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「(仮称)人身売買被害者保護法」の制定を求める意見書(平成20年6月25日)

更新日 2008年06月26日

「(仮称)人身売買被害者保護法」の制定を求める意見書

 人身売買は著しい人権侵害であり、犯罪組織の主要な収入源ともなっています。
 日本は商業的な性的搾取のために売買される男女や子どもの目的国及び通過国でありながら、政府は積極的な対策をとっていないとして諸外国から批判を浴びてきました。政府はこれらの批判をうけ、2004年4月に「人身取引対策に関する関係省庁連絡会議」を設置し、同年12月には「人身取引対策行動計画」を策定しました。また、2005年6月には刑法を改正し「人身売買罪」を新設して加害者処罰を強化しました。
 警察庁による人身取引事犯報告によれば、検挙数は2005年の81件から2007年には40件に減少、被害者総数も2005年の117人から2007年には43人に減少したことを報告しています。数字上から見れば日本の人身取引は法律改正や行動計画が奏功したように見られますが、2001年より毎年発表される米国国務省人身売買報告書の2007年報告書(151カ国を対象)は「日本は人身売買対策の改革で穏やかな進展を見せた」としながらも、評価は4段階評価の上から2段階である「人身売買を根絶するための最低基準を満たしていない」に留まりました。その原因としては「被害者の認定基準と手続きが不透明」、「被害者に対する保護が不十分」、「人身売買問題に関する国内の啓発活動が不十分」と分析されています。
 2008年の同報告書(170カ国を対象)が6月4日に発表されましたが、ロシアを除く他のG8諸国及び韓国は既に評価1段階にある中で、日本は対策にかなり努力をしているとしながらも、評価は昨年同様2段階に留まりました。
 政府はこれまで人身売買被害者の支援対策は現行の法の枠内の処理を前提としてきましたが、米国は2000年に被害者の保護、支援を柱とした「人身売買及び暴力被害法」が制定され、カナダ、英国、ドイツ、韓国、オーストラリア等でも同様な法律の制定により、被害者保護、支援にあたっています。
 よって、文京区議会は、政府並びに国会に対し、被害者の保護・救済・支援も盛り込んだ「(仮称)人身売買被害者保護法」の制定を強く求めます。

 以上、地方自治法第99条の規定に基づき意見書を提出いたします。

    平成20年6月25日

                文京区議会議長 橋本 直和          

内閣総理大臣  福 田 康 夫 様 
法  務  大  臣  鳩 山 邦 夫  様 
外  務  大  臣 高 村 正 彦  様 
厚生労働大臣  舛 添 要 一  様 
衆 議 院 議 長  河 野 洋 平  様 
参 議 院 議 長  江 田 五 月 
    
    
    
    
   
    

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