平成２８年度　文京区障害者地域自立支援協議会　
第１回権利擁護専門部会　議事録

　　　　　　　　　　　　　１　日時　平成２８年７月１１日（月）
　　　　　　　　　　　　　　　午後６時３０分から午後８時３０分
　　　　　　　　　　　　　２　場所　文京シビックセンター３階Ｃ会議室

出席者：【協議会会長】髙山　直樹　
       【協議会委員】松下　功一・大形　利裕
       【委　員】美濃口　和之・浦﨑　寛泰・箱石　まみ・中村　智惠子・賀藤　一示
       　　　　　新堀　季之・杉浦　幸介・久米　佳江・田沼　綾
       【区委員】永尾　真一・望月　大輔・小谷野　恵美
欠席者：【委　員】井上　遼太

１　開会

２　高山会長挨拶

３　委員自己紹介
　
４　部会長の互選、副部会長の指名
　
松下部会長　承認
松下部会長から、新堀副部会長が推薦され承認

５　部会長の挨拶
　
　できるだけ皆様に活発にご意見をいただきたいと考えている。そのためできるかぎり分りやすい易しい言葉で行っていきたい。
また、呼び方は各委員でばらつきがあるので「さん」で統一していきたい。

６　議題

（１） ２８年度権利擁護専門部会の下命事項の確認について
　
　【資料第３号】



（２）障害者権利条約について
　
　【資料第４号】　高山会長より条約概要説明
　　２０１４年に条約に批准しており、条約はその国の法律よりも強いものである。この批准を受けて法律を策定していくが、実際には差別はなくなっていない。法律（意見等）が形骸化しないように枠組みを理解してほしい。
　○障害者の能力が十分にあるにも関わらずに、選挙について知らない人や知らせていないことが多いように感じる。施設によっては、各政党にきていただき政策について説明などを行ってもらっているところもあり、このような取り組みも含めて色々な方々も理解できるように変わっていかなくてはならないのではないか。
　○基幹相談支援センターでは、地域移行、地域支援を進めいているがうまくいかないことも多い。施設でお亡くなりになる方もいらっしゃり、施設生活を余儀なくされてきた社会的背景なども十分に理解していかなければならない。
　　ハンセン病など（差別的な隔離がおこなわれていた）では、国家賠償の動きもある。我々支援者が加害者になってしまうこともあるので、そのような歴史についても理解していかなければならない。
　○地域移行の意思決定について、本人の落ち着くところとはどのようなものなのか。答えを見つけるのは難しい。
　○トライすること（様々なもの選択し挑戦できる機会）がないことも権利侵害であり、パラダイムシフトし、障害を持っていることを感じることのない社会が良いのではないか。様々なものを選択し最後までサポートしていけるようにしていきたい。
　○障害者本人が考える時間を与えられるようにしてほしい。寄り添ってほしい。いろいろなものを引き出してくれるような支援があってもよいのではないか。
　○支援者や当事者ではない方々をどのように巻き込んでいくのかが行政の役割ではないか。形骸化しないように職員全体で研修し考えていかなければいけない。
　　
（３）２８年度の会議開催計画について
　
　【資料５】　事務局より説明
　
（４）障害者の権利に関する事項についての意見交換
　　（障害者権利条約、意思決定支援、成年後見制度、障害者差別解消法など）
　○放火や万引き等を行った触法障害者や性風俗で働く障害者など共感を得にくい方々へも支援をおこなっていく必要がある。
　○後見制度利用者の支援については、後見人が単なるお財布としての財産管理の役割が中心になるのではなく、ギャンブルが好きなのであればそれらを大切にしながら、ご本人に寄り添って支援していく事を大切にすべきである。
　○後見人として受任していた方で、ギャンブルが好きで生活の多くを占めている方がいた。その場合は、それらを制限して、財産管理が中心の支援ではなく、その方の人生に寄り添って、一緒にギャンブルに行けるような支援を行った経験がある。
　○ご本人の意思決定支援について、全てにおいて話合いながら、デメリット、メリットを説明し本人と共に決めていくようにしているが、正直、やり切れていない部分もあると感じている。居所の決定など、どのように決定したら良いのか考えながら支援している。
　○自身の近所に、高齢者交流会館があったが、それを壊して障害者の通所施設になった。それにともなって近隣の方々より不安の話がでている。障害について知らない方々が多いので、もう少し理解してもらう努力も必要なのではないか。
　○住民との溝を埋める話し合いを柔軟にせず、対立したままだと、ご本人たちへの偏見を助長することになる。
　○障害者権利条約の理念は理解しているつもりであったが、成年後見手続きを支援する際にも、障害者本人の意思決定支援の支援を持って進めいていきたい。
　○サービス等利用計画の支援をする際に、アセスメントが支援する側本位の支援内容になっていないか。ご本人の目標やエンパワメントを意識して支援していきたい。
　○施設に入居されていた方に癌が発見された。手術をするのか医療ソーシャルワーカーが丁寧に説明したが、ご本人の意見は日によって変わってしまう。ご本人へ誰に相談したいのか尋ねると施設の人と言われ支援を行ったが、本人が決めるのを支援していく事の難しさを強く感じた。
　
（次回以降の権利擁護部会についての意見交換）
　○次回以降の３回で何を到達点としていくのか。
　○後見制度について、なんとなく知っているが、おさらいから入るのでは良いのではないか。
　○成年後見制度を利用した意思決定支援や、後見制度利用以外での意思決定支援などについても良いのではないか。
　○親亡きあとの今後の支援について、知的障害者の場合は、親が後見人になっていることが多いので、そのあたりも考えられるのではないか。
　○具体例をいれた意思決定支援についてはどうか。
　○本人を取り巻く環境について、サービス等利用計画を含めても良いのではないか。
　○意思決定支援とは、どのように行っているものなのか内容の共有をおこなってはどうか。
　○意思決定支援・自己決定との違いなど、どのようなプロセスで一緒に考えているか。また、快、不快で選択されている場合もあるかもしれない。
　○区内の障害のある方がどのくらい成年後見制度を利用しているのか。区長申立はどのくらいあるのか基本的な情報を共有するのでも良いのではないか。
　○「意思決定支援について」で、良いのではないか。その中には後見制度の含む部分もあるので良いのではないか。
　○「意思決定支援について」に決め、区の制度を当てはめて課題を検討してはどうか。
　○参加されている方々の意思決定支援についての理解が異なるので、具体的に我々のサービスの点検もふくめて、どのような方向性で行うのかを検討する必要があるのではないか。
　○２回目は「意思決定支援とは何か」法や制度などの背景や、厚生労働省での流れがどのようになっているかをテーマに実施予定とし再度内容を検討する。

（５）その他
次回　平成２８年９月２８日（水）１８時３０分より開催予定

【配付資料】
　資料第１号　　文京区障害者地域自立支援協議会　権利擁護専門部会委員名簿
　資料第２号　　文京区障害者地域自立支援協議会要綱
　資料第３号　　２８年度各専門部会の下命事項等の確認について
　資料第４号　　障害者権利条約について
　資料第５号　　２８年度権利擁護部会開催計画