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お問合わせ

本会議録(平成19年第2回定例会第2日、平成19年6月12日)

更新日 2007年08月20日

六月十二日(火曜日)


出席議員

    一番 田中 としかね
    二番 菊見 直広
    三番 海老澤 敬子
    四番 松下 純子
    五番 渡辺 智子
    六番 上田 由紀子
    七番 浅田 保雄
    八番 萬立 幹夫
    九番 国府田 久美子
    十番 高畑 久子
   十一番 白石 英行
   十二番 名取 顕一
   十三番 橋本 直和
   十四番 高山 泰三
   十五番 山本 一仁
   十六番 若井 宣一
   十七番 松丸 昌史
   十八番 前田 くにひろ
   十九番 田中 和子
   二十番 板倉 美千代
 二十一番 関川 今朝子
 二十二番 田口 孝一
 二十三番 宮崎 文雄
 二十四番 武澤 房吉
 二十五番 戸井田 ひろし
 二十六番 渡辺 雅史
 二十七番 品田 ひでこ
 二十八番 藤野 美子
 二十九番 岡崎 義顕
   三十番 堀内 喜司夫
 三十一番 角野 英毅
 三十二番 村越 まり子
 三十三番 小林   進
 三十四番 島元 雅夫

欠席議員
 なし

欠員
 なし

出席説明員
 区長               成澤 廣修
 副区長              小祝 英二
 教育長              根岸 創造
 企画政策部長         青山 忠司
 総務部長            岡崎 義隆
 区民部長            三縄   毅
 福祉部長兼福祉事務所長 齋藤 啓子
 男女協働子育て支援部長 大角 保廣
 介護保険部長         小松 壽博
 文京保健所長兼保健衛生部長 大黒  寛
 都市計画部長         小野 孝道
 土木部長            松田 照雄
 資源環境部長         太田 久仁宣
 施設管理部長         奥山 勇五郎
 会計管理者           佐藤 一夫
 教育推進部長         下田 一美
 監査事務局長         太田 進一
 総務課長事務取扱総務部参事 瀧  康弘

事務局職員
 事務局長 原口 洋志
 議事主査 木内 実三男
 議事主査 齋藤 勝美
 調査主査 諸   久子
 主任主事 坂田 賢司

議事日程
 日程第一 一般質問について


     午後一時五十九分開議


○議長(橋本直和)  ただいまから、本日の会議を開きます。

○議長(橋本直和)  まず、本日の会議録署名人の指名を行います。

 本件は、会議規則に基づき、議長において、
       三番  海老澤 敬子 議員
    三十二番  村越  まり子 議員
を指名いたします。

○議長(橋本直和)  これより、日程に入ります。

日程第一、一般質問を行います。

   〔武澤房吉議員「議長、二十四番」と発言を求む〕

○議長(橋本直和)  二十四番武澤房吉議員。

   〔武澤房吉議員登壇〕(拍手)

○武澤房吉議員  私は、平成十九年第二回定例会、文京区議会第十六期の最初の定例会に当たり、自由民主党文京区議団を代表し、区長、教育長に質問いたします。

 質問に入る前に、今般の統一地方選挙における成澤区長の誕生には、我が自民党が最初に推薦を出し、支援体制をかため協力させていただきました。成澤区長のマニフェスト実現に向け、我が自民党は一致団結して支えていくことを申し上げ、質問に入らせていただきます。

 質問は、大きく文京区基本構想の改定について、人口動態と施策展開の整合性について、コミュニティバス「Bーぐる」の路線拡大について、まちづくりと再開発について、特養ホームの介護報酬不正請求について、後楽園会館について、区立小・中学校将来ビジョン(素案)について、元町公園と旧元町小学校の整備について質問いたします。

 質問の第一は、文京区基本構想の改定についてであります。

 区長は、所信表明において、文京区基本構想について、その理念を継承しながらも、新たな時代に即した改定作業に着手すると述べています。

 また、現行の基本構想は、平成十三年に作成されましたが、基本構想を実現する具体的施策・事業を示す実効性を持つ実施計画が三年単位で作成され、現在、二回目の計画として平成十九年度まで計画されています。今年度は、この実施計画の改定作業に着手する年度であります。

 文京区基本構想の策定に際しましては、公募区民を初め、区内各種団体、学識経験者及び区議会の幅広い分野で構成された審議会での長時間にわたる活発な議論や素案の段階から広く区民の意見を聞くためのシンポジウムの開催など、新たな住民参画の実践でもありました。

 さらに、自治体運営の最も基本となる計画である基本構想としては、これまでに例がない十年間という比較的短い計画であり、変遷の激しい時代の要請に合ったものとするなどの特徴を持っております。私は、この基本構想は、策定の手法を初め内容及び期間設定など、基本構想に新たなあり方を示したものと評価しております。

 そこで、区長にお伺いいたします。区長は、今回の選挙のマニフェストにおいて、二○一五年、平成二十七年を中長期的な一つの基準年と定めて基本政策の方向性を提案しています。この提案とは、基本構想のことと私は考えていますが、区長の基本構想の改定に関する基本的な考えを改めてお聞かせください。

 また、前回の策定経過を踏まえた上で、今後改定する場合は、どのような手法をとられるのか、お伺いいたします。

 質問の第二は、文京区の人口動態と施策展開の整合性についてであります。

 文京区の人口は、平成十九年五月一日現在、外国人登録人口を含め十九万一千人であり、十年前の十七万一千人に比べ、約一二%、二万人の人口増加が見られます。

 ここで、文京区の人口の動きを改めて振り返ってみますと、バブル経済の好景気に伴う地価の高騰、住宅地のオフィス化などによる長い人口減少の期間がありました。その後、バブル経済の崩壊に伴いまして、地価、住宅価格の下落や産業構造の転換に基づく未利用地の発生などによる都心回帰現象が起こり、平成十一年を境に文京区の人口は増加に転じました。それ移行は、順調な回復傾向をたどっています。しかし、平成二十七年あたりがピークで、その後は減少していくと予想されています。

 人口の動態は、区政運営の基礎的な指標であります。基本構想、基本計画を策定し、施策を展開していく上で、人口動態との整合性を図ることが必要であります。

 そこで、まず、区長にお伺いしますが、これまでの人口増加の要因をどのように分析しているのかお聞かせください。

 また、都心区である文京区の現状を見ますと、少子高齢社会の進展やマンション等による中高層化などが影響していると思いますが、区内の町丁目ごとの居住人口の増減や人口構成の変化について、区としてどのように把握しているのか、お伺いいたします。

 さらに、今後の施策推進に当たっては、各地域の人口の現状を把握するだけでなく、将来の人口動向も分析、想定して、例えば、地域の保育需要の増加を想定した保育施設の誘致や設置など、地域の人口動態に合わせたきめ細かで柔軟な施策を展開すべきと思いますがいかがでしょうか。区長のご見解をお聞かせください。

 質問の第三は、コミュニティバス「Bーぐる」の路線拡大についてであります。

 この四月二十六日に開業した「Bーぐる」は、我が会派が政策提案をして進め、実現したことは大変喜ばしいことであります。区民の皆さんとこの開通を喜びたいと思います。

 さて、文京区の土地柄は、住宅地であり、また、病院や大学など、さらに神社仏閣などの観光資源にも恵まれたまちであります。とりわけ坂が多いこともあり、子どもさん連れのお母さんや高齢者の方々などが日常の足として利用されており、順調な滑り出しをしたと思っております。

 そこで、開業一カ月余りと間もない期間ですが、その利用人数や乗客層、朝、昼、午後三時、夕方などの時間帯別利用状況をお伺いします。

 また、開業一年目から徐々に利用者が増加し営業収入が増加していくとの想定ですが、この一カ月間余りの利用実績は当初予想と比較してどのようなものでしたか、伺います。

 さらに、今後、団塊の世代の大量退職時代に入り、高齢の方々を初め大勢の皆さんが、日常的な買い物や飲食のほか、通院や図書館、公園や神社仏閣など、文京区の地域資源を求めて区内を広く行動するのではないでしょうか。

 さらに、交通不便な地域もまだあり、文京区の特性を積極的にPRすることを含め、「Bーぐる」の路線を文京区内の他の地域にも拡大することが必要と考えています。

 例えば、大塚、小日向、水道、目白台地区とシビックセンターを結ぶ「Bーぐる」の路線拡大などを検討していただきたいと思いますが、区長のお考えをお聞かせください。

 質問の第四は、まちづくりと市街地再開発事業についてであります。

 区は、文京区都市マスタープランに基づき計画的にまちづくりを推進されておりますが、震災に強いまちづくりの推進は区政の重要課題であると思います。

 特に、木造密集市街地の整備は、阪神・淡路大震災での被害を見るまでもなく喫緊の課題であります。面的な整備は、木造住宅密集市街地整備促進事業で広場整備などが進められてきたと思っておりますが、建築物の不燃化や細街路の整備など、地域の危険度を改善する施策は、より一層の推進が必要ではないでしょうか。

 千駄木・向丘で行われている木造住宅密集市街地整備促進事業が、本年度で終了すると聞いております。今後は、本年度策定する耐震改修促進計画により、木造密集市街地などの建築物を計画的に耐震化するものと期待しておりますが、震災に強いまちづくりを推進するには、引き続き木造密集市街地の不燃化もあわせて促進するべきと考えております。

 区長は、震災に強いまちづくりとして木造密集地域の不燃化促進についてどのようにお考えか、お伺いします。

 また、文京区では、全国的に見ても早い段階から市街地再開発事業に取り組んでおり、事業地区の木造密集市街地の整備や不燃化など、地域の課題解決に努めてきました。

 昭和四十六年の江戸川橋地区に始まり、九カ所の地区で市街地再開発事業が完了しており、安全で活力あるまちづくりが実現しております。現在、茗荷谷駅前地区、後楽二丁目西地区で事業が進み、間もなく建設工事に着手し、地権者や関係者の事業への取り組みが実を結ぶものと期待しております。

 区長は、これら今までの市街地再開発事業についてどのような評価をされているのか伺います。また、今後、市街地再開発事業をどのような方針で進めるお考えなのか、お伺いします。

 私の地元である後楽二丁目地区は、間もなく放射二十五号線が開通します。二十五号線南側の東地区、西地区は、市街地再開発事業で整備が進みます。

 しかしながら、北側は老朽木造家屋が多く、非常に危険な地域の課題を抱えた状況であります。現在、まちの課題解決に向けて、市街地再開発事業を目指し、住民主体でまちづくりを考える活動を行っております。

 また、春日・後楽園駅前地区においては、既に再開発準備組合を設立し、事業に向けた合意形成を鋭意図っているところであります。区財政を取り巻く情勢は楽観視できないとは思いますが、これら住民の市街地再開発事業への取り組みについての御指導、御支援をお願い申し上げ、次の質問に移らせていただきます。

 質問の第五は、特養ホームの介護保険報酬の不正請求についてであります。

 特別養護老人ホーム「くすのきの郷」は、平成四年に開設された文京区で二番目の百人規模の施設であります。そうした特養ホームが、四年十一カ月間にわたり介護報酬を不正に請求していたと聞き、愕然としています。

 どうしてこのような事態になったのか、なぜ長期間にわたり発見ができなかったのか、まず伺います。

 次に、介護報酬の不正請求額は約四千万円に上るとされていますが、確定するのはいつで、全額返還されるのかどうか伺います。

 次に、東京都の監査の状況と、それに基づく設置者である文京区と指定管理者として運営受託している法人に対する都の措置はどのようなものが想定されるのか伺います。

 いずれにしても、区は区内四カ所に区立特養ホームを設置し、高齢者が長年住みなれた文京区で家族の近くで生活できるようにと、この上ない設置条件のもとで運営してきたわけです。福祉の先進区として、このような事態が起こったことは、まことに残念であります。

 今後、入所者の安定的生活を最大限確保するよう十分に検討し、対策を講じることが大事ではないかと思いますが、いかがでしょうか、伺います。

 質問の第六は、後楽一丁目にある後楽園会館についてであります。

 この施設は、労働者健康福祉機構により、昨年三月末まで運営されてきましたが、現在は閉鎖されています。もともとレストランやアスレチッククラブが併設されていたことから、地域の利用も多い施設でした。また、隣接する後楽幼稚園の避難路にもなっていることから、地域の関心も高いものがあります。

 昨年から売却するとの話も聞いておりますが、現在はどのような状況であるのか伺います。

 前の道路を「Bーぐる」が走り、区有施設が近接している立地条件を考えると、ここを区としても何らかの形で活用するのがよいのではないかと思いますが、いかがでしょうか、お考えをお聞かせください。

 質問の第七は、区立小・中学校の将来ビジョン(素案)についてであります。

 教育委員会は、昨年、素案について、連日の説明会を開き、理解と協力を求めてきました。そうした中で、多くの区民から批判的意見や要望が出されました。また、教育委員会としても、アンケートをとるなど、さらに区民意見の収集に努めてきたことと思います。

 私ども与党三会派は、去る二月に、素案提示後八カ月になるにもかかわらず、教育委員会からは今後の方向性が何ら示されない状況であるとして、教育委員会及び教育長に要望書を出した経緯があります。要望の内容は、大規模校対策など早急に見直すこと、今後の検討に当たっては、幅広く区民意見を反映し、意見集約を図るため、保護者、地域代表を含めた協議機関を設置することの二項目です。

 区長も所信表明の中で、大規模校のあり方等の課題設定を含め、協働・協治による十分な議論のもと、区民の理解を得られるよう教育委員会とともに検討してまいりたいとしております。

 そこで、教育長に伺います。私どもが要望した二項目の要望について、今後の見直しの中でぜひとも区民とのそごを来さないよう、十分な議論を重ねられるよう進めていきたいと思いますが、教育長のお考えをお聞かせください。

 なお、五中・七中の統合校については、平成二十一年九月の開校に向け、学校関係者、地域住民の代表者等での「新しい学校づくり協議会」で鋭意協議され、また、一連の建設工程をスピーディに進めるなど、最大限の努力をされることを要望します。

 質問の第八は、元町公園と旧元町小学校跡地の整備などについてであります。

 この計画は、喫緊の課題である老朽化した総合体育館の移設を行うとともに、元町公園と旧元町小学校跡地を一体的に整備し、公園機能と防災面の向上を図るものだと認識しております。

 湯島の総合体育館は、現在も多くの区民に利用されている大変に有益な区民施設であります。この建て替えは、多くの区民の望むところであり、早急に取り組むべきと思います。

 一方、現在の元町公園は、段差が多く、暗いなど使い勝手がよくないため、利用者も少なく、非常に残念な状況です。この公園の利便性の向上を図り、だれもが利用しやすい、地域に開かれた公園とすることが必要であります。

 また、元町公園は、都内に五十二カ所つくられた震災復興小公園としては、現存する唯一のものであります。このため、元町公園の詳細な現況調査が行われ、専門家の意見聴取がなされましたものと認識しております。その上で開催された都市計画審議会においては、都市計画分野のみならず、景観的な側面や文化財的視点から広範な議論がなされ、現在、継続審議となっております。

 この公園に対しては、区民からもさまざまな要望などが寄せられておりますが、区長は所信表明において、区民参画を区政運営の基本原則に掲げ、区民と協働し、正面から向き合う区政運営を推進されるとのことであります。

 そこで伺いますが、この元町計画においては、区民ニーズを踏まえ、総合体育館の建て替えや地域の防災機能の向上、利用しやすい公園づくりに取り組んでいただきたいと願うものであります。そのためには、さらなる区民参画を求め、広範な意見や要望をくみ取っていくことが肝要であると考えますが、今後の取り組みについて区長のお考えを伺います。

 また、旧第四中学校跡地活用については、東京大学からの提案を受けているわけでありますが、その検討状況についてもあわせてご答弁ください。

 以上で私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手)

   〔成澤廣修区長「議長、区長」と発言を求む〕

○議長(橋本直和)
  成澤廣修区長。

   〔成澤廣修区長登壇〕

○区長(成澤廣修)  武澤議員の御質問にお答えいたします。

 最初に、基本構想の改定に関する御質問にお答えします。

 まず、基本的な考え方についてのお尋ねですが、現行の基本構想につきましては、策定時に私自身も基本構想審議会委員として、区民と熱い議論を交わしながら答申をまとめました。その結果、他自治体に例を見ない、極めて先進的な基本構想ができたものと自負しております。

 しかし、団塊世代への対応や子育て支援の多様化が求められるなど、社会構造の変革は著しく、本区を取り巻く状況も、めまぐるしく変化しています。

 今後、これらを視野に入れ、現状と将来を見据え、適切な時期に、現行の基本構想の理念を継承しながら、新たな時代に即した基本構想の改定に着手したいと考えております。

 次に、改定の手法についてのお尋ねですが、私の区政運営における基本姿勢は、「透明性の確保」、「説明責任の徹底」、「区民参画の拡大」及び「公平性の確保」の四原則であります。このことを前提に、まず、「課題設定」を行い、次に「問題提起」をし、それを「討議・熟慮」の上、「合意形成」に至るという四つの政策立案プロセスをもって取り組んでまいります。

 具体的には、区民や広範な方々で構成された会議体での議論やワークショップの導入など、区民参画のさまざまな手法を取り入れながら進めていきたいと考えております。

 次に、人口動態と施策展開に関する御質問にお答えします。

 人口増加や人口構成の変化については、御指摘のとおり、地価、住宅価格の下落や未利用地の発生などに伴うマンション等の増加とその地域的偏在が最も大きな要因と考えております。

 今後も、予測が難しいところではありますが、各地域の人口動向も踏まえた上で、子育て世帯や高齢者への支援など、地域特性に合わせた弾力的な施策を可能な限り展開してまいります。

 さらに、区民の自立的な活動と地域のさまざまな問題に対応するために、地域への分権によるコミュニティの再生を進めていきたいと考えております。

 次に、コミュニティバスに関する幾つかの御質問にお答えします。

 まず、利用状況と当初予想との比較についてのお尋ねですが、一日当たりの利用人数は、運行開始が大型連休と重なったこともあり、最高千六百九十五人の御利用がありました。また、五月の実績は、平均利用客が千二十一人となり、当初想定していた六百人を約七○%上回る結果となっております。

 なお、時間帯別の利用状況につきましては、日々の運行で集計することは困難であり、本年度中にバス停留所間の利用実態調査を行う際に把握したいと考えております。

 次に、路線拡大についてのお尋ねですが、コミュニティバスは、本区にとって初めての事業であり、当面は既存路線の安定的な運行を目標としているところでございます。したがいまして、御提案の路線拡大については、既存路線の運航状況を見きわめた上で検討したいと考えております。

 次に、まちづくりと市街地再開発事業に関する幾つかの御質問にお答えします。

 まず、木造密集地域についてのお尋ねですが、御指摘のとおり、木造住宅密集市街地の整備は、まちづくりにおける大きな課題と認識しております。これからも建築物の不燃化や細街路の整備などに一層努めていく必要があると考えております。

 また、震災に強いまちづくりを推進するためには、本年度策定する建築物の耐震改修促進計画による建て替え等の促進や、いわゆる新防火などの不燃化を進めるための法規制などによって、不燃化や耐震化を図ってまいりたいと考えております。

 次に、市街地再開発事業についてのお尋ねですが、市街地再開発事業の実施により、地域住民と区の協働を通して、木造密集市街地の解消による防災性の向上、道路・広場等の施設整備、都心居住の推進と定住人口の確保、周辺地域の活性化などが実現されてきたものと認識しております。

 また、これからの市街地再開発事業については、これまでの事業目的に加え、社会的な要請にこたえるため、子ども、高齢者、障害者などの関連施設を計画に盛り込むよう求めていきたいと考えております。

 さらに、補助金が財政に大きな影響を与えないよう、事業の推進については十分配慮してまいりたいと考えております。

 次に、介護報酬の不正請求に関する幾つかの御質問にお答えします。

 まず、経緯と原因についてのお尋ねですが、介護保険制度のスタートに伴い、夜間配置基準が変更されましたが、くすのきの郷では従前の基準により運営していたため、平成十四年二月に都より「早急に人員体制を確保すべき」との指導を受けました。そこで、くすのきの郷では、十四年四月より派遣ボランティアを夜間勤務体制に組み入れた上、区に提出する勤務関係書類には、実態と異なった架空の氏名を記載することにより、基準を満たしたように見せかけ、約五年間にわたり、介護報酬の不正請求をしていたものです。

 また、くすのきの郷は、区への提出書類に虚偽の内容を記載するだけでなく、この間、二回行われた都の実地指導の際も、虚偽の内容を報告したため、発見には至りませんでした。

 次に、介護報酬の返還についてのお尋ねですが、返還額の確定については、まず介護報酬請求をした法人側に、不正請求の全期間にわたる特別養護老人ホーム入所者及びショートステイ利用者の請求内容を計算し直すよう指示しているところです。

 この計算については、膨大な件数と二度にわたる介護報酬改定のため、ほぼ今月末までかかる予定であります。その後、速やかに区側で精査して返還すべき額を確定し、全額返還を求めてまいります。

 次に、東京都の監査の状況についてのお尋ねですが、本年五月一日以降、都は、くすのきの郷及び文京区長等に対して、管理者の責任及び保険給付の適正化を図ることを目的として、監査を実施しております。

 次に、想定される都の処分についてのお尋ねですが、介護保険法に基づく区に対する処分は改善勧告、改善命令、指定の取り消しがありますが、区では、五月十日に「特別養護老人ホーム調査対策会」を設置し、最も厳しい処分をも想定して今後の対応等について検討しているところであります。

 なお、運営法人に対する処分につきましては、社会福祉法に基づく処分でもあり、区が関知するものではありませんが、何らかの処分が下される可能性があるものと認識しております。

 次に、入所者に対して万全の対策を講じるべきとのお尋ねですが、私も、入所者が引き続き安心して御利用いただくことが最も大切なことだと考えております。そのためにも、入所者の生活の安定を第一に、万全を尽くしてまいります。

 次に、後楽園会館に関する御質問にお答えします。

 後楽園会館については、御指摘のとおり、地域に長年親しまれてまいりました。

 本物件は、厚生労働省と労働者健康福祉機構が所有しており、昨年の施設閉鎖後には売却の方針との情報を得ていたところでございます。しかし、本年に入り、国有地の有効活用を検討する有識者会議による検討が行われていると聞いております。

 今後、区としての活用の可否を含めて、慎重に対応してまいりたいと存じます。

 次に、旧元町小学校跡地等に関する御質問にお答えします。

 現在検討中の一体的整備案は、総合体育館の移設と元町公園の公園機能と防災機能の向上を図る観点から、有効な方策の一つと考えたものです。

 しかしながら、この計画に対しては、区民からの要望やさまざまな観点から議論が展開されております。今後は、ほかの方法があるかどうかも含め、さらに、区民や広範な方々の意見や要望を伺い、この計画が区民の皆様により有益になるよう対処してまいりたいと考えております。

 最後に、旧第四中学校跡地に関する御質問にお答えします。

 平成十七年度に東京大学からの提案を受けて以来、協議を継続しておりますが、その中で考えられる協働事業や科学分野における事業内容について、意見交換を行っております。

 今後は、区民や地域の皆様との協議を重ねながら、区民にとって有益な施設となるよう、さまざまな角度から検討してまいります。

 なお、教育に関する御質問には、教育長より御答弁申し上げます。

   〔根岸創造教育長「議長、教育長」と発言を求む〕

○議長(橋本直和)
  根岸創造教育長。

   〔根岸創造教育長登壇〕

○教育長(根岸創造)  教育に関する御質問にお答えします。

 区立小・中学校将来ビジョン(素案)についての御質問にお答えいたします。

 初めに、大規模校対策、協議機関についてのお尋ねですが、将来ビジョン(素案)につきましては、これまで、説明会やパブリックコメント、各種アンケートなどを通して、学校規模や第二校舎などに関して、多様な御意見をいただいているところでございます。

 今後は、予定されている区民会議の答申や、これら区民の貴重な御意見を参考に、将来ビジョン(素案)の見直しを前提として、大規模校のあり方、特に第二校舎の問題などについての検討を行ってまいります。

 検討に当たりましては、区民、保護者、地域代表等の御意見を幅広く伺うための協議機関を本年十月ごろまでに設置し、情報の共有を図りながら、十分な時間をかけてまいります。

 次に、第五中学校と第七中学校の統合計画についてですが、学校は、地域に支えられ、地域とともに育ち、さまざまな地域活動の拠点ともなるものであり、新しい学校づくりへの地域の方々の御理解は大変重要であると考えております。

 現在、関係小・中学校PTA、学校長、町会、地域住民、公園利用者をメンバーとする「五中・七中統合に伴う新しい学校づくり協議会」において、地域との共存による地域に開かれた新しい学校づくりを進められるよう、兼用グラウンドの使用方法などについて協議を重ねているところでございます。

 今後とも、新校舎の開校に向け、着実に計画を進めてまいります。

   〔武澤房吉議員「議長、二十四番」と発言を求む〕

○議長(橋本直和)
  二十四番武澤房吉議員。

○武澤房吉議員  自席から発言させていただきます。

区長、教育長、ただいまは御答弁いただきましてありがとうございました。

 詳細につきましては、各所管委員会で同僚議員より質疑させていただきますので、よろしくお願いいたします。ありがとうございました。

○議長(橋本直和)  議事の都合により、会議を暫時休憩いたします。


     午後二時三十分休憩

     午後二時四十三分再開


○議長(橋本直和)  これより会議を再開いたします。それでは、休憩前に引き続き一般質問を行います。

   〔小林進議員「議長、三十三番」と発言を求む〕

○議長(橋本直和)  三十三番小林進議員。

   〔小林進議員登壇〕(拍手)

○小林 進議員  区長・区議会議員選挙を受け最初の区議会、第二回定例会に当たり、日本共産党文京区議会議員団を代表して質問いたします。

 区長が所信表明の冒頭で謝罪した、区立特別養護老人ホーム「くすのきの郷」において、運営委託している指定管理者により介護報酬の不正請求が行われてきた問題ですが、運営に当たってきた社会福祉法人「同胞互助会」の責任は言うまでもありませんが、介護サービスを市場にゆだねてきた国の責任とともに、都の監督責任もあります。しかし、今回の問題は、二月に施設長から訴えが出されるまでわからなかったという文京区の管理・監督責任は極めて重いと言わなければなりません。

 結果として、入所者と区民に多大な不安と心配を与え、しかも、指定取り消しという最悪の事態になれば、区立特養老人ホームや区立高齢者在宅サービスセンターでなくなることになり、区の責任は重大であります。区長として最大限の努力を求めます。

 また、今回の一斉地方選挙では、日本共産党が選挙前に行った区民アンケートに多数の声が寄せられました。日本共産党は、一、情報公開や区民参画など一層開かれた区政運営の推進、二、学校統廃合の見直し、子育て支援の拡充、三、安心して暮らせる福祉、介護、医療施策の充実、四、文の京にふさわしく文化財を大切にするまちづくりの推進を公約してきましたが、これらの要求実現に全力を挙げることを申し上げ、質問に入ります。

 最初に、成澤区長の所信表明について伺います。

 区長は、立候補表明をしたときの新聞報道によると、煙山区政について、「転換でも継承でもなくゼロからスタートする」と報道されていましたが、区長選挙の第一声では、「マニフェストは煙山前区長に赤ペンを入れてもらった」と言い、煙山区政の継承を明確にしていたと思います。この点では、「ゼロからの出発」から煙山区政の継承への変化についてどのように説明するのでしょうか、伺います。

 成澤区長が区政の継承をいう煙山前区政は、五十年続いた出張所の全廃を行い、重度障害者タクシー券の大幅削減など、福祉・教育など四百事業もの廃止や見直しを進め、事業経費の大幅削減を断行しました。さらに、区民犠牲の行財政改革のもと、学校給食調理・図書館受付業務の民間委託の推進、十七館の寿会館廃止を強行してきました。区長は煙山前区政を継承していくということですが、これまでの区政への基本的な認識を伺うものです。

 区長は、マニフェストの中で、政策実現の手法にこだわるとして、三つの行動理念と区政運営の四原則を打ち出していますが、手法もさることながら、今、地方自治体に問われているのは、国政段階での大増税と福祉切り捨て等、国民いじめの施策が進められているときだからこそ、地方自治法で言われる住民の福祉の増進を図るという自治体本来の任務を今までにも増して取り組むことが求められていると思いますが、伺います。

 成澤区長は、マニフェストと今回の所信表明で、区政運営の四原則として、透明性の確保、説明責任、区民参画、公平性を示し、誠実かつ速やかに進めるとしています。これらの原則については、煙山前区長も進めてきたことですが、この四原則について、問題点や改善すべきことがあるという認識なのか伺います。

 その上で、四原則についてです。

 透明性の確保については、「一層の情報公開を進め、ガラス張りの区政にする」と言っていますが、情報公開の現状は、情報提供でもいいようなものまで公開請求の対象にする、この間の元町公園に関することなど、時限秘扱いがあまりにも多いなど、隠ぺいしているとしか言いようのないような状況があります。自治基本条例制定の議論では、「情報なくして参加なし」と言っていることからしても、情報公開の後退と言わざるを得ません。このことについて、どのように認識しているのか。

 説明責任については、「区民と正面から向き合い、合意形成に努める」としていますが、現状は、説明するだけ、あとは納得してもらうという姿勢ではないかと区民から批判の声があります。説明責任は、情報の公開が徹底され、情報の共有があってこそ成立するのではないでしょうか。

 また、課題別の協働・協治を進めるとしていますが、現状で何が問題で、何が不十分と認識しているのか。今の自治基本条例では、区民が参画するための仕組みが不十分です。現在、全国の自治体では、市民参画条例等の制定が進められてきています。文京区でも、区民参画条例を制定すべきと思います。

 以上の点について伺います。

 区長は、政策実現の手法にこだわるとのことですが、煙山前区政は、NPM・新公共経営の考え方を基本に進めてきたわけですが、このことについて、区長のマニフェストや施政方針の中では全く触れられていません。新行革方針「新生文京いきいきプラン」での取り組みを踏襲するということを明確に言っているわけですから、新公共経営の考え方を基本に進めていくことに変わりがないということなのか、また、NPM予算編成方針にも変更がないのか、あわせて伺います。

 次に、区立小・中学校将来ビジョン(素案)について伺います。

 昨年六月、教育委員会が将来ビジョン(素案)を発表して以来、この十一カ月に千四百人を超える区民が参加しての説明会を開催、五百件のパブリックコメント、PTAからの決議、意見書、要望書、PTAと関係町会等による要望書等が次々と提出されるなど、他区にない運動に広がりました。これらの意見、要望のほとんどが、素案の白紙撤回、凍結、見直し等を求めるものでした。激しかった一斉地方選挙でも、区議選立候補者の四割に当たる十八名が取り上げ、大きな争点となりました。

 素案について、マニフェストでも触れた区長は、昨日の所信表明で、「大規模校のあり方等の課題設定を含め、協働・協治による十分な議論のもと、区民の理解を得られるよう、教育委員会とともに検討する」と述べました。

 そこで区長に伺います。

 第一に、区長は、学校統廃合について、反対の声のほうが強かったことは明らかだとの認識を示していました。ところが、所信表明では、マニフェストで約束した「再検討」や「区民の理解を得られる見直し」という文言すら見当たりません。どうしたのでしょうか、伺います。

 第二に、区長が言う大規模校のあり方等の課題設定とは何を指すのか、お答えください。

 第三に、区長は、大規模校対策として、学校規模に上限を設けることで、誠之小や窪町小に第二校舎をつくる計画案が自動的になくなる結果、現在の学校統廃合計画は大幅修正をせざるを得ず、計画は実質的になくなるとしていますがどうか。また、駒本小など小規模校等を理由に学校つぶしの対象とされてきた小学校についてどう考えているのか、あわせて認識を伺います。

 第四に、協働・協治の立場からつくられる検討組織は、いつ、どのような構成で立ち上げられ、どの程度の時間をかけて検討するのか。そのスケジュールを含め明らかにしてください。

 日本共産党文京区議会議員団は、これまでも、素案は、一、四校の大規模校をさらに大規模化することで、第二校舎問題、指定校変更、通学区域見直しなど、矛盾を拡大する、二、大塚小、汐見小、指ヶ谷小などは小規模校を理由に学校をつぶすのではなく、むしろ評価すべきである、三、児童数が増えているのに、なぜ大がかりな統廃合なのか、四、文京区の教育の何がよく、何が問題なのか、その客観的根拠こそ明らかにすべき、五、地域コミュニティや地域防災の観点からも学校を残すべき、六、新大塚公園と五中・七中の統合校の兼用グラウンドは、地方自治法第二百四十四条第三項に抵触するおそれ、懸念がある等、あらゆる角度から問題を取り上げてきました。

 こうした立場から、あらためて以下の内容について提案し、検討を求めるものです。

 まず、これまでの経緯を考慮すれば、区長は、今回の区立小・中学校将来ビジョン(素案)をまず白紙撤回し、新たな検討組織で五中・七中の統合計画を含め、素案を根本から見直すべきですが、伺います。

 その際、三十人学級の実施を展望し、教育の機会均等の場を保障するためにも、区立小学校二十校はすべて存続させること。そして、区民が納得する基礎・基本の学力を子どもたちがしっかり身につけ、人格の完成を目指せる公教育の場を充実させる立場から議論を進めること。

 もとより、厳しい批判を浴びている日本青年会議所が作成した、靖国派アニメ「誇り」の文京の教育現場への持ち込みなど許されませんが、そうした事実はあるのかもあわせて伺います。

 さらに区長は、近隣住民を初め、多くの区民が存続を願っている新大塚公園は、五中・七中の統合にかかわらず、今のまま残すべきです。また、法律上の疑念が残る兼用グラウンドの徹底解明のため、教育センター解体工事を含む五中・七中の統合建設計画は一たん凍結し、必要な関係者との協議を行うことを再度提案し、区長の明快な答弁を求めるものです。

 次に、今や全国的、全都的に大問題になっている元町公園について伺います。

 元町公園廃止についての都市計画審議会は、三月十九日、三度目の継続審議となりました。これは全国の都市計画審議会でも極めて異例の事態であり、全国的にも都市計画や造園・文化財関係者、マスコミからも注目を浴びています。また、新区長の掲げる区政運営の四原則という手法を元町公園問題で行うのか、区長への評価がかかっていると言っても過言ではありません。

 区教育委員会は、最後まで、元町公園の文化財指定について諮問することを拒否しましたが、当の文京区文化財審議会の委員全員による、「元町公園・元町小学校の保存・活用に関する意見及び要望書」が提出されました。公園の一部保存案については、「東広場・小広場及びその周辺を壊した後に再整備するという案に賛同することはできません」とし、元町公園が、「国もしくは都の文化財として指定されるにふさわしい」ので、「今後、元町公園・旧元町小学校の文化財としての価値を減じることなく、保存・活用の措置をとることを強く要望いたします」と、強く表明される内容になっています。

 さらに、国の文化審議会第三専門調査会の名勝委員会からも、文化庁長官あてに、「東京都文京区元町公園の保存に関する意見書」が再度提出され、区の一部保存案に対して、「公園から切り離された施設は公園ではなくなり、名勝としての価値を消滅させるもの」と断じ、「この公園は国の名勝にふさわしいもの」と言い切り、「文化財として指定をする絶好の機会である」と提案しているのです。

 区長は昨日、所信表明演説で元町公園について、「高低差が多く、平地面積が少ないため、敷地の効率的活用や安全面において問題を抱えており、改善が求められている」と述べましたが、区長がいまだにこのようなレベルでの認識で元町公園を語っていることは驚きであります。

 この公園は、「日本の歴史公園百選」で、小石川後楽園、六義園などと並んで選ばれた公園であり、「日本の美しい歴史風土百選」にも選ばれている、今や文京区の宝です。日本の元町公園だと、都市計画審議会の席上、学識経験者の審議委員から指摘されるような公園ではありませんか。「利用上の問題があるとすれば、ひとえに維持管理のあり方に帰す」と、景観審議会委員の斉藤教授ほか、多くの研究者が明らかにしているところです。利用上における議論は既に都市計画審議会でも、景観審議会でも、幾多の学会の要望書でも繰り返し行われており、高低差も安全問題なども元町公園の文化財としての価値を損なうものではなく、現状保存しない理由にはなり得ないのであります。

 文京区の文化財審議会委員全員と東京都教育委員会の史跡等整備委員会、さらに日本を代表する国の文化審議会が「文化財」であると言っているのですから、今や元町公園が文化財であることは疑いようもありません。

 そこで伺います。区長は、元町公園について、文化財ということには昨日の所信表明も含めて全く触れていません。元町公園が文化財であることを認められるかどうか、明確に答えてください。また、仮に公園を部分的に残しても、それは名勝としての価値の消滅になると指摘されたことをどのように受けとめ、どうするのがよいと考えているのか伺います。

 また、文化庁文化財部記念物課は、地域住民、行政、学識経験者と合意形成を図ることを区に求めています。区長は、区長選に立候補を表明した二月に、朝日新聞のインタビューに答えて、「都市計画決定を急ぐのではなく、関係者の合意が得られるよう、あらゆる可能性を検討すべきだ」として、総合体育館の公園への移設計画見直しも含めた議論を提案している」と報道されていますし、選挙後の五月十八日付の都政新報では、「計画の全体像が見えていない段階で公園の移設だけの話になった」ことを問題点として挙げています。そして、「公園に隣接している元町小学校に体育館を建てることも理屈上可能」とし、「いろいろな選択肢があって、どれがいいか、集約の作業があってもよかった」と語っています。

 所信表明では、「総合体育館を含めた一体的整備案は、公園機能と防災機能の向上を図る視点から有効な方策の一つであると考えております」としていますが、区長の当初のお考えどおり、都市計画決定を急がず、あらゆる可能性の検討こそ、今、行うべきではないでしょうか。元町公園を「文の京」にふさわしく保存し、観光資源としても生かすのか、文化財を破壊した区長として名を残すのか、今、問われています。

 都市計画審議会の戸沼会長と学識経験者の方々は、第三回都市計画審議会の前に、この都市計画変更案を取り下げるよう進言していました。三度も継続となった都市計画案は一たん取り下げ、区民も研究者も参画した協議機関を設置し、再度計画を練り直し、合意形成に向けて新しく仕切り直すのが最善と考えますが、区長の見解を伺います。

 最後に、税や社会保障の負担増から区民生活を守る問題です。

 今、六月からの住民税の納税通知書が各家庭に届き始め、予想を上回る大幅負担増に驚きの声が上がっています。三位一体の改革の一環で、所得税から住民税に税源移譲が行われ、政府や区の広報でも、「住民税が上がっても一月から所得税が下がっているから負担は変わりません」と宣伝していますが、とんでもありません。

 一月から所得税の定率減税が全廃となり、六月から住民税の定率減税も全廃となり、定率減税分が増税になります。六月から住民税増税が一気に庶民に襲いかかってきています。ある年金暮らしの御夫婦は、昨年と比較して夫が二倍、妻は四倍にもはね上がることになりました。また、住民税増税は国民健康保険料、介護保険料にも連動することから、負担増は深刻です。

 新たに負担軽減措置をとることや、減額・減免制度の拡充と制度の周知を徹底すべきです。また、増額となった住民税により文京区内でどれだけの人々に負担増の影響が出るのか、あわせて伺います。

 さらに、昨年、所得税の定率減税が半減されたことにより、今年度、保育料が値上げされた世帯にはどう対応されたのか伺います。

 増税と社会保障費のさらなる負担増で暮らしも商売も立ち行かなくなってしまいます。現在、トヨタ自動車を代表する大企業は空前の利益を上げています。その上、今年の税制改正で大企業に有利な減価償却制度の見直しや証券優遇税制のさらなる延長が行われる予定ですが、庶民に増税、大企業・高額所得者には減税という逆立ち税制は到底納得できません。大企業や高額所得者に利益相応の負担を求めることや、住民税の増税分をもとに戻すことを国に要求すべきですが、伺います。

 東京都が都独自の住民税軽減措置を実施すると三月二日発表しました。これは、石原知事が都知事選挙を前にして公約した低所得者の住民税負担を軽減するということで、生活保護の対象となる程度の収入しかない方々に適用され、都の納税義務者の約一割、六十万人が対象となるとしていますが、文京区の対象者は何人と見込んでいるのでしょうか。適用は二○○八年度からですが、生活保護受給者や非正規雇用者が年々増大していることを考慮すれば、来年からと言わず、今年度に前倒しして直ちに実施するよう東京都に要求すべきです。あわせて区長の答弁を求めます。

 次に、長引く消費不況は個人個人の営業努力だけではどうにもなりません。また、売り上げの減少は生活にも重大な影響を及ぼしています。こうしたときだからこそ、区民や商店会の生の声を直接聞くなど、区の積極的関与が急務です。

 昨年十月、旧真砂市場真心会の十四店舗と春日通り商店会の三店舗が合流して、「文の郷商店街振興組合」が設立され、白山上向丘、千駄木二丁目、地蔵通りに次ぎ振興組合が四つになったことで、共通買い物券を発行する条件ができました。私たちはこの問題について、区民生活応援と商店街支援のために文京区でも踏み出すべきと再三要求してきましたが、この間の答弁は、区商連が中心的役割を果たすものとして、区の対応は消極的でした。

 品川区では、共通商品券をお中元、お歳暮や入学・卒業祝いだけでなく、高齢者が通院や外出時のタクシー利用にも使えるようになりました。また、プレミアム付商品券の発行もスポット的に行うなど、工夫しながら取り組んでいます。こうした他区の事例などに学び、四つの商店振興組合の連合会設立を援助することや、区商連への人的・財政的援助を強力に行って、文京区でも共通買い物券の発行に取りかかるべきではないでしょうか。積極的答弁を求めます。

 以上で私の質問を終わりますが、答弁いかんでは再質問を留保いたします。

 御清聴まことにありがとうございました。(拍手)

   〔成澤廣修区長「議長、区長」と発言を求む〕

○議長(橋本直和)
  成澤廣修区長。

   〔成澤廣修区長登壇〕

○区長(成澤廣修)  小林議員の御質問にお答えいたします。

 最初に、私の所信表明に対する幾つかの御質問にお答えいたします。

 まず、前区政の継承と基本的認識についてのお尋ねですが、「ゼロからのスタート」とは、私のこれからの区政運営に対する取り組み姿勢を示したものであります。その上で、前区長が進められた行財政改革と新公共経営による財政健全化への取り組みにつきましては、それによって限られた財源の中で区民サービスの維持・向上が図られたものと認識しており、これらの観点に立った区政運営を継承してまいりたいと考えております。

 今後も納税者の視点を大切にした行政運営に努めていきたいと考えております。

 次に、住民福祉の増進に係る取り組みについてのお尋ねですが、地方自治体の役割は住民福祉の増進であることは当然であります。私は、その上で手法にもこだわり、効率的で透明性の高い区政運営を行いながら、一層の住民福祉の増進を図ってまいる所存であります。

 次に、区政運営における四原則に関するお尋ねですが、「透明性の確保」、「説明責任」、「区民参画」、「公平性」の区政運営の四原則は、私の基本姿勢であります。

 私は、透明性の確保と行政の説明責任を果たすために、本区の情報公開制度におきまして、非公開事項に該当しない限り、幅広く公開してまいります。

 また、区政の各課題における協働・協治による進め方についても、この四原則の一層の推進を図ることが、従来にも増して区民の皆様の御理解を得る方法であると考えております。

 なお、区民参画条例につきましては、今後、さまざまな角度から慎重に検討を進めてまいりたいと考えております。

 次に、新公共経営の考え方を基本的に進めていくのかというお尋ねですが、区政運営にも経営感覚が求められるのは当然のことと考えております。こうした効率的な区政運営を行うことにより、新たな区民要望の実現や安定的な住民サービスが可能になるものと考えております。

 次に、NPM予算編成システムについてのお尋ねですが、私の考え方については、二十年度予算の編成方針の中で明らかにしてまいります。

 次に、元町公園に関する御質問にお答えいたします。

 かねてより、震災復興小公園としての歴史性については認識しておりますが、元町公園の文化財としての評価については、さまざまな考え方があることを踏まえて、今後、区民や広範な方々の意見を伺いながら、熟慮してまいりたいと考えております。

 また、名勝としての価値に関するご指摘についても、同様に考えております。

 次に、計画の進め方についてのお尋ねですが、現在検討中の一体的整備案は、総合体育館の移設と元町公園の公園機能と防災機能の向上を図る観点から、有効な方策の一つと考えたものですが、今後は、さらに区民や広範な方々の意見や要望を伺いながら取り組んでまいります。

 なお、都市計画審議会については、現在、審議会の結論を待っているところであります。

 次に、定率減税の廃止に伴う負担軽減措置等についてのお尋ねですが、国民健康保険料につきましては、本年度、保険料率を一定程度引き下げており、既に軽減措置をしております。

 また、介護保険料は、課税・非課税の別で該当する段階が二分されますが、定率減税廃止による負担増はございません。現在、法定減免として、特別な事情がある場合は措置しております。

 また、区独自の軽減策である個別減額制度の減額分は、全体の保険料を充てております。

 したがいまして、国民健康保険料や介護保険料につきまして、これ以上の軽減措置を講じる考えはございません。

 なお、これらの制度の周知につきましては、賦課通知の際に案内を送付するほか、必要な周知に努めております。

 次に、住民税の負担増の影響についてのお尋ねですが、税源移譲による住民税・所得税合わせての負担は変わりませんが、定率減税廃止による影響は、すべての納税者に及ぶものであります。

 なお、住民税のみで見た場合には、課税標準額で約一千万円以下の方が増額となり、納税義務者の約九二%が負担増になると推定しております。

 次に、保育料についてのお尋ねですが、定率減税の廃止による影響については、保育料の引き上げ要因となりますが、あわせて実施されました所得税の累進税率の改正により、平成二十年度から保育料は引き下げとなります。したがいまして、軽減措置等の対策を講じてはおりません。

 次に、大企業や高額所得者に利益相応の負担を求めることや、住民税の増税分をもとに戻すことを国に要求すべきとのお尋ねですが、定率減税廃止など税制の大枠は国において議論されるものであり、その推移を見守りたいと考えております。

 次に、都独自の住民税軽減措置についてのお尋ねですが、東京都において制度設計の最中であり、その公表資料から、文京区における対象者を直ちに推定することは困難です。また、実施の前倒しの要求をする考えはございません。

 最後に、文京区内共通商品券の発行についてのお尋ねですが、四つの振興組合が、今後、連合会を組織するとともに、共通商品券を発行するための課題やメリット・デメリットを検討し、文京区商店街連合会も含め、みずから意思決定をする必要があります。そうした取り組みを踏まえた上で、区として必要な支援を検討してまいりたいと考えております。

 なお、教育に関する御質問には、教育長より御答弁申し上げます。

   〔根岸創造教育長「議長、教育長」と発言を求む〕

○議長(橋本直和)  根岸創造教育長。

   〔根岸創造教育長登壇〕

○教育長(根岸創造)
  教育に関する御質問にお答えします。

 初めに、区立小・中学校将来ビジョン(素案)についての御質問にお答えいたします。

 まず、将来ビジョン(素案)の見直し・再検討についてのお尋ねですが、将来ビジョン(素案)につきましては、これまで、説明会やパブリックコメント、各種アンケートなどを通して、学校規模や第二校舎などに関して、多様な御意見をいただいているところでございます。

 今後は、予定されている区民会議の答申や、これら区民の貴重な御意見を参考に、将来ビジョン(素案)の見直しを前提として、大規模校のあり方、特に第二校舎の問題などについての検討を行ってまいります。

 次に、大規模校、第二校舎、小規模校についてのお尋ねですが、先ほどお答えいたしましたように、将来ビジョン(素案)につきましては、学校規模や第二校舎の問題などについて検討が必要であるとの認識を持っております。

 次に、検討組織についてのお尋ねですが、区民、保護者、地域代表などを構成員とする新たな協議機関を、本年十月ごろまでに設置し、検討作業に取り組んでまいりたいと存じます。

 次に、将来ビジョン(素案)の白紙撤回についてのお尋ねですが、今後、新たな協議機関を設置し、見直しを前提とした検討を重ねていく考えでありますから、将来ビジョン(素案)を撤回するというものではございません。

 なお、五中・七中の統合につきましては、計画どおりに進めていく考えでございます。

 次に、区立小学校二十校すべてを存続させるようにとのことですが、小学校の適正配置については、将来ビジョン(素案)の見直しを前提とした検討の中で協議すべき課題であると考えております。

 なお、公教育の充実の観点から検討を行うことは従来と同様でございます。

 次に、アニメ「誇り」の教育現場への持ち込みについてのお尋ねですが、御質問のアニメの持ち込みにつきましては、区の教育現場への持ち込みの報告は受けておりません。各種資料の学校への配付依頼が教育委員会にあった場合は、その取り扱いについて教育委員会で十分検討を行っております。

 最後に、第五中学校と第七中学校の統合についてのお尋ねですが、新大塚公園に関しましては、教育環境の整備と公園の役割を総合的に勘案し、当初計画の変更を行ったものでございます。

 現在、平成二十一年九月の新校舎開校に向け、関係小・中学校PTA、学校長、町会、地域住民、公園利用者をメンバーとする「五中・七中統合に伴う新しい学校づくり協議会」を設置し、地域との共存による、地域に開かれた新しい学校づくりを進められるよう、協議を重ねているところであり、統合計画を凍結する考えはございません。

   〔小林進議員「議長、三十三番」と発言を求む〕

○議長(橋本直和)  三十三番小林進議員。

○小林 進議員  自席から発言させていただきます。

 成澤新区長が誕生したもとで、区政運営に関する基本的考えや立場について伺いました。

 特に区政運営の四原則の問題については、現状で、やはりさまざまな問題があるという認識で質問をしたところであります。

 区長の答弁の中で、特に情報公開問題については、答弁されたとおりの運用が今後されていくようにお願いをしておきたいと思います。この点では、残念ながら、各部のところにおいて情報公開条例そのものと違った対応が率直に言ってあるのではないかということを、私、思っております。これは後ほど、また総務区民委員会等で議論をしていかなければならないと思っております。

 同時に、区政運営の手法については、成澤区長は、新公共経営問題、さらにはNPM予算編成問題については、明言を避けたと受け取れました。だとすると、他の手法を考えているのかどうか、この点についても、ぜひ今後の委員会の中で、区長自身から聞いていかなければならないと認識したところであります。

 なお、負担増問題については、これから本当に区民のところで深刻な負担になることは明らかであります。区長の答弁にもありましたように、定率減税廃止は、すべての区民に、納税者に影響が及ぶということは明確であります。同時に、その中で、私は残念ながら、保育料問題については、一年とはいえ、やはりこれに対する対応をしかるべくとるべきだったのではないか、この点については、成澤区長の就任以前のことでもありますから単純ではありませんが、やはり区の姿勢として、区民の負担増を可能な限り軽減するということからすれば、当然とるべき内容ではなかったかなと思います。

 学校将来ビジョンの問題については、私が質問を提出した段階で、区長のマニフェストと所信表明、また、各いろいろなところでの区長の発言を引用しながら質問をしたところであります。残念ながら、区長みずから答弁をいただくことにはなりませんでした。この点については、今後、必要な区長のお考えも聞いていかなければならない。特に、小規模校の問題については、著しく小規模化した場合においてと言っている部分があります。インタビューに答えてなんですけれども、そうすると、これは今までの教育委員会、ないしは煙山前区長が答弁されてきたこととはちょっと違う認識ではないか、こういうこともありますから、今後、議論していかなければならないと思っております。

 以上で質問を終わります。ありがとうございました。

○議長(橋本直和)  議事の都合により、会議を暫時休憩いたします。


     午後三時二十二分休憩

     午後三時三十八分再開


○議長(橋本直和)  これより会議を再開いたします。それでは、休憩前に引き続き一般質問を行います。

   〔戸井田ひろし議員「議長、二十五番」と発言を求む〕

○議長(橋本直和)
  二十五番戸井田ひろし議員。

   〔戸井田ひろし議員登壇〕(拍手)

○戸井田ひろし議員  平成十九年第二回定例会に当たり、文京区議会民主クラブを代表して質問をいたします。

 私たち文京区議会民主クラブは、さきの統一地方選挙において、それぞれが区民の負託のもとに議席を得た六名の議員をもって構成された会派であります。私たちは、そうした負託に対して大きな責任と自覚を持って、今後、区政運営に全力でその責務を果たしていくことを、改選後初めての定例会の冒頭におきまして、区民の皆様の前にお誓いをするところであります。

 また、成澤新区長におかれては、同じく激戦の選挙を制し、多くの区民の信託のもとに文京区長に就任されました。豊富な議会経験と幅広い知識を生かし、そして、若さと情熱を持って柔軟に、そして強固なリーダーシップをもって今後も文京区政のかじ取り役となられることを期待しております。

 そして、これからは、執行機関と議決機関、立場は異なりますが、議会の活性化とスキルアップにともに取り組まれた成澤区長の口癖であった「議会と行政は車の両輪である」、その言葉そのままに、「ふるさと文京区」の発展のために、ともに汗を流してまいりたいと思っております。

 それでは、質問に入ります。

 今回は、昨日行われた成澤区長の所信表明を受けて、今後の区政運営についての基本姿勢及び取り組みについて、また、文京区が直面する緊急かつ重要な課題について質問をいたします。

 今回の選挙において、成澤区長は、自身のマニフェストで三つの行動理念と区政運営の四原則を掲げられました。その中において、「区民のチカラ」を大切にし、新たな官民の自立した関係の構築に努めるとのことであります。これはまさに、平成十七年に制定された文京区自治基本条例の主旨である「協働・協治」を進めるものであります。

 制定より約二年、いまだ手探りの状況にある自治基本条例を実効あるものにするためには、「協働・協治」の具現化を図っていくことが必須であります。それは、成澤区政に課せられた大きな課題であると思います。それとともに、「透明性の確保」、「説明責任」、「区民参画」、「公平性」の区政運営の四つの原則の実現が、まさに「対立と調整」ではなく、「信頼と対話」の区政運営の新たな指針となることを確信し、私どもは大いに賛同するところであります。

 行政と住民との信頼関係を構築することが、区民参画への第一歩であり、文京区の発展に不可欠と考えますが、改めて成澤区長の決意と信頼構築への具体案をお伺いいたします。

 次に、今後の都区協議についてお伺いいたします。

 一昨年十月、特別区協議会の特別区調査会が、「東京における新たな自治制度を目指して―都区制度の転換」と題する報告書を発表いたしました。また、昨年二月には、国の第二十八次地方制度調査会において、地方分権を進めていく上で「道州制の導入が適当」との内容を含む答申がまとめられました。その中では、東京都については特例的な扱いが必要との認識を示していますが、このように地方分権と再編の大きな変革のうねりが目の前に来ていることは確かであります。そのような意味からも、未来の東京のあるべき姿の方向性を模索する特別区区長会の役割は、今後ますます重要なものになると思われます。

 昨年まで、特別区議会議長会会長を務められた経験を踏まえ、成澤区長は、今後、首都東京の中心である二十三区の基本的なあり方はどうあるべきか、そのお考えをお聞かせください。

 昨年度の都区協議は大変難航いたしましたが、平成十二年の都区制度改革で積み残された「主要五課題」については、財政調整を含めて一定の結論が示されたわけであります。

 そして、昨年より「都区のあり方検討会」がスタートし、都区間の事務配分、特別区の区域のあり方、税財政制度等についての意見交換が行われているわけでありますが、その現状について、どのようなものかお聞かせいただきたいと思います。

 都区間の事務配分についての文京区としての考え方、今後の展開についてお聞かせいただきたいと思います。

 特別区の区域のあり方については、全区民的な重要事項であります。合区、分区等の区域再編についての議論の経過、その可能性と時期について、あわせて文京区としての考え方をお聞かせいただきたいと思います。

 二十三区における財政力の格差が顕著化していく中において、財調制度のあり方についてどのような議論があるのか、文京区としての考え方、そして今後の見通しについてお聞かせください。

 次に、文京区の財政運営と行財政改革について、改めてお伺いいたします。

 文京区では、平成十一年以降、徹底した行財政改革に取り組み、事業のスクラップ・アンド・ビルドを進めながら、適正かつ効率的な財政運営に努めてきました。その結果、平成十四年には、実質単年度収支における均衡が図られ、一時の危機的な状況にあった文京区の財政の立て直しが実現したわけであります。

 昨今、「いざなぎ景気」を超える記録的な長期にわたる景気の回復基調が示される中で、中小零細企業においては、なかなか実感することができないわけでありますが、予想外の区税収入の伸びが見られていることも事実であります。

 回復傾向にある経済状況を反映し、十八年度に引き続き、十九年度も文京区の財政状況は良好な状態が維持され、安定した財政運営がより確実なものとなるやに思われたわけでありますが、国の三位一体改革や住民税のフラット化等の税制改正の影響により、大幅な歳入の減収が予想されております。十八年度の歳入の状況が明らかになってきた現在において、十九年度の状況をどのように予想されるのか、お聞かせいただきたいと思います。

 次に、十六年三月に策定された平成二十年度までを期限とする新行財政改革推進五カ年計画「新生文京いきいきプラン」についてお伺いいたします。

 十八年度は五カ年計画の折り返し地点に当たり、喫緊の状況や課題を踏まえて計画の見直しが図られたわけでありますが、成澤区長の評価はどのようなものでしょうか、お伺いいたします。

 文京区を取り巻く財政状況は、若干上向きの傾向にはなったものの、まだ予断を許すところではなく、行政における意識改革のもと、一層の内部努力によりさらなる改革が求められるところであります。今後も現状を見据えながら改革に邁進されることを強く望みたいと思いますが、成澤区長の決意をお聞かせいただきたいと思います。

 平成十九年度は、基本構想実施三カ年計画の最終年度に当たりますが、今年度までの進捗状況についての評価をお聞かせください。また、今後策定を進めていく新たな実施三カ年計画について、現時点におけるお考えをお聞かせいただきたいと思います。

 次に、区立小・中学校の将来ビジョン(素案)についてお伺いいたします。

 文京区立小・中学校の将来ビジョン(素案)が昨年六月に発表されました。今回の将来ビジョンは、今後三十年、五十年先を見据えて策定されるべきものであり、子どもたちの教育環境の向上を代一義的に考えなければなりません。

 適正配置は、現在、そして将来的に予想される状況を考えるとき、不可避であり、いずれかの時期において行われるべきことは間違いのないことであります。

 また、私立学校志向が加速する中で、公教育のあるべき姿を改めて考えるとともに、公私間の格差の是正を図り、公立校においても教育環境のハード・ソフト両面のさらなる充実を図っていかなければなりません。

 今回、教育委員会は、将来ビジョン策定に当たり、素案を提示し、区民の広範な意見を取り入れた上で案を策定していくとのことであります。昨年は二十四回にわたる地域説明会を初め、学校関係者や各団体に対しても積極的に説明会を開催され、各地域説明会やアンケート等においてさまざまな意見が寄せられたわけであります。将来への大計をなすには、まず、理解と合意形成が前提であり、そのためのきめ細かな手続が不可欠であります。

 本年二月には、自民党、公明党、新生クラブの三会派で、見直しに関する要望書を教育長あてに提出いたしました。

 このような現状を踏まえ、教育委員会として、今後、区立小・中学校の将来ビジョン策定に当たり、どのように進めていくのか、スケジュールも含め、教育長にお伺いいたします。

 次に、文京区の観光事業についてお伺いいたします。

 昨年の第三回定例会におきましても、私は、本会議質問において、文京区として観光事業への取り組みの強化を求め、煙山前区長に所見をお伺いいたしました。

 文京区は、「観光立区」を目指すべきと考えます。歴史と文化、教育のまちである文京区のあまたな史跡、名勝、町並み、そして花の五大まつりを初めとする区内各地域において行われる各事業・イベント等、これらの文化資産、言いかえれば観光資源をより活用し、文化と商業ががっちりと融合した観光都市文京を確立すべきであります。

 イメージづくりから始まり、文化資産の活用方法、商業の振興、地域間のアクセス方法の確立、プレゼンテーション、全国への発信等、多岐にわたる課題に取り組むためには、観光事業を一元的に所管するセクションを創設し、産官学、またNPO等の協力を得て、広く民間からの提案を募り、文京区の観光を総合的に考え、プロデュース、サポートすることが必要であると提言いたしました。

 財団法人文京アカデミーにおいて、各種マップ作成等の広報活動や、観光ボランティア育成等、観光施策への積極的な取り組みが行われ、また、地域循環バス「Bーぐる」号も四月に運行を開始いたしました。区民の皆さんの利用はもとより、観光に訪れる方々の利用も多いようであり、観光事業に大いに寄与していることは大変喜ばしいことだと思っております。

 今後、観光施策、環境施策の両面をあわせ持ち、また、区民の足として利便性の向上が図られる、区内各地域でのレンタルサイクルステーションの設置等においても検討をお願いするところであります。

 今回より、議会においても、アカデミー推進調査特別委員会が設置され、その中においても文京区の観光事業のあり方について大いに議論が交わされることを期待するところでありますが、成澤区長としての観光事業への取り組みの所見をお伺いいたします。

 次に、第六十八回国民体育大会についてお伺いいたします。

 二○一三年に開催が予定されております第六十八回国民体育大会(東京国体)は、多摩地域を中心に八十七の競技会場において行われるとのことであります。本年一月の都政新報の記事によりますと、一月二十五日には会場地一次選定分の三十九施設名が公表されたとのことであります。その中に、本区の小石川運動場がサッカーの会場として記載されておりました。本年七月に設立予定の東京国体準備委員会で正式決定とのことでありますが、本区における東京国体の会場地選定のこれまでの経緯と今後の対応についてお聞かせいただきたいと思います。

 小石川運動場は、区内にある貴重なスポーツ施設として、多くの団体に利用されております。決定後は早急に施設整備等について利用者や地域住民への周知を図るとともに、混乱なく各団体の理解が得られるように、ご努力をお願いするところであります。

 最後に、本年四月の組織改正で発足した危機管理室についてお伺いいたします。

 総務部長を室長とし、防災課と危機管理課を所管する危機管理室は、区民の生命と財産を守るという行政の第一義的な責務にかかわる大変重要な部署であります。文京区としての危機管理の定義と対応、危機管理課を今回新設された意義について、改めてお聞かせください。

 昨日行われた成澤新区長の初めての所信表明が、区民の皆様へのおわびの言葉で始まったことは甚だ残念であります。今事件に関し、早速危機管理室がその対応に追われたようでありますが、迅速かつ適切な事後対応と再発防止を望むところであります。そして、今後、危機管理に対する職員の皆さんの一層の意識向上に全庁的に取り組まれることを求め、質問を終わります。

 御清聴ありがとうございました。(拍手)

   〔成澤廣修区長「議長、区長」と発言を求む〕

○議長(橋本直和)  成澤廣修区長。

   〔成澤廣修区長登壇〕

○区長(成澤廣修)
  戸井田議員の御質問にお答えいたします。

 初めに、区民との信頼構築についての御質問にお答えいたします。

 私は、さきの区長選挙におきましても、マニフェストを「子供たちと高齢者への応援歌」と題し、三つの行動理念として、「本気で考え、本音で応える」、「足して二で割らない」、「対立と調整ではなく、信頼と対話」を掲げました。また、区政運営の四原則として、「透明性の確保」、「説明責任」、「区民参画」、「公平性」をお示しいたしました。今後は、これらを実現するための手法として、基本構想の策定段階におけるワークショップの導入など、区民の生の声を受けとめ区政に反映させていくことが、区民との信頼構築への道であると考えております。

 次に、都区協議に関する幾つかの御質問にお答えいたします。

 まず、二十三区の基本的なあり方についてのお尋ねですが、私は、昨年六月まで特別区議会議長会会長に就任しており、都区協議会による検討内容については深く注目しておりました。都と特別区は、相互連携して大都市としての一体性を確保しつつ、それぞれの行政責任を果たしていくために、明確な役割分担や財源配分が必要であると考えております。その上で、特別区は独立した基礎的自治体として、自己決定、自己責任の原則により、地域社会を確立していくべきものと考えております。

 次に、都区のあり方についてのお尋ねですが、昨年の「都区のあり方に関する検討会」の取りまとめ結果を受け、本年一月三十一日、都区協議会のもとに改めて設置された検討委員会に検討の場を移して、都区のあり方を根本的かつ発展的に検討することとされました。

 この委員会の検討事項は、都区の事務配分に関すること、特別区の区域のあり方に関すること、都区の税財政制度に関することなどであり、二十年度までに基本的方向を取りまとめることとしております。具体的には、専門的な事項を検討させるため、幹事会を設置し、当面、「都から特別区への移管対象事務の選定基準」、「都から特別区への具体的な事務移管の是非を判断する基準」などについて調査検討を行うこととし、その報告を受けながら議論を深めていく予定であります。

 次に、都区間の事務配分及び区域再編についてのお尋ねですが、昨年の都区のあり方に関する検討会における課題整理として、大都市の一体性確保のために都が行う必要があると認めた事務を除き、都から特別区への事務移管をさらに進めるべきであるとされ、この検討の基本的方向については、区長会総会において了承されているところです。したがいまして、文京区としても同様のスタンスであり、今後は、都区のあり方検討委員会において、さらに検討を進めてまいります。

 また、特別区の区域のあり方についても、検討委員会における検討事項ですが、とりわけ、「再編を含む区域のあり方」については、全国における市町村合併や道州制の議論が進む中、国などの「東京富裕論」に対抗するためにも、再編ありきの議論ではなく、都区の役割分担を明確にした上で、東京における自治のあり方についての議論をさらに深めることこそ大事なことであると考えております。

 次に、財調制度のあり方についてのお尋ねですが、十九年度財調協議の結果、都区間の配分割合の変更とともに、普通交付金と特別交付金の割合の変更について都区合意したところであります。

 しかしながら、特別交付金の取り扱いについては、各区の独自の取り組みに係る経費をどのように算定するかなど、二十三区の中で種々議論があることから、特別交付金の配分方法については別途協議すること、また、二十年度以降については、都区双方が十分に協議していくことといたしております。

 次に、財政運営と行財政改革等に関する御質問にお答えします。

 まず、十九年度の歳入の状況をどう予想するかとのお尋ねですが、十九年度の特別区民税の歳入見通しについては、十八年度が補正後の予算どおりの歳入を確保する見通しであることを受けて、順調に推移するものと予想されます。

 また、財政調整交付金については、三位一体改革の税源移譲に伴う特別区民税の影響額を、「基準財政収入額」に一○○%算入措置することとしておりますが、各区に交付される普通交付金の額は「基準財政需要額」見合いのため、現段階では明確に見込めない状況にあります。

 しかしながら、十九年度においても、企業収益が好調であることから、市町村民税法人分などの調整三税については、一定規模が維持されるものと期待しているところであります。

 次に、新行財政改革推進計画の見直しについてのお尋ねですが、「新生文京いきいきプラン」については、一部区民会館の機能移転などの積み残しの課題もありましたが、交流館や福祉作業所の委託化など一定の成果があったと認識しております。

 今後、三位一体の改革や住民税のフラット化など、区の財政状況を取り巻く環境は決して楽観できる状況ではありません。将来にわたって区民が安心して豊かに暮らせる地域社会を維持し、新たな区民要望に的確にこたえていけるよう、徹底した行財政改革を不断に実行することが必要であり、行財政改革推進計画の次期改定に向けて、新たな取り組みも研究してまいりたいと考えております。

 次に、基本構想実施計画についてのお尋ねですが、十八年度末現在において、全二百三十五の計画事業はおおむね計画どおりの進捗となっており、順調に推移しております。

 また、今年度策定する実施計画については、現行の基本構想に基づく最後の総仕上げの計画として取り組んでまいりたいと考えています。策定に当たっては、基本構想推進会議において十分に区民の意見を取り入れると同時に、広範にパブリックコメントを募集するなど、さまざまな意見を積極的に反映していきたいと考えております。

 次に、観光事業についての御質問にお答えします。

 本区においては、観光資源の多くを史跡等の文化的資産が占めていることから、文化と観光の融合を図るため、昨年四月に区民部にアカデミー推進課を設置し、所管の一元化を図ったところであります。

 また、具体的な施策の推進につきましては、財団法人文京アカデミーにおける「国際・観光会議」や「文化芸術会議」等での検討を踏まえ、「文京ミューズネットマップ」の作成等、着実な成果を上げているものと認識しております。

 私は、観光事業の推進を目指し、文京区観光協会の充実を図るため支援を行ったところであり、今後、さらに同協会と連携を図りながら、「歴史と文化のまち」を活用し、日本に誇る観光都市「文の京」を発信していきたいと考えております。

 なお、レンタサイクルにつきましては、利便性の向上を図るため、サイクルマップなどを作成し、利用促進に努めてきたところです。今後は、さらにレンタサイクルを利用しやすい環境整備について検討してまいりたいと考えております。

 次に、国民体育大会についての御質問にお答えします。

 昨年十月、東京都が実施した会場地選定希望調査に対しまして、本区が希望する会場地を回答した結果、本年一月にサッカーを小石川運動場で、三月にレスリングを東京ドーム・新ホールで実施することが内定されました。今後は、区といたしまして、平成二十五年の開催に向けて施設整備を行うとともに、大会運営のための準備委員会を設立することとなります。

 なお、小石川運動場の施設整備等につきましては、利用者及び区民への周知を図り、理解が得られるよう努めてまいります。

 最後に、危機管理室に関する御質問にお答えします。

 まず、危機管理とは、区民の生命、身体や財産に重大な被害が生じ、またはそのおそれがある緊急の事態への対処、未然防止であると考えております。

 次に、危機管理課設置の意義等についてですが、地震や台風などの自然災害については、防災課を中心に対応してまいりますが、新たに設置した危機管理課は、テロ等による破壊行為、リスクの高い感染症などのほか、さまざまな事案に対しまして全庁的かつ速やかな対応が求められる場合に、情報を一元管理し、迅速、的確な意思決定を行うなど、初期対応に万全を期すために設置したものであります。

 また、危機管理は、事案発生時の被害の拡大防止とともに、未然防止が肝要であります。そのために、職員一人一人が日ごろから高い危機管理意識を持って業務に従事するとともに、組織としての危機対応能力の向上を図るため、研修、訓練等のさらなる充実、マニュアルの整備等に努めてまいります。

 なお、教育に関する御質問には、教育長より御答弁申し上げます。

   〔根岸創造教育長「議長、教育長」と発言を求む〕

○議長(橋本直和)  根岸創造教育長。

   〔根岸創造教育長登壇〕

○教育長(根岸創造)  教育に関する御質問にお答えします。

 区立小・中学校将来ビジョン(素案)についての御質問にお答えいたします。

 将来ビジョン(素案)につきましては、これまで、説明会やパブリックコメント、各種アンケートなどを通して、学校規模や第二校舎などに関して多様な御意見をいただいているところでございます。

 今後は、予定されている区民会議の答申や、これら区民の貴重な御意見を参考に、将来ビジョン(素案)の見直しを前提として、大規模校のあり方、特に第二校舎の問題などについての検討を行ってまいります。

 検討に当たりましては、区民、保護者、地域代表などの御意見を幅広く伺うための協議機関を本年十月ごろまでに設置し、情報の共有を図りながら、十分な時間をかけてまいります。

   〔戸井田ひろし議員「議長、二十五番」と発言を求む〕

○議長(橋本直和)
  二十五番戸井田ひろし議員。

○戸井田ひろし議員  自席からの発言をお許しいただきたいと思います。

 成澤区長並びに根岸教育長、御答弁ありがとうございました。

 今回、成澤区政がスタートしたということでありまして、二○一五年までの八年間をワンスパンとして、その中で課題設定をして区政運営を行っていくということです。

 八年間あれば、本当にかなりのことができるなと思いますし、その中で、適正な手続、手法を用いた上で、直面するいろいろな文京区のことについて対応していただきたいと思っております。私ども議会も、ともに新しい文京区をつくるために頑張ってまいりたいと思っております。

 それから、また、危機管理についてですが、今回、危機管理室を設置いたしまして、すぐにそこが稼働したということで、本来は稼働する機会が少なければ少ないほどいいということでありますが、今回のくすのきの郷の不正受給については、全く遺憾なことではありますが、いつ、どこでも起こり得る可能性はある事例ではないかと思っております。それについて、先ほども申し上げましたが、職員の皆さんがそれぞれアンテナを今以上にしっかりと張りめぐらせて、それで危機管理に臨んでいただきたいというふうにお願いするところでございます。

 それぞれ詳細につきましては、各委員会で詰めてまいりたいと思います。

 以上で質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)

○議長(橋本直和)  以上で本日の日程は終了いたしました。

 次の本会議は、明日午後二時から開きます。

 本日は、これにて散会いたします。


     午後四時九分散会


 

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