平成28年度　文京区障害者地域自立支援協議会　
第3回権利擁護専門部会　議事録

1　日時　平成28年12月7日(水)　午後6時30分から午後8時30分
2　場所　文京シビックセンター3階会議室

3　出席者　【協議会会長】髙山　直樹　
           【委　員】松下　功一・大形　利裕・美濃口　和之・浦﨑　寛泰・箱石　まみ
         中村　智惠子・賀藤　一示・新堀　季之・杉浦　幸介・久米　佳江
         永尾　真一・望月　大輔・小谷野　恵美・田沼　綾
   欠席者　【委　員】井上　遼太

4　次第　　 1開会
　　　　　  2議題
　　　　　　　(1)前回の振り返り（意思決定支援、成年後見制度について）
　　　　　　　(2)住まいの問題について
　　　　　　　(3)差別解消啓発グッズ作成に伴う意見聴取について
　　　　　　3その他

5　配布資料　・資料第1号　入所施設等の入所場所について
             ・資料第2号　差別解消啓発グッズ作成に伴う意見聴取について
　　　　　
6  意見等

(1)住まいの問題について（現状報告および意見交換）

【資料第1号】
	
○現状の数値は他区など比較できるものがあると良い（他区、他県等）
○精神科の入院患者の数が減少しているのはどういった理由か（退院かそれとも死亡等か）
→個人を特定できないため数しか把握できていない（理由は不明）。
　長期入院患者には地域移行支援制度があるが、利用はほぼない。制度活用のスキームが確立されておらず、問い合わせ自体少ない。活用について検討を。
○地域移行支援の活用については検討が必要。入院患者の減少理由は退院だけでなく、高齢等の理由で亡くなっている方もいるのではないか。
○他区でも地域移行支援の利用は少ない、制度の周知を徹底し病院のＭＳＷも巻き込んだ取り組みが求められる。


〇区内のグループホームが足りていない印象。少ない理由は何なのか。
→・新しく建設する場合、区内は地価が高く、運営側には相当の資力が必要となる。
　・消防法変更によりスプリンクラー設置の義務付け等中古物件では対応しづらくなった。
　・民間でのホーム運営には経営的な問題もある。
〇家賃補助は区によって違うのか。
→・都内は一律
　・世帯分離し生活保護としている地域もある
〇グループホームの入居の倍率はどれくらいか
→・区内ホームの一例　身体：1倍、知的：4倍程であるが空きはなかなか出ない。
・現状では本人から入居を希望するケースは少ないが、今後浸透すれば需要は増えるのではないか。
〇グループホームが浸透してきて今後も需要は増えていくのではないか。
〇グループホームではなくシェアハウスでもいいのではないか。外国では障害が重度である方がグループホームで落ち着いて生活をされていて、逆に軽度の方たちはグループホームで問題が起こることがある。
〇宿泊型自立訓練とはどんなものか。
　通勤寮と呼ばれている自立を前提とした施設。23区内で約10施設しかなく、2年を目途に生活し、その後1人暮らしかグループホームへ移行していく施設。
〇若い頃は通所施設などで福祉サービスを利用しながら住み慣れた地域で暮らすことが出来ていた人が、高齢になると在宅で使えるサービスも少なく、遠方の施設に入所となることも多い。都外施設を見学に行ったが山間部にありとても寒々しい印象を受けた。地域生活に関わる諸制度施策は高齢になってからのことを考慮しているのか。
〇都外施設に約3,000人措置されているが権利擁護の視点で検討するべきではないか。
　前年度は文京区内に施設が開設され、都外施設から10人程度が区内に戻って入所している。意思表示が明確に出来れば戻ることも可能だが、障害の状態次第では戻るか否かの意思表示が難しい場合もある。認定調査ではより丁寧に本人意思を確認する必要有。
〇要請を受けて区がグループホームを設置したが、定員22名の内16名が区外からの入居であるのは理由があるのか（知的）。
→区分があり、経営困難にならないよう入れる人が限られてしまう。
〇親の年金と子供の年金を合わせないと生活できない世帯もある。そうなると世帯分離ができず施設をつくっても入所、入居ができない人もいる。
〇半年～1年で世話人が変わるのはどうなのか。変わるたびに人間関係を構築するのは大変ではないか。
〇日本のグループホームはミニ施設化している、トイレは各室に置く等、プライバシーが守られる設置基準を。
〇病院や施設にどんな人がどんな理由で入院・入所しているのか詳細が分かれば改善点や対策が考えられるのではないか。
〇長期入院となると戻ってくる家が無かったり、受け入れる家族がいない場合がある。
〇入院（10年未満）からグループホームへ入れたケースもある。タイミングも大切である。
〇精神障害は退院し家に帰ってきてからが大変。
〇グループホームは日中活動の場が確保されていない人は入居が厳しい現実もあるようだが、日中外出や通所先がないことでグループホームに入居できない理由とはならない。　　
〇グループホームに入居する事が目的ではなく、入居してどのようになりたいのかという動機づけが必要。
〇グループホームを多く設置するだけではなく自宅で受けられる生活支援を充足させて欲しい。グループホームを開設する度に反対運動がある。拠点があって見守ってもらえるような仕組みがあれば、住み慣れた場所での生活が可能となる人も多い。
〇退院後の行き先がグループホームか施設しか無い選択肢の少なさが問題、地域でひとり暮らしが継続できるよう、住まい方に多様性を持たせるべき。
〇高齢分野の地域包括ケアシステム同様のものが障害分野にも必要、シルバーピアのようにその人に合った居所を提供できるようにし、広くビレッジ（村）の仕組みづくりを。
　障害に関係なくサポートできるシステムの構築が、安心して生活できる地域を作る。
〇精神科医療機関の入院患者数が減少しているのは亡くなっている人もいるのでは。
〇終のすみかとしてのグループホームという位置づけはない。病院から地域へのつなぎとしてグループホームの数は圧倒的に足りていないと感じている。
〇使われている費用の差があり（入院：在宅＝96：4）、もっと在宅の方に費用をまわすべき。
〇共同生活援助のグループホームに比べ、入所施設は職員の配置基準など大幅に違いがあり、財政的な事情からグループホームの運営は厳しい実態がある。より良いサービス提供の為に補助の要件など是正が必要では。


(2)差別解消啓発グッズ作成に伴う意見聴取について

　【資料第2-1、2-2、2-3、2-4号】※配布は平成29年度に入ってから

〇かるたは誰に向けられているかで色分けをしたほうがわかりやすいが、分けるのは差別と捉えてしまう人もいるかもしれない。
〇かるたの配布対象は小学校3,4年生以上でないと難しいのではないか。
〇グッズの配布先は親子で見られるような場所にも配ってほしい。


3　その他

〇次回開催日　2月22日18：30～20：00