平成29年度 第3回文京区障害者地域自立支援協議会 日時 平成30年1月24日(水)午前10時00分から午前11時39分まで 場所 区議会第2委員会室(文京シビックセンター24階) <会議次第> 1 開会 2 議題  (1)各専門部会からの報告について     相談支援専門部会【資料第1−1号】     就労支援専門部会【資料第1−2号ア〜エ】     権利擁護専門部会【資料第1−3号】     障害当事者部会【資料第1−4号】 3 その他 <障害者地域自立支援協議会委員(名簿順)> 出席者 山 直樹 会長、志村 健一 副会長、佐藤 澄子 委員、中村 雄介 委員 田口 弘之 委員、水野 妙子 委員、薬袋 高久 委員、森田 紗恵子 委員 松下 功一 委員、松尾 裕子 委員、樋口 勝 委員、山内 哲也 委員 三股 金利 委員、根本 亜紀 委員、大形 利裕 委員、安達 勇二 委員 中島障害福祉課長、五木田福祉施設担当課長、渡瀬予防対策課長 内藤保健サービスセンター所長、安藤教育センター所長 欠席者 管 心 委員、伊藤 明子 委員、冨田 敏 委員、田 俊太郎 委員 瀬川 聖美 委員、小和瀬 芳郎障害当事者部会長 <傍聴者> 3名 障害福祉課長:それでは、定刻になりましたので始めたいと思います。高山会長よろしくお願いします。 山会長:おはようございます。また今年もどうぞよろしくお願いいたします。   今日は第3回ということで、今年度また4回目が3月にございますけれども、今日はそれぞれの部会の進捗状況というか検討状況をご報告いただいて、4回目、また来年度に向けてどういう方向性を持っていったらいいかということの確認をしていきたいというふうに思っています。   どうぞよろしくお願いいたします。   それでは、まず事務局から連絡事項をお願いいたします。 障害福祉課長:それでは、まず本日の出欠状況ですが、菅委員、伊藤委員、冨田委員、田委員、瀬川委員、小和瀬当事者部会長につきましては、本日欠席ということでご連絡をいただいてございます。   次に資料を確認させてください。   まず、お配りさせていただいている資料なんですが、本日の次第、それと資料第1−1号、相談支援専門部会検討内容。資料第1−2号ア、第2回就労支援専門部会報告。イ、目標シート・ふりかえりシートについて。ウ、文京区役所インターンシップ目標・振り返りシート(モデルシート)T。エ、文京区役所インターンシップ目標・振り返りシート(モデルシート)U。資料第1−3号、権利擁護専門部会報告。資料第1−4号、平成29年度障害当事者部会の活動について。   以上になりますが、資料がお手元に欠けているということがあれば、事務局までお申し出ください。   事務連絡は以上です。 山会長:よろしいでしょうか。   それでは、本日の予定について、事務局よりお願いいたします。 障害福祉課長:本日の議題といたしましては、各専門部会からの検討状況の報告ということで、四つの部会からご報告をいただく形になってございます。 山会長:それでは、本日の議題に入ります。   各専門部会からの報告についてということで、最初に相談支援専門部会の樋口部会長よりお願いいたします。 樋口委員:おはようございます。   それでは、相談支援専門部会の報告をさせていただきます。サポートセンターいちょうの樋口と申します。よろしくお願いいたします。   資料のほうが、相談支援専門部会定例会議検討内容ということで、こちらを見ながら報告させていただきたいと思います。   それで、時系列でちょっと説明したいなと思っておりますので、1枚目をめくっていただいて、裏面の第2回定例会議からご説明したいと思います。   相談支援専門部会では、年3回の部会のほかに、定例会議を今年度も3回実施しております。年3回の部会では、なかなか深いところまで話せないというところで、定例会議では事例を通じての具体的な課題、現場での共有、意見交換をしています。より明確にするための会議を年3回設けております。   それで、第2回の定例会議を9月の27日に実施しております。9月の定例会議では二つの事例をもとにグループワークをしております。二つの事例とも、ひきこもりだったり、ご家族の方がサポートしていて、サービスにつながっていない状況です。ご家族の変化によって支援が必要な人だっていうことが明確化されて、今後どうやって支援していくかということを事例を用いてグループワークしております。   事例の共通点としては、社会とのつながりがない方で、地域にはこのような方がまだまだたくさんいるということです。今後、ご家族の高齢化、ご本人の高齢化によってこういう方たちがたくさん出てくるんではないかっていうこと、そういう方たちを社会資源につなぐ役を誰が担っていくのか、ということが課題に上がっていました。   ゴミ屋敷の問題にも触れている事例で、実際にゴミ屋敷を片づけるのが大変だったり、ゴミ屋敷を片づけるようなサービスがなかなかないっていうところで、ヘルパーさんが二人体制で支援をしたりとかっていうことも具体的な事例としてあるというような話も上がりました。そういう時に適切な加算がない、新しい試みを今後考えていかなくちゃいけないとか、ご本人と社会資源とをつなぐ場が必要だということ、ご本人のストレングス、いろんな角度からご本人を見ることで、問題があっても、それが当たり前と思うぐらいの気持ちが必要なのではないかとか、いろんな意見が出ました。   実際に、第2回、第3回の定例会議に関しましては、まだ部会のほうには報告していないので、定例会議の意見として報告させていただきます。   次に10月10日に実施した、第2回の相談支援専門部会の報告をさせていただきたいと思います。   第2回相談支援専門部会では、第1回の定例会議の報告及び意見交換と、地域コミュニティの活動についてということで情報提供をいただきました。   まず一つ目の第1回の定例会議の報告に関しては、7月12日に第1回の定例会議を実施しているんですが、その報告をしております。主に事業所のストレングスを考えるということで、事業所がどんな強みを今、持っていて、ただ、その強みがあっても実際にどんなことを事業所が課題に感じているのかということを意見交換しました。そこでストレングス、事業所のストレングスはいろいろあるけれども、やはり課題がいろいろあるということで、主に八つの課題が出てきました。   @が相談支援体制の脆弱性で、なかなか計画相談をご利用される当事者の方が、計画相談とはどういうものかよくわからないという方が多かったり、無回答という、調査でもあったように5割程度の方が計画相談についてよくわかんないと思っていらっしゃるんじゃないかとかという課題が出ました。   Aは、家族、世帯全体への支援の必要性ということで、困っているのはご本人だけじゃなく、一緒に生活しているご家族も何かしらの困り事だったり、不安事があって、当事者だけの支援ではなくて、ご家族の方の支援、世帯全体の支援が必要ということ。   Bは、日中活動支援に繋がらない方への生活支援がなかなか難しい。   Cは、行き場所、居場所の確保を継続して支援するということで、なかなか高齢になると高齢のサービスだったりとか、自宅で生活している方が約4割を超えている状況で、その方たちが実際に困ってはいないのかということがまだ見えていないんじゃないかということ、そういう話も出ました。   D番目、E番目としては医療との連携強化。相談先が、約6割の方が医療機関ということで、調査にも上がっているように、6割の方が医療機関に相談しているってことは、地域のサービスのほうも医療との連携はすごく必要だということ。医療ケアが必要な方の障害者・児のサポートの体制がなかなか今、滞っているのではないか。サービスが受けられないために、ご家族の方が24時間の体制でサポートしているような、ご家族の負担が大きいのではないかというような話も上がっていました。   次に、地域住民を含めた地域福祉力を高めるような活動が必要じゃないかということで、特にFに力を入れて話をしました。   Gが人材育成の課題とマンパワー不足で、事業所でもなかなか人材が少なくて困っている事業所もあるということで、調査のほうでも、事業所の約7割の方が職員の資質向上を目指している、ここに課題を感じているという結果が出ているということで。定例会議で出てきた課題が、実態調査、当事者の思いと支援者が感じている課題が本当に共通していて、実態調査と明らかに数値としても出てきているものとこちらの課題、支援者が課題に感じている課題が一致しているということで、今後の障害福祉計画にどのように反映されていくのか、部会としても確認していきたいという話が出ています。   実際に困ったときの相談相手、話し相手が身近にいないというのが、本当に一番の問題で、誰に相談すればいいのか、相談することを遠慮してご家族だけでサポートしているって方が実際に多くいるという話も出てきました。   今後は、区の事業所だけの取り組みではなかなか解決できない、本当に根深い問題がいろいろあるという中で、即効性のある解決は現段階では部会としてもすごく難しいので、区と事業所とでできることを一つ一つ積み上げていきたいということで、定例会議のまとめをしております。   その後、部会の中で地域コミュニティの活動拠点についてということで、「こまじいのうち」の実践報告を社会福祉協議会の地域福祉コーディネーターの浦田さんよりご報告してもらっています。   「こまじいのうち」はもともと空き家を利用して、何かみんなが集まれる場所、サロンの場所をつくるということで、社協の方と地域の方が連携を組んで立ち上がりました。今では1か月に300人から400人の方の参加があって、地域の志のある方の人材がつながって新たな、いろいろなサロンだったり、イベントが立ち上がっていて、孤立した人たちもつながれるような拠点になっています。その拠点を参考に色々な所で、文京区の中の違うところでもそういう拠点をつくりたいっていう活動が活発になっているという活動報告がありました。あとは、立ち上げるに当たって、どんな経緯で立ち上がって、どういうプロセスがあったかというような実践報告をしていただきました。   実際に専門職だけではなく、地域住民を巻き込んだ取り組みが今後必要で、地域の人を巻き込まないと、本当の地域課題っていうのが見えてこないのではないかというような話、それが委員としての一致した意見だったのではないかなと思っています。実際に専門職だけの支援に行き詰まりを感じて、提供できる支援の枠組みに限界を感じていたり、今後地域住民にも仲間に入ってもらって、協力してもらうことは必要不可欠であると再確認して、部会のほうを終えています。   その部会を経て、第3回の定例会議を実施しております。第3回の定例会議の報告をさせていただきたいと思います。   第3回の定例会議では、「あったらいいな!こんなコミュニティ」ということで、今、事業所が地域の住民の方を巻き込んで、どんな活動ができるのか、どんな活動をしたらみんなが参加してくれるのか、地域の方を巻き込むとしたらどういうのが理想像なのかっていうようなことをみんなでグループワークしております。   すごく話が広い話で、理想的な、本当にこれをつくるなら予算がどれくらい必要なんだろうというような、広い話になってしまったんですけれども、やっぱり解決策を制度の中で考えがちだったのですが、ないものをつくり上げていく発想が大事で、障害がある方も、ない方も、世代とかも関係なく、いろんな人が集まれる場所が必要で、障害のことを理解してもらうにも、みんなが知らないと、やはり障害があるということで不安を感じたり、地域の人が心配になったりとかで、障害のある方が集まるホームなんかをつくると反対運動にもなるっていうことが課題になっていましたので、そういう障害の方とか、ない方が本当にいろいろ集えるような場所が必要で、世代間とか、そういうのも超えるようなところがあるといいなっていうのが出ていました。   今後、家族が亡くなって残された家をどうするかとか、相談事も困難事例がふえてきて事業所だけでは支え切れないので、地域の方と相談しながら進めていかないと解決していけないなっていうようなことが共有できました。   社会福祉協議会でも、社会福祉法人の事業所を集めて、今、地域活動広域ネットワーク活動をしていて、事業所でできることは限られているけれども、法人の強みを生かしてネットワークを組んでやっていこうという動きがすごく活発になってきていると思います。   定例会議でも、部会を中心とした自立支援協議会で、今はすごく課題に焦点を当てているんですけれども、第3回の部会では少し課題を解決できるような提案にも触れて、課題の共有から、部会として提案できるようなものを今後報告していきたいなと思っております。   以上、報告をさせていただきます。 山会長:ありがとうございました。   今のご報告に対して何かご質問等があればと思いますが、いかがでしょうか。 三股委員:大塚福祉作業所の三股です。   相談支援部会で一番考えなきゃいけないのは、@番の相談支援体制の脆弱性という記載があるのですが、支援体制そのものの力が弱いのか、それとも問題はもっと、情報が行き渡っていなくて、いわば障害を持たれた方の中で、情報難民になっているみたいな人たちが多く存在するのか、どっちが問題なんでしょうか。 樋口委員:実際に両方あると思います。相談したいけれども相談できる場がないとか、制度がわからなくて、家族だけで今、生活されてて、あとは相談することの不安があったりとかっていうことで。当事者の方やご家族の方がおっしゃるのは、やっぱりなかなか相談できる場が実際にわからないというところがあります。   ただ、実際に相談に乗れる事業所が今どれくらいあって、計画相談も進まない中で、いろいろな課題があった中で、どこまで相談に乗って実際に解決に向けて動けるのかっていう意見もあります。今、相談件数がすごくふえていて、相談できる、相談に乗って動ける支援者が不足しているというマンパワー不足、両方の視点が課題になっているという意見も出ております。 山会長:三股委員どうでしょうかね。 三股委員:そうなると、もとは情報をどういうふうに提供するかというか、周知する手段を持つのかっていう、そちらが問題になると思うんですが。その辺は行政の役割としてどう思われますか。 障害福祉課長:やっぱり、そこが一つの大きな問題点であることは、我々も理解しています。実際、11月に新規の計画相談事業所がオープンしたということもあって、計画相談に関して言えば、そういったところもご紹介をしながら、今まで使ってこなかった方に対して、こういうメリットがあるということを一生懸命伝えはするんですけれども、一定、自分たちの生活が成り立っちゃっているっていうところもあるので、いや、ちょっとそこまではという方もいらっしゃいます。   一方で、基幹相談支援センターの相談件数がどんどんふえているというところもありますので、段々認知はされては来ているんですけれども、なかなか基幹1か所では受け切れていないな、もう受け切れる限界が近づいているという話も聞いています。   周知をするのとともに、やっぱり一般相談を受けてくれる事業所をこれから少し誘致するなり、事業所にお願いをする必要があるのかなと。そういうのも踏まえ、周知をしながら場を確保するというのが今後、大事になるとは考えております。 山会長:佐藤委員、どうぞ。 佐藤委員:事業所を対象にして今お話になられていますけれども、私たちも一般の相談員としてちまたにいますので、そういう人たちとか、民生委員を利用していただくっていうことで。それで、直接、困っている方の相談を受けながら、そこへつなげていくという方法も一つではないかなといつも考えているんですが、いかがでしょうか。 樋口委員:実際に民生委員の方だったり、相談員の方っていうのと、事業所が今、つながっていないという現状もあるのかなと思います。そこで、やはり、相談部会としても、地域を巻き込んでいっていうところで、地域の中の民生委員の方だったり、相談員の方っていうのは、主にそこを担ってくれている中心の方だと思うので、そこを一緒にやっていくっていうのが、そこから地域に広げていくっていうのが一つの方法ではあると思いますので、そういうご意見があるってことを、また部会のほうへも持ち帰りたいと思っております。 山会長:水野委員、どうぞ。 水野委員:民生委員の水野でございます。   高齢者の方のご相談っていうのは多いんですが、私は今、障害者部会の一員なんですけれども、障害者の方々からご相談を受けることが少ないっていうところがありまして、やはり、そういうところは一生懸命、勉強はしているんですが、どのように活動していいのかを私たちも悩んでいるところではあります。   ご相談していただけたらありがたいのですが、障害者の方が、ひきこもりの方々とかは、ご自身から手を挙げることもないですので、どこにいらっしゃるのかがわからないっていうところもありますので、ぜひご相談していただければ、いろいろとお話に乗れることはできると思うんですけれども、本当にどこにいらっしゃるのかがわからないっていうところもあったりするので、そういうところも少し事業所の方々とも活動していきたいと思います。よろしくお願いいたします。 樋口委員:すごい温かいご意見いただきましてありがとうございます。佐藤委員、水野委員のご意見を部会のほうにも持ち帰って、より皆さんと連携できるような形にしていきたいと思います。 山会長:ほかにはいかがでしょうか。どうぞ、大形委員。 大形委員:就労支援センターの大形です。  大きな1番のCで、行き場所、居場所の確保と継続した支援ということで意見交換されているんですけれども、実際就労支援の新規の登録者で50代、または50代の後半の方とか、または精神障害等で、症状が安定していなくて、今すぐ一般就労は難しい方もいらっしゃったり。さらに、加齢によって、一般就労から福祉的な就労に移行していった方がいいのではないかという方も少しずつふえております。   その中で、その地域に集える場というよりは、「仕事」というと外に出やすい動機づけになるのではないでしょうか。働きたいという方も多くて、ちょっとした福祉的な就労、「仕事」というようなキーワードで家から出たりする動機づけになるのかなと。   さらに第3回で「あったらいいな!こんなコミュニティ」ということで、実際、地域の中で、これは文京区に限らず、中小企業の人手不足がとても深刻なので、そういうところとうまく結びつけられたりすると、新しい働き方や地域でその人に合った働き方というようなことが実現していくのかなと思いました。   就労支援センターとしては、企業をリタイアして、これから地域で暮らす方の活躍の仕方が大切だと思っているんですけれども、そのあたりも相談支援部会のほうで話題にしていただくとありがたいなと思いました。   以上です。 山会長:ありがとうございます。   ほかにはどうでしょうか。   相談っていうのは、相談に乗るっていうか、行くとか、相談の電話をかけるとか、もうそうなったらつながるわけですけれども、そうじゃない、いわゆる水野委員が言われたような、埋もれていたり、ひきこもっていたりされる方をどういうふうにしていくのかというのが課題ですけど、それは、そんな待っていたって来ないですよね。ですから、そこのところをどういうふうにアウトリーチというか、そことつなげていくかが大切です。   もともと民生委員や相談員の方々がおられますので、いわゆる事業所の相談と、地域の相談場所と、課長が言われた、一般相談をやっぱり強化してもらわないといけないっていう、そういう総合的なことになります。   それは、我々、実はそれを研究していて、濃いレベルと、中間のレベルと、薄いレベルがあるっていって、ちょっと薄いレベルが足りないんですよね。薄いレベルって何かというと、まさに第3回の定例会議でやっていて、ここにグループワークのまとめがあって、人が集まってくる必要性って書いてあって、スーパー銭湯とかずっとあるじゃないですか、これなんですよ。   ここの中で発見をしたり、ここの中で環境をつくってつなげていったりするっていうこの、いわゆる、我々これをマージナルな関係って言っていて、「周辺的な」という意味です。こういうものに参加できたりするってあるんですね。これはだから、その人の趣味であるとか、その人の関心事であるとかみたいなところで、こういうものをたくさんつくっていくことによってつながってくる、そういう感じがするんですね。ですから、こういうものをどういうふうに、社協も含めてつくり出していくかということは極めて大きいような気がするんです。   ここでの関係性を意図的にどうつくっていくのかは、これから相談ってすごく必要になってくると思います。 中村委員:中村と申します。   今の先生のお話を伺いながら思ったことは、昔と違っていろんな意味での相談を聞いていただく場所がこんなに用意されているのに、それを知らないというか利用しないというか、そういう状況がどうして起こったのかというと、ここにいる、私が一番障害者かもしれませんが。やっぱり、障害者の心の中に、当然ためらいっていうかな、それは、どういうためらいかということは、その人その人で違いますけれども、誰でもやっぱり新しい人と出会ったり、話し合ったりすることに対する抵抗っていうは心の中に生まれますよね、それが割合、障害者って強いと思うんですね。   自分の心の中に訴えたいこと、聞いてもらいたいことは山ほどあっても、それを自分で阻んでしまうようなものが心の中にあるわけです。それをどうやって消化していくかというと、今こちらの司会の先生がおっしゃっているように、自分の趣味とか好みとかと合うような方たちと会うのは、非常に楽しいわけです、誰でもそうですけど。それぞれ、自分の苦しみ、悲しみを訴えるってことは、まあ人によって違いますけれども、なかなかできないんです。   そうすると、今、周辺的っておっしゃったけど、むしろ周辺的なことから入っていくことによって人間関係ができ、それでそこに相互信頼が生まれ、それから率直に自分の問題をさらけ出す、そういうプロセスっていうかな。ストレートに最初から、自分の問題はこうなんですけどって訴えるということは、なかなか人間的に難しい。   ということは、これは私、個人の考えですから、そうじゃない方も当然おありでしょうけれども、やっぱり自分の好みとか考えに合うようなグループなんかに参加することを通して人間関係をつくり、そして、そこから相談が始まるという段階があったほうが、せっかくできている制度を利用されていないのは、残念なことだなと思いながら伺ったところです。 山会長:ありがとうございます。   つまり、重層的な相談の資源ってあるんでしょうね。それを整理していきながら、何かそういうルートみたいなものが、一人一人違うと思いますけれども、見えてくるような形というのはあり得る。   しかし、先ほども言った、周辺的なところって少ないような気がするんですよね。そこをどうつくり出すかというのは、これは行政施策じゃなくて、むしろインフォーマルなところでつくり出していくということで、こまじいなんかそうですよね。やっぱり、こういうのも大切なポイントになってくるんじゃないかなと。   何かそういうところはすごく大事なポイントになってくるのかもしれませんね。どう意図的につくり出していくのかということだと思いますね。それが自然的なものではなくて、ということが今、見えてきているんじゃないかなという感じがしています。   大事なところは、この定例会議なんですよね。定例会から具体的に上がってきて、ここに持ってきていただくというのがすごく大切なので、いい定例会議が続いているというふうに思いますので、よろしくお願いします。   ほかにはいかがでしょうか。 佐藤委員:定例会の報告を見て、大変いいと思うのですが、精神障害の方がかなり主になっているんではないかなと。やっぱり、知的の方とか身体の方でもお困りの方がたくさんいらっしゃると思うので、そういうものを掘り下げていくということが大事かなって、この報告書を見て感じました。 山会長:むしろその3障害が云々よりも複合的な問題が家族にあるというほうがありますよね。   何か事務局は、よろしいですか。 障害福祉課長:実は相談と、さっき山会長がおっしゃったとおりで、多分シンプルな相談ではなくなってきているんだろうなというのは我々もすごく感じていて、国のほうの制度の改正もあって、地域包括ケアという考え方や、あとサービスで言えば共生型サービスということで、いろんな介護だったり、障害だったり、乗り入れをして、結構、大きな枠組みで対応しようという動きがありますので、多分、相談もそういった形が必要になってくるのだと思うんですね。   障害部門で言えば基幹が比較的大きな枠組みで、家族支援も含めてやっていますけれども、これが多分、時代が進み、整備をされていくと、そこに高齢の事業所が入ってきたりとかという形になってくると思うので、今度はそことの連携というのも必要になってくるのかなとは強く感じるところでございます。 山会長:ありがとうございます。   相談支援専門部会は全部入っちゃっているんですね、実は。就労支援の問題も、権利擁護もそうなのですけれども、ぜひそういう意味では、行政に訴えることと、ある意味でインフォーマルな形でつくり上げていく工夫みたいなことをうまく整理していただいて、また議論していただきたいと思います。   よろしいでしょうか。   どうもありがとうございました。   次は、就労支援専門部会ですね。部会長の瀬川委員が今日欠席ですので、大形委員からよろしくお願いいたします。 大形委員:就労支援センターの大形です。よろしくお願いいたします。   それでは、資料の第2回就労支援専門部会の報告に沿ってご報告させていただきます。議論の中心としまして、区役所インターンシップの話し合いをずっと行ってきました。福祉から雇用への流れ、または福祉就労を利用する方のチャレンジの機会ということで、このような施設以外の所で働いてみることは、とても大事な仕組みであることを話し合ってきております。   今回は振り返りシートについて話し合いました。資料でつけさせていただいたのですけれども、インターンシップを豊かな経験とか、自信につなげていくためには、事前にインターンシップの目標や後の振り返りをしっかりすることによってインターンシップが実りある経験になっていくのではないかということで、モデルシートをまず作成して、これを共有して使っていただこうかなというようなことを話し合いました。   施設によっては振り返りシートを独自につくっていらっしゃるところもあるんですけれども、多くの施設が言葉での振り返りとか、声かけが中心のようです。こういうものがあると家族からのフィードバックなど、いろいろな効果が期待できるんじゃないかという意見がありました。   一方で、自分で書けない方や言葉でなかなか表明できない方に対しての配慮も必要だという意見がありました。   それと、2番のインターンシップの、今度は受け入れていただいた部署のアンケートで、その主な意見と集計をさせていただきました。そのことを報告させていただいて、話し合いを行いました。   多くの意見としまして、インターンシップにおいて障害のある方と一緒に働くことの意義や理解の重要性を、どこの部署のご担当の方もとても感じておられるというような内容でした。ただ、全体としまして、受入部署が少しずつ減ってきている状況もありました。   これはどういうことかと言いますと、障害のある方と接した経験のあるご担当者の方が主に仕事を出していただいているのですが、その方が異動してしまうとそこで関係が継続されないというようなことが多分、原因なのではないかということでした。   それと、インターンシップには施設の支援員も同行しているんですけれども、部署の方の意見としては、支援員が一緒に来ていると指示を出しやすかったり、配慮について伺えたり、安心感があり、助かっているということです。   3番目のインターンシップの事務手続について話し合いました。現在の方法なんですけれども、少し書類が多かったり、煩雑なところがあったりということ、または、仕事を出すほう、受けるほうにマニュアルのようなものがないので、そのあたりを整理すると、もっと仕事が出しやすく、受けやすくなるんじゃないか、もっと身近になるんじゃないかという話がありました。   次に就労支援者の企業体験プログラムについて、これは区内にあるトヨタ自動車の特例子会社のトヨタループス、就労を支援する側の企業体験プログラムをやってきておりますが、第1回目の2名の参加者のうちお一人に来ていただき、体験談をご報告いただきました。あとその意見交換の内容については、記載のとおりです。   支援員の参加の動機としましては、企業が採用したい人はどんな人かを知りたい、または、企業の求める支援者、支援機関の役割を知りたいということを動機に参加されております。   実際、3日間の体験の感想なのですけれども、企業の中でのサポートの様子、安全と品質の維持、作業の見える化、障害のある方の健康管理やケースカンファレンス。または、企業としては定年まで働いてもらうことを想定しており、社内で育てることを重視していることなど、とても驚いたということです。あと、企業は時間の意識や訓練についても福祉施設とは全く違う価値観でやっているというような驚きもあったそうです。   それと一番下ですけれども、障害のある方がプライドを持って働いている様子や、時間をかけて継続的に親会社への理解促進に取り組んでいることが印象的だったということです。特例子会社ですので親会社の仕事を担当しているわけですが、親会社に対しての取り組みにとても力を入れているということに驚いたとのことです。   裏面になります。次のテーマとしまして、中小企業の障害者雇用の促進についての話題を話し合いました。文京区では、中小企業の雇用体験の助成事業ということを行っておりまして、せっかく中小企業の雇用促進のための制度なんですけれども、今までなかなかこの事業が使われることがとても少なかったんですけれども、なるべく使いやすいように要件をいろいろ変えたり、やったことを一通り説明させていただいて、意見交換させていただきました。   また、事例としまして、銀杏企画が地元の中小企業や商店と協力して職場体験をやっていらっしゃるので、そのことをご報告いただきました。   また、そのほかの意見として、就労支援関係機関と地域の中小企業との連携の場、意見交換の場があるといいんじゃないかということ。あと、先ほども申し上げましたように、地域の中小企業はかなり人手不足が深刻というような話を聞いております。ですので、例えば福祉就労であったり、または企業体験、そういうところで、地域密着で就労支援とか、地域で働くことを広げていけないかということが話されました。それは、先ほどの地域共生とあったのですけれども、地域全体で障害の方の働く職業とか、働くことを支えていくような形に発展していくんじゃないかということ。それと、福祉とか私ども就労だけ、専門家だけが地域で支援するのではなくて、幅広く地域に働きかけて、地域全体で広げていく必要があるというような話もありました。   私の報告は以上です。 山会長:ありがとうございました。   質疑等に移りたいと思います。いかがでしょうか。   区役所インターンシップは何人ぐらい行ったんですか。 大形委員:参加人数ですか。ちょっと今、資料がないので後でお知らせいたします。 山会長:どうでしょうか、区役所側として、このインターンシップを逆にどういうふうに評価しますか。 障害福祉課長:インターンシップは確かに、やはり区役所のほうも普段障害のある方と接する機会がないため、受けるほうも多少不安があるみたいです。そこのところは、我々は今回、差別解消法も含めて、あるいは障害のある方との窓口の対応とかのガイドラインをつくったりをして、そういった中でこういった声かけをするんだよということ等を示したりして少しずつは進めてはいます。   また一方で、昨今ちょっとこちらのほうで変わってきているなと感じているのが、やっぱり、原則的に行政なので、個人情報をすごく扱っているところがありますので、出せる仕事というのも結構、制限というか限度があるなというのが正直なところです。例えば、シュレッダーをお願いする場合、その中で我々が出すときも、お願いする用のシュレッダー、要するに、個人情報が全くないようなものを分けてやったりという形でやっていますので、そういったところも踏まえて協力してくれるところをどんどん、これからふやしていかなきゃいけないなと思います。   ただやはり、業務全体が先ほど申し上げたように個人情報を扱っているので、そこは一定限度があるのかなと。その限度が来たときに今後どういう対応をしていくのかというのが、今後の課題かなというふうに認識はしております。 山会長:ありがとうございます。大川委員、どうぞ。 大形委員:数字のことなんですけれども、資料が見つかりました。28年度は5課で、日数が11日で延べ人数が30人になっております。今年度も同様で推移すると思うんですけれども、1カ所の出していただいているところが、ほぼ継続的に年間を通して出していただいているので、昨年度よりは若干多くなるのかなと思っております。 山会長:ありがとうございます。   この30人の方々は、どういう例えば変化というか、このインターンシップを通して、どういう効果があったのですか。 大形委員:就労支援センターで終わった後に振り返りをするシートがあるのですけれども、終わった時点では、とても頑張りましたとか、うまくできましたとかというような振り返りはしていますが、その後、施設に戻って、本人がどのように振り返って豊かな経験にしているか、または何かのチャレンジになったかというのは、そこまではまだ追えていないところもあります。ひ行いたいなと思っております。 山会長:では、三股委員。 三股委員:それでは、利用者側の立場から。利用者はすぐに就労自立できるような人が少なくなったものですからなかなか、職業につく準備段階として利用するというよりも疑似体験とか、ちょっと違う場所で環境をかえて働くという、そういう意味では刺激になっていると思うんですけれども。   ただ、こういう事業が、先ほどの全容からすると30名ぐらいの数ということで、もう少し活発化してくればいいのかなと。ただ、受け入れる人がちょっと重度化しているところもあって、逆に先ほどのように受け入れ側が難しいということもあるのかもしれませんけど。入りやすい、役所で言うと部署でもあると思うので、一般企業よりは簡単に活用できるのかなというふうに思っています。そういう意味で、帰ってきてからも今度も行くのか行かないのかとか、そういう話題がちょくちょく出ることもあります。   ただ、今、報酬というか、幾らでしたか。500円とか。 障害福祉課長:今2,000円です。 三股委員:2,000円ですか。前はそっちに行ったほうが安かったもんですから、行かないとかということもあったのです。 障害福祉課長:すみません、1,000円だそうです。申しわけございません。 三股委員:ありがとうございました。 山会長:樋口委員、どうぞ。 樋口委員:うちの事業所を利用されている方もインターンシップを利用されて、それで自信をつけて就労につながった方も実際いらっしゃいます。やっぱり、目標がないとみんなもなかなか頑張れないところももちろんありますので、インターンシップというのは一つの目標になっていて、やはり就労ということを考えると、就労前の準備ということがすごく課題になります。   インターンシップに参加するということは、午前10時から午後3時ぐらいまで、一日ちょっとお仕事を頑張らなくちゃいけないというところで、最初は半日しか利用できない方がインターンシップでの区役所でお仕事を経験してみたいなという目標をお持ちになると、やはりそれを目指して時間を延ばしたりとか、身だしなみをちょっと気をつけましょうかというような課題に取り組んだりということで、一つのインターンシップがうちの事業所の中で目標で、それに参加した人を見て、実際に周りのメンバーの方、当事者の方が自分もそういうのに参加してみたいなということで、インターンシップということ一つで、みんなの目標の一つに今なっていて。実際に、いろいろな形で文京区の中でお仕事に携わっていくというのはいいことであって、それが発展して、就労の一つのステップになっているんじゃないかなというのは、日々、感じています。   なので、皆さん、仕事の経験がなかなかない中で、いきなり企業の実習というところがすぐには難しいという現状もある中で、文京区でいろんな仕事ができるというのが、今後のみんなの就労の一つのステップになっていくんじゃないかなというのは日々、思っています。ぜひ、いろいろなお仕事を、また提供していただけたらなというのは思っております。 山会長:ありがとうございます。   ほかには。どうぞ、松下委員。 松下委員:文京槐の会の松下です。   私どもの事業所でも、多分28年度だったと思うんですけれども、インターンシップに参加させていただきました。先ほど三股委員がおっしゃられたように、なかなかすぐに就労に結びつくという方々は少ないんですけれども、日常の施設内での訓練と違って、建物の中のほとんどの人が働いている中に自分が、支援者と一緒ではありますけれども、入って一日過ごすというのは非常に緊張感があるわけで。その緊張感があると、施設ではふだん見られない能力を発揮する場合もありまして、我々が想像していたよりも仕事を丁寧にしっかりと、スピーディーにこなすことができていたよなんていう報告も受けたりしました。   あともう一つ、作業内容という側面もあるんですけれども、どのように通って、その就業前の何分前にまずは建物に入って、それまでにどんな準備をして、仕事に向かうのかとか。それから、お昼休みは、どこで、何を食べるのかとか、60分の休憩時間で食事を終えて、また仕事の準備を済ませていることができるのかどうかとか、そういう細かい点はなかなか日常、施設の中だときっちりとやりにくい部分がありますので、非常に効果があったなというふうに思っております。   ありがとうございます。 山会長:インターンシップは一つの、ある意味でエンパワーメント的なそういう役割があるということですよね。   もう一つは、これは受け入れ側が障害の理解というところにつながっていくとか、これは双方にいい状況になると思いますので、このシステムというか、評価のあり方というか、こういうことをぜひ、現場の方と一緒に考えていただくようなことをしていただくと、よりいいのかなという感じがしますね。   ほかにはいかがでしょうか。 三股委員:インターンシップに関わらない話題でもよろしいですか。 山会長:どうぞ。 三股委員:トヨタループス、参加させていただいて、職員の報告会をやったのですが、非常に刺激になったということで、先ほどのインターンシップは利用者が刺激になる。こっちは職員が刺激になるということで。   私どもも移行支援事業をやっているんですが、お客さんがいない状態がずっと続いておりまして、継続Bだと、やっぱりどうしても通常のマンネリ化したような発想になってしまいますので、実際にトヨタの特例子会社に行って内容を見学させていただいたり、ウェブ会議とかなどにも見学させていただいたり、やっぱり一流企業のやっていることは違うなというような刺激を受けて帰ってきて、こういう機会をもう少しつくっていただけたらなというふうに思いました。   それから、就労支援センターと就労移行支援事業所、我々は区立の委託で受けているんですが、株式とかやっているところとの連携はいかがなんでしょうか。 大形委員:営利企業がやっていらっしゃる移行支援事業所は本当にさまざまで、こちらは公的な支援機関でもありますので、なるべく各事業所のスタイルに合わせるようにしております。様々な事業所があり、質の高いサービスを展開されているところもあれば、そうでもないところもあったりということで、都内の就労支援センターの会議でもたびたび議論になるようなところです。   ただ、移行支援事業所との連携の差が、利用者や企業に対して不利がないようにということだけは一番気をつけて、場合によってはこちらから、こういうサービスをやってもらえないかとか、いろいろなことをお願いしたり、依頼することなどもあります。 山会長:トヨタループスはどこにあるのですか。 大形委員:後楽で、ちょうどハローワークさんの少し水道橋寄りにトヨタ自動車東京本社があります。その中にあります。 山会長:ループスはどんな仕事なんですか。 大形委員:東京本社の中に印刷室と、それと交換便室があるんですけれども、そこを一つの拠点としまして、従来いる社員と障害のある社員とが一緒に働いています。 山会長:文京区に特例子会社はどのぐらいあるんですか。 大形委員:1社です。 山会長:1社ですか。その辺のところもありますよね、やっぱり。わかりました。   ほかにいかがでしょうか。 志村副会長:トヨタループスに関しまして、愛知県の本社の下にあるトヨタループスさんは、これはもう本当に企業城下町ということもありますので、非常にさまざまな障害のある方々がそこに就労しているというか参加しているという、そういうところもあるんですね。なかなか文京区内から愛知県に行くというのは、一事業所だけの努力では難しいので、誰かに行ってもらうなんていう機会をみんなで設けて、障害の程度によってさまざまな取り組みをされているというふうなお話をいただいていますので、見てきていただけるといいかななんていうのは思っておりました、ぜひ。 山会長:そういう意味でインターンシップ、ぜひ、いろいろ発展があると思いますので。あとは、一般の企業の掘り起こしみたいなものも、ぜひお願いしたいと思っています。   よろしいでしょうか。   そうしましたら、次に権利擁護専門部会です。部会長の松下委員よりお願いいたします。 松下委員:資料第1−3号、第3回権利擁護専門部会の報告をさせていただきます。   権利擁護専門部会では、下命事項が意思決定支援と成年後見制度の調査研究ということです。今年度はこの意思決定支援というところにフォーカスを当てまして、具体的な意思決定支援の場面はどんな場面であろうかということを探っていったところ、前回も報告をさせていただきましたが、7月の都議選でリアン文京が、入居や利用されている方々の投票を行ったと、不在者投票を行ったということで、そこの報告をまず第2回の部会ではしていただいて、その後すぐに10月に衆議院選挙がありましたので、また引き続きその報告をしていただいて、どういう変化があったのかということを学ばせていただきました。   ご存じのように、解散から投票までの期日が非常に短い中、都議選のときとは違いまして、三つの投票をしなきゃならなかったわけです。裁判員と、それから小選挙区と比例代表という。これも非常にどうなったのかなということを気にしていたんですけれども、施設の中での模擬投票を行う、その夜中に広報紙ができ上がったとか、本当にタイトなスケジュールの中でされたということでした。   候補者の名前を選挙管理委員会の許可を得て拡大写真入りの広報紙を利用者さんに配布をされているということです。政見放送を視聴したりとか、そういう機会も設けたかったのだけれども、なかなかそこまでの準備は難しかったということでした。   ただ、やはり経験がものを言うというんですか、2回目ということで利用者の方々は非常になれた様子であったということで、「候補者を利用者自身で選び、投票用紙に自分で鉛筆記入する」という意思を利用者から感じられたと。投票用紙を箱に入れたときは誇らしげな顔をされていたと。そういうようなお話を伺いました。今回は利用者35名の不在者投票権を請求して、29名が投票実施をされたということです。   それで、さまざまなそういうご報告をいただいた中で、委員として、とにかく区内でこういった活動をされているのはリアン文京だけなので、我々としては、この先どういうふうになってほしいかとか、そんなような意見、感想を伺ったところ、やっぱり法教育は子どものころから長い時間をかけて培われてくるものであり、選挙も同様であると。その意思決定支援、意思を決定する支援も長い目で見ていく必要があって、支援者の意見にならないようにすることが大切であるということ。   それから、衆院議員選挙前に行われた選管との不在者投票の打ち合わせには、特養や病院も不在者投票の施設になっているそうなのですけれども、障害分野は一施設だけである。これは区内に入所施設が1か所なので、当然なのかもしれませんけれども、障害のある方々が配慮がある中で投票するという機会は非常に少ないのかなというようなご意見です。   それから、東京都全体の障害者施設で不在者投票を行っているところは21施設であるということで、少ないのかなというような、そういう感想をもたれた方もいました。   国立にあります滝乃川学園では、長年、選挙のお話を聞く会という会が開かれていまして、立候補者や、または秘書の方が政策をわかりやすく説明する機会があるというようなことも情報としていただきました。   今回、2回目であったということで、いろいろな気づきがあったと思われるけれども、それをまた今度選管などにフィードバックしてはどうなのだろうかというようなご意見。それから、一番大きかったのは、やっぱり本人だけでなく親族や支援者、行政もそういう行動にかかわることで変化が出てくるのではないかと。関心が高まることで意思決定支援の大切さを考えるきっかけになるのではないかということで、ここは引き続き部会としても注目をしていきたいな、または、何ができていくのかということを第4回で検討したいと思っております。   成年後見制度についてなかなか手がつけられていないのが現状なのですけれども、これも含めて第4回でまとめて、来年度への課題を明確にしていきたいなというふうに思っております。   以上です。 山会長:ありがとうございました。   今のことに対して何かご質問があればお思いますが、いかがでしょうか。   選挙権という、具体的な権利でありますが、そういうところに入っていくと、権利擁護のあり方みたいなのが包括的に見えるんじゃないかみたいなことですよね。   佐藤委員、どうぞ。 佐藤委員:これから2年後ぐらいですか、区議会の選挙がありますよね。それにつなげていけるような努力はなさいますか。 松下委員:部会だけではなかなか難しいのかなと思うのですけれども、我々は選挙の投票率を上げるために云々ということもでないと思いますので、選挙を通して障害のある方の意思の決定支援をしたいと思っています。その仕組みをつくっていきたいと思っているので、例えば、リアン文京に入所されている方以外の方々が、例えばどういった面で選挙に対してご意見を持っているのかとか、そういったところは調べていきたいなとは思っているんです。   ただ、何かアンケートをやろうという話もありましたけど、予算がないということで、またこれをどういうふうに。例えば事業所の方々に集まっていただいて、皆さんからの情報を集約していって、それを発信していこうかとか、そんなような意見は出ていまして、次回そこら辺を取りまとめていきたいと思っています。 山会長:二つあって、選挙権を行使するということに関してのいろいろ工夫とか、合理的配慮とかというのは、これはすごく大切なポイントになってくると思うんですね。しかし、18歳選挙になりましたけれども、実は一番大切なのは、政治にどう参加するかという、そういう意識なんですね。ここが、実は日本人全体に足りないじゃないですか、子どもを含めて。特に障害のある人たちは、そこら辺のところは難しいわけですよ、教育を含めて。   選挙の意味とか意義とか、政治とかということ。要するにそういうことのベースを今から、2年後と言うけど、そういうことをやっていきながらテクニカルなことにならないと、単なるイベント的なことをどういうふうにするかみたいなことが問われてくるわけですね。選挙はイベントですから一つの。非日常的なものでありますよね。だけど、定期的にあるし、今、佐藤委員が言われたように。あるいは、すぐ来るかもしれないという部分もありますけれども。   その選挙の、あるいは選挙権ということの意味、意義というものをわかって、その一歩踏み出していくという、権利を守っていくんだというところの前の部分をどういうふうにしていくのか。あるいは、それをそれぞれの事業所でどういうふうに、例えば、知的に障害のある方に対してそれをどう伝えていくのかというベースのところが必要なんじゃないかなという感じがしているんですよね。   それが、だから逆に言うと、事業所だけじゃなくて、何か文京区の中でそういうことを発信することもできるような気がするんですけれども。   何かそういう意味ですよね、佐藤委員が言われたのは。 佐藤委員:そういう意味です。 山会長:佐藤委員がお持ちの狛江市のDVDは見てどうでしたか。 佐藤委員:先生にもお貸しすればよかった。回っているので借りてください。 松下委員:佐藤委員からお借りした、狛江市の投票を知的障害の方々にわかりやすく解説したDVDを見せていただきました。それもこの第3回の部会でみんな、委員として見させていただいて、多分リアン文京でやられていることと、ほぼ似ているのだろうなということを想像しながら、DVDは実際の投票所に行った際のことなので、若干の違いはあるかと思いますけれども。なるほど、こういうことなのねというのは非常にわかりやすかったなと思いますし、あれはやっぱり、一度は見たほうがいいなというふうな印象を持ちました。   それからまた、いろいろと、ツールですか、掲示物であるとか、そういったものに関しても工夫がされているので、ああいったものも生かせていけるといいかなというふうに思いました。 山会長:東洋大学に18歳選挙に関しての研究者がいまして、東洋大学は18歳選挙が始まるときに、東洋大学の教室を使って模擬選挙を何回もやりました。そういうのに例えば障害のある方も参画していただくような形なんかもあるし、当事者部会と一緒に何かこういうのを一緒に考えていくのもいいかなと、ちょっと思いました。   そういう意味で、いろんな広がりも、こういう一つの選挙権というところがあるんじゃないかなという感じがしましたので、これをぜひ、何か体系化していただくといいかなと思いますね。成年後見制度、難しいところですけれどもね。   ほかにはどうでしょうか。よろしいですか。   そうしましたら、最後になります。障害当事者部会、今日は部会長の小和瀬委員が欠席ですので、事務局である、障害者基幹相談支援センターの美濃口さんのほうからお願いしたいと思います。 美濃口氏:当事者部会の事務局をさせていただいております、基幹相談支援センターの美濃口と申します。今回、第3回の当事者部会が去年10月24日に行われましたので、そのご報告を差し上げたいと思います。   障害当事者部会のほうが年5回行われておりまして、1回目、3回目、5回目のほうが会議形式というような形をとらせていただいておりまして、2回目、4回目というのが、もうちょっとお茶を飲みながらざっくばらんな話をしたいよねということでの座談会形式という形をとっております。今回3回目なので会議形式ということで、通常どおりの話し合いを行った内容がそちらのほうに書かれております。   大きく話し合った中では四つ話し合っておりまして、まず一つ目が、当事者部会でつくった広報誌の配布状況というのをみんなで共有しております。A3裏表のカラー刷りで、二つ折りにしまして合計1,553部を区内に配布しているという報告をさせていただいております。当事者部会委員の皆様からは、その反響がどうかを知りたいよねというようなお声がありました。   続きまして、文京総合福祉センター祭りの進捗についてということで、毎年11月に文京総合福祉センターで大きなお祭りがありまして、そちらのほうに当事者部会としても参加を去年からさせていただいております。去年は準備の関係もありまして、基幹相談支援センターの企画と一緒にやるというようなことで、駄菓子を一緒に売ってみたりする形をとらせていただいたのですが、今年度は当事者部会がみずからが主体的に自分たちで参加をしたいというようなご意向がありましたので、今回はどこかと一緒にやるというよりかは当事者部会として参加するということで、準備を進めてきたというような状況があります。   内容については、主に障害福祉課で昨年度、差別解消グッズとしてカルタをつくられたので、それを使って、来られた方と一緒に交流ができるといいんじゃないかというところから始まりまして、いろんな障害のある方が使っている遊びグッズなども、そのときに展示して、子どもたちと一緒に遊べるといいんじゃないかということで、みんなで話をして準備をしてきたという状況がこちらの方に記載されております。本当に東洋大の志村先生などにもご協力いただきながら、いろいろな方の力をかりて、みんなで準備を進めてきたという状況があります。   続きまして、委員から発表ということで、知的障害者と接して思ったことということで、委員の方で精神障害の方なんですけれども、特にこれは誰かから依頼されたとかということではなくて、事あるごとにちょっと思ったことを、こういった形でまとめて発表してくださる方がいらっしゃいまして、事務局のほうに、こういったことでまとめたんだけれど、ということでお話があったんですけれども、ぜひまた会議の場で皆さんにもお伝えいただければということで、発表していただいた内容がこちらのほうに記載されております。   続きまして、今後の障害当事者部会の方向性についてということで少し話をしております。記載のとおり様々な意見が出たのですけれども、主には3行目に書かれております、病気になって障害者になるまで全く知らない世界であったということと、当事者部会に参加してみて、自身の障害を受け入れられるようになり、ほかの障害についても少しずつ理解できるようになってきたというところが、恐らく全委員、皆さんに共通していた部分ではないかというふうに思います。また、それを障害のある方などに普段接する機会がない一般の方々にどういった形で周知活動をしていけるかというのが、今年度の当事者部会のテーマでもありますし、委員の皆さんが共通して感じてらっしゃるところではないかというふうに思いました。   大きくはそんな報告になります。 山会長:ありがとうございます。   当事者部会の活動について、何かご質問があればと思います。 佐藤委員:福祉センター祭りに私も、ちょっとでしたけれども行かせていただきました。それで、カルタをやったり、将棋をやったりという場面なども見させていただきましたけれども、スペース的にちょっと無理が、何かカルタをしていても窮屈だったのではないかなとか、場所をもう少し、いろんな方が出入りができるような形にしたほうがよかったんじゃないかなというふうに感じながら。娘もカルタをしたりしていましたけれども、やはりちょっとやりにくかったかなというふうに思って見ていましたので、もう一工夫、来年はしていただきたいというふうに思いました。   以上です。 美濃口氏:ありがとうございます。本当におっしゃるとおりでして、4回目の当事者部会がもう行われたんですけれども、会場の件であったりとかいろいろ、ちょっとやってみての改善点とかも委員の中からも意見としては出ておりましたので、また来年以降。場所というのが、どうしてもお祭り上なかなかとるのが難しくて、その辺はちょっと来年度また主催者側と少し相談しながらまた検討していきたいと思っております。ありがとうございます。 障害福祉課長:総合福祉センター祭りということで、区のほうで主催させていただいているお祭りでもありますし、いろんな事業所の方が入っていただいて盛り上げていただいたところでございます。やはり、場所というのがなかなか、毎回悩みの種という形になりますので、今のご意見、あるいは過去の経験を踏まえて、よりよい対応をしていきたいと思います。また来年、いいお祭りができるように、区も含めて皆さんと一緒にやっていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。 山会長:ほかにはいかがでしょうか。   大形委員、どうぞ。 大形委員:就労支援センターの大形です。   内容のところで、当事者部会委員より反響を知りたいという意見があったということなんですけれども、自分たちの活動に対して区民の方にどんな反響があるのか知りたいというような、とても大事なことのような気がして、これは何か実際に形になって、実現していったらいいなという感想と、あと、実際にもし意見が出ているなら聞いてみたいと思います。   以上です。 山会長:何かありますか。 美濃口氏:具体的な方法については、まだ全然、検討はできていないので、ただ、今回、結構お祭りの準備とかが思った以上に皆さんの負担になったというところもあるので、部会の中で、どの程度、何を優先順位として、どこに力を入れていくかというところで、この反響のところが声が大きく上がってくれば、皆さんで考えていただきながら進めていただく形になるかなと思います。   本当に貴重なご意見だと思いますので、また皆さんのほうには返していきたいと思います。ありがとうございます。 山会長:ありがとうございます。   ほかにはいかがでしょうか。   実は、この当事者部会は文京区が一番最初につくったんです、この23区や、こちらの関東でですね。ほかですと今、世田谷とか、板橋とか、国立とか、いろんなところでできてきているわけです。そういう意味では、一番最初につくって今の形があるんですけれども。   今日は小和瀬当事者部会長がおられないから、おられたら小和瀬さんご自身が部会長として、この部会をどういうふうに運営していくかみたいなところの悩みとか、そういうのをお伺いしたかったんですね。   そういう意味では、美濃口さん、ある意味でこの部会を支えている側として、これほかの3部会とちょっと違いますよね。いろいろな下命事項も違いますし。この当事者部会をこれから、どういう運営していったらいいのかみたいなことを、ぜひ親会でもやっぱり考えていただきたいのです。   当事者部会は私や志村副会長がずっとかかわっていたんですけれども、当事者部会委員から、自立をしたいというふうにおっしゃられて、もう要らないんだみたいなことも言われたりするわけですよ。今は自立をしたいということもあって、発信をしたいとかと、こうなってきているんですね。   今までは、各部会から宿題をお渡しして、考えてくださいでやっていたことから、脱却していきたい、自立をしたいというのですね。だから、その声は大事だと思うのですけれども、それをどう支援をしていくのか。また、自立をしたいということをどう支援していくのかと、これをどういうふうに親会として考えていったらいいのかというのはあると思う。これまで親会主導であり、こちらの宿題が主導でしたけれども、彼らが自立していくプロセスをどういうふうに、自立支援協議会の中の当事者部会をどういう位置づけでいくのかということは、親会の中でやっぱり議論する必要があるんじゃないかなと、ちょっと思っています。その辺どうですか、皆さんご意見として。   中村委員、どうぞ。 中村委員:障害者であり、いわば私は当事者ですが、当事者でありながら当事者の会を知らないというのは甚だおかしな話なんです。実は私自身は文京区心身障害者福祉団体連合会の一員ではありますけれども、文京区肢体障害者福祉協会というまた小さい会の一員です。それと同時に、ほかの私的な会のメンバーでもあるので、このことについては深く考えさせられています。   今、当事者の会では、どのようなテーマでこれからやっていくかということを考えなければならないというお話を伺って、私自身がかねてから思うことをちょっと言わせていただくと、障害者というものがこの社会に生きているということに対する愛情というか、あり方というか、そういうことを根本的に考えた上で、そして、行政においての福祉とか、そういうことにも場合によってはいろいろと助けていただくと。それは大切なことですけれども。   根本的なところで、人間においてこの社会にどういうふうに生きていくかということを探り合う、探求し合う、そういうことから私たちは出発しているものですから、時々、私はここに来ると、私は宇宙人かな、同じ障害者でありながら、どうして意見が違うのかなと思うことがあるんですね。   ということは、生きる手段としてさまざまな支援をいただくことは当然なことながら、もうちょっと根本的なことがあるはずだと。人間として、どう生きるかということについての思案をしなくてはならない。これは、何も障害者だけではなく、全ての人間の課題ですけれども。ということを、むしろ抽象的でなく具体的に、今の当事者の方たちとご一緒に考えなくてはいけないんだなと思いました。   ということで、この社会の中で、どういう位置づけを自分に与えながら、そして、自分として障害者の役割を果たしていくか。せっかく生きてきたのですから、役割があるはずですから。その役割を果たすためには何が大事かということを検討し合うことから出発していくと、それが大事なことではないかと私は思うものですから。多分、当事者の会の皆さんと接点は合うと思うんですが、どこかで話し合う機会が与えられたらいいなということを今、思いました。どうぞよろしく。 山会長:ありがとうございます。本質的なご意見だと思いますね。   いかがでしょうかね。この辺のところ。   志村副会長、どうぞ。 志村副会長:第2回と第4回が座談会形式ということで、ほかの部会の障害当事者の方々にお声かけをいただいているんですが、中村委員にはお声がけはされていなかったんでしょうか。 中村委員:声をかけられた記憶がない。 志村副会長:そうですか。 美濃口氏:各部会、専門部会のほうの皆さんにはお声かけしたんですけれども、親会のほうにまではお声をかけておりません。 中村委員:どうぞ、次回なんかでも。 志村副会長:そうですね。ぜひぜひ来年度の座談会形式のときには中村委員にも一緒に参加していただけると、横のつながりもまたできるかと。よろしくお願いします。 美濃口氏:了解しました。 中村氏補助人:うるさいから。 志村副会長:決してそんなことではないです。専門部会の方のみということだったので、お声掛けしていなくて大変申し訳なかったと思っています。 山会長:宇宙人だからでもないですから、大丈夫です。   そういう意味では別に、この親会のメンバーでもいいですよね。座談会のところに傍聴するみたいなこともいいと思いますので、そういうのもぜひ、お願いしたいなと思っています。   水野委員、どうぞ。 水野委員:東京都の育成会の中では、本人部会は昔からあるのですね。それで、やはり私たち親と一緒に行政に働きかけたりいろんな面で、いろんな大会があったときも本人部会として出てきて、主張したり、運動したりしていますので。やはり、そういう方向性は、こういう区内の本人部会については必要かどうかは、ちょっと私もわかり知りませんけれども、そういうことはやはり必要になってくるかもしれませんし、いろんな意味で自分を意識して動いていただきたいなというふうに考えています。 山会長:松下委員、どうぞ。 松下委員:知的障害のある委員の方、2名がうちの施設から行っていまして、サポーターとして私もかかわらせていただいているんですけれども。知的障害のある方は、やっぱりほかの障害のある方とは特性がちょっと違うかなと。特に会議形式というものがあまり得意ではないんじゃないかなと想像していました。   当初は、やはり、何が、どういうふうに行われていくのかというのが全然つかめなかったかなという中で、年数を重ねるごとに自信を持って、それから、指されてから発言するのではなくて、自分で手を挙げて発言していくというような場面、それが話されている内容と非常にマッチして、また新しい視点の意見が出てきたりと、本当にそばで見ていて新たなる発見を毎回しています。   自立支援協議会という性質上、なかなか難しいのかもしれませんけれども、やはり今年度で任期が切れるということで、何か2年だと、やっとなじんできて、これからなのになというところで終わってしまうのかなというのが非常にもったいないと感じています。   今、佐藤委員からもありましたように、本人活動という部分でもそういう運動は必要なんだろうなというふうに思います。この部会として、まずは来年度、多分これからどういうふうに進んでいくかという、会長からの投げかけに対しても、メンバーがかわっていってしまうというと、継続して一段一段積み上げていくというのが難しいなというふうに感じていまして、答えはないんですけれども、そういうことを感じております。 山会長:そうですね。   障害福祉課長、どうぞ。 障害福祉課長:会議体ということで、どうしても一定の任期というのがあるのですけれども、そこに対して、いろいろなご意見が出たということを踏まえさせていただいて、対応を検討させていただきたいと思います。今の段階で、こうしますというのは、なかなかこちらも言いにくいところもございますし、委員の方も一定の任期ということでお受けいただいている方もいらっしゃると思いますので、そこはご意見を踏まえて対応を検討したいと思います。 山会長:親会は4回目がありますので、ちょっとこの当事者部会のあり方みたいなものについてちょっと考えておいていただいて、次回そのほかのご意見、改めて伺いたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。   また来年度のこの部会のあり方というか、具体的に今、松下委員や中島課長が言われたことは、検討の余地があるのではないかなと思いますので、そこで検討していただくということでお願いしたいと思います。   松尾委員、どうですか。何かご意見ありませんか。 松尾委員:エナジーハウスの松尾です。   今回のこの部会のあり方、当事者部会のあり方というのは、私もぜひ今回、これを機にというか、考えていきたいなというふうに思っているのと、あと、当事者部会も固定された委員であるということの、もちろん大事さもあるのですけれども、いろいろな人に開かれるといいかなというので、座談会形式とか、そういうのでいろいろな人が参加できるというのがすごく大事なのかなというふうに、今、感じました。   以上です。 山会長:ありがとうございました。   では次回また、その議論をしていきたいと思います。よろしくお願いしたいと思います。   以上で部会の報告をいただきました。何か全体を通して、質疑あるいは意見がございましたら、いかがでしょうか。よろしいですか。   そうしましたら、志村副会長、何かご意見をお願いします。 志村副会長:本日は非常に貴重な意見を各部会のほうからご報告いただきまして、私自身、権利擁護専門部会以外の部会には顔を出させていただいて、一緒にさせていただいておりますけれども、障害のある人が地域で生活、自立生活するに当たって何が必要なんだろうかというのが共通のテーマなのだろうと思って、ずっと考えてきているわけですが。やはり、基本的な人間として障害の有無にかかわらず衣食住の部分はあるかと思いますし、社会にどう参加していくのか、人とかかわっていくのかというところもあるのだろうなというふうにいつも思っていますけれども。   その点において、文京区は非常に住宅費が高いということで、住む場所の確保をどうしていったらいいのかというようなことは、ずっと継続的に問題になっているかと思いますし、また、参加をしていくというところに関しても、今日の部会の報告のところにもありましたが、また文京区の調査、障害児・者の実態調査のところにもありましたけれども、そこの弱さというのもまだまだあるのかなというのが感じているところです。   これが行政であるとか、専門職の力のところでは、本当に限界に来ているなというのを常々思っておりまして、これだけ何度も何度も皆さんにお集まりいただいて、一生懸命に実践されている報告をしていただいて、今後のことを考えるんだけれども、100点満点の回答はやっぱり得られないというのは、我々の力では、もういっぱいいっぱいということなのでしょうね。ですから、やっぱり、そこに地域住民の方々をどのように巻き込んでいくのかというのがすごく大きな課題なんだろうと思っておりました。   そんなときに、相談支援専門部会のところであったらいいなというようなところで、いろいろな、マージナルなという言葉が先ほど山会長のほうから出ましたけれども、いろいろな方々とかかわれる場所をつくり上げていくというのは、これは物理的なものであるのか、あるいは機会であるのかわかりませんけれども、それは大事なのかなというのは本当に思っているところです。   中村委員からも非常にいいお話を伺うことができまして、障害のある方々の自立をしていく、自立を支援していく、教育もそうだと思いますし、やっぱり今まで障害分野というのは訓練とか指導とかというのがキーワードとしてあったのだろうと思いますけれども、やっぱりそれだけではなくて、必要なときに助けてもらう力というのですか、受援力なんていうふうに私たちは言いますけれども、そういうところ。先ほど中村委員の中では、障害のある方々が助けてほしいときに抵抗があったりとか、ためらってしまうなんていうお話がありましたけれども、ためらわずに助けを求められる力、そういったところの力をつけていくというのも大事なのかななんていうふうに思った次第です。   ですから、そういう助けてよというふうに言える関係というのは、何か共通の趣味があったりとか、一緒においしいものを食べる機会があったりとか、そんなところにあるんだろうと思いましたので、ますますインフォーマルな共通の居場所みたいなものをつくっていくということの重要性はあるんじゃないかなということは、今日改めて感じた次第です。ありがとうございました。 山会長:ありがとうございました。   それぞれ部会、ずっと精力的に、熱心に議論していただいて、いろいろな問題がやっぱり山積していると思いますし、それがわかってきたと思います。ただ、その問題をどういうふうに整理していくかということですね。多分、重層的だし、レベルがやっぱり違うと思いますので、そのレベルや重層的なものを分けて行政施策、あるいは自分たちでの工夫、あるいは新しいものをつくっていかなきゃいけないものに関して、ぜひ、そういう形で重層的なものを整理していただいきたいと思います。   そして、特に当事者部会が言っているように発信ですね、発信それからアクションを起こすみたいなところにつなげていくようなこと、来年度はできるような形にしていただいて。アクションを起こしたり、発信することによってフィードバックがあると思いますから、その中でまたお互い、例えば区民とやりとりをするとか、当事者とやりとりをするとかみたいな形で、何かつくり上げていく一つの方向性を来年度、方向性を出していただくようなことがあるといいな。その中で、一つでもいいから成功体験みたいなものがあると、いろんな意味で自立というものが見えてくる可能性があると思います。   ぜひ、皆さんお忙しい方々と思いますけれども、そういう方向性をそれぞれの部会で持っていただき、もしかしたら委員が変わるかもしれませんけれども、そういうものをぜひ、イズムをつないでいただきたいと思っていますので、よろしくお願いします。   以上ということになりますが、ほかによろしいでしょうか。   それでは、事務局のほうにお返しします。 障害福祉課長:ご議論ありがとうございました。   今年度はもう一回、自立支援協議会を3月に予定してございますので、日程が決まり次第、また皆様のほうにご連絡しますので、どうぞよろしくお願いいたします。   事務局からの事務的連絡は以上になります。 山会長:それでは以上で親会を閉じさせていただきます。どうもありがとうございました。 以上