平成28年度　文京区障害者自立支援協議会　第３回就労支援専門部会　要点記録
平成29年1月24日（火）午後2時～午後4時
文京区役所3階AB会議室

1開会
出席者　
　　　　　志村健一副部長　瀬川聖美委員、大形利裕委員、清水眞由美委員、那須利久委員、
　　　　　上田みどり委員、松井裕委員、伊藤史朗委員、矢島明佳委員、中嶌和仁委員、
　　　　　金江ちあき委員、米田直子委員、小林美千代委員、中川正人委員、内山祐佳委員、
　　　　　有村秀一委員、竹本亘委員、堀溝信幸委員、水原嘉男委員、猪岡君彦委員、
　　　　　木内恵美委員、髙松泉委員、山腰直彦氏
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　計23名

2議事
（1）実習について　
　●実習のニーズの整理、分類【資料第１号】参照
・これまでの議論から、実習のニーズの整理、分類をし【資料第１号】の表を作成した。実習には種類があり、目指す方向性によって実習内容を検討する必要がある。企業就労をめざす実習、企業就労をめざしてはいないが、ゆたかな人生経験となる実習があり、それぞれ目的に応じて体験する。
・実習の目的を考えて実習に臨むこと、また実習後はフィードバックが大事である。
・企業就労を目指す人がインターンシップに参加することが多かったが、実習のタイプを整理することによって、どういった意味合いをもつ実習なのか考え、色々な角度からアセスメントできる。
・働いたことが無い人、自信が無い人でも働きたいと思っている人は多い。ゆたかな人生系から経験を積み重ね、時間をかけて他の経験をすることもできると思われる。
・企業実習は、企業によっては時間を取ることが難しい場合もあるが、実習を通してお互いが理解できるのでよいと思われる。
・区役所内でのインターンシップは区内の人に会うため、抵抗を感じる人もいる。
●実習の方向性について【資料第2号】参照
・区役所のインターンシップはH23年度がピークとなっており、そこから減少している。改めて庁内に周知し、2週間前までの申し込みを1週間前までの申し込みに変更している。
・企業実習はH26年度をピークとして減少したがH28年度は回復している。
・中小企業助成金は実績が低い。原因は周知されていない、金額が低い、中小企業の課題等により伸びなかったと考えられる。新たに制度を変えていく予定。
・有償ボランティアで社会参加の促進を図っている。H28年度はトライアル実施。一人で参加ができないが支援員となら参加できる人もいると思う。
・インターンシップはアセスメントもかねて参加したいと思っているが、業務によっては作業のスピードアップが求められる。施設利用者は報告や質問が多くなる時もあり、どの程度区役所職員に対応をお願いしてよいのか。
・インターンシップでの数値目標的なものが示されれば、それに応じてできる人と体験的にやってみる人を組み合わせてみることもできる。
・インターンシップはノルマはないので、ここまでやらなければならないというものでもない。振り返りやフォローアップについてもう少し考えるのはよいかと思う。
●文京区役所業務サポート室の紹介
・業務サポート室山腰氏より説明。文京区でのチャレンジ雇用である。業務サポート室ができて2年7か月たった。定員4名で業務を行っている。メール便の仕分けがメインの業務である。
・現時点では実習の場としての活用はできない。今後については検討中。

（２）支援者の企業実習について
・豊田市にあるトヨタループス本社では施設職員の企業実習を受け入れている。雇用する側と送り出す側の意識の違いを埋め、支援者側の意識向上の効果があると考えられる。また福祉就労の中でも作業の段取り、ミスをださない仕組みなどのノウハウが役に立つのではないかと思われる。
●トヨタループス株式会社有村委員より説明【当日配布資料1号】
・社員は入社時に支援機関に登録してもらっている。【資料第1号】の表の②にあたるのが施設外実習の受け入れとなる。近隣の福祉施設からは毎日3～4名の利用者と1名の職員が来て、社員と同様の仕事をしている。地域福祉施設との繋がりを作り、ハッピーリタイアも含めて対応している。③にあたる実習は比較的重度の障がい者に対して行っている。３人の実習生に１人ぐらいの支援員に来てもらっている。豊田市の場合、8万人の市民のうち社員の割合が相当高い。施設にも社員の子息がいる。それに対応するのも使命であると思っている。支援者には採用側の事を知ってもらいたい。
→委員より意見
・実習を依頼された場合、実習を受けた人が実習生を直接対応するのではない時に、オーダーが伝わりきらないことがある。実習生の要望を上手く流し、実習生にあったフィードバックをするのが大切であると思う。
・支援者の実習には参加したい。中立的な目線を持つのは必要である。企業・支援者共通の問題意識を持っていると思うので支援者ももっと勉強が必要だろう。文京区でも支援者の企業実習を企画したい。

（３）中小企業等障害者雇用体験助成事業について【資料第3号】
・H29年度に向けて見直しを考えている。
・文京区は中小企業の障害者雇用率が低い。障害者雇用の経験がない、社内でサポートをする人がいない、仕事の切り出しができない、求職者が大企業志向である等の複数の背景がある。制度の変更ポイントとしては、地域企業を地域の福祉施設が支える仕組みができないかと考えている。
・近隣の企業と接することはあるが、実習やアルバイトにつなげるきっかけがつかめないでいる。
・企業としてわかりやすいメリットが必要と考えられる。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　以上