎の改築につきましては、区全体の計画の中で検討してまいります。

 また、雨漏り、トイレの抜本的な改修等につきましては、応急的な対応を行いながら、大規模改修等の計画とあわせて検討してまいります。

 次に、トイレの特殊清掃につきましては、必要に応じて順次実施しております。

 次に、音羽中学校校庭に関するお尋ねですが、区立中学校で最も広い運動場を活用して、さまざまな体育の授業や充実した部活動を実施することにより、生徒の体力向上や教育環境の向上が図られるものと考えております。

 次に、図書館の指定管理者制度導入についての幾つかの御質問にお答えいたします。

 まず、図書館のカウンター業務委託についてのお尋ねですが、図書館のカウンター業務委託につきましては、平成十五年度から段階的に導入し、現在、八館一室で実施しております。委託後の効果として、窓口対応と接遇が向上したとの評価をいただいております。また、カウンター業務委託契約につきましては、一定のサービス水準を確保した上で、適正な積算のもとに予定価格を設定して契約しております。

 なお、年度当初においてカウンター業務の一部に混乱もございましたが、その後は職務の習得に伴い安定しております。

 次に、指定管理者制度導入の検討において、他区での指定管理者制度の導入動向、日本図書館協会が示した視点の検証等についてのお尋ねですが、それらを十分に踏まえ、図書館サービス検討PTにおいて検討を行っているところでございます。また、図書の選定等についても、同PTで検討してまいります。

 次に、社会教育法などの一部改正時における衆・参両院の附帯決議や文部科学大臣の発言に対する見解とその懸念への対応についてですが、これらにつきましても真摯に受けとめるとともに、今後、図書館サービス検討PTにおいて十分検討してまいります。

 最後に、指定管理者制度の導入はすべきではないとのことですが、繰り返しになりますが、現在、図書館サービス検討PTにおいて開館日の拡大や開館時間の延長など、利用者サービスの向上を図るため、指定管理者制度の導入を含めて検討しているところでございます。

   〔高畑久子議員「議長、十番」と発言を求む〕

○議長(橋本直和)
  十番高畑久子議員。

○高畑久子議員  自席から発言させていただきます。

 中小企業向けの融資のことなんですけれども、中央区は○・一%、期間限定ですけれども、このように、その必要なときによっての対応がなされておりますので、こういうことも文京区でぜひ考えていただきたいと思います。

 それと、特別教室の冷房化問題については、前よりも答弁としてよいというか何というか、いただいたことはありがたいと思っておりますが、補正予算を組んででもぜひ早急に私はやっていただきたいと思います。本当に西日の当たる図工室、理科室などは、子どもたち、大変な思いで勉強しておりますので、やはり教育環境は整えていただきたいと思いますので、ぜひよろしくお願いしたいと思います。

 これで私の質問を終わります。ありがとうございました。

○議長(橋本直和)  以上で本日の日程は終了いたしました。

 次の本会議は、明日午後二時から開きます。

 本日は、これにて散会いたします。


     午後四時三十分散会

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