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本会議録(平成19年第3回定例会第4日、平成19年9月13日) |
更新日 2007年11月29日 |
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九月十三日(木曜日)
出席議員 一番 田中 としかね 二番 菊見 直広 三番 海老澤 敬子 四番 松下 純子 五番 渡辺 智子 六番 上田 由紀子 七番 浅田 保雄 八番 萬立 幹夫 九番 国府田 久美子 十番 高畑 久子 十一番 白石 英行 十二番 名取 顕一 十三番 橋本 直和 十四番 高山 泰三 十五番 山本 一仁 十六番 若井 宣一 十七番 松丸 昌史 十八番 前田 くにひろ 十九番 田中 和子 二十番 板倉 美千代 二十一番 関川 今朝子 二十二番 田口 孝一 二十三番 宮崎 文雄 二十四番 武澤 房吉 二十五番 戸井田 ひろし 二十六番 渡辺 雅史 二十七番 品田 ひでこ 二十八番 藤野 美子 二十九番 岡崎 義顕 三十番 堀内 喜司夫 三十一番 角野 英毅 三十二番 村越 まり子 三十三番 小林 進 三十四番 島元 雅夫
欠席議員 なし
欠員 なし
出席説明員 区長 成澤 廣修 副区長 小祝 英二 教育長 根岸 創造 企画政策部長 青山 忠司 総務部長 岡崎 義隆 区民部長 三縄 毅 福祉部長兼福祉事務所長 齋藤 啓子 男女協働子育て支援部長 大角 保廣 介護保険部長 小松 壽博 文京保健所長兼保健衛生部長 大黒 寛 都市計画部長 小野 孝道 土木部長 松田 照雄 資源環境部長 太田 久仁宣 施設管理部長 奥山 勇五郎 会計管理者 佐藤 一夫 教育推進部長 下田 一美 監査事務局長 太田 進一 総務課長事務取扱総務部参事 瀧 康弘
事務局職員 事務局長 原口 洋志 議事主査 木内 実三男 議事主査 齋藤 勝美 調査主査 諸 久子 主任主事 坂田 賢司
議事日程 日程第一 一般質問について
午後一時五十八分開議
○議長(橋本直和) ただいまから、本日の会議を開きます。
○議長(橋本直和) まず、本日の会議録署名人の指名を行います。
本件は、会議規則に基づき、議長において、 十番 高畑 久子 議員 二十五番 戸井田 ひろし 議員 を指名いたします。
○議長(橋本直和) これより、日程に入ります。
日程第一、一般質問を行います。
〔高畑久子議員「議長、十番」と発言を求む〕
○議長(橋本直和) 十番高畑久子議員。
〔高畑久子議員登壇〕(拍手)
○高畑久子議員 私は、二○○七年第三回定例会に当たり、高齢者の医療・住宅問題について、防災・震災対策について、元町公園と総合体育館の建て替え問題について、日本共産党の一般質問を行います。
初めに、高齢者の医療問題についてです。
来年四月から、お年寄りの医療負担が大きく変わります。七十五歳以上を対象にした後期高齢者医療制度が始まると同時に、七十歳から七十四歳のお年寄りは二割負担に、さらに、六十五歳以上は国民健康保険料が年金から天引きされます。「少ない年金から天引きされたら暮らして行けるのか」、「保険料が幾らになるのか」、「高齢者をいじめる医療制度は許せない」など、不安と怒りの声が上がっています。昨年六月にお年寄りいじめの医療改悪を決めた自民・公明党の責任は重大です。
七十五歳以上の方は、来年四月から、今、加入している国民健康保険や組合健康保険などから抜けて、後期高齢者医療制度に入ることになります。約一千三百万人が対象になります。七十五歳以上のすべての高齢者が保険料を支払わなければなりません。現在、子どもの扶養家族になっていて保険料負担がない方も例外ではありません。
年金を月一万五千円以上受けている人は、保険料が年金から天引きされます。対象者の八割程度の人が天引きの対象になると言われています。既に年金から天引きされている介護保険料と合わせると、平均で月一万円を超える保険料が年金から自動的に引かれてしまいます。
負担増だけではありません。来年四月からは、滞納した人は七十五歳以上であっても容赦なく資格証明書を発行して保険証を取り上げます。取り上げられた高齢者は、病院の窓口でかかった医療費を全額払わなければなりません。貧困で苦しむお年寄りから医療まで奪い取るものです。
保険料は都道府県ごとに決められますが、東京都の場合、八月三十一日、東京都後期高齢者医療広域連合議会の全員協議会が開かれ、保険料が年額十五万五千円から九万六千円と示されました。これは厚生労働省が見込んでいる全国平均年額七万四千四百円と比べても高額となり、最高額では二倍以上です。新聞によると、連合議会議員から、「こんな高い金額では納得できない」、「住民にも説明ができない」など、批判の声が相次いだと報道されております。
日本共産党は、後期高齢者医療制度について、高い保険料や年金から強制天引きすること、高齢者への差別医療の導入など問題点を指摘し、制度の抜本的見直しを求めております。今回、東京の保険料があまりにも高い試算が示されたことで、制度見直しの必要性がますますはっきりしてきました。
そこで、高齢者の医療と命を守る立場から、区長に伺います。
(1)制度の抜本的見直しとともに、保険料を抑制するために国や東京都がもっと財政負担を行うこと。
(2)保険料は高齢者の生活実態を十分考慮して設定すること。
(3)保険料滞納者に対し資格証明書の発行など、保険証の取り上げは行わないこと。
(4)保険料・医療費の減免制度を東京都独自に創設すること。
(5)高齢者健診を今までどおり希望者全員が気軽に無料で受けられるようにすること。
(6)多くの高齢者の意見を反映できる仕組みをつくること。
(7)本制度と一緒に来年四月から実施される七十歳から七十四歳までの高齢者の医療費、窓口二割負担は大変な負担となります。軽減策として経過措置や助成制度など救済策を区としてつくること。
以上の点について、区長の見解と関係機関への働きかけを行うことを求めるものです。
次に、特定健康診査に関して質問します。
来年度から生活習慣病の予防に着目した特定健康診査及び特定保健指導を四十歳以上から七十五歳未満のすべての被保険者に対して実施することが医療保険者に義務づけられ、特定健康診査等実施計画を今年度中に策定することになっています。これまでの自治体健診にかわって、メタボリックシンドローム対策で住民の健康が守られるのでしょうか。
次の点について、区長の見解を求めます。
一、特定健診に移行する成人健診、節目健診及び高齢者健診については、これまでの健診内容を後退させることなく一層充実すること。また、健診への有料化は導入しないこと。
二、文京区の特定健診の実施計画策定に当たっては、案の段階から広範な区民の意見、要望が反映できるようにすること。さらに、実施計画案が出た段階でパブリックコメントだけでなく、区内各所で区民説明会などを開催し、区民の声が十分反映できるようにすること。
三、がん検診(胃がん、大腸がん、肺がん、乳がん)については、これまでの検診内容を後退することなく一層充実させ、新たに前立腺がん検診を加えることや、有料化の導入はしないこと。
以上の点について、区長の見解を伺います。
次に、住宅問題で伺います。
「階段を上るのがもうきつい」という在宅酸素の方は、シルバーピアを何回申し込んでも外れています。六月のあき屋募集に、シルバーピアは世帯四戸に対して応募は三十六世帯と九倍、単身は十七戸に対して百七十二人で十倍、高齢者借り上げ住宅は五戸に対して八十六人となんと十七倍です。障害者住宅は区内に六戸しかありません。このように、高齢者、障害者の住宅問題は深刻です。
高齢者、障害者等が住み慣れた地域で安心して住み続けられる住宅、シルバーピア等の増設とマンションや民間アパートの空き室を借り上げ、安く提供するなど、住宅確保に努めること。また、障害者の住み替えを条件としない家賃補助制度を創設することなど、住宅問題は緊急で切実です。以上の点についてお答えください。
次に、防災・震災対策について伺います。
新潟、長野両県で震度六強(マグニチュード六・八)を記録した新潟中越沖地震は、三月の能登半島地震(マグニチュード六・九)に続き、また地震の恐ろしさを示しました。気象庁によると、今回の地震の規模と震源の深さは、能登半島地震や中越地震とほぼ同じで、震源の浅い地震だったことが被害を大きくしました。その結果、道路や鉄道を直撃し、停電、断水、電話普通などの被害、そして家屋倒壊は三万八千戸を超え、二千人に及ぶ死傷者を出す惨事となりました。
私は、亡くなった方やけがをされた方、家屋等に大きな被害を受けられた方々に心からお見舞いを申し上げるとともに、一日も早い復興を願うものです。
日本共産党は、現地での被災者相談支援センターをいち早く立ち上げ、さまざまな相談やボランティア活動に取り組み、志位委員長は、被災者支援を中心に、柏崎刈羽原発の耐震性、地震防災対策の徹底究明を含め、安倍首相に緊急の申し入れを行ってきました。
はっきりしていることは、日本列島で地震の活動が活発になっていることであり、いつどこで大きな地震が起きてもおかしくないことを前提に、地震に強いまちづくり、防災、震災対策が根本的に求められております。
東京都は、地域防災計画震災編の修正を行い、減災目標を初めて設定するなど見直しを行いました。文京区の地域防災計画の見直しに当たっては、区の減災目標はどのように設定するのか、区民の生命と財産を守ることが行政の責務であることを明確にし、区民参画で行うべきと思いますが、伺います。
その上で、提案も含め、以下伺います。
今回の地震で倒壊被害を集中的に受けたのは、阪神・淡路大震災、中越大震災、能登半島地震と同様、古い建物でした。国土交通省によると、耐震性が不十分な住宅・建築物は全国に一千百五十万戸に上り、全体の二五%です。都の計画では、住宅の倒壊による死者の半減を掲げ、耐震化率を九○%にすると目標を定めていますが、文京区の耐震化率の現状と目標を達成するためにどのような取り組みをするのか、また、実績が上がらない現在の耐震補強工事への助成については抜本的に改め、我が党が提案している全区に対象を広げるべきですが、伺います。
また、耐震改修促進計画策定について、その内容も伺います。
さらに、国の被災者生活再建支援法を改正し、住宅本体への再建に直接支援できるよう求めていくべきですが、伺います。
第二に、耐震化でのマンション対策や商業ビル対策について、どのような取り組みをするのでしょうか。
第三に、火災による死者の半減のため、不燃化率を引き上げる具体的取り組みが求められていますが、向丘・千駄木地域の木造密集整備事業は今年度で終了することになります。木造密集地域での取り組みを今後どのように拡大していくのか、不燃化率を上げる方策について伺います。今後、小・中学校の避難場所周辺の不燃化問題が課題になりますが、不燃化促進のために、これらの地域の不燃化助成事業の具体化をすべきです。
第四に、家具の転倒等防止対策の推進については、都は実施率を六○%にするとしていますが、文京区の取り組みの現状と具体化について伺います。家具転倒防止金具取付け助成制度については、一層の充実を求めて伺います。
第五に、ガス、電気等のライフライン問題です。中越沖地震では、半月たっても二○%で断水が続き、都市ガスは九○%で復旧しない深刻な事態がありました。この問題での対応策は万全でなければなりません。都は、被災住宅応急危険度判定は七日で完了する。ライフラインの早期復旧を図るとし、電力は七日で応急復旧するとしていますが、ガス、水道等はどうなるのか。また、復旧するまでの間の対応はどうするのか。さらに、小・中学校の下水管路耐震工事は終了したのかどうか伺います。
第六に、帰宅困難者問題も深刻です。全員が発災後四日以内に帰宅できるようにするとしていますが、事業所や学生などの対応はそれぞれで対応し切れるのか。避難場所等の問題や食料等どうするのか伺います。
第七に、中越沖地震でも問題になった高齢者、障害者への対応です。区は二○○四年に災害要援護者名簿の作成を検討すると言っていましたが、その後、名簿はできたのでしょうか。また、区民防災組織との連携を視野に入れた名簿の有効活用はどのようになったのか伺います。
次に、元町公園と湯島総合体育館の建て替え問題について伺います。
昨年七月以来、総合体育館の建て替えのために四千平米に満たない小公園の存廃をめぐって、都市計画審議会では全国でも異例の三度にわたり継続審議が行われました。審議会では大変議論が紛糾し、元町公園が文化財としての価値を持っているかどうかというところで非常に大きく見解が分かれました。そして、四度目の都市計画審議会で、元町公園移転については、「元町公園の歴史性、文化性についてさらに議論を深めるなど、なお検討すべき課題が残っており、社会的影響が大きい内容を含んでいることから、再検討すべき」として、区に差し戻すことが委員全員の賛成で決定されました。そして今後、公募区民や旧本郷区の町会代表、学識経験者等二十名からなる総合体育館建て替え地検討協議会で、総合体育館の建て替えの場所をどこにするのか検討することになりました。
区はその際、現行計画、すなわち再検討すべきとして差し戻された元町公園への建て替え計画を含めた複数案の検討を行うことを明らかにしました。四度の都市計画審議会で元町公園への建て替え計画に同意が得られなかったにもかかわらず、区当局が体育館建て替えの検討案に依然として元町公園を含め、計画を断念していないのは、都市計画審議会の差し戻しの結論を冒涜するものだと言わなければなりません。
新聞ではこの問題で、体育館の移設先と元町公園のあり方を切り離して話し合うとの報道もされていますが、都市計画審議会が課題とした元町公園の歴史性、文化性の議論に決着がつかないままに、元町公園への移設と他の案とを同列に置いて検討することは、建て替え問題と文化財問題をごちゃごちゃにするものであり、来年三月までに結論を出すということからして無理があり、検討の順序が逆さまではないでしょうか。
元町公園については、ことし二月に文京区文化財保護審議会委員の全員の連名で、「…元町公園、元町小学校は…極めて貴重な文化財であり…国もしくは都の文化財として指定されるにふさわしいもの…文化財としての価値を減じることなく保存・活用の措置をとることを強く要望いたします」と表明しているではありませんか。都市計画審議会の縦覧意見も、元町公園移設反対が七十五で賛成はなしではありませんか。委員である大方教授も、「ちりを払ってよく見たらよいものだということがわかった以上、区は再検討すべき」と発言なされ、戸沼会長は、「この都市計画審議会の場での判断は歴史的なものとなる」とまでおっしゃっているのは、本当に事の重大さをあらわす異例の発言です。
区長、建て替え地検討協議会の検討案から、元町公園を外すことを求めます。そして、総合体育館の建て替えは、現在地及び四中跡地等、元町公園以外の場所で検討すべきです。区長の答弁を求めます。
元町公園と旧元町小学校については、関東大震災後の復興小公園として一体的に整備されたものとして保存し、中央区立の旧十思小学校や旧京華小学校、また、台東区の旧小島小学校などのように、福祉の総合施設や生涯学習の場、ビジネス起業の場等として活用し、文化財として指定することを求めます。いかがでしょうか。
平成十六年七月、東京都が文京区に対し、元町公園を名勝指定したいとの打診をし、区は返事をしないまま放置しましたが、当時の文京区のメモによると、翌十七年三月には東京都の名勝として指定されることまで決まっていました。今こそ、その時点に戻り、手続を進めるべきです。まだこの計画は都段階で生きているのです。お答えください。
さらに、教育委員会が元町公園を文化財として文化財保護審議会に諮問しないことを決めた今年度の第一回教育委員会定例会での教育委員会決定は撤回し、諮問の手続を行うべきです。そうしなければ、文京区文化財保護審議委員全員の連名での要望を全く無視するという重大な問題が残ることになります。お答えください。
そして、昨年発行されるはずだった、元町公園の紹介記事が掲載された「ふるさと歴史館だより」ですが、今こそ元町公園がどういう歴史を持った公園であるか区民に知らせるためにも、元町公園と旧元町小学校の記事を掲載して再度発行することを求めます。お答えください。
湯島総合体育館の建て替えは、現在地での建て替えを最優先して考え、東洋文庫移転計画は白紙に戻すべきです。また、建築の専門家は、「現在の建物を改修することで、あと数十年以上使用可能である」との見解を明らかにしています。改修の可能性とその経費を試算すべきと考えますが、いかがでしょうか。答弁を求めます。
この建て替え問題では、現在地での建て替えが不可能と判断された場合、次の策として四中跡地の活用を考えるという順序が大事です。四中跡地は、学校跡地活用協議会の答申で、当面、原っぱとして活用を図ることが決められていたところです。ところが、運送会社に貸され、今度は区民の知らない間に東京大学に無償貸与されようとしています。これほど区民をないがしろにした話はありません。
東大はことし三月に、個人の寄附者と(仮称)学びの環プラザに関しての覚書を交わしています。そこには、建設予定地、面積、費用、引き渡し時期にいたるまで記載されていますが、東大の情報公開では、残念ながら黒く塗られています。文京区の情報公開で開示された東京大学と文京区との共同事業検討ワーキングの会議録と照らし合わせていくと、建設予定地は文京区の旧四中跡地であることは明らかです。
そこで伺います。区は、東大と旧四中跡地について何らかの約束を文書で取り交わしているのでしょうか。東大が文京区とは覚書もなしに、勝手に文京区の土地活用を第三者と約束しているのでしょうか。区長の説明責任を果たすという公約どおり、明らかにしてください。
また、先ほどの会議録をいくら読んでも、東大が四中跡地に建てる建物に文京区民のための施設が建設される様子は皆無です。東大が東大のために建てた施設を部分的に利用させてもらい、ソフト部分の連携だけで区民のかけがえのない防災のための土地であり運動場を無償で未来永劫貸すことは、区民の財産をただで明け渡す背信行為と言わなければなりません。
区長、旧四中跡地を東大に無償貸与する計画は白紙に戻し、体育館の現地建て替えができない場合は、旧四中跡地に単独で総合体育館を建てるべきです。その際には、総合体育館の跡は防災と運動公園として整備するよう提案いたします。区長の見解を伺います。
以上で私の質問を終わります。答弁のいかんによって再質問を留保いたします。御清聴ありがとうございました。(拍手)
〔成澤廣修区長「議長、区長」と発言を求む〕
○議長(橋本直和) 成澤廣修区長。
〔成澤廣修区長登壇〕
○区長(成澤廣修) 高畑議員の御質問にお答えいたします。
最初に、高齢者の医療問題について、幾つかのご質問にお答えします。
まず、制度の抜本的見直しについてのお尋ねですが、後期高齢者医療制度は、老人医療費を中心に国民医療費が増大する中、高齢者世代と現役世代の負担を明確にするとともに、後期高齢者の生活の質を重視した医療サービスを提供する制度として議論を重ねて創設されたものです。私は、まずは円滑な導入に努め、運営状況を見て、必要な対応を行ってまいりたいと考えております。
次に、保険料の設定についてのお尋ねですが、現在、広域連合において、保険料の軽減措置などを含め、高齢者の生活実態を考慮した保険料となるよう検討を進めております。
次に、保険料滞納者に対する資格証明書の発行についてのお尋ねですが、一律に資格証明書を発行するのではなく、被保険者の負担能力に十分配慮した上で行います。
次に、保険料、医療費の減免制度についてのお尋ねですが、現在、広域連合において、保険料や一部負担金の減免基準などについて検討を進めております。
次に、高齢者の健診事業についてのお尋ねですが、広域連合が区市町村に委託して実施する方向で調整しております。
なお、所信表明で申し上げたとおり、当面の間は無料体制を維持してまいりたいと考えております。
次に、高齢者の意見を反映できる仕組みについてのお尋ねですが、現在、医療機関代表や学識経験者代表などに加え、被保険者代表からなる広域連合懇談会を設置し、意見の反映に努めているところです。また、被保険者に対する意識調査についても、適宜実施しております。
次に、来年四月から実施される七十歳から七十四歳までの高齢者の医療費負担増に対する軽減策についてのお尋ねですが、特に低所得者の方については、新制度においても、現在の自己負担限度額を引き続き据え置くよう、軽減措置を講じることとしております。したがいまして、今回の負担割合の変更に伴い、新たな軽減措置を講じる考えはございません。
以上、現時点での私の考えを述べましたが、国や東京都に対しては、区長会及び広域連合を通じて、保険事業への財政措置や調整交付金の別枠交付など、保険料を抑制するためにさらなる財政措置を要望しているところでございます。
次に、特定健診への移行に当たり、これまでの健診内容を後退させることのないように、また、有料化を導入しないようにとのお尋ねですが、特定健診の健診項目につきましては、国から具体的な健診項目が示されております。本区としては、この健診項目以外であっても必要性が高いものについては実施する方向で検討を進めております。また、所信表明で申し上げましたとおり、当面の間は無料体制を維持してまいりたいと考えております。
次に、特定健診の実施計画の策定に当たり、区民の声が十分反映できるようにとのお尋ねですが、現在、実施計画の策定においては、学識経験者、医療関係者に加え、区民から公募した委員等からなる実施計画検討協議会を設置し、さまざまな御意見、御提案をいただきながら進めているところでございます。
今後、計画案について、区報やホームページを通じて、広くパブリックコメントを実施することで、区民の御意見、御要望を十分反映できるものと考えております。したがいまして、計画段階での区民説明会を開催する予定はございません。
次に、がん検診についてのお尋ねですが、がん検診は、平成二十年度から健康増進法に基づく事業として区市町村が実施することになっております。区としては、検診の精度管理を強化しつつ、これまでと同様に実施していく所存です。
前立腺がん検診については、検診による死亡率減少効果を判定する適切な根拠となる報告はされておりませんので、現時点では実施する考えはございません。今後も、国等の専門機関において進められている調査研究の結果について、注視してまいりたいと考えております。
次に、住宅についてのお尋ねですが、住宅の供給については、第三次住宅マスタープランで述べているとおり、区が直接的に住宅を供給する施策は当面採用せず、区内の住宅ストックを活用してまいります。
また、住み替えを条件とせずに、障害者に対する一律の家賃助成は考えておりません。
次に、区の地域防災計画の見直しについてのお尋ねですが、現在、東京都地域防災計画の修正に伴い、文京区地域防災計画の修正を行っております。東京都の新たな被害想定及び減災目標に基づきまして、区におきましても、可能な限り数値的な減災目標を設定してまいりたいと考えております。また、素案ができた段階でパブリックコメントを実施し、区民の意見を反映させた上で、文京区防災会議において計画を決定してまいりたいと考えております。
次に、耐震改修の促進等に関するお尋ねですが、文京区における耐震化の現状や目標達成への取り組み、マンションや商業ビルの耐震化など、文京区耐震改修促進計画に盛り込むべき内容や、耐震改修助成の対象区域につきましては、現在、調査・検討を進めており、計画の素案を第四回定例会で報告する予定です。
次に、国の被災者生活再建支援法を改正し、住宅本体への再建に直接支援できるよう求めるべきとのお尋ねですが、平成十六年の法改正により、住宅の建て替え及び補修にかかる経費等についても支援対象とするなど、支援内容の一層の充実が図られてきております。したがいまして、さらなる住宅本体への直接支援について国に求めていく考えはございません。
次に、木造密集地域における今後の取り組みや不燃化率向上についてのお尋ねですが、木造密集地域における不燃化率を向上させるためには建築物の改修が必要であり、本年度策定する文京区耐震改修促進計画に基づく耐震化にあわせて、不燃化の促進を図ってまいりたいと考えております。さらに、不燃化を進めるための法規制、いわゆる新防火などの活用も検討してまいりたいと考えております。
次に、小・中学校周辺の不燃化促進についてのお尋ねですが、広域避難場所である教育の森公園一帯につきましては、不燃化促進事業によって周辺の建築物の不燃化を図っております。一方、避難所である小・中学校周辺につきましては、地域の土地利用の状況などから、一律に不燃化を図っていくことは難しいと考えております。
次に、家具の転倒防止対策の取り組みの現状と具体化についてのお尋ねですが、区では、区内在住の六十五歳以上で構成される世帯及び障害者で構成される世帯等に対し、転倒防止器具設置経費の二分の一、七千五百円を限度として助成を行っており、平成十八年度の実績は二十三世帯となっております。また、今年度より区の助成に加え、社会福祉協議会において、さらに設置費の四分の一、三千七百五十円を限度として助成しているところであります。区報、ホームページ等でPRを行っておりますが、一層のPRに努め、家具の転倒防止対策の推進を図ってまいりたいと考えております。
次に、ガス、水道等のライフラインはどうなるのか、また、その間の対応はどうするのかとのお尋ねですが、東京都地域防災計画では、マグニチュード七・三の首都直下地震により、ガスの復旧に最長五十三日、水道においては三十日を要するとしております。ガス、水道が復旧するまでの期間は、避難所で炊き出し等による食料の提供、給水車による飲料水等の提供を行ってまいります。また、ガス事業者や水道局と連携を図り、早期復旧を求めてまいりたいと考えております。
次に、小・中学校の下水道管路耐震工事の実施状況についてのお尋ねですが、下水道管路耐震工事につきましては、東京都下水道局が平成十六年度から実施しており、現在までに金富小学校ほか十校において工事が終了しております。今後、東京都において計画的に下水道施設の耐震化を推進していく予定です。
次に、災害時の帰宅困難者問題についてのお尋ねですが、区では、文京区防災対策条例において、事業者、学校等に対し、従業員または教職員、児童・生徒等を一定期間収容できる体制を整備すること、食料等の備蓄に努めることとしており、防災教室等でPRを図っております。
また、東京都においては、都立高校等を避難所として指定するほか、コンビニエンスストアやガソリンスタンド等と協定を結んでおり、帰宅者の支援ステーションの確保に努めております。
さらに、バス、船舶による代替輸送手段の確保などにより、帰宅促進を図ることとしております。
次に、災害時要援護者名簿の作成と有効活用についてのお尋ねですが、昨年度末に文京区災害時要援護者情報の地域提供に関する要綱を制定し、現在、登録の準備を行っているところでございます。また、作成しました名簿につきましては、警察、消防、区民防災組織及び民生・児童委員の方々に提供し、災害時の安否確認、避難誘導等の支援に役立ててまいりたいと考えております。
次に、総合体育館の建て替え等に関する幾つかの御質問にお答えします。
まず、検討案についてのお尋ねですが、今回設置する文京総合体育館建て替え地検討協議会に対し、建て替え候補地として、元町公園を活用する案に加え、旧第四中学校跡地等を含む複数案を提示し、広範な御議論をいただきたいと考えております。
次に、旧元町小学校等の活用についてのお尋ねですが、検討協議会において建て替え地の一定の方向性が示された後の検討課題と考えております。
次に「ふるさと歴史館だより」についてのお尋ねですが、元町公園についても、旧元町小学校と同様に検討協議会で建て替え地の一定の方向性が示された後の検討課題であり、現時点において再発行することは考えておりません。
次に、現在地での建て替えを最優先するようにとのお尋ねですが、建て替え地については、検討協議会からの答申を尊重してまいりたいと考えております。
なお、東洋文庫の件につきましては、その後の検討課題と考えております。
次に、総合体育館の改修についてのお尋ねですが、総合体育館は建設から既に四十年が経過し、施設の老朽化が著しく、早急の対応が必要となっております。また、設備についても、長年の歳月の経過で更新作業も限界となっており、建て替えることが最善の方策であると考えております。
次に、旧第四中学校跡地を活用する東京大学との共同事業に関するお尋ねですが、東京大学からの提案に対して、平成十七年九月の庁議において検討に着手することとしましたが、東京大学と覚書等の取り交わしはしておりません。
次に、旧第四中学校跡地の活用に関するお尋ねですが、まずは検討協議会に検討をゆだね、その結果を尊重したいと考えております。
なお、現在地から体育館が移転した場合の跡地利用については、今後の検討課題と考えております。
なお、教育に関する御質問には、教育長より御答弁申し上げます。
〔根岸創造教育長「議長、教育長」と発言を求む〕
○議長(橋本直和) 根岸創造教育長。
〔根岸創造教育長登壇〕
○教育長(根岸創造) 教育に関する御質問にお答えいたします。
初めに、元町公園と旧元町小学校を保存し、文化財として指定することを求めるとのお尋ねですが、今後、文京総合体育館建て替え地検討協議会において、現行の元町公園を活用した計画を含め、区民、学識経験者、文化財の専門家も加わり検討されることになりましたので、その推移を見守る必要があります。したがいまして、現時点においては、区指定文化財として文化財保護審議会に諮問する考えはございません。
次に、平成十六年の東京都からの名勝指定の打診について、手続を進めるべきとのお尋ねですが、平成十六年にあった東京都からの打診は、担当者による事前打ち合わせであり、その後、東京都からの具体的な働きかけはございません。
最後に、本年第一回教育委員会定例会での教育委員会決定を撤回し、諮問の手続を行うべきとのお尋ねですが、先ほどお答えいたしましたとおり、今後、文京総合体育館建て替え地検討協議会での検討の推移を見守る必要があり、現時点においては文化財保護審議会に諮問する考えはございません。
〔高畑久子議員「議長、十番」と発言を求む〕
○議長(橋本直和) 十番高畑久子議員。
○高畑久子議員 区長、教育長、答弁ありがとうございました。
詳細については、同僚議員が各委員会で審議させていただきます。これで私の質問を終わります。ありがとうございました。
○議長(橋本直和) 議事の都合により、会議を暫時休憩いたします。
午後二時三十七分休憩
午後二時五十三分再開
○議長(橋本直和) これより会議を再開いたします。それでは、休憩前に引き続き一般質問を行います。
〔海老澤敬子議員「議長、三番」と発言を求む〕
○議長(橋本直和) 三番海老澤敬子議員。
〔海老澤敬子議員登壇〕(拍手)
○海老澤敬子議員 自由民主党の海老澤敬子です。初めてここに立たせていただいて、ちょっと緊張しています。よろしくお願いします。
平成十九年第三回文京区議会定例会に当たり、自由民主党文京区議会議員団を代表し、区長に質問させていただきます。
私、海老澤は、大学を卒業後、ずっと企業で勤めてまいりましたが、父の介護を機に行政や医療に対する矛盾を感じ、もっとみんなに優しいまちにしたいと願い、区議を志しました。そして、支援してくださった皆様のおかげで区議会に送り出していただきました。区民の皆様の声、区民の皆様からの御意見を背景に、今までの生活経験の中で感じたこと、そして、今回、会派での勉強会や各自治体での勉強会に出席して感じたたくさんの疑問のうちの幾つかを、本日、質問させていただきます。
本日の質問事項です。
〔海老澤敬子議員パネルを提示〕
一、公会計制度について、二、介護について、特に介護施設の今後と介護サービスの従業員について、三、だれもが安心して歩ける道路整備について、四、区民との協働パートナーシップについて、五、区内の国有地と都有地について、以上、大きく分けて五つの項目です。区長の明快な御答弁をよろしくお願いいたします。
では、質問に入らせていただきます。
まず、初めに、公会計制度についてお伺いいたします。
私は、男女雇用機会均等法の年に総合職で企業に就職し、二十年間勤めてきました。企業における決算書はこういう形になっております。
〔海老澤敬子議員パネルを提示〕
メーンは貸借対照表と損益計算書です。特に企業の健全化を見る上で、貸借対照表、いわゆるこのバランスシートはとても重要なものだと習ってまいりました。
現在の区の決算書では、単年度の現金の収入、支出はわかりますが、過去から現在までどのような資産が形成され、そして将来にわたりどのくらい負債を負っているかという具体的な全体像をつかむことはとても難しいと思います。文京区では、全国に先駆け、独自の方式でバランスシートや行政コスト計算書を作成し、区報やホームページなどを通じ広く区民の方に公表していることはいいことだと思います。
国においては、夕張市の財政破綻を機に、地方の財政健全化のために新しい公会計制度の導入が急がれています。平成十八年の地方行革新指針では、各地方公共団体において連結財務書類四表を平成二十一年の秋をめどに作成、公表することが求められています。また、総務省の研究会では、具体的にバランスシートの基準モデルと総務省方式の改定モデルの検討がなされています。
私としては、区民の方にわかりやすく、そして他の自治体とも比較しやすいバランスシートがあった方がいいと思います。都においては、昨年から複式簿記・発生主義会計の考え方を取り入れた公会計制度が導入されたと聞いております。こうした公会計制度の国や都の動向を踏まえ、二十一年度に向けて、文京区としては今後どのように取り組んでいくのか、そして、区民に資産と負債がわかりやすい財務諸表をどのように考えているのか、公会計制度のあり方と認識をあわせて、区長のお考えをお聞かせください。
続いて、二つ目の質問です。介護についてお伺いします。
〔海老澤敬子議員週刊誌を提示〕 これが「週刊ダイヤモンド」の八月号です。全国八百五都市のランキング、「安心して住める街」の第一位に文京区が選ばれました。多くの友人から、「海老ちゃんのまちすごいね」とか、「敬子すごいじゃん」などという電話をいただいて、とてもうれしかったです。しかし、この各項目を見てみましたら、
〔海老澤敬子議員パネルを提示〕
これはその項目の一部です。文京区は、医療、診療所数は第八位です。しかし、訪問介護事業所数は三百四位、そして老人福祉施設入居定員数はなんと六百九十三位です。
文京区は、六月に特養老人ホームくすのきの郷における不正請求で、都より指定取り消しの処分を受けました。私はとてもくやしく、とても残念に思いました。区では、その後の対応に努めていると思います。その現状について幾つかお伺いいたします。
最初の質問は、不正金額についてです。
前回の定例会では、不正金額は算定中であるとお答えいただきましたが、その後、不正金額は、一体幾らになったのでしょうか。また、その返還時期はいつですか。
次に、民営化について質問します。
くすのきの郷の民間事業者の選定は、九月中旬に決まると聞いておりましたが、現在どのような状況でしょうか。区民の方にとって、最も不安に感じているのは、民営化後のサービスの低下です。民営化されてもサービスが低下することがないように、区がどんな形で今後関与していくのでしょうか。その具体的な施策もお聞かせください。また、あわせて、現在の民営化施設についても、どのように関与、監督しているのか、お聞かせください。
くすのきの郷の件は、指定管理者制度のあり方に問題があったと思います。介護施設の問題に限らず、このような問題、不祥事が二度と繰り返されないように、全指定管理者に対して有効なチェック体制を整えていくことが必要ではないかと私は思いますが、いかがでしょうか。
次に、介護予防拠点施設についてお伺いします。旧小日向寿会館、旧西原寿会館についてです。
文京区では、株式会社コムスンと契約したとお伺いしております。報道によると、コムスンは施設介護事業者をニチイ学館に、旧小日向寿会館などの在宅系介護サービスを東京都においてはジャパンケアサービスに業務を移行したと聞いております。そこで、両旧寿会館についての現状について、そして、今後の見通しについてお伺いいたします。
まず、なぜコムスンにしたのですか。その経緯と評価をどう認識しているのか教えてください。コムスンとはどのような契約をし、そして、その契約が現在どのような状況になっているか教えてください。
運営業者はジャパンケアサービスにするのですか。改めて別の方法を選定するのでしょうか。そして、一体いつになったら開設できるのでしょうか。これからもふえ続けていく高齢者の方が、できるだけ介護保険のお世話にならないで済むように、介護予防拠点の施設の開設はとても重要なことだと私は思っております。どうぞ明快な御答弁をよろしくお願いいたします。
続いて、介護サービス従業者への待遇改善についてお伺いします。
介護は、介護を必要とする人はもちろん大変ですが、介護をする人も大変だと私は父の介護で実感いたしました。くすのきの郷の原因の一つに、人の確保の難しさが言われています。
先日、テレビの介護特集を見ました。せっかく介護の職についたのに、厳しい現場の状況に一年以内でやめてしまうような人もたくさんいるそうです。このままでは、介護の担い手が足りなくなるのではないかととても心配です。介護を必要としている人が介護をちゃんと受けることができない、そんな社会は私は嫌です。
介護保険制度を継続していくためには、ケアマネさんやヘルパーさんの力が重要です。国でもやっと報酬の検討に入ったと聞いています。私は区民の方に、安心して介護を受けていただきたいのです。そのためにも、介護の仕事についている人が誇りを持って仕事ができて、その仕事に見合う待遇が得られるように、区として何らかの手を打つべきではないかと考えます。区長の介護従業者に対しての考えをお聞かせください。
次に、介護保険の将来展望についてお尋ねします。
〔海老澤敬子議員パネルを提示〕
これが文京区の高齢者の特徴です。前期高齢者と後期高齢者の数がどんどん同じになってきています。そして、前期高齢者の要支援・要介護認定率は四・四%ですが、後期高齢者に関しては三○・七%になっています。なんと七倍以上です。これからも後期高齢者がふえていくと思います。それは、介護を必要な人がどんどんふえることにつながっていくと思うのです。このような状況を踏まえ、区として今後の介護保険制度の運営にどのような準備をしているのでしょうか。将来展望とあわせてお聞かせください。
次に、三つ目の項目、だれもが安心して歩ける道路整備について伺います。区長の所信表明の一つの、安全で安心なまちづくりの推進についてお伺いします。
細い道や坂道の多い文京区にとって、歩道のバリアフリー化と、ことし六月に公布された道路法の改正に伴う自転車の歩道通行の緩和は、今後の文京区にとって重要な課題だと思います。
千駄木や湯島では、歩道の段差や傾斜が少なくなったバリアフリーの道をたくさん見かけます。しかし、文京区全域で見るとどうでしょうか。バリアフリーの進歩状況がまだまだ不十分な気がします。
私は、東京と茨城を往復し父の介護を七年しました。道路のガタガタは、車椅子を押すのにとても大変で、車椅子のタイヤが溝にはまってしまったときなど、涙が出てきました。そして、歩道を走る自転車もとても怖かったです。
「坂のまち」と言われる文京区は歩道が狭く、道の段差が多いまちです。歩道を整備し、車椅子の方も、ベビーカーの方も、そしてだれもが安心して行き交うことがきるバリアフリーの道をふやしてほしいです。
安全で安心なまちづくりの推進に対して、区長は道路のバリアフリー化をどのようにお考えでしょうか。現在の道路整備状況と具体的な施策がありましたらお答えください。
この六月に公布された道路交通法の改正で、自転車の通行区分の明確化が緩和されました。現行法では、通行可能標識がある歩道だけが自転車の通行が認められています。改正後は、標識がなくても、小学生以下と車道通行が危険と政令で認められた人は、歩道通行が可能になります。さらに、路上駐車があったり、自動車の通行量が多く、安全に車道を通行できない場合も、歩道通行が可能となります。
自転車に乗って車道を走るのはいつもとても怖いです。トラックがビューンと自転車を後ろから抜いていったときとか、自動車の路上駐車をよけるときは鳥肌がたちます。新しい改正では、今より少し安全に自転車に乗ることができそうです。
自転車はとても手軽な、そして便利な交通手段です。地球の温暖化にも優しく、環境負荷が非常に少ない乗り物です。しかし、自転車は、時として歩行者にとても危険な乗り物になることを忘れてはならないと思います。もちろん、路上駐車の放置自転車も同様です。
こうしたデータがあります。平成十八年に全国で自転車が絡んだ交通事故は十七万四千二百六十二件、うち対歩行者は二千七百六十七件、十年前に比べて五倍近くふえています。死亡事故も起きているようです。
自転車と歩行者、両者の安全確保のために、私たちに一体何ができるのでしょうか。この答えになるのが、自転車レーンかもしれません。
このパネルを見てください。
〔海老澤敬子議員パネルを提示〕
これは海外と日本の自転車レーンです。海外の自転車レーンの大体は車道に自転車レーンがあります。日本のほとんどは歩道に自転車レーンがあります。どちらがいいのでしょうか。
今、各自治体で自転車レーンのさまざまな可能性が探られています。ことしの一月に大分で自転車レーンの実験があったと聞いたので、早速電話で聞いてみました。これがそのときの模様です。
〔海老澤敬子議員パネルを提示〕
車道の両端に自転車レーンを設け、車と自転車、そして歩行者の安全を検証した実験です。大変うまくいったと聞いております。
そして、この十月には、東京では世田谷区で自転車レーンの実験をすると聞いております。ぜひ行ってみようと思っております。また、警視庁では、自転車業界や自治体の交通安全教室などを通じ、自転車利用者に周知を図る方針と伺っています。
文京区でも、外苑通りの一部などに自転車レーンがありますが、道路交通法の改正に伴い、区長は今後、道路の整備についてどう考えているか教えてください。
取手市では、この四月に、自転車利用者のモラル向上の条例を施行したと聞きました。文京区では、自転車利用者のモラル向上をどう周知させていくつもりなのか、お聞かせください。
四つ目の項目に進みます。区民との協働パートナーシップについてお伺いします。
区長は所信表明で、区政運営の四原則として、一、透明性の確保、二、説明責任、三、区民参画、四、公平性を掲げていました。私は、この区長の四原則にとても共感いたしました。そして、この実現には、行政と区民の努力が必要だと考えています。
文京区では、区立小・中学校の将来ビジョンなど、たくさんの区民参画の協議会が行われています。各自治体でも、公聴活動や区民説明会、協議会の委員を公募したり、そしてパブリックコメントなど、さまざまな方法で市民の合意形成に取り組んでいます。しかし、市民のコメントが少なかったり、参加する方の意見に偏りがあったり、各自治体ともいろいろな問題を抱えているようです。私は、このほかにも声なき声もあるのではないかと思います。
昨年、三鷹市では、無作為抽出した市民による話し合いでまちづくりの方向性を決める新たな区民参画の手法が取り入れられました。これは青年会議所が普及を進めているものです。マスコミにも多く取り上げられました。これがそのときの記事です。
〔海老澤敬子議員パネルを提示〕
日経新聞を初め、たくさんの新聞に取り上げられました。
この方法のポイントは、無作為抽出というところです。これは、ドイツで生まれた「プラーヌンクスツェレ」という方法です。無作為で抽出された市民が、課題の現状について行政に説明を受けた上で、小グループで議論していきます。議論になれていない参加者の声が埋没することがないように、グループのメンバーを随時入れかえていきます。無作為に抽出することで特定の市民の意見が反映されるようなことを防ぐ方法です。今年度はさらにたくさんの自治体が実施を予定しております。
二○○九年度からの裁判員制度でも、無作為に選ばれた国民が司法に参加します。
私は、この方法は、区長が掲げる区政運営の四原則にとても適していると思います。今、文京区で課題になっていることも、この方法を用いることができないでしょうか。区政運営の四原則でもある区民参画を、区民との協働パートナーシップの観点からどのように区長はお考えでしょうか。また、あわせて、新たな区民参画の方法をどのようにお考えになっているのかお聞かせください。
最後に、国有地、都有地の管理についてお伺いします。
この六月に国有財産の有効活用に関する報告書が財務省から出されました。既に文京区内で使用されていない後楽の労災保険会館や、この七月に火災があった清華寮など、今後はどのようになっているのでしょうか。また、区から国へはどのような管理体制を要望しているのでしょうか。
〔海老澤敬子議員パネルを提示〕
これは清華寮の火事の模様です。現在、この火事の跡地に不審な人が出入りしていてとても不安だと御近所の方からお伺いしています。区は毅然とした管理体制を、国に要望していただけないかと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
以上で私の質問を終わらせていただきます。御清聴ありがとうございました。(拍手)
〔成澤廣修区長「議長、区長」と発言を求む〕
○議長(橋本直和) 成澤廣修区長。
〔成澤廣修区長登壇〕
○区長(成澤廣修) 海老澤議員の御質問にお答えいたします。
最初に、公会計制度についての御質問にお答えいたします。
まず、公会計制度の動向を踏まえ、二十一年度に向けてどのように取り組んでいくかとのお尋ねですが、国は地方公共団体に対し、発生主義の活用及び複式簿記の考え方を導入し、財務諸表の整備と資産、債務に関する情報の開示などを進めるよう、昨年、指針を示したところでございます。現在の会計処理は、現金の移動を記録する単式簿記、現金主義会計を採用しており、御指摘のとおり、現金以外の資産や負債の情報が蓄積されず、また、行政サービスの正確なコストが把握できないなどの課題がございます。この課題を改善するために、公会計に企業会計方式を採用しようというものでございます。
国の指針では、二十一年の秋を目途に、二十年度決算にかかわるものから整備するとされておりますが、現在、東京都において導入した新たな公会計制度の内容や他区の動向等を調査しているところでございます。
一概に、住民福祉の向上を目的とする地方公共団体と民間企業とを比較することは難しいと考えますが、複式簿記・発生主義会計を取り入れることにより、財政の効率化、適正な区政の執行、さらには区財政の状況を的確に区民に示すことが可能となり、説明責任の遂行が図られるものと考えております。
次に、財務諸表をどう考えるのかとのお尋ねですが、御案内のとおり、区では、平成十一年度決算より、決算数値をもととしたバランスシートなど財務諸表を作成し、区民にお示ししているところでございます。これが、複式簿記・発生主義会計を採用した場合は、日々の予算執行の段階から官庁会計処理を行いつつ、加えて複式簿記の勘定科目への変換を行い、仕訳を行うこととなり、勘定残高が蓄積されるため、迅速な財務諸表の作成が可能となります。また、多様な単位の財務諸表の作成も可能となることから、マクロ、ミクロからの分析ができる等のメリットがあると認識しております。
現在、国のモデルや東京都の会計方式など、幾つかの形式がある段階であり、また、現行の財務会計システムとの整合、複式簿記導入のコスト等、研究を要する課題があることから、引き続き関係部署において研究してまいりたいと考えております。
次に、くすのきの郷に関する幾つかの御質問にお答えします。
まず、くすのきの郷の介護報酬不正請求に係る返還金額についてのお尋ねですが、不正請求に係る返還金額は約四千三百九十六万円で、これに四○%の加算金約一千七百五十八万円及び生計困難者に対する負担軽減分の約十万円を加え、合計約六千百六十四万円となり、返還は九月末を予定しております。
次に、くすのきの郷を承継する社会福祉法人の選定経過に関するお尋ねですが、入所者や利用者の生活の安定を図る上で、現在と同様のサービスを継続すること及び現在くすのきの郷に勤務する職員のうち、希望する職員の継続雇用が必要ですが、これらに考慮することを条件に公募したところ、九法人から応募がありました。現在、選定委員会において選定を行っておりますが、近々選定を完了し、来週には事業者を決定できる見込みでございます。
また、新しい法人になった場合のサービスレベルを低下させない方策についてですが、区としては、土地、建物を無償で貸与するとともに、建物の大規模な改修経費等は区が負担するなど、現行と条件が変わらないよう配慮しております。さらには、くすのきの郷の民営化に当たっては、新法人と施設運営に関する協定を締結し、区への事業に関する計画書や報告書の提出義務を定めるとともに、区が必要に応じて業務実施状況を確認できることとし、現在のサービスが低下しないようにチェックしてまいります。また、この協定に反した場合には、土地、建物の無償貸与を介助できる規定も設けるなど、区は積極的に関与してまいりたいと考えております。
また、現状の民営施設についての関与、監督に関するお尋ねですが、十八年の法改正により、区にも介護保険事業者及び施設への立ち入り権限が付与されましたので、適時、事業者及び施設に実地指導を行うことにより、法令遵守の徹底、サービス提供の状況、介護報酬請求等について指導、監督を行ってまいります。また、現状の民営の施設についても、同様に実地指導をしてまいります。
次に、指定管理者のチェック体制についてのお尋ねですが、導入の初年度である平成十八年度実績については、指定管理者ごとに、区条例に基づく事業報告書を提出させるとともに、評価検討会を設置し、業務の執行状況や経費の収支状況などの施設の管理運営が適切になされているか検証し、改善すべき事項について指定管理者に指導したところです。
また、次年度以降の評価については、チェック機能をさらに高めていくために、検討会に外部評価制度を加えるなどの方策について検討してまいりたいと考えております。
次に、介護予防拠点に関する幾つかの御質問にお答えします。
まず、コムスンを選定した経緯とそれに対する評価についてのお尋ねですが、旧寿会館での介護予防事業等の運営事業者の選定は、昨年度にプロポーザルにより実施いたしました。二組の案件に対して六社から応募があり、選考を経て二法人を選定し、その一方がコムスンでありました。選考当時には、コムスンの介護報酬の不正請求のことは公になっておらず、その限りにおいて選考は適切に行われたものと考えております。
次に、コムスンとのこれまでの契約内容や現状に関するお尋ねですが、旧西原寿会館においては、昨年十月一日に定期建物賃貸借契約を締結しておりますが、コムスンによる事業実施が困難となったため、本年六月二十九日に契約を解除しております。また、旧小日向寿会館においても、昨年十月一日に土地使用賃借契約及び事業用定期借地権設定契約を結ぶための基本協定書を締結しておりますが、これらについても同様の理由により、同じく六月二十九日に契約の解除及び協定書の破棄を行っております。
次に、今後の運営事業者についてのお尋ねですが、今後については、在宅系サービスの移行先事業者である株式会社ジャパンケアサービスが、介護予防拠点の運営事業者としてふさわしいかどうかを、都が行う事業者の指定審査状況を勘案しながら、本区として検討していく予定です。したがいまして、開設予定等については、現段階では申し上げることができませんが、なるべく早い時期に開設ができるよう努めてまいります。
次に、介護サービス従業者の待遇改善についてのお尋ねですが、介護保険制度を健全に維持していく上で、介護従事者の人材確保は重要な課題であると認識いたしております。
先月末、厚生労働省は、「社会福祉事業に従事する者の確保を図るための措置に関する基本的な指針」を改定告示しました。この指針に新たに取り上げられたキャリアと能力に見合う給与体系の構築、他の分野とも比較して適切な給与水準の確保及び介護福祉士、社会福祉士など、専門性の高い人材配置に対する介護報酬上の評価に関しては、私としても早期の実現を望むものであります。
区としては、次期介護報酬改定に向け、国に対し、東京都を通じて、人件費比率の引き上げや大都市における賃金、物価水準等の地域差を考慮した改定を今後とも要望してまいります。
次に、今後の介護保険の運営のあり方についてのお尋ねですが、前期高齢者の認定率が低い状態のままで、後期高齢者になったとしても認定率をできるだけ上がらないようにすることが、健康寿命を延ばし、介護保険制度を持続可能なものにするものであると考えます。そのために重要なのが、今回の制度改正による介護予防システムの構築及びその運用であります。
今後は、生活習慣病の予防やメタボリックシンドローム対策とともに、早い次期からのライフスタイルの見直しにより介護予防の実践を普及することに努めてまいります。また、支援や介護が必要になった方については、身近に相談ができ、適切なサービスが受けられる環境を今後とも整備してまいります。
次に、安全で安心なまちづくりの推進に関する御質問にお答えします。
まず、歩道のバリアフリー化についてのお尋ねですが、歩道のバリアフリー化は、車椅子の使用者や視覚障害者を含めたすべての人々が安全に安心して移動し、自立して社会生活を送るための重要な基盤整備であります。
区道におきましては、平成十三年度からバリアフリーの道づくり事業として歩道の拡幅を進めるとともに、従来のマウントアップ型歩道を、平坦で歩きやすいセミフラット型歩道への改善を行っているところであります。これまで、千駄木小学校前通りを初め十八路線をセミフラット型歩道に改善しており、今後も計画的に推進してまいります。
次に、自転車レーンの整備についてのお尋ねですが、自転車レーンの設置につきましては、自転車と歩行者の安全確保のため有効な手段であると考えております。しかしながら、歩行者、自転車、車両がそれぞれ安全に通行できる幅員の確保など、さまざまな課題があります。したがいまして、自転車レーンの整備に当たっては、国道、都道の各道路管理者及び警察と連携を図るとともに、障害者や地域の方々の御意見を伺いながら、安全、快適な自転車走行環境の整備について検討してまいります。
次に、自転車利用者のモラル向上に関するお尋ねですが、区はこれまでに春と秋の交通安全運動など、さまざまな機会をとらえて自転車の交通ルールの遵守やマナーの向上に取り組んでまいりました。また、小学生を対象に自転車の正しい乗り方についての講習会を実施してきたところであります。今後は、自転車講習会の対象を小学生以外にも拡大するなど、自転車利用者に対する啓発を充実してまいります。
次に、区民参画に関するお尋ねですが、私は、区民や地域活動団体、NPO、民間事業者が行政や議会とともに地域の公的な課題に取り組む協働の関係が重要であると考えております。これまでも、区民の声を区政に反映するための取り組みを行ってまいりましたが、今後はさらに区民参画を進めるため、御指摘の無作為抽出による委員の選出など、新たな手法についても研究してまいりたいと考えております。
次に、国有地、都有地の管理についてのお尋ねですが、まず、既に閉鎖されている後楽の労災保険会館につきましては、所有者である国において不審者等の侵入防止策を講じるなど、適切に管理がなされていると認識しておりますが、地域の方々からの御要望が寄せられた場合には、国に対して申し入れを行ってまいります。
次に、火災のあった清華寮につきましては、被災者の方々の収容先も整い、現状では無人の状態になっております。火災直後には、現地での居住を望まれる方もおり、地域の方々から不安の声がございましたが、国への申し入れにより、現在は常時警備員を配置しており、解消されたものと考えております。
なお、労災保険会館につきましては、国において、小石川税務署等の移転先として予定されています。また、清華寮の今後の活用に関しましては、現在のところ未定であると聞いております。
〔海老澤敬子議員「議長、三番」と発言を求む〕
○議長(橋本直和) 三番海老澤敬子議員。
○海老澤敬子議員 自席からの発言をお許しください。
区長の丁寧な御答弁ありがとうございました。
私も、厚生委員で、今後、くすのきの郷や旧小日向寿会館の件についてはいろいろ質問させていただきたいと思います。介護について、もっと優しいまちになったらいいと思うので、よろしくお願いいたします。
また、それぞれの委員会で同僚議員と議論を深めていきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。(拍手)
○議長(橋本直和) 以上で本日の日程は終了いたしました。
次の本会議は、追って御通知申し上げます。
本日は、これにて散会いたします。
午後三時三十五分散会
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